当記事では、ドスパラ「GALLERIA ZA9C-R70S」の詳細レビューをまとめている。RTX 2070 SUPER×i9-10850Kを搭載したハイクラスのゲーミングPCだ。これまでフラグシップモデルだったCore i9-10900Kを搭載していたが、廉価モデルのCore i9-10850Kにダウングレードされている。CPU性能がゲーミングパフォーマンス全体にどのような影響を与えるのか詳しく見ていくとしよう。
当ページの目次
GALLERIA ZA9C-R70Sのスペック解説
ブランド名 | GALLERIA |
---|---|
製品名 | ZA9C-R70S |
価格 | Windows 10 / 209,980円 |
CPU | Core i9-10850K |
グラフィックボード | GeForce RTX 2070 SUPER |
メモリ | DDR4-2933 16GB |
SSD | NVMe 1TB |
HDD | 非搭載 |
電源 | 750W GOLD |
マザーボード | チップセットZ490 |
コスパ | ★★★★★★★★☆☆ 8.0 |
各タイトルの対応表
X4:Foundations | PUBG | 黒い砂漠 | FF14 | Fortnite |
---|---|---|---|---|
![]() ★★★★★ | ![]() ★★★★★ | ![]() ★★★★★ | ![]() ★★★★★ | ![]() ★★★★★ |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
GALLERIA ZA9C-R70Sのゲーミング性能まとめ
当該モデルは非常に高いゲーミングパフォーマンスを持っている。ただ、PC初心者の方がスペックを見てもなかなか性能面をイメージすることができないかもしれない。ここでは具体的に当該ゲーミングPCに搭載されているパーツについて解説していく。
RTX 2070 SUPER(グラフィックボード)
RTX 2070 SUPERは、RTX 2070の後継モデルでハイクラスに属するグラフィックボードだ。前世代のフラグシップモデルであるGTX 1080 Tiに匹敵するゲーミング性能を持つ。現行モデルで言うとRTX 2080 Ti・RTX 2080 SUPERに次いで三番目に高い性能だ。
FULL HD環境なら高リフレッシュレートでのゲームプレイにも対応することができる。初心者の方でも扱いやすく人気の高いグラフィックボードとなっている。どのグラフィックボードが良いのか悩んだらまずはこのRTX 2070 SUPERを基準に考えるとよいだろう。各BTOメーカーが力を入れているモデルということもあって選択肢も豊富だ。
Core i9-10850K(CPU)
Core i9-10850Kは、Intel第10世代のフラグシップモデルであるCore i9-10900Kの廉価モデルだ。クロック周波数が抑えられている分価格も安くなっている。10コア20スレッドとマルチコア性能の高さが特徴だ。
総合性能ではRyzen 9 3900XやRyzen 9 3950Xに劣るもののゲーム用途ではCore i9が有利だ。RTX 2070 SUPERに合わせるCPUとしてはややCPU寄りと言えるかもしれない。ゲーム+αで考えている方におすすめできる。
総合性能
GALLERIA ZA9C-R70SはCPU性能に特化したゲーミングPCだ。Core i9-10850KとRTX 2070 SUPERの組み合わせは注目だ。Core i9シリーズの中でも扱いやすく、コストパフォーマンスに長けたCore i9-10850KはRTX 2070 SUPERとの相性がよい。GPUとCPUともに性能とコストパフォーマンスに優れている。特に性能はゲームを快適にプレイするには十分だ。
高解像度は得意ではないので、WQHD以上の解像度の際は注意が必要だ。この性能はフルHD+高リフレッシュレートが最適である。高い負荷のゲームを144Hzでプレイしたり、安定したゲームプレイをしたりするには理想的だ。Core i9-10850Kの性能はゲームだけでなく、それ以外の用途でも真価を発揮する。配信や動画のエンコードなどゲームに関わるものから作業用のアプリケーションの動作も快適だ。
ゲームや作業を一つのパソコンで完結させるのに適したCPUとGPUの構成である。高いCPU性能はRTX 2070 SUPERの性能をしっかり引き出せる。ゲームでも無駄がないのでCore i9-10900Kよりもバランスが取りやすい。Core i9-10900Kと同じ用途に対応できて価格が安いCore i9-10850Kは注目度の高いCPUだ。いちはやく搭載したGALLERIA ZA9C-R70Sにも期待が掛かる。
