当カテゴリーでは、「初心者でも理解できるゲーミングPCの選び方」を解説している。ゲーミングPCの購入を考えているけどどれを買えばいいのかわからないという方向けのコンテンツだ。今までゲーミングPCを購入したことがない方にとって初めての一台を購入するのは難しいことだと思う。

現在国内に20社以上のBTOメーカーがあって(当サイトではその中から知名度が高く評判のよいショップを紹介している)、各ショップがたくさんのゲーミングPCを販売しているのだから悩んでしまうのも不思議ではない。数百種類もあるゲーミングPCの中から理想の一台を探し出す必要があるのだ。

グラフィックボードとCPUの組み合わせだけでも相当数だ。そこにケース・メモリ・ストレージ・マザーボード・チップセットなどの変数が加えられる。初心者の方向けに難しいこともできる限り噛み砕いて解説しているので、ぜひ参考にして欲しい。当サイトおすすめのモデルについては、「コスパ最強クラスのおすすめゲーミングPCランキング」でまとめている。選び方を知る前におすすめのモデルを知りたいという方はぜひ参考にして欲しい。

当ページの目次


1. ゲーミングPCの選び方と考えるべきポイント【2024年】
 1.1 初めてのゲーミングPCは性能で選ぶ
 1.2 買い替えるなら予算で選ぶ
 1.3 特定のタイトルだけならゲーム推奨PCで選ぶ
 1.4 PCに詳しい人に質問してみる
2. 安くゲーミングPCを購入したい方向けコンテンツ
 2.1 お得なセール・キャンペーン
 2.2 10万円以下の高コスパモデル
3. ゲーミングPCの大きさで選ぶ
 3.1 ミドルタワーかミニタワーが一般的
 3.2 持ち運ぶならゲーミングノート一択
 3.3 コンパクトなケースを採用したモデルはクセがある
4. 見た目や特性でゲーミングPCを選ぶ
 4.1 白色のゲーミングPC
 4.2 光る/光らないゲーミングPC
 4.3 静音にこだわったゲーミングPC
 4.4 個性的なゲーミングPC
 4.5 ゲーム実況・ゲーム配信向けゲーミングPC
5. 初心者が陥りがちな"6つの危険な考え方"を見ていこう!
 5.1 激安ゲーミングPCを手に入れられる
 5.2 コンパクトなゲーミングPCの方がよい
 5.3 ショップのゲーム推奨PCを購入するとよい
 5.4 ゲームジャンルで簡単に決められる
 5.5 価格が高いものほどよい
 5.6 性能が高いほどよい
6. ゲーミングPCを選ぶ際の注意点まとめ
7. ゲーミングPCを比較する
8. 当ページ訪問者に人気の記事一覧

1. ゲーミングPCの選び方と考えるべきポイント【2024年】

どのゲーミングPCを購入すればいいのか、この質問にバシッとした答えを出すことはできない。なぜなら、どのゲーミングPCを購入すればよいかは当然人それぞれだからだ。具体的にはそのユーザーの使用環境やプレイタイトルなどに依存するということになる。

そうは言ってもある程度ゲーミングPCを選ぶための”コツ”というものがあるので紹介しよう。ゲーミングPCの選び方は初めての購入か買い替えかで少し変化する。選び方の基本は「プレイしたいゲームの性能に合わせる」あるいは「予算を決めて選ぶ」の2つだ。

初めてのゲーミングPCは性能で選ぶ

初めてのゲーミングPCの購入は、必ず性能を決めてから選んでほしい。予算を重視してしまうと、結果的に性能が足りない予算内で収まるモデルが候補に入ってしまうからだ。初めてゲーミングPCを購入する方の多くは、すでに家庭用ゲーム機でゲームプレイ自体には慣れているのではないかと思う。PCゲームとしても人気のあるゲームをプレイしている方が家庭用ゲーム機からゲーミングPCに移行する形だ。

例を挙げると、フォートナイトApex LegendsをNintendo Switchでプレイしている方となる。Nintendo Switchはfpsが30に固定されていることから、カクついた見え方をしたり、有利な状況で撃ち負けやすくなったりする。ゲームは面白いが、環境に満足できなくなると家庭用ゲーム機からゲーミングPCへシフトする方も多い。

