当記事では、GALLERIA GR1650TGF-Tの評判とレビューをまとめている。GTX 1650 Ti×Ryzen 5 4600H搭載のゲーミングノートPCだ。Ryzen 5 4600は、6コア12スレッドとマルチコア性能が高く幅広い用途で通用するCPUで評価が高い。
登場時よりも価格が2.5万円引き下げられたことでコストパフォーマンスは向上している。国内で購入できるモデルの中で最も安く、ゲーミングノートPCに革命を起こしたモデルと言っても過言ではない。
当ページの目次
GALLERIA GR1650TGF-Tのスペック
ブランド名 | GALLERIA |
---|---|
製品名 | GR1650TGF-T |
液晶サイズ | 15.6インチ 120Hz |
価格 | Windows 10 / 74,980円 メモリ16GB / 89,980円 |
CPU | Ryzen 5 4600H |
グラボ | GeForce GTX 1650 Ti |
メモリ | DDR4-2666 8GB |
SSD | 512GB NVMe対応 |
HDD | 非搭載 |
重さ | 約1.90kg |
バッテリー駆動時間 | 約7.5時間 |
GALLERIA GR1650TGF-Tのゲーミング性能レビュー
GeForce GTX 1650 Ti(GPU)
GeForce GTX 1650 Ti Mobileは、エントリークラスのGTX 1650 Mobileよりも少しだけ高いパフォーマンスを持つグラフィックボードだ。Pascal世代のミドルクラスであるGTX 1060 Mobileに近いパフォーマンスを発揮する。ゲーミングPC全体で見るとそれほど性能が高いわけではないので、設定調整は必須だと考えておこう。高リフレッシュレートの実現はやや厳しい。あくまでも最低限必要なゲーミング性能を持つに留まる。もっともその最低限というのに惹かれるゲーマーの方も多いはずだ。
Ryzen 5 4600H(CPU)
Ryzen 5 4600Hは、第3世代のZen 2アーキテクチャを採用したCPUとなっている。6コア12スレッドとマルチコア性能が高いのが特徴だ。驚きなのはランク的に上位に位置するIntelのCore i7-10875Hに匹敵するマルチコア性能を持つ。ゲーム適性も前世代と比べて高くなった。コストパフォーマンスが高いCPUであることは間違いない。GTX 1650 Tiに合わせるCPUとしてもふさわしい。
GALLERIA GR1650TGF-Tの特徴&強み
国内最安値のゲーミングノートPC
GALLERIA GR1650TGF-Tは、2020年12月時点での国内ゲーミングノート最安値モデルだ。当初は税抜89,980円で、最安値タイの価格設定だった。そこから定期的にマイナーチェンジや構成変更を繰り返し、今の形に落ち着いた。税抜74,980円はゲーミングPC全体で見ても安価である。価格が安すぎるということで性能に関して懐疑的なユーザーも多いはずだ。
私自身も購入して使ってみた(その後友人にプレゼントした)が、ちゃんと性能さえ理解しておけば不満に感じることはなかった。その点では価格以上の性能は有しているので安心してほしい。最高設定でゲームを安定させるほどの性能はないことは押さえておこう。最低~標準程度で120Hzの高リフレッシュレートを活かすのがよさそうだ。
今回の変更で最も評価したいのはメモリ8GBモデルと16GBモデルを完全に分けたことだ。登場時は8GBモデルで、構成変更で16GBになった。GALLERIA GR1650TGF-Tはカスタマイズができないモデルである。標準構成がそのまま採用されてしまうため、これまでのようにどちらかのモデルしかないと選びにくかった。メモリ容量でモデルを分けることで、価格か性能のどちらを優先するか選べるようになった。
カスタマイズに対応していないモデルの最高の解決策と言える。欲を言えば8GBと16GBの価格差を、カスタマイズに掛かる費用より少し安い程度にしてほしかった。ただ、それは流石に求め過ぎだろう。価格差がなくなれば8GBモデルの魅力が半減してしまうからだ。おそらく、16GBモデルが適正価格で、8GBはかなり価格を抑えているはずだ。この価格差は妥協ではなく、8GBモデルの頑張りである。
