hdd
当カテゴリーでは、HDD(ハードディスクドライブ)とは何かについて解説している。HDDは少し前までメジャーだったストレージだ。BTOパソコンでも当たり前のように搭載されたい。今ではその地位をSSDに取られた。HDD自体パソコンパーツの中でも認知度は高いので、なんとなくどんなものかイメージできている方は多いだろう。ゲーミングPCにおけるHDDの役割についてもまとめている。

HDDって何のこと?

HDDはHard Disk Drive(ハード・ディスク・ドライブ)の略で、長い間パソコン・サーバーのデータ保存やテレビの録画などに使われています。
大容量のデータを扱うのに適しているため、これまで広く普及してきました。

引用元:(BUFFALO, 公開年不明)

HDD(ハードディスクドライブ)とは、パソコンのOS・ゲーム・アプリケーションなどが保存できる大容量記憶装置のことをいう。最近はより高性能なSSDの価格が下がり搭載率が上がったこともあって、特にゲーミングPCではHDDは搭載されなくなっている。ストレージ容量を安く増やしたい方はカスタマイズでHDDを増設するとよいだろう。

HDDの仕組み

hddtoha画像出典:https://www.anandtech.com/

HDDは非磁性体でできた剛体円盤(プラッタ)からなっていて、磁性物質の薄い層でコーティングされている。この薄いフィルムに磁気を浴びせることによって情報を保存するという仕組みだ。その円盤はスピンドルモーターの力を借りて高速で回転している。アームに取り付けられた磁気ヘッドによってデータの読み込みや書き込みを行う。

一般的なHDDは7,200rpm(rotations per minute=1分当たりの回転数)という速度で動いている。コンピュータの技術的な仕様の一部としてこのような数字を見ることはがあるかもしれない。このディスクの回転がコンピュータのぶんぶんという音の元になっている。最近のほとんどのHDDはとても静かになっているので昔ほどうるさいと感じることはないだろう。

HDDの特徴

価格が安く大容量ストレージも現実的

ハードディスクドライブは、コンピュータが発売された初期の頃から使われているストレージだ。価格が安く大容量のデータを保存できるということで一般的に使われることが多かった。画像・音楽・動画・PDFファイルなどウェブ上でダウンロードしたものをどんどん保存していくことができる。

1TBなら5,000円~6,000円で購入することができる。大容量の4TBでも12,000円前後とかなり手頃だ。SSDの場合1TBで掛かるコストはHDDの倍近くの9,000円前後となっている。一時は2倍以上の価格差があったのでかなり安くなっていることがわかる。大は小を兼ねるということで、大きい容量を持つHDDがあれば不満を感じることはないだろう。

構造上物理的な衝撃に弱い

HDDは物理的に衝撃が弱いと言われている。ヘッドクラッシュと呼ばれる現象で、これは磁気ヘッドが磁気フィルムを傷つけることで起こる。HDDを搭載している状態で、コンピュータを落とす等の物理的な衝撃を与えた結果起こることがある。デスクトップパソコンなら衝撃を与えることもないのでそれほど心配しなくても良い。

衝撃によってデータが破損してしまうリスクを軽減するためにHDDはCドライブとDドライブの2種類を搭載するというのもおすすめだ。CドライブにはOS関係のシステムを保存して、Dドライブにはそれ以外の全てを保存するのが一般的だ。HDDは、本来とても頑丈なストレージだ。寿命は3年程度で、パソコンの起動が遅くなったと感じたらそれはHDDが劣化し始めた証拠となる。

動作時の音がやや大きい

HDDは仕組み上動作時に音を発してしまうのがデメリットだと言える。HDDは、モーターで円盤を回転させるという仕組みだ。データの読み込みや書き込みを行う際に物理的な動作が必要になる。故障しているというわけではなくそういうものなのだ。

パソコンが発する音として挙げられるのは各ファンとこのHDDの動作音だ。エントリークラスのモデルならHDDの音の方が気になるかもしれない。パソコンの音がうるさいなと感じたらこのHDDかファンを疑うとよいだろう。

外付けHDDについて

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これまでは内蔵型のHDDについて紹介したが、外付けタイプのHDDもある。これは見た目は内部ハードドライブと変わらないものの鉄やプラスチックのケースで守られているのが特徴だ。本体内部に取り付けるということではなく、USB等を使って接続することができる。

デスクトップ間でのデータの共有やノートパソコンとの共有に便利だ。価格も安く手頃に購入できる。パソコンを購入してからもっとストレージが欲しいという方は外付けタイプを検討すると良い。追加のストレージ容量のためだけではなく、外付けのHDDはコンピュータの内部ハードドライブに保存している重要なファイルのバックアップをとるために使用されることもある。

HDDとSSDとの違い

HDDSSD
イメージhddCrucial P5 Plus CT1000P5PSSD8JP
人気
速度
価格(1TB)6,980円~8,800円~
価格(4TB)10,800円~32,800円~
容量1TB~20TB0.5TB~4TB
HDDとSSDの大きな違いは速度と価格だ。HDDの優位性は”価格”だ。特に容量が増えると価格差が顕著に現れる。今は上位互換であるSSDの人気が高くなっている。物理的な動作がなく電子的にデータの読み込みや書き込みを行うため、速度が早く静音性が高いというメリットがある。耐久性にも優れている。OS等のシステムのみをSSDに入れることで高速起動が可能になる。

元々価格が高かったためそれほど一般的ではなかった。今は価格が落ちてきたことでBTOパソコンでも搭載モデルが多くなっている。HDD価格以上に下落幅が大きい。容量が1TBのモデルなら2,000円程度しか変わらない。最近のBTOパソコンの主流はSSDのみを搭載するということだ。コストを抑えたいあるいは大容量ストレージが必要なのであればHDDを、実用性を重視したいのであればSSDを選択すると良い。

HDDのパーティションについて

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HDDについてはパーティションという活用方法がある。その仕組みややり方について知っておくと何かと役に立つだろう。パーティション分割とは内部的に保存領域を分けることで、システムとその他のアプリケーションを別々に保存することが可能になる。具体的にどんなものかを知りたい方はぜひ参考にして欲しい。

HDDの調べ方は?

HDD容量については簡単に調べることが可能だ。

  1. デスクトップ左下に”PC”と入力してアプリをクリック
  2. hddkakunin-1

  3. 全体の容量と空き容量を見ることができる
  4. hddkakunin-2

ゲーミングPCにおけるHDDの役割

最後にゲーミングPCにおけるHDDの役割について見ていく。すでにご存知だと思うが、ゲーミングPC(BTOパソコン)ではHDDが採用されなくなって来ている。これはビジネスモデルでも同様だ。500GBか1TBのSSDのシングルストレージ採用モデルが多い。より利便性の高いSSDの価格が下がってきたのが最大の要因だろう。

初期構成ではSSDが採用されることが一般的で、HDDが必要な場合は別途カスタマイズで対応する必要があるのだ。単純に容量を増やしたいならHDDの方がコストを抑えられるというメリットはある。デュアルストレージ環境を構築するには基本的にカスタマイズで追加費用を支払わなければいけない。

最近はDropboxなどのクラウドストレージサービスを代替的に使用する方も多い。クラウドストレージサービスならパソコンやスマホと共有することも容易で実用性が高い。今後ますますHDDが利用される機会は減っていくのではないかと思う。ついに世代交代の時期が来たと言える。

参照外部サイト

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