当記事では、2018年6月に新登場の「G-Tuneミニタワー」のケースレビューを行っている。2018年からはBTOメーカーのケースリニューアルが続いていた。登場からすでに4年近くの年月が経っていることに驚きだ。
現在はNEXTGEAR-MICROというブランドはなくなりG-Tuneブランドに統合されている。G-Tuneのミニタワーは、当サイトのコラボモデルを含めて売れ筋モデルが揃っている。機能性も高く価格が抑えられているというのが人気の秘密だ。
当ページの目次
新モデルということで期待が持てる
G-tuneに新たにミニタワーのケースが加わった。従来のメッシュを採用した高い排熱性能を誇るケースと比べて、あらゆる面で一新されている。特に大きく変わったのはデザインだろう。ユーザーアンケートの結果生まれたモデルということで期待値も高い。上記HMシリーズだけではなく、CPU・GPU違いでPMシリーズもある。必要とする性能などで選択するとよいだろう。
新シリーズと旧シリーズケースの比較
新ケース | 旧ケース | |
---|---|---|
イメージ | ||
価格・コスパ | ||
デザイン性 | ||
光学ドライブ | オプション | オプション |
前面I/O | USB3.0×2 HDMI×1 *1 | USB2.0×2 USB3.0×1 |
背面I/O ** | USB2.0×2 USB3.1×4 DP×1 DVI×1 | USB2.0×2 USB3.1×4 DP×1 DVI×1 |
ストレージベイ | 2.5×2 3.5×1 スリムODDベイ×1 | 2.5×1 3.5×4 *2 5.25×1 |
*2 一番下は2.5と共用となっている。
** その他HDMIやDVI-E等はグラフィックボードによる。
スタイリッシュなデザイン
デザインは非常にスタイリッシュなものに変更されている。ケース性能を重視していた従来のメッシュモデルとは大きく異なる。より今風になり、洗練されたデザインと言えるだろう。機能面についても細かく見ていくとしよう。
G-Tuneミニタワーサイズ比較
G-Tuneミニタワー | GALLERIA Rシリーズ | LEVEL∞ M-Class | |
---|---|---|---|
イメージ | |||
サイズ | ミニタワー | ミニタワー | ミニタワー |
発売日 | 2018年06月14日 | 2020年07月10日 | 2015年07月03日 |
幅 | 189mm | 220mm | 190mm |
奥行き | 396mm | 440mm | 410mm |
高さ | 390mm | 425mm | 356mm |
G-Tuneミニタワーケースの詳細
ケース前面
シャープに、そしてシンプルになったフロントI/Oパネルがポイントだ。旧型に比べてUSB接続端子が1つ減っていて、USB 3.0が2つとなっている。メッシュモデルはUSB 2.0が2つとUSB 3.0が1つだった。やや使い勝手は落ちてしまったと言える。ちなみに、電源横にある光学ドライブはカスタマイズで搭載する必要がある。
ケース左側面
側面部は何の変哲もない箇所だ。気になるところはネジが背面ではなく側面にあることだ。ネジを外した後側面部分のカバーを外すには本体を傾ける必要があるので注意しておこう。
ケース右側面
デザイン風のエアホールがある。公式の説明では吸気になっているようだが、空気の通り道としては弱い。吸気というよりも、空気が通ることでエアフローを調整するための機構だろうか。
ケース背面
赤枠部分の接続端子は本体を通っており、背面のHDMIに接続することでフロントパネルのHDMI端子が機能する仕組みだ。
ケース背面その2
伸ばすとこうなる。当然と言えば当然だが、HDMI端子が一つ増えるというわけではないので注意。VRユーザーには少しありがたい機能かもしれない。フロントのUSB接続が一つ消えているのはマイナスか…。どちらのユーザーが多いかを考えるとマイナスであることは間違いない。
ケース底面
ケース底面には取り外し可能な防塵フィルターが搭載されている。底面からも吸気ができる仕組みだ。
防塵フィルター
底面には防塵フィルターが装備されている。防塵フィルターは端に磁石が付いており、それにより取り付けられている。思ったよりペラペラで、従来のものと比べると少し頼りない。実用性という意味では間違いではないと思うが…。
内部