GALLERIA ZA9C-R70Sの特徴&強み
価格改定で評価向上もあと一歩
GALLERIA ZA9C-R70Sは、Core i9-10900KからCore i9-10850K搭載になって数日間は価格が据え置きだった。ここにきてようやく1万円引きが適用された。現在のGALLERIAシリーズの中では適正価格になったと言える。ただ、GALLERIAシリーズは新ケース採用による影響下一般的なゲーミングPCより少し価格が高い。Core i9-10850KとRTX 2070 SUPER搭載モデルとしてはまだ安くなるはずだ。
もう少し価格が下がればというところだ。それでも1万円引きされた事実は大きい。Core i9-10850KはCore i9-10900Kよりも1万円近く安価なCPUだ。CPU分の価格は安くなったので、妥当な価格に落ち着いたと言える。これで税抜19万円台も視野に入るようになった。GALLERIA ZA9C-R70Sの適正価格は税抜199,980円だ。
従来のGALLERIA ZFがそのあたりの価格だったことを考えれば無理のない価格でもある。もしかするとCore i9-10900Kと同じ価格で、Uシリーズとの差別化のためだけにCore i9-10850Kを搭載したのではないかとも思った。少なくともその最悪のシナリオからは外れた形だ。GALLERIA ZA9C-R70Sの弱点は価格設定にあった。
その弱点を少し補える値引きは評価を一変させるかもしれない。現在GALLERIAシリーズはケース価格の値引きは行われていない。ケース価格がそのままで構成分の値引きが適用された。つまり、ここからさらに値引きされることがほぼ確定している。
RTX 2070 SUPER搭載モデルとして有用なモデルに変化する余地を残している。Core i9とRTX 2070 SUPERを組み合わせたモデルの中でトップモデルとなれる可能性が高い。お得なモデルに変わるのは時間の問題だ。トップモデルまであともう一歩というところまで迫っている。
武器が多く今後化ける可能性あり
GALLERIA ZA9C-R70Sをおすすめできないのは前述の通り価格にある。適正価格に下がった場合、一気にトップモデルへ躍り出る要素を持っている。それは高性能なモデル特有の充実した構成だ。ストレージは好みの分かれるNVMe対応SSD 1TBのみだが、ストレージの中で替えが利かないNVMe対応SSDの容量を1TBしているため、SSDの追加を必要としない。
HDDを外付けでも内蔵でも取り付ければ容量や用途に困らない。価格的にも安く初心者の方でも後から変更しやすいというメリットがあるのだ。高性能なモデルでは割と多いNVMe 1TBのストレージ構成は非常に有用である。
そして、Core i9のように消費電力の高いCPUを支える電源は750W GOLDを採用している。GALLERIA ZA9C-R70Sの性能を安定して発揮できる電源によりカスタマイズの必要性は低い。GALLERIAシリーズは一定のモデルから650W BRONZEから750W GOLDへアップする。
GALLERIA ZA9C-R70Sはそのボーダーラインにあるのでお得だ。オーバークロックに対応したチップセットZ490、メモリも必要十分な16GB。構成に関しては非常に優秀である。現時点では少し価格が高いことで、この構成は武器にならない。価格が下がり、適正価格になった時こそ本領を発揮する。本来ハイクラス以上のモデルは1,000円や2,000円の値引きでは影響を受けにくい。
しかし、構成が充実しているモデルは僅かな値引きでも評価に影響を与える。今は微妙なモデルでも、将来への可能性は大きいモデルだ。税抜19万円台に突入すれば、一気にトップモデルまで駆け上がるだろう。そして、それは遠くない日に訪れるGALLERIA ZA9C-R70Sの姿だ。今選んでも大きく損をするわけではないが、少し待って変化の様子を見る方がいい。
似ているモデルとの比較
ブランド | GALLERIA | G-Tune |
---|---|---|
画像 | ![]() | ![]() |
製品名 | ZA9C-R70S | TD-G カスタマイズ |
ケース | ミドル | ミドル |
価格 | 209,980円 | 196,600円 |
CPU | Core i9-10850K | Core i9-10900K (水冷) |
GPU | RTX 2070 SUPER | RTX 2070 SUPER |
メモリ | DDR4-2933 16GB | DDR4-2666 16GB |
SSD | NVMe 1TB | NVMe 1TB |
HDD | 非搭載 | 2TB |
