当記事では、GALLERIA GCL2060RGF-Tの評判とレビューをまとめている。RTX 2060×i7-10875H搭載のミドルクラスのゲーミングノートPCだ。Core i7-10750HからCore i7-10875Hへとアップグレードされた上に値引きも適用となり魅力は増している。
一時はそのコストパフォーマンスの高さからドスパラの売れ筋ランキングNo.1に輝いたこともある実力派モデルとなっている。他社メーカーのゲーミングノートと比べると一目瞭然だが、どうしてここまで安く販売できるのか不思議だ。
当ページの目次
GALLERIA GCL2060RGF-Tのスペック
ブランド名 | GALLERIA |
---|---|
製品名 | GCL2060RGF-T |
液晶サイズ | 15.6インチ 144Hz |
価格 | Windows 10 / 124,980円 |
CPU | Core i7-10875H |
グラボ | GeForce RTX 2060 mobile |
メモリ | DDR4-2666 16GB |
SSD | 512GB NVMe対応 |
HDD | 非搭載 |
重さ | 約1.85kg |
バッテリー駆動時間 | 約3.8時間 |
GALLERIA GCL2060RGF-Tのゲーミング性能レビュー
GeForce RTX 2060 Mobile(グラフィックボード)
GeForce RTX 2060 Mobileは、ノート向けのグラフィックボードとしてはハイクラスに位置する性能を持つ。デスクトップで言えばGTX 1660 SUPERとGTX 1660の中間的な性能だ。デスクトップでも人気のミドルクラスと考えれば悪くない。RTX 2060 Mobileを基準に性能を考えたい。可もなく不可もないGPUである。
当該モデルで採用されている高リフレッシュモニターで144hzを実現するためには設定を下げる必要がある。最高設定で144hzというのは難しい。デスクトップのRTX 2060と同等の性能を期待しての選択は避けるべきだ。ゲーミングノートに搭載して欲しい性能ではある。RTX 2060 Mobileはゲーミングノートの中心とも言える性能だ。
Core i7-10875H(CPU)
これまで搭載されていたCore i7-10750Hと比べて性能が向上している。8コア16スレッドはノート向けCPUの最高峰だ。それでもCore i7-10875HにできてCore i7-10750Hにできない用途はない。価格が同じであるならCore i7-10875Hを選択する方がよいという程度だ。
GALLERIA GCL2060RGF-Tの場合は値引きされた上でのアップグレードでマイナス要素はない。CPU性能が上がることでデメリットに感じる方はいないだろう。高リフレッシュレートでのゲームプレイはCPU性能の高さが安定に繋がる。Core i7-10850Hになったことで、僅かながら安定しやすくなった。これまで140fps前後だった場合は上限の144Hzでの安定も目指しやすくなる。
一方で、従来のCore i7-9850Hと比べると10%を超える性能差がある。価格もほぼ同等であることを考えると、後継機としては十分な評価を得ているCPUである。Core i7、Core i9の中でシングルスレッドの性能に長けている。ゲーム向けという点で、Core i7-10875Hは現行最上位のノート向けCPUと言える。
GALLERIA GCL2060RGF-Tの特徴&強み
値引きと性能アップでおすすめ度アップ
コストパフォーマンスの高さが魅力のGALLERIA GCL2060RGF-Tは、値引き+CPUアップグレードでその魅力をさらに向上させた。今回適用された5,000円の値引きは金額自体は大きくない。値引きだけではなくCPUのアップグレードも適用されたのは大きい。Core i7-10750HからCore i7-10875Hへ換装された。ドスパラのゲーミングノートは頻繁にマイナーチェンジを繰り返し、確実に評価を高めていく傾向にある。
GALLERIA GCL2060RGF-Tは、その象徴と言える変化が適用されている。おすすめ度が高い理由として、デスクトップのゲーミングPCに近い性能と価格を持つことが挙げられる。RTX 2060 Mobileは扱いやすい性能を持っている。また、価格についてもゲーミングノートとしては優秀だ。通常デスクトップに比べて価格が高いのが標準だ。同じRTX 2060でも、デスクトップとノートでは性能差が大きい。