当サイトでも家庭用機器からの買い替えでどのモデルを選べばいいのかといった相談を受けるケースが増えてきた。予算を10万円と決めてからゲーミングPCを探すと、性能がいまひとつなモデルしか見つからない。それでも、ゲームができるパソコンだと評価されていれば疑いなく購入してしまう。結果、性能が足りずまた買い替えとなれば、プラスで数十万円の費用がかかる。

その後に15万円のモデルを買ったとしても、最初の出費10万円が余分にかかり、15万円のモデルを実質25万円で買った形になる。これが一番避けたいトラブルだ。だからこそ、最初のゲーミングPCは予算ではなく、必要な性能から決める方がいい。

買い替えるなら予算で選ぶ

すでにゲーミングPCを所持していて、買い替えを検討しているなら予算で選ぶのがおすすめだ。買い替えの場合は、今のパソコンと候補のパソコンで性能を比較することができる。そのため、先に予算を決めてしまっても、候補のモデルに買い替えると性能がどう変化するか調べやすい。また、一度ゲーミングPCを購入したことがあるなら、相場というものを理解しているはずだ。

極端に予算を抑えるようなことはなく、大体前のモデルと同じくらいの価格を想定しやすい。予算を先に決めるにしても、必要な性能を持つモデルの予算から大きく外れるようなことは少ない。それに加えて、今のスペックを調べることもできるので、性能の伸びも理解できる。予算を決めて、性能を決めて購入するという流れを作りやすいのは経験があるからだ。

これは初めてゲーミングPCを購入する場合にはできない利点だ。すでに所持していて、スペックが不足したから買い替える。この場合は、最低でも今あるスペックよりも高いものが候補に挙がる。予算を15万円と決めて候補のモデルが見つかっても、性能が全く同じだと購入を止めることができる。

買い替えなら今ある性能からどうなりたいのかを考えるといい。WQHD解像度・4K解像度・144Hz・240Hz・こういうゲームを快適にプレイしたいというのを具体的にすると、自ずと答えが見えてくる。それでも不安があるなら、気軽に「問い合わせフォーム」からご連絡いただければと思う。

特定のタイトルだけならゲーム推奨PCで選ぶ

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よく遊んでいるタイトルを快適にプレイできるパソコンを選ぶのは初めてゲーミングPCを探す方にも理解しやすいだろう。実は、ショップが提供しているゲーム推奨パソコンはあまり当てにならないので、私が「厳選したおすすめのゲーム推奨ゲーミングPC」を検討してほしい。通常ラインナップにコラボと名称を付けているだけで特別感がない。探せばショップの推奨モデルよりも

もし該当のモデルがなければ連絡をいただければ対応させていただく。ショップが提供している推奨パソコンはそこまでしっかりと考えて厳選されたようには感じないというのが理由だ。更新もほとんどされていないことも多くおすすめできない。当サイトではゲームのカテゴリーごと、タイトルごとに詳細な推奨パソコンを紹介している。

プレイしているタイトルがあるなら推奨モデルを検討する

PCに詳しい人に質問してみる

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最後の段階としてPCに詳しい方に相談してみよう。あなたの決めた一台について後押ししてもらえるとベストだろう。もし周りにパソコンに詳しい方がいないのであれば当サイトの管理人である私にご相談いただければと思う。「問い合わせフォーム」を活用して欲しい。また、選び方がしっくりこないという方もお問い合わせいただければ回答させていただく。

PCに詳しい人がいないなら当サイトに頼って欲しい

2. 安くゲーミングPCを購入したい方向けコンテンツ

お得なセール・キャンペーン

gamingpcsale各BTOショップでは夏休み・ボーナス・決算・年末年始等の時期を中心にオトクなセールやキャンペーンを開催している。年間を通して何らかのセールが行われていると考えてよいだろう。セールでは、パソコン本体の価格が大幅に下がったり、SSD搭載・メモリ無料増設・CPU無料アップグレードなどがあったりとお得だ。少しでもお得にゲーミングPCを購入したいなら皆が購入する大型連休が狙い目となる。