電源 | 750W GOLD | 700W BRONZE |
マザボ | Z490 | Z490 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
少なくともG-Tune TD-Gを超えるモデルにならなければトップモデルへの道は遠い。大きな障壁となり立ちふさがるG-Tune TD-Gに対してアドバンテージを築かなければならない。構成の変化は期待しにくいので価格で差をつける以外にない。キャンペーン期間であれば18万円台も期待できるかもしれない。
そうなれば一時的とは言えG-Tune TD-Gを超えたモデルとして君臨する。ドスパラ製品の場合はキャンペーンやセールでも、一度下がった価格にまで価格改定されることは珍しくない。一時的にでも最強モデルになりさえすれば、最強であり続ける可能性が高い。そういった意味で、GALLERIA ZA9C-R70Sに掛かる期待は大きい。価格が下がるまではG-Tune TD-Gをおすすめする。
パソコンケースレビュー
正面
新しいケースはユーザー目線に立ったモデルだ。GALLERIAのロゴが真ん中に位置している。吸気口が正面下部から両サイドに変わり排熱効率が大幅にアップしている。グラフィックボードなどのパーツの高性能化による発熱量をカバーするのに十分だ。
正面-LED
ゲートのようにLEDが張り巡らされていてオシャレだ。ソフトウェアからカラーを任意で変更することが可能だ。デザイン自体はコンセプトカーや工業プロダクトデザインを得意とするデザインハウスが担当している。無骨なデザインからより万人受けするデザインになったと言える。
I/Oパネル
I/Oパネルは本体の上部に斜めに配置されている。USB端子も豊富で利便性が高い。ゲーミングヘッドセットを使う際にもコードが曲がらず使い勝手がよい。天板にものを置くことも可能だ。
右サイド
本体サイドには吸気口が見える。右側はシンプルだ。ガンメタリックの本体によって質感の高さが伺える。これだけキレイだと傷がついたら悲しくなってしまうだろう。
左サイド
クリアガラスパネルを採用していてゲーミングPCらしさが演出されている。高級感のあるデザインは評価も高い。
背面パネル
背面パネルはオーソドックスなものだ。背面にはUSB2.0 x2、USB3.2 Gen2 x2 (Type A x2) 、USB3.2 Gen1 x2 (Type A x2)が配置されている。
管理人による総評(GALLERIA ZA9C-R70S)

GALLERIA ZA9C-R70Sは、RTX 2070 SUPER×Core i9-10850Kを搭載したハイクラスのゲーミングPCだ。1万円の値引きが適用となりコストパフォーマンスは上昇している。10コア20スレッドとマルチコア性能の高いCore i9-10850Kを採用しているのがポイントだ。
Intel第10世代になってCPU性能は高くなった。ゲーム配信などでfpsを安定させたいゲーマーの方にはメリットが大きい。Core i9-10900Kからのダウングレードは痛いが今後に期待できる。価格が下がったこともプラスに働いている。
一般的なゲーマーの方ならグラフィックボードに予算を投下した方が満足度が高くなるはずだ。RTX 2070 SUPERでも性能は高いが、ワンランク上のRTX 2080 SUPERも手が届く範囲になる。4K解像度でのゲームプレイにも対応しやすくなる。CPU性能よりもグラフィックボード性能の方がボトルネックとなる可能性が高いことからグラフィックボードにお金を掛けるのは理にかなっている。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
209,980円 | Core i9-10850K | RTX2070 Super |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 16GB | 1TB | 非搭載 |
その他あなたにおすすめの記事はこちら!
おすすめゲーミングPCランキング【2020年】
おすすめのゲーミングPCランキングを紹介している。コストパフォーマンスが高いモデルに人気が集中していると言える。
ドスパラ(ガレリア)の評判まとめ
GALLERIA ZA9C-R70Sを販売しているドスパラの評判をまとめている。BTOショップとして圧倒的な知名度を誇りゲーミングPCブランドのガレリアは評価が高い。ラインナップ数も豊富なので、購入検討中の方は是非参考にして欲しい。
当サイト紹介ゲーミングPC一覧表
当サイトでレビューをしている全てのゲーミングPCを表でまとめている。一覧で見れば、ゲーミングPCの構成や相場感を把握することができる。