そのため、デスクトップのRTX 2060搭載モデルと同じ価格で展開されると、評価の面で下回ってしまう。GALLERIA GCL2060RGF-Tは144Hz対応モニター搭載であることを加味して、デスクトップ版のRTX 2060搭載モデルに比べて安価である。簡潔に言えば、同等の性能を持つデスクトップより価格が安い。これまであったゲーミングノートの弱点を克服したモデルと言える。GALLERIA GCL2060RGF-Tを選択する理由はそれだけでも十分だ。
デスクトップ向けのGPUは次世代のRTX 30シリーズが登場した。ゲーミングノートにも登場する日はそう遠くない。GALLERIA GCL2060RGF-Tの後継機が登場するまでは2ヶ月以上は掛かる。ノート向けのRTX 30シリーズは発表さえされていない状態だ。また、ノート向けの新GPU搭載モデルは価格が高く下がりにくい傾向にある。
それを考慮すると、コストパフォーマンスの観点からしても今選択することはマイナスとはならない。むしろ、これだけ価格が下がっている今が狙い目と言える。性能の割に価格が抑えられ、実用性も優秀なゲーミングノートの選択肢は少ない。予算がこの辺りであるなら、これ以上のゲーミングノートは存在しない。
カスタマイズの必要性がない構成も評価を高める要素だ。ノートタイプはカスタマイズの幅が狭いため、標準構成が非常に重要である。性能に合わせた構成なので、必須となるカスタマイズがないのは嬉しい。HDDを搭載することができないのは筐体の構造上仕方がない。
必要であるなら外付けのHDDでの対応となる。持ち運ぶ際には必要なデータのみをPCに入れるか、クラウドを利用するなどでカバーできるはずだ。ストレージ容量はゲーミングノートにとって小さな弱点でしかない。それを補って余りある長所に目を向けたいモデルだ。
重量約1.85kgと軽量コンパクトが魅力的
GCL2060RGF-T | GCL2070RGF | GCR1660TGF-QC | |
---|---|---|---|
幅 | 359.8mm | 357.0mm | 356.4mm |
奥行き | 243.0mm | 248.0mm | 233.6mm |
高さ | 19.9mm(最薄部) | 28.0mm | 20.5mm(最薄部) |
重さ | 約1.85Kg | 約2.3kg | 約1.87Kg |
GALLERIA GCL2060RGF-Tの魅力はコストパフォーマンスの高さだけではない。上位モデルの「GALLERIA GCL2070RGF」と比べてもそのコンパクトさが光る。本体の幅は広いが奥行きと高さがコンパクトになっている。モニターの大きさは同じなので、純粋に薄くコンパクトな造りだ。そして、重量も450g軽くなっている。
Intelとドスパラが共同開発したスタイリッシュなモデルGALLERIA GCR1660TGF-QCと比べても見劣りしない。性能で上回るGALLERIA GCL2060RGF-Tにとって、下位モデルと並ぶというのは素晴らしい。性能が高くなれば排熱機構の関係で分厚く大きくなるものだ。
下位モデルに対して僅かでも重量が軽くなっていること、大きさが変わらないことはアドバンテージと言える。薄型軽量という、おおよそゲーミングノートには縁遠い言葉が似合うモデルだ。単純にコストパフォーマンスが高いだけのモデルではないことは伝わったはずだ。
ノートの本体サイズは、性能や価格よりも優先されることもある。ビジネス向けノートパソコンでは薄型軽量コンパクトであることは当然になっている。ゲーミングノートも軽量化が進み、一昔前からすると考えられないほど薄く、軽く、コンパクトになりつつある。
ノート向けの性能がデスクトップに近づき始めた頃から、別要素が求められるようになった。それが今のスタイリッシュなゲーミングPCを確立したとも言える。性能の向上がゲーミングノートをより取り扱いやすくした。このくらいのサイズ感ならゲームだけでなく、ビジネス用途と兼用して使用できる。
キーボードは標準的な打鍵感
