当記事では、ドスパラ「Magnate XH」の詳細レビューをまとめている。控え目ながらもグラフィックボードを搭載しているモデルだ。GPU性能よりもCPU性能が高くゲーミング用途ではなく動画編集などのクリエイター作業を考えている方向けだと言えるかもしれない。
当ページの目次
Magnate XHのスペック解説
ブランド名 | Magnate |
---|---|
製品名 | XH |
価格 | Windows 10 / 99,980円 |
CPU | Core i7-10700 |
グラフィックボード | GeForce GTX 1650 |
メモリ | DDR4-2666 16GB |
SSD | M.2 500GB |
HDD | 1TB |
電源 | 550W BRONZE |
マザーボード | チップセットB460 |
コスパ | ★★★★★★★☆☆☆7.3 |
各タイトルの対応表
FF14 4K | Apex Legends 144Hz | Apex Legends 60Hz | Fortnite 144Hz | Fortnite 60Hz |
---|---|---|---|---|
![]() ★☆☆☆☆ | ![]() ★★☆☆☆ | ![]() ★★★★☆ | ![]() ★★★☆☆ | ![]() ★★★★★ |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
Magnate XHの性能まとめ
PC初心者の方がスペックを見てもなかなか性能面をイメージすることができないかもしれない。ここでは具体的に当該ゲーミングPCに搭載されているパーツについて解説していく。
GeForce GTX 1650(GPU)
GTX 1650は、現行最低限のグラフィックボードだが、前世代のミドルクラスに匹敵するパフォーマンスが魅力となっている。性能は控え目で2018年以降のゲームに対しては適正が低くなるので注意が必要だ。また、快適にゲームをプレイするためには設定を大きく落とす必要がある。価格を抑えることを最重要視している。性能を求めるなら選択は避けたいグラフィックボードである。
Core i7-10700(CPU)
Core i7-10700は、第10世代の中で最も人気の高いCPUだ。8コア16スレッドとハイパースレッディングに対応したことでパフォーマンスは高い。CPU性能に関しては非常に優秀である。ただ、それだけで快適にプレイ出来るゲームはそれほど多くない。グラフィックボードとのバランスを考えなければ通用しないのだ。
総合性能
Magnate XHは作業や一般向け用途に有用なモデルだ。ゲーミングPCとして見るといまいち扱いづらい部分がある。ビジネスなどに使用するアプリケーションに適した性能だ。Core i7-10700を搭載しているのでCPU性能は優れている。ゲームではフォートナイトのように要求スペックの低いタイトルには対応できる。高リフレッシュレートを目指さないライトゲーマーに適している。ただし、どれだけ要求スペックが低くても4Kへの対応力は低い。本格的なゲームプレイや最新のタイトルは厳しい。ゲームが最適な性能ではないので注意してもらいたい。作業を中心としつつ、簡単なゲームもプレイできる性能を求めるユーザー向けだ。ゲーミングPCのエントリークラスとするにも物足りない。ゲームはオマケ程度に考えておく方が無難である。
Magnate XHの特徴&強み
用途次第でおすすめできるモデル
Magnate XHはグラフィックボードを搭載しているが、ゲーム向けのモデルではない。CPU性能を活かした作業などに適したビジネスモデルだ。それだけに、ゲームを中心とした用途には合っていない。フルHDでも快適にプレイできるタイトルは限られている。高解像度となるとほぼ間違いなく対応できない。しかし、ゲームではフルHDが上限だが、ゲームをプレイしないならWQHDや4K解像度で作業を行える。
また、グラフィックボードを搭載しているので3枚以上のモニターを接続することもできる。比較的価格が抑えられていて用途を限れば選択しやすい。ゲームに一切対応できないわけではなく、GTX 1650は多くのゲームの推奨環境を満たしている。それにCore i7-10700と組み合わせれば最高設定で快適にプレイできるタイトルも豊富だ。
しかし、少し負荷の高めのゲームでは安定しにくく、最新のタイトルには弱い。特に2018年以降のタイトルは苦手なものが多い。性能的にも特定のゲームをたまにプレイする程度がよさそうだ。作業に関しては動画の編集やクリエイティブなものでもCore i7-10700の性能で対応しやすい。配信にも適しているが、ゲームの配信はゲーム性能の低さから適正は低い。
このように、得手不得手がはっきりしているので、ある程度用途を決めて選択したい。本格的なゲームプレイをせず、CPU負荷の高い作業を行うユーザーにおすすめだ。そうなるとゲーミングPCというよりもクリエイター向けPCの方が特性は近いかもしれない。ネットサーフィンや動画を視聴する程度ならオーバースペックである。そのため、Magnate XHがマッチするユーザーの幅は意外と狭い。
マイナーチェンジで評価は上昇
Magnate XHはここに来て構成と価格に変化があった。SSD容量とメモリ容量が倍増し、価格は1万円引きだ。これだけ見ると凄まじく評価が高まりそうである。しかし、元々の評価が低かったことと、ゲーミング基準の評価値であることから今ひとつ伸びない。税抜99,980円は高価ではないものの、本格的なゲームプレイが可能なモデルが存在する価格帯だ。そのため、相対的に評価は上がりにくい。