ゲーミングPCを選ぶなら、セールが開催されているタイミングがベストだ。もっとも、候補のモデルが必ずしもセールやキャンペーンの対象になるとは限らない。候補は複数ある方がスムーズに購入できる。言い換えれば、値引きされていない時期にはおすすめしにくい。そのような場合はセール対象となっている代替モデルを検討するとよいのではないかと思う。

10万円以下の高コスパモデル

gamingpcsyasuiとにかく安いゲーミングPCを購入したい方向けのコンテンツだ。今は税込10万円以下のモデルでも十分な性能はある。ただ、安いモデルにしては十分な性能という程度で、ある程度性能を理解していなければ選択は難しい。プレイしたいゲームに十分な性能があるのかは別の話だ。価格が安いことを一番に考えて選ぶと失敗しやすいので初心者にはおすすめしにくい。

価格が抑えられたモデルは性能や構成も抑えられている。選び方の項目にもあるように、予算に合わせるのではなく性能・用途に合わせて選ぶべきだ。設定や解像度を下げてもいいなら候補に入る。高リフレッシュレートや高解像度、最新のゲームを快適にプレイするのは難しい。プレイしたいゲームに十分な性能があるのかを確認した上で選んでほしい。それさえクリアすれば、予算を抑えつつ選びやすいモデルになるはずだ。

3. パソコンの大きさから選ぶ

ミドルタワーかミニタワーが一般的

デスクトップのゲーミングPCは、ほとんどがミドルタワーミニタワーのケースを採用している。拡張性や冷却性能など、全体的にバランスがよく、搭載するパーツにあまり制限がないことも特徴だ。様々な価格帯に様々な性能を持つモデルがラインナップされている。

高性能なグラフィックボードを搭載する際は内部に十分なスペースのあるミドルタワーが採用されやすい。一方で、ミドルクラス以下のモデルであれば価格が少し抑えられたミニタワーが採用されることが多い。最近は搭載するCPUがCore i7以上/Ryzen 7以上にミドルタワー、Core i5/Ryzen 5搭載モデルにミニタワーが多い。グラフィックボードの性能にも影響を受けているので、ケースのサイズで選ぶというのは難しくなりつつある。

ゲーミングPCの最上位となるフルタワーケースも同じタワー型ではあるが、あまりおすすめはできない。ケースの見栄えがよくなり、構成も充実する反面、価格は非常に高価になりやすい。ミドルタワーなら20万円のモデルが35万円をオーバーすることもある。少なくとも初心者には全くおすすめできない。

持ち運ぶならゲーミングノート一択

持ち運ぶことを考えるならゲーミングノートPCが真っ先に頭に浮かぶだろう。性能的にもコスパ的にもおすすめ度が高いわけではない。出張や帰省時に滞在先でゲームをするのならゲーミングノートPCがいいというだけだ。自宅でゲームを楽しみつつ、大学や職場などでの作業を両立するパソコンとしては、ゲーミングノートPCはあまり適していない。

ゲーミングノートPCは普通のノートパソコンよりもかなり重量がある。軽いモデルでも2.0kg前後で、ハイエンドモデルになると3.0kgを超えることもあり持ち運びには適していると言えない。持ち運ぶことができるというだけとも言える。バッテリーの持ちが悪いのも注意しなければいけない点だ。ゲーミングノートPCはグラフィック機能が強力なこともあり、電力消費が激しい。

常時コンセントを繋いで充電している状態でなければパフォーマンスを発揮しづらい。持ち運んでゲームをするならゲーミングノートは優秀だが、持ち運んでゲーム以外の用途も想定しているなら、別途作業用のノートPCを購入する方が賢明だ。どちらも中途半端になりやすく、器用貧乏な印象が強い。家の中でも持ち運べるので便利な場面はある。その便利な場面は限られているが、どこまで重要視するかで評価は変わってきそうだ。

