当記事では、ドスパラ「GALLERIA ZA9C-R38」の詳細レビューをまとめている。RTX 3080×Core i9-10850K搭載のゲーミングPCだ。2世代後のCPUであるIntel第12世代Core iシリーズの登場で評価は急落となっている。さらに、値上げが適用となり基本的には今選ぶ理由はないと考えてよい。
当ページの目次
GALLERIA ZA9C-R38のスペック解説
ブランド名 | GALLERIA |
---|---|
製品名 | ZA9C-R38 |
価格 | Windows 10 / 299,979円(税込) |
CPU | Core i9-10850K |
グラフィックボード | GeForce RTX 3080 |
メモリ | DDR4-2933 16GB |
SSD | NVMe 1TB |
HDD | 非搭載 |
電源 | 750W GOLD |
マザーボード | チップセットZ590 |
コスパ | ★★☆☆☆☆☆☆☆☆ 1.9 |
各タイトルの対応表
Final Fantasy 14 4K | Apex Legends 144Hz | Apex Legends 60Hz | フォートナイト 240Hz | フォートナイト 144Hz |
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★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
GALLERIA ZA9C-R38の性能まとめ
ゲーミングPCとは、グラフィックボードやCPUなどのPCパーツの集合体だ。ここでは特に重要なグラフィックボードとCPUについて分解して細かく見ていく。
PC初心者の方がスペックを見て性能をイメージすることは難しいだろう。一体として見るよりも一つずつのパーツを見ていくと理解がしやすいと考えている。
GeForce RTX 3080(GPU)
RTX 3080は、Ampere世代第一弾のグラフィックボードだ。2020年9月17日に発売開始となっている。圧倒的な性能を持つRTX 3080はこれまでのハイエンドモデルとは一線を画するGPUだ。上記のスコアからも圧倒的な性能を持っていることがわかるだろう。RTX 3090は例外としてこのRTX 3080が実質頂点と考えてよいはずだ。
Turing世代のフラグシップモデルであるRTX 2080 Tiを遥かに超える性能を有している。ゲーミング性能が非常に高く4K解像度でのゲームプレイにこだわりたいユーザーの方は必見だ。それ以下でのゲーム環境では明らかに宝の持ち腐れになってしまう。どのような環境でゲームをしたいのかを基準に考えるとよい。
その後フラグシップモデルとなるRTX 3080 Tiが登場したが価格差があるため今でもRTX 3080の人気は高い。コスパ重視で考えるなら選択肢として悪くないだろう。CPUはハイクラス以上を選択しておきたい。
Intel Core i9-10850K(CPU)
Core i9-10850Kは、Comet Lake世代の最新CPUだ。Core i9-10900Kの供給不足に対応するために登場(HOTHARDWARE, 2020)した。クロック周波数が僅かに落ちているもののほぼ同等の性能を持っている。10コア20スレッドとマルチスレッド性能が高い。ゲーム適性は高いがRTX 3080に合わせるCPUとしてやや物足りない。特に大きな問題となるわけではないが…
GALLERIA ZA9C-R38に搭載されたRTX 3080は次世代のPCI-e 4.0までサポートしているが、チップセットZ490はPCI-e 3.0までしかサポートされていない。この点ではまだIntel製CPU搭載モデルは今ひとつな気がする。ただし、PCI-e 4.0をサポートしたRyzenはCPUが完全にボトルネックとなり、PCI-e 4.0 + RyzenよりもPCI-e 3.0 + Intelの方が性能は高くなる。少なくとも第4世代のRyzenが登場するまではIntel製CPU搭載モデルに分がある。
総合性能
現行最高峰の性能を有するハイエンドのゲーミングPCとなてちる。4K環境を前提とした圧倒的な性能は、既存のゲームを快適にプレイすることが可能だ。FF14に限らず、Apex Legendsであっても4K環境を構築できる。それに意味があるかは分からないが、どんなゲームでもWQHD以上の解像度に対応できるのが強みだ。