最安値のゲーミングノートとは言っても、実際にはさらに安価なゲーミングノートは存在している。しかし、ゲーミングノートの定義はショップによって異なる。ショップがゲーミングだと言えば、たとえゲームへの適性がなくてもゲーミングノートになる。ここで言う最安値とは、ゲームを快適にプレイできる性能を有したモデルの中での最安値だ。
何より予算を抑えたいユーザーには、GALLERIA GR1650TGF-Tを強く推奨する。これより安価なモデルで、優れたモデルは存在しない。GALLERIA GR1650TGF-Tはゲーミングノートに革命を起こしたとも言える。それだけ衝撃的な価格設定だ。ただ、120Hzを活かせるタイトルはそこまで多くないので、性能に期待し過ぎないようにしたい。
クリエイターにも適したゲーミングノート
ゲーマー・クリエイター・ストリーマーに対応できる最安値のゲーミングノートである。人を選ばないことこそが最大の魅力と言ってもいいかもしれない。オールラウンド性を活かすことも、価格を重視することもできる。高価なモデルであれば当然なことも、価格を抑えたモデルでは唯一のゲーミングノートだ。ゲームをプレイしないユーザーにも選べるゲーミングノートは、一般向けのノートパソコンにも対抗できる。予算が12万円以内であるなら選択しても後悔はない。
GALLERIA GR1650TGF-Tのゲーム性能は快適にプレイする最低限である。最高設定+120fpsで安定させるのは難しい。これがゲーム以外の用途になると、Ryzen 5 4600H搭載によるパフォーマンスが発揮される。デスクトップのRyzenはIntelに差をつけているものの、求められる性能をどちらもクリアしている。
一方で、ノート向けのCPUは特にRyzenシリーズの処理性能が伸びている。ゲーム性能はそこまで高くなくても、処理性能はノート向けCPUの中でも優秀だ。性能だけを考えるとクリエイターにも適したゲーミングノートと言える。ゲームの配信や動画のエンコードもCore i5よりもRyzen 5 4600Hの方が優れている。ストリーマーのエントリーモデルとしても選択しやすい。
ゲームに特化したゲーミングノートで終わらないのがGALLERIA GR1650TGF-Tの魅力だ。高望みしなければ何にでも使える性能だ。ただ、こういったクリエイティブな用途にはメモリ16GB搭載モデルを選択したい。8GBでも問題はないが、作業においてメモリ容量は非常に重要だ。円滑に作業を進めるためにも保険として16GBある方がよい。カスタマイズではなく選択肢で分かれているのはこういう場合に親切だ。
カスタマイズができないモデル
GALLERIA GR1650TGF-Tはメモリのカスタマイズができなかったことが致命的な弱点となっていた。しかし、メモリ8GBと16GBを選択できるようになりこれ自体がデメリットではなくなった。元々薄型のノートパソコンの多くはカスタマイズの幅が狭い。他製品でもHDDを搭載するスペースはなく、SSDの容量を変更するくらいだろうか。それもNVMe対応SSD 512GB搭載なのでカスタマイズできなくても問題はない。
現在GALLERIA GR1650TGF-TはOS・オフィスソフト・セキュリティソフトの3箇所以外のカスタマイズは不可である。そもそも価格を抑えたモデルにカスタマイズを施すのは推奨されない。価格という強みを失うからだ。唯一の弱点だったメモリの問題も解決し、デメリットを持たないモデルとなった。これこそがGALLERIA GR1650TGF-Tに求めていた形だ。
突出した性能を持っているわけではないが、扱いやすい性能でオールラウンド性も高い。誰にでも選びやすい価格で実用性の高さが特徴だ。メインPCとしての運用もそれなりに期待できるだろう。カスタマイズできないことが、よい方向に動いた稀有な例だ。そもそも、ノートパソコンはどのモデルでもカスタマイズの幅は狭い。デスクトップ違い、内部にスペースの余裕がないからだ。