GALLERIAのゲーミングノートは、グレードによってキーボードで差別化を図っている。その中でもRGBキーボードは光るだけの普通のキーボードだ。GALLERIA GCL2060RGF-TはそのRGBキーボードが採用されている。キートップが黒色であることの多いゲーミングノートにとって、キーが光るのは利便性が高い。光らないキーボードの場合少し暗いところで使用すると、キーの位置が確認しづらかったり刻印された文字が見えなかったりする。キーが光ることで目視による確認がしやすくなるのはメリットと言える。
ただ、ゲーミングノートに搭載されているキーボードには光ることより重視してもらいたいものがある。それが打鍵感だ。GALLERIAノートの上位モデルはメンブレン方式でもSteelSeries製を採用している。打鍵感はそれなりに違ってくる。他ショップの最上位モデルになるとメカニカル式のキーボードを採用していることもある。
モニターとキーボードが一体化したノートタイプでは替えの利かない部分だ。そのため、キーボードの評価は少し下がる。モニターもキーボードも位置が固定されてしまうので、どうしても気になるならデスクトップ向けのキーボードを接続するという手段もある。自宅で使用する分にはそういった対策が主流なので、もしかすると気にしないユーザーの方が多いかもしれない。
薄くコンパクトに仕上がっていても15.6インチである。キーボードにはテンキーが搭載されている。テンキーの有無はユーザーによって重要度が異なる。MMORPGなどではバインドできるキーが増えるのでメリットはある。デスクトップ向けのテンキーレスはキーボードの位置に自由が利きやすいというメリットがある。
ノートタイプではそのメリットがないので、テンキー搭載はデメリットにならない。注意してほしいのはGALLERIA GCL2060RGF-Tは英字配列のキーボードを採用している。慣れるまでは小さなことで違和感を感じる。アンダーバーの位置やエンターキーの大きさなどに違いがある。割と好みが分かれるところではあるので日本語配列のキーボードも選択できればよかった。
バッテリー駆動時間が短い
バッテリー駆動時間の短さもデメリットの一つだ。公称値では約3.8時間と極端に短い。全てのゲーミングノートPCの中でも最低クラスだ。実質電源なしでは快適にゲームプレイをすることが難しい。それでもビジネスモデルというわけではないことから大きなデメリットになるわけではない。
ワンランク性能は下がるものの「GALLERIA GCR1660TGF-QC」の場合公称値約10時間と「GALLERIA GCL2060RGF-T」の3倍近く長持ちすることになる。性能差を考えるとGTX 1660 Ti Mobile搭載モデルを選ぶことも悪くない。
GALLERIA GCL2060RGF-Tの本体レビュー
本体正面
狭額縁モニターを採用していることからスタイリッシュにまとめられている。いい意味でゲーミングノートPCらしさがなく使用する場所を選ばない。
本体天板
本体の天板部分にGALLERIAのブランドロゴが刻印されている。薄いグレーでうまく本体にマッチしている。オシャレなゲーミングノートPCだと言える。
キーボード
テンキー付きのキーボードを採用している。RGB付きのためソフトウェアでカラーをコントロールすることができる。ゲーミングキーボードに比べると操作性は劣るが十分満足できるだろう。
本体右側面
本体右側面にはカードリーダー及びUSB 3.2 Gen1×2が配置されている。
本体左側面
本体左側には、LANポート、USB 2.0×1、マイク/イヤフォンジャックが配置されている。
本体背面
本体背面にはMini Display Port、HDMI Port、USB 3.2 Gen 1×1が配置されている。ディスプレイ用ポートも充実していて複数モニターを実現することも容易だ。
I/Oパネル
Mini Displayportが背面に2つ、HDMIが1つ、USB3.2 Gen1 Type-Cが1つと、ディスプレイ出力に関しては充実している。Type CはPower Deliveryに対応していないので充電に使用することはできない。比較的充実したインターフェイスである。接続に関して困ることはないだろう。
詳細
- USB
- LANポート背面×1
- ディスプレイ
- サウンド
- カードリーダー
USB3.2 Gen1 (Type-C 背面×1)
USB3.2 Gen1 (Type-A 右側面×2)
USB2.0 左側面×1
HDMI 背面×1
Mini DisplayPort背面×2