圧倒的な性能はリアルタイムレイトレーシングを使用したゲームプレイでも問題はない。フルHDでのゲームプレイでも性能は無駄にならない。ただし、その場合は240Hz以上の高リフレッシュレートに対応したモニターが必要だ。360Hzにまで達したリフレッシュレートを活かすには、ハイエンドモデルが必要なタイトルも幾つかある。
タイトル問わず高リフレッシュレートでのゲームプレイに一役買える。フルHDユーザーでもハイエンドモデルを手にする意味がある。今後登場する新作タイトルにも対応しやすいので、意外と幅広いユーザーにおすすめできる性能だ。
GALLERIA ZA9C-R38の特徴&強み
逆行する値上げ適用で評価大幅ダウン
最初に言っておくと、Core i9-10850K搭載のGALLERIA ZA9C-R38は選択しない方がいい。第12世代Core iシリーズが登場したことで、第11世代Core iシリーズ搭載モデルは価格を落としている。値下げをするどころがGALLERIA ZA9C-R38は1万円の値上げを適用した。これは大きなマイナスだ。第10世代搭載モデルに至っては、値下げはもちろん、取り扱いまで終了し始めている。
今回の値上げは、現在ドスパラが行っているポイント還元祭が影響していそうだ。ある日を境に、GALELRIAシリーズの多くのモデルが1万円値上げされた。そして1万ポイントが付与されるポイント還元祭が開始されている。たまたま値上げ額と還元されるポイントが同じで、それぞれの時期も重なったとは考えにくい。価格が変わらないモデルや値下げされたモデルは数えるくらいしかない。
主力とは言えないGALLERIA ZA9C-R38は当然のように値上げされた。GALLERIA ZA9C-R38は既に役目を終えたと言っても過言ではない。そのため、今回の値上げだけが評価を下げる要因ではない。ただ、おすすめできないモデルがさらにおすすめできなくなっただけだ。RTX 3080搭載モデルには優秀なモデルが多い。今更GALLERIA ZA9C-R38を候補に加えるユーザーは少ないだろう。
旧世代のモデルは性能では絶対に最新モデルに追いつけない。それがハイエンドクラスのモデルともなれば絶望的な要素だ。旧世代のモデルが新世代のモデルに対抗するには価格しかない。それも2世代前のモデルなら、大幅な値引きが求められるし期待されている。その中でまさかの値上げするようなモデルは評価どうこうではなく避けるべきだ。
あと半歩で絶対に選んではいけないゲーミングPCになる
GALLERIA ZA9C-R38は絶対に選んではいけないゲーミングPCにカテゴライズしてもおかしくない。それほど悪い方向に突き抜けている。それでもGALLERIA ZA9C-R38より悪いモデルがいくつかあるため、順位的にカテゴリは別になる。ある程度の指標があったが、GALLERIA ZA9C-R38が絶対に選んではいけないゲーミングPCにカテゴライズされないことに疑問がある。
もしかすると当サイトの基準はGALLERIA ZA9C-R38によって変わるかもしれない。それほどまでに悪いモデルだ。今はCore i9-10850K搭載モデル自体が少ない。その強みを活かせないならCore i9-10850Kを搭載していることが大きなマイナスになる。それこそ、Core i9-10850KはCore i9-10900Kに近い性能で価格を抑えたコストパフォーマンスの高いCPUだ。
特性も特徴も失う構成は、ゲーミングPCの中でも最下位クラスだ。せっかくの強みを捨てるのは理解できない。一時はRTX 3080搭載モデル全体が品薄で微妙なモデルが残っていた。その頃とは違い、RTX 3080搭載モデルはコストパフォーマンスに優れたモデルが多くなった。性能はもちろん、価格が高い中でも選びやすさがある。
魅力的なモデルが多いため、あえてGALLERIA ZA9C-R38のようなモデルを選択する意味はない。ここから大きな変化で化けるかもしれないが、それを待つよりも別のモデルを選んだ方が手っ取り早い。比較対象には同じ価格帯の強力なモデルをピックアップしている。GALLERIA ZA9C-R38の価格帯で探しているなら必ず気に入るはずだ。
競合モデルとの比較
ブランド | GALLERIA | G-Tune |
---|---|---|