拡張性を持たないノートタイプにとって、標準構成がしっかりしていればカスタマイズの有無はあまり影響しない。むしろBTOパソコンの特色であるカスタマイズをなくしたことで、初心者ユーザーは選びやすくなったとも取れる。あまり詳しくないユーザーからすると、選択に幅を持たせることは必ずしもよいとは言えない。低価格帯のモデルはエントリークラスとして選択されやすい。
そのため、初心者に対する配慮も重要だ。もしかすると、GALLERIA GR1650TGF-Tはその視点で見ていたのかもしれない。GALLERIA GR1650TGF-Tはメモリ8GBか16GBの選択としておけば、迷うことも困ることもない。8GBを選んで後悔したとしても、メモリは自分で増設することができる。
メモリスロットは2つあり、8GBモデルの場合は8GBを1枚挿しているので、8GBをもう1枚追加するだけでいい。4GBを2枚挿入などでスロットを埋めていない。カスタマイズができないモデルというよりも、カスタマイズの必要性がないモデルと言った方が正しいのかもしれない。
GALLERIA GR1650TGF-Tの本体レビュー
本体正面
薄型の狭額ベゼルを採用したゲーミングノートPCですっきりした印象を受ける。本体の重さは約1.9kgと2.0kgを切っているのは評価できる。ゲーミングノートPCとしては軽い。それでもノートPC全体で見れば重めなので持ち運びをメインに考えている方は注意してほしい。
本体天板
天板にはGALLERIAのロゴが映える。本体自体も薄めでゲーミングノートPCだからといって極端に分厚いということはない。ここ数年でゲーミングノートのサイズがコンパクトになってきていてゲーマーの方からしたらメリットが大きい。
本体右側
本体左側
本体背面
本体背面にはMini Display Port・HDMI Port・USB 3.2 Gen 2(Type-C)・電源端子が配置されている。うまくまとまっているように思う。本体自体もゲーミングノートとしては薄い。
キーボード
キーボードはオーソドックスなメンブレンキーボードを採用している。ゲーミングキーボードとしては劣るものの価格を抑えるために妥協すべき部分だろう。
RGB LEDで光らせることが可能だ。コントロールパネルから変更することができる。
I/Oパネル
インターフェイスはUSBが充実している。USB Type-Cは充電やディスプレイには対応しておらず、データのみとなっている。背面のディスプレイ接続のMiniDisplayPortは1.2と1.4がある。基本的に1.4の方が優れているが、使用感に大きな違いはない。
最新のモデルとして見ると、従来とあまり変わらない構成だ。必要なものは全て揃っているという印象だ。ここにThunderbolt 3があれば、低価格であるメリットにもなったかもしれない。ゲーミングノートではなかなか実現しにくい機能なだけに、最新モデルにはそういったものを期待したい。
詳細
- USB
- LANポート左側面×1
- ディスプレイ
- サウンド
- カードリーダー
USB3.2 Gen2 (Type-C 背面1)
USB3.2 Gen1 (Type-A 右側面2)
USB2.0 左側面1
HDMI 左側面×1
Mini DisplayPort 1.2 / 1.4 背面2
ヘッドホン出力 左側面×1
マイク入力 左側面×1
カードリーダー 右側面×1
GALLERIA GCL1650TGFと比較
ブランド | GALLERIA | GALLERIA |
---|---|---|
イメージ | ![]() | ![]() |
型番 | GR1650TGF-T | GCL1650TGF |
液晶サイズ | 15.6インチ 120Hz | 15.6インチ 60Hz |
重量 | 約1.9kg | 約2.1kg |
バッテリー駆動時間 | 約7.5時間 | 約6.5時間 |
価格 | 74,980円 | 92,980円 |
CPU | Ryzen 5 4600H | Core i5-10300H |
GPU | GTX 1650 Ti | GTX 1650 Ti |
メモリ | DDR4-3200 8GB | DDR4-2666 16GB |