ヘッドホン出力 左側面×1
マイク入力 左側面×1
カードリーダー 右側面×1
似ているゲーミングノートPCと比較
ブランド名 | GALLERIA | LEVEL∞ |
---|---|---|
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製品名 | GCL2060RGF-T | LEVEL-15FXR21-i7-ROXX |
納期 | 3日で出荷 | 1週間 |
価格 | 124,980円 | 140,980円 |
モニター | 15.6インチ | 15.6インチ |
リフレッシュレート | 144Hz | 144Hz |
CPU | i7-10875H | i7-10750H |
GPU | RTX2060 | RTX2060 |
メモリ | 16GB | 16GB |
SSD | 512GB NVMe対応 | 500GB NVMe対応 |
HDD | 非搭載 | 非搭載 |
重さ | 約1.85kg | 約2.26kg |
バッテリー駆動時間 | 約3.8時間 | 約4.0時間 |
備考 | Wi-Fi 6 RGB対応キーボード | Wi-Fi 6 RGB対応キーボード |
公式 | 公式 | 公式 |
ほぼ同じ構成であるパソコン工房の「LEVEL-15FXR21-i7-ROXX」と比較していく。まず納期はドスパラの方が優秀だ。最短3日での出荷とうまくいけば購入して1週間以内に受け取ることができる。パソコン工房の場合受け取りまで10日程度掛かってしまうことがある。モニターサイズ・リフレッシュレートは同じ15.6インチ(144Hz)を採用。ゲーミングノートにふさわしいモニターだと言える。GPU・ストレージも共通だ。
CPUについては、アップグレードされたことでGALLERIA GCL2060RGF-Tの方が性能が高い。8コア16スレッドとCore i7-10750Hよりも33%コア/スレッドが多くマルチスレッド性能が高い。ゲームプレイ+αでノートパソコンを使いたいと考えている方は必見だ。
本体重量も異なっている。LEVEL-15FXR21-i7-ROXXは、GALLERIA GCL2060RGF-Tよりも約20%重い2.26kgとなっている。2kgを超えると持ち運びが極端に難しくなってしまう。これは大きなデメリットだと言える。この点GALLERIA GCL2060RGF-Tは優秀だ。その他バッテリー駆動時間・Wi-Fi規格・RGB対応キーボードは共通している。キーボードについてはいずれも標準的なもので及第点だ。あまり過度な期待はしない方がよいだろう。
価格差16,000円・CPUの性能差・本体重量など総合的に考えるとGALLERIA GCL2060RGF-Tが優秀であることがわかる。ドスパラのゲーミングノートは他メーカーのモデルを圧倒している。
管理人による総評(GALLERIA GCL2060RGF-T)

GALLERIA GCL2060RGF-Tは、RTX 2060 Mobile×i7-10875H搭載のゲーミングノートPCだ。モバイル向けRTX 2060 Mobile搭載モデルとしてはトップクラスのコスパを誇る。2万円の値引きが後押しする形となった。FULL HD環境でのゲームプレイを考えている方は必見だ。
レイトレーシングやDLSSなどにも対応できるが、性能的にやや厳しい側面がある。あくまでも通常のゲームプレイだけをメインに考えるべきだろう。CPU性能が高く動画編集などにも対応することが可能だ。メモリ16GB、SSD 512GB NVMe対応と充実の構成が嬉しい。
搭載されているキーボードはオーソドックスなRGBキーボードだ。光らせられるだけで機能的に他のモデルと比べて優れているわけではない。また、バッテリー駆動時間の短さもネックとなってしまう。コスパ重視で考えるなら選択肢として悪くない。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
124,980円 | Core i7-10875H | RTX2060 |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 16GB | 512GB NVMe | 非搭載 |
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