イメージ | ![]() | ![]() |
製品名 | ZA9C-R38 | TD-P |
ケース | ミドル | ミドル |
価格 | 299,979円(税込) | 299,800円(税込) |
CPU | Core i9-10850K | Core i9-11900K(水冷) |
GPU | RTX 3080 | RTX 3080 |
メモリ | DDR4-2933 16GB | DDR4-3200 32GB |
SSD | NVMe 1TB | NVMe 512GB |
HDD | 非搭載 | 非搭載 |
電源 | 750W GOLD | 800W TITANIUM |
マザボ | Z590 | Z590 |
公式 | 公式 | 公式 |
詳細 | 当ページ | レビュー |
GALLERIA ZA9C-R38が如何に時代に取り残されたモデルか分かるはずだ。第10世代搭載モデルのGALLERIA ZA9C-R38、第11世代搭載のG-Tune TD-Pが同等の価格だ。かつては価格設定で天下を取っていたドスパラのGALLERIAシリーズとは思えない姿だ。GALLERIA ZA9C-R38を候補に入れているなら、G-Tune TD-Pをおすすめしたい。
パソコンケースレビュー
正面
新しいケースはユーザー目線に立ったモデルだ。GALLERIAのロゴが真ん中に位置している。吸気口が正面下部から両サイドに変わり排熱効率が大幅にアップしている。グラフィックボードなどのパーツの高性能化による発熱量をカバーするのに十分だ。
正面-LED
ゲートのようにLEDが張り巡らされていてオシャレだ。ソフトウェアからカラーを任意で変更することが可能だ。デザイン自体はコンセプトカーや工業プロダクトデザインを得意とするデザインハウスが担当している。無骨なデザインからより万人受けするデザインになったと言える。
I/Oパネル
I/Oパネルは本体の上部に斜めに配置されている。USB端子も豊富で利便性が高い。ゲーミングヘッドセットを使う際にもコードが曲がらず使い勝手がよい。天板にものを置くことも可能だ。
サイド
本体サイドには吸気口が見える。また、クリアガラスパネルを採用していてゲーミングPCらしさが演出されている。高級感のあるデザインは評価も高い。
管理人による総評(GALLERIA ZA9C-R38)

GALLERIA ZA9C-R38は最新のRTX 3080を搭載したゲーミングPCだ。CPUには旧世代のCore i9-10850Kを搭載している。性能的には申し分なく4K解像度でのゲームプレイに最適だ。自分に必要な性能であることを確認してから選択してほしい。登場してからほとんど変化がなくややついていけない状況になっている。値上げが適用となってしまい評価は急落中だ。比較対象モデルと合わせて確認しておくとよいだろう。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
299,979円(税込) | Core i9-10850K | RTX3080 |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 16GB | 1TB | 非搭載 |
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ガレリアの購入を検討しています。
intelの11世代CPUがもうすぐ発売されますが、CPU・GPUの新製品が出たときはどれくらいの期間でガレリアに組み込まれるのでしょうか?すぐに搭載モデルが発売されるものなのでしょうか?
また、次世代のチップセットではPCI-e 4.0対応になると思いますが、PCI-e 3.0からPCI-e 4.0に変わることによるRTX3080のFPS向上は微増程度でしょうか?
Intel第11世代のCPUが登場すればすぐにGALLERIAから搭載モデルが販売されるでしょう。
過去の傾向から見ると発売日の翌日深夜に登場するかと思います。
PCI-e 4.0については現在のAMDを基準に考えると、GPUにとって恩恵はそこまで大きなものではなさそうです。
ただ、性能の向上は確実にありますので、400シリーズか500シリーズを選べるなら500シリーズを選びたいですね。
もう少しデータが揃うのを待つのがよいかもしれません。
よろしくお願いいたします。