当記事では、GALLERIA UA9C-R38のレビューをしている。RTX 3080搭載のハイエンドのゲーミングPCだ。登場時こそかなり頑張った価格設定でコスパも高かったが、2021年1月時点で値上げが敢行となりおすすめはできない状況となっている。GALLERIA UA9C-R38の購入を検討中の方は比較対象モデルをチェックして欲しい。
GALLERIA UA9C-R38という型番を見てもただの英数字の羅列に見えるだろう。この型番は分解して考えるとグレードや搭載されているグラフィックボード/CPUがわかる仕組みになっている。「GALLERIA UA9C-R38」は、U=シリーズ(Ultimate:最上位)、A=ATX(ケース)、9C=Core i9-10900K、R38=RTX 3080ということだ。
当ページの目次
GALLERIA UA9C-R38のスペック
ブランド名 | GALLERIA |
---|---|
製品名 | UA9C-R38 |
価格 | Windows 10 / 299,980円 |
CPU | Core i9-10900K |
グラフィックボード | GeForce RTX 3080 |
メモリ | DDR4-2933 32GB |
SSD | NVMe 1TB |
HDD | 2TB |
電源 | 750W GOLD |
マザーボード | チップセットZ490 |
コスパ | ★★★★★★☆☆☆☆ 6.4 |
各タイトルの対応表
FF14 4K | Apex Legends 144Hz | Apex Legends 60Hz | Fortnite 144Hz | Fortnite 60Hz |
---|---|---|---|---|
![]() ★★★★★ | ![]() ★★★★★ | ![]() ★★★★★ | ![]() ★★★★★ | ![]() ★★★★★ |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
GALLERIA UA9C-R38のゲーミング性能
GeForce RTX 3080(GPU)
RTX 3080は、現行におけるハイクラスのグラフィックボードだ。最上位のRTX 3090についてはあまり一般的ではないため、実質このRTX 3080がフラグシップモデルと考えてよい。ゲーミング性能が非常に高く4K解像度でのゲームプレイを得意としている。
前世代のRTX 2080 Tiを大きく上回るパフォーマンスを発揮する。当然合わせるCPUにも気を使う必要がある。最低でもCore i7-10700Kを選択したい。GALLERIA UA9C-R38のようにCore i9-10900Kを搭載していれば万全だ。
Core i9-10900K(CPU)
Core i9-10900Kは、Intel第10世代のフラグシップモデルCPUだ。10コア20スレッドとゲームだけではオーバースペックになってしまうほどのスペックを持つ。ゲーム向け最強CPUというキャッチコピーに偽りはない。ゲーム実況を考えている方にもおすすめだ。RTX 3080搭載モデルのCPUとしてベストな選択だと言える。
総合性能
GALLERIA UA9C-R38は現行最強クラスの性能を有するゲーミングPCだ。この性能で快適性を得られなければ、SLIなど特殊な構成を持つモデルでしか対応できない。既存のゲームを4K+最高設定+リアルタイムレイトレーシング適用でプレイすることを想定している。そのため、高解像度でのゲームプレイでなければ性能が無駄になりやすい。
フルHD+360HzやWQHD+240Hzのようなプレイスタイルにも必要となるタイトルはある。ただ、4Kより低い解像度であればRTX 3070のようなGPUでも対応可能だ。ここまで性能が高いとFF14を4K+144Hz、Apex LegendsをWQHD+240Hzでプレイすることすら容易である。これから登場してくる最新のタイトルに関しても対応しやすい。何よりも性能を求めるユーザー向けのモデルである。
GALLERIA UA9C-R38の概要&特徴
まさかの2万円値上げで評価急落
GALLERIA UA9C-R38は、登場時税抜279,980円で展開されていたが今は299,980円に値上がりされている。値上げというよりは、価格が元に戻ったという方が正しいかもしれない。登場から3ヶ月経ち、ようやく価格が下がったと思った矢先のことだ。登場時と同じ価格に戻ったのは致命的なマイナスと言える。他ショップのRTX 3080搭載モデルはそのまま価格が下がり続けている。
今GALLERIA UA9C-R38を選択するメリットが失われたと言っても過言ではないだろう。税抜299,980円はそのショップ最上位クラスの価格設定だ。フルタワー採用なのでその部分には納得できる。しかし、ケース以外は常識の範囲内の構成である。価格に見合った価値があるとは言えない。ハイエンド帯のモデルは価格は高くても構成や性能が充実する傾向にある。
そのため、税抜20万円を超えるようなモデルはコスパ指標が最低でも7.0以上になりやすい。高価なモデル方が評価は有利に働く一方で、突き抜けたモデルも多い。一般的なゲーミングPCでは9.0を超えればトップクラスだ。それがハイエンド帯では標準とまではいかなくともトップクラスとは言えない数値になる。そのことを踏まえるとGALLERIA UA9C-R38の6.4はかなり低い。