レンタルしたモデルは「NEXTGEAR-MICRO im610BA1-TV」であり、構成的にも最低限のものだ。そのため、中身が非常にスカスカしている印象を受ける。背面に大きめの排気ファンが搭載されているが、このケースに搭載されるファンはここ一つだ。排熱面で大きな不安を残している。
配線
構造に工夫があり、配線は表面から見えないように裏を通す仕組みになっている。これは絡まりにくいのと、エアフローを安定させる恩恵がある。最新モデルらしいケースだと言える。
上部
上部スペースは電源と配線を収納する機構があり、その横にドライブベイがある。問題点はミニタワーでありながらドライブベイの少なさにある。3.5インチベイが1つ。つまり収納できるHDDは1つということになる。
2.5インチベイは2つ。SSDは2つ搭載できるが、固定が少し手間だ。昨今の外付けHDDは非常に高速で特にUSB3.1接続であれば特に困らないだろうということなのか。多くのHDDを内蔵するユーザーにとっては、このケースを選択しない理由になってしまうかもしれない。
フロント裏側
フロントの裏側には2つの大きな穴がある。これはフロントに吸気ファンを搭載することができるということだ。エアフローの強化を図れるが、それなら標準搭載にしてほしかったというのが本音だ。
G-Tuneミニタワーの人気モデルを紹介
G-Tune TD-B
CPU:Core i5-12400F
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 256GB NVMe+HDD 1TB
電源:700W 80PLUS BRONZE
コスパ:★★★★★★★★☆☆ 7.7
当サイトとG-Tuneのコラボレーションモデルの一つだ。コストパフォーマンス指標もまずまずだ。Core i5-12400F×RTX 3060搭載のミドルクラスのモデルとなっている。フルHD環境でのゲームプレイを考えている方におすすめだ。メモリ16GB、SSD 256GB NVMe、HDD 1TBと構成も必要十分だと言える。デュアルストレージ採用がポイントだ。電源ユニットも700W BRONZEと余裕がある。
G-Tune TD-S
CPU:Core i5-12400F
GPU:GeForce RTX 3060 Ti
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 512GB NVMe
電源:700W BRONZE
コスパ:★★★★★★★★★☆ 8.9
Core i5-12400F×RTX 3060 Ti搭載のハイクラスのゲーミングPCだ。2022年もっとも売れた組み合わせだと言える。税込17万円台は圧巻だ。コラボレーションモデルということもあって優遇されている。メモリ16GB、SSD 512GB NVMeと構成も充実している。電源ユニットは700W BRONZEだ。
G-Tune HM-A-AL
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 512GB NVMe
電源:500W BRONZE
コスパ:★★★★★☆☆☆☆☆ 4.9
ゲーミングPC本体だけではなく、ゲーミングモニターやゲーミングデバイスもセットとなった初心者向けモデルだ。意外とこういった製品がなかったこともあって一定の需要がありそうだ。Ryzen 5 4500×RTX 3060搭載のミドルクラスのモデルだ。フルHD環境ならある程度通用する一台となっている。メモリ16GB、SSD 512GB NVMeと構成も必要十分だ。電源ユニットは500W BRONZEだ。コストパフォーマンスが高いわけではないが、あれこれ悩まずに購入できるのは魅力的だろう。
管理人による総評
G-Tuneのミニタワーはケースとしては無難でスタイリッシュなデザインを採用したものとなった。ゲーマーへのアンケートを元に生まれたモデルということもあってある程度の実用性を備えたケースだと言える。フロントHDMI端子に価値を見出だせる方やデザインに魅力を感じる方なら選んで後悔はしない。
一方で、やや残念に感じてしまう部分があるのも事実だ。例えば、G-tuneのメッシュ採用のミニタワーは排熱性能が優秀で評価も高かった。今は完全にこの新しいケースに切り替わりユーザーに受け入れられているように思う。
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