コンパクトなケースを採用したモデルはクセがある

ゲーミングPCにはミニタワーを細くしたスリムタワー・ミニタワーの高さと奥行きをそれぞれ半分にしたようなキューブケース採用モデルがあった。いわゆるコンパクトケースと呼ばれるものは、少し特殊なケースであることを理解してほしい。最近のグラフィックボードは大型化が進んでいるため、スペースのないコンパクトケースは搭載できるグラフィックボードが限定的になっている。

ミドルクラス~ミドルハイクラスに対応しているものもあるので、ハイエンドクラスを目指さない限りは困るものではない。気になるのは排熱だ。余分なスペースがないことから、ケースファンは排気ファン1つであることが多い。空気を排気することでエアホールから吸気する負圧設計だ。このため、冷却性能は高いとは言いにくい。グラフィックボードは性能の向上も進み、熱の発生も大きくなるので高性能なグラフィックボードはあまり適していない。

置く場所にあまり困らないというメリット一つに対して、性能や熱、拡張性の少なさなどのデメリットがある。これらを理解した上で選択する必要がある。また、これだけデメリットがあっても、価格はやや高めに設定されやすい。コストパフォーマンスよりもロマンや省スペース性を求める方におすすめだ。初心者にはおすすめできないので注意してほしい。

4. 見た目や特性でゲーミングPCを選ぶ

白色のゲーミングPC

G-Master Velox Intel Edition
白色のゲーミングPCを探しているユーザーは多いのではないだろうか。少し前から白いケースを採用したゲーミングPCが人気を博してきた。マウスコンピューターのG-Tuneシリーズにも白いケース採用モデルが登場している。パソコンのケースは古いものなら灰色に近く、最近のものは黒いタイプが多い。装飾のない黒いケースは黒い箱と揶揄されている。その対極に位置するのが白色のゲーミングPCだ。

ただし、白いのはケース部分だけのものがほとんどだ。CPUファン・グラフィックボードなど内部も白色で統一したいなら自作PCで対応する必要がある。ドスパラやツクモで組み立て代行サービスを利用するのもよいだろう。白色は汚れが目立つなど、デメリットもあるが、見栄えに関しては意外とインパクトがある。

光る/光らないゲーミングPC

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光るゲーミングPCを選びたいというユーザーも一定するいるはずだ。今やRGBに光るものはゲーミングと頭につけられるほど、ゲーミングPCは光るものだと浸透している。LEDファンは種類が増え、単色からカラフルに設定できるものまで幅広い。黒い箱から脱却する一番の近道だ。その派手さでゲーミングPCとそれ以外のパソコンが区別されている。光るパソコンは全てゲーミングPCと呼ばれるが、必ずしもそうではないので注意してほしい。

一方で、実用性を重視して光らないゲーミングPCを求める方もいる。ドスパラのGALLERIAシリーズは左サイドパネルがクリアパネルになっており、光を映えさせる構造だ。パソコン工房のLEVELシリーズは、カスタマイズしない限り左サイドパネルは光を漏らさない形状だ。見た目はそれなりに派手さはあるが、光による派手さを演出していない。

光る、光らないは好みが分かれる。ケースの形状的に光らせやすいか、そうでないかがある。この好み一つで選択するショップは絞れるかもしれない。もっとも、パソコン工房のように通常時は光らなくても、カスタマイズで光らせることができるモデルがほとんどだ。限定されるのは光らない方が好みという方だけだ。それほどまでにLEDの装飾がゲーミングPCではポピュラーなものとなっている。

静音にこだわったゲーミングPC

stormseion
静音性を重視したケースも人気が出てきている。静音ケースは、ゲーミングPCの音が気になるという方におすすめだ。BTOメーカーのサイコムが力を入れている。静音性の高いケース(吸音シート)&静音性の高いPCパーツを採用しコストは掛かっているが、その静寂性は確かなものだ。夜間にリビングで使用しても家族に迷惑が掛からない。価格が高めなのが弱みだろうか。

基本的に性能の高いモデルほどファンの音が大きくなる。その観点から、ミドルクラス以下の性能のモデルなら静音特化でなくても静かな部類に入る。パソコンはパーツの集合