登場時は多少の割高でも評価は上がったが、4ヶ月以上経つ今はそうもいかない。GALLERIAの最上位Uシリーズはケースにこだわりがある。体感できる効果も、見た目にもそう大きな変化はない。ここを凄く評価できなければ選択するメリットはない。
価格以外は非常に優秀なモデル
GALLERIA UA9C-R38の評価を下げる要因となっているのは価格だ。この価格が適正価格に引き下がるだけで評価は圧倒的に高くなる。CPUとGPUは最上位、ストレージはHDD 2TBとNVMe対応SSD 1TBの総ストレージ3TBの大容量構成だ。メモリはRTX 3080の性能を引き出しやすい32GBを標準搭載している。電源もしっかり支えられる750W GOLD採用だ。
構成に関してはRTX 3080搭載モデルの中でも上位に位置していると言える。後は価格がそれに追いつくことができればトップクラスの評価を得ることができるはずだ。そして、少し前まで税抜279,980円になり、最強クラスへの歩みを感じさせていた。あのまま価格が下がっていけば、文句なくRTX 3080搭載最強モデルになっていた。何故価格を元に戻してしまったのだろうか。
しかしながら、RTX 3080搭載モデルには怪物クラスのモデルがある。まともに対抗するのは容易ではない。GALLERIA UA9C-R38を評価する上で避けられないのはフルタワーケースだ。品質と冷却効果に優れたケースだが、そのアピールは今ひとつ足りていないように思う。もう少し強くアピールすれば、それだけで選択するメリットが分かりやすくなる。
現状、ケースが凄いことは上手く伝わっていない。何がどう凄いのかを分かっても、それに魅力を感じられない要素でもある。少なくとも、価格に見合った価値を見出すのは難しい。価格が高いことで評価を落としているというのは、単純にケースの価値が分かりにくいということでもある。仮に同じ構成を下位のZシリーズで展開すれば2万円以上の価格差が生じるはずだ。
このケースに2万円を出す恩恵を上手くアピールできれば価格帯としては異例な人気モデルになれるかもしれない。GALLERIA UA9C-R38のケースが優れているのは分かっている。ただ、それに2万円以上掛けるメリットは見つからない。ショップ側のはっきりとしたアピール次第で評価は大きく変わる可能性はある。最高峰のポテンシャルを秘めたモデルである。
似ているゲーミングPCとの比較
ブランド | GALLERIA | G-Tune |
---|---|---|
イメージ | ![]() | ![]() |
製品名 | UA9C-R38 | TD-P |
ケース | ミドル | ミドル |
価格 | 299,980円 | 249,800円 |
CPU | i9-10900K | i9-10900K(水冷) |
GPU | RTX 3080 | RTX 3080 |
メモリ | DDR4-2933 32GB | DDR4-2666 32GB |
SSD1 | NVMe 1TB | NVMe 512GB |
SSD2 | 非搭載 | SATA 512GB |
HDD | 2TB | 4TB |
電源 | 750W GOLD | 800W TITANIUM |
マザボ | Z490 | Z490 |
公式 | 公式 | 公式 |
詳細 | 当ページ | 詳細 |
構成や性能から近いモデルということでピックアップした。この時点でG-Tune TD-Pの方がおすすめである。GALLERIA UA9C-R38はフルタワー採用であることも魅力の一つではあるが、その魅力は伝わりにくく、体感することもできない。結果的に玄人好みなモデルで完結してしまう。ここから大きな変化があったとしてもG-Tune TD-Pを超えることは難しい。RTX 3080搭載最強モデルのG-Tune TD-Pを選んでおけば間違いない。
パソコンケースレビュー
正面
右サイド
左サイド
クリアガラスパネルを採用していてゲーミングPCらしさが演出されている。アルミ製のケースとの相性もばっちりだ。
正面-LED
I/Oパネル
管理人による総評(GALLERIA UA9C-R38)

GALLERIA UA9C-R38は、RTX 3080を搭載した高性能なゲーミングPCだ。2万円の値上げで評価はかなり下がってしまっている。ゲーミング性能自体は申し分ない。CPUにもフラグシップモデルのCore i9-10900Kを選択していて高いレベルでのゲームプレイが可能だ。4K解像度でのゲームプレイを考えるならこの組み合わせが最適だ。
FULL HD環境だけならオーバースペックとなってしまうので注意しよう。用途に合わせた選択が必要となる。構成も充実している。メモリ32GB・SSD 1TB・HDD 2TBとUシリーズとしては定番の構成だ。このモデルで不自由することなくゲームを堪能できるはずだ。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
299,980円 | Core i9-10900K | RTX3080 |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 32GB | 1TB | 2TB |
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