SSD | 512GB NVMe対応 | 500GB NVMe対応 |
HDD | 非搭載 | 非搭載 |
公式 | 公式 | 公式 |
GALLERIA GR1650TGF-Tの弱点は、コストパフォーマンスにあった。今回の価格改定で2.5万円の値引きが適用されたことで、コストパフォーマンスを大きく伸ばした。税抜74,980円はGALLERIA GR1650TGF-Tの目指すべき価格である。多少のマイナスを覆すことのできる価格だ。ゲーミングノートの中では最安値クラスと言える。ゲーム性能は少し低いが、その低さを受け入れられる価格である。
コストパフォーマンスがの低さが弱点だったモデルが、反対にコストパフォーマンスの高さを武器にする。僅か2.5万円に感じられるかもしれないが、この2.5万円は進化を示すには十分過ぎる。まともに運用できるゲーミングノートの価格を引き下げた。
Ryzen 5 4600H搭載モデルのポジション的な対抗製品はCore i5-10300H搭載モデルである。Core i5-10300Hに対して総合性能で上回っていても、搭載モデルになると価格が高くコストパフォーマンスは下回っていた。GALLERIA GR1650TGF-TとGALLERIA GCL1650TGFは、元々同じ価格で展開されていたのだ。現在販売価格ではGALLERIA GR1650TGF-Tの方が18,000円安い。メモリ容量を揃えるとその差は3,000円となる。
GALLERIA GR1650TGF-Tは、120Hz対応モニターを搭載しているが、性能的に120Hzモニターを活かしにくく、メリットとしては少し弱い。一方のGALLERIA GCL1650TGFは高リフレッシュレート非対応の代わりにメモリ容量が倍の16GBとなっている。結果的にゲーム用途では確実にGALLERIA GCL1650TGFが上だ。GALLERIA GR1650TGF-Tは、これまでノートタイプが苦手としていたCPU性能が重要な用途に適している。
ゲームが多少苦手でもRyzen 5 4600HのCPU性能の高さによる恩恵は絶大だ。ノートタイプの苦手を克服し、幅広い用途に対応できるようになった。性能の高さと幅により、コストパフォーマンスは他に類を見ないほど向上した。ノート向けRyzenはしっかりとパワーアップした。もしかすると、高いコストパフォーマンスを武器に旋風を巻き起こすかもしれない。クリエイターの方にとっても魅力的な選択肢となるはずだ。
管理人による総評(GALLERIA GR1650TGF-T)

GALLERIA GR1650TGF-Tは、GTX 1650 Ti×Ryzen 5 4600H搭載のゲーミングノートPCだ。Ryzen 5 4600Hは、AMDが誇る高コスパCPUだ。6コア12スレッドと競合のIntel Core i5-10300Hよりも総合性能が高い。ゲーミング性能ではやや劣るものの価格が下がったことでお得感が強くなった。
GTX 1650 Ti Mobileは、GTX 1650 Mobileよりも少し性能が伸びたグラフィックボードだ。エントリークラスながらやや性能面に余裕が生まれている。メモリ8GB、SSD 512GB NVMe対応と最低限に留められている。ゲームプレイがメインというよりもクリエイター作業をメインに考えている方に最適だろう。
もちろん価格的な優位性がある(10万円以下のゲーミングノートは希少)ためカジュアルにゲームを楽しみたい方向けにもおすすめだ。ガレリアブランドのゲーミングノートPCが税込み9万円で購入できるというのは企業努力の結果だろう。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
74,980円 | Ryzen 5 4600H | GTX1650Ti |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 8GB | 512GB NVMe | 非搭載 |
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