マイナーチェンジで評価は改善したが、前述の通りMagnate XHが合うユーザーは少ない。CPUに特化した性能は、用途が合わない限り選択するメリットが薄い。ゲーム性能は低く、多くの用途でCPU性能が高すぎる。このバランスの悪さは器用貧乏な中途半端さが際立ってしまう。製品としては悪くなくてもおすすめできない。
また、扱いやすい性能のはずが用途が限定的過ぎて扱いにくくなっている。価格も特別安いわけではないので、用途に合わせて別の製品を検討した方がよい。特に、ゲーム目的であるなら、価格を抑えた優秀なモデルは幾つかある。それはクリエイター向けでもストリーマー向けでも同じだ。税抜9万円を下回れば違った評価だったかもしれない。
GTX 1650搭載モデルの魅力は低価格にある。そこにCore i7-10700やメモリ16GBを搭載したことで魅力を失った。一方で、Core i7-10700とGTX 1650を搭載したモデルはあまり多くない。もう少し特色の出る変化であったなら、このアンバランスな性能を求めるユーザーに支持されていたことだろう。
Magnate XHは良くも悪くも特徴と言える特徴がない。悪く言えば魅力が少なく、良く言えば無難なモデルだ。何に使用するかを決めず、とりあえず無難なパソコンがほしいなら選択肢に加えてもよさそうだ。ただし、Magnate XHでなければだめだという理由もない。用途が決まっているなら、それに合ったモデルを探すべきである。
似ているモデルとの比較
ブランド名 | Magnate | Magnate |
---|---|---|
イメージ | ![]() | ![]() |
製品名 | XH | MT |
価格 | 99,980円 | 84,980円 |
CPU | Core i7-10700 | Core i5-10400 |
GPU | GTX 1650 | GTX 1660 SUPER |
メモリ | DDR4-2666 16GB | DDR4-2666 16GB |
SSD | M.2 500GB | 500GB |
HDD | 1TB | 非搭載 (キャンペーン時1TB) |
電源 | 550W BRONZE | 550W BRONZE |
チップセット | B460 | H410 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
比較対象は同じドスパラのビジネスモデルであるMagnate MTだ。低価格帯最強のゲーミングPCと呼べるほどの人気があり、ゲームを中心とするならおすすめだ。基本的な構成は似ていて、CPUとGPUに違いがある。CPUはCore i7-10700を搭載したMagnate XHの方が優れている。
GPUはGTX 1660 SUPERを搭載したMagnate MTの方が上だ。ゲームをプレイするならGTX 1660 SUPERであることの恩恵は大きい。ゲームをプレイしないならCore i5-10400はマイナス要素になるかもしれない。ただ、Magnate MTの方が安価なので選びやすさなどからもMagnate MTをおすすめしたい。
Magnate XHを候補に入れたということは、Magnate MTにも魅力を感じるはずだ。ゲームをプレイするつもりがないならグラフィックボードを搭載していないモデルの方がよい。税込10万円以下で総合的なパフォーマンスに優れるMagnate MTは強力だ。少しでもゲームに触れる予定があるなら、それだけでMagnate MTを選択する理由になる。
Magnate XHのパソコンケースレビュー
エアフロー
ミニタワーモデルだ。ビジネス向けモデルということもあって落ち着いたデザインとなっている。一般的なエアフローでゲームプレイにも問題はない。もっとも性能的にも熱を持ちにくく対応しやすい。
本体右側
本体右側はシンプルだ。特に何も記載することはない。
本体左側
左側にはやや大きめの給気口がある。ファンの力を借りて多くの空気を取り入れられる。
本体内部
本体に内部もシンプルだ。配線もしっかりまとめられている。グラフィックボードも補助電源が不要なGTX 1650のためコンパクトだ。最低限の拡張性は担保されている。
I/Oパネル
本体前面にI/Oパネルが配置されている。USB端子×2とヘッドフォン端子があり使い勝手は良好だ。
管理人による総評(Magnate XH)

Magnate XHは、ミドルタワーを採用しているビジネスPCだ。グラフィックボードにエントリークラスのGTX 1650を搭載しているので最低限のゲーミング性能は持っている。CPUにはハイクラスのCore i7-10700を搭載している。動画編集や画像編集などのクリエイター用途に対応できる。ただし、比較対象モデルと比べると見劣りしてしまうので吟味する必要がある。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
99,980円 | Core i7-10700 | GTX1650 |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 16GB | 500GB | 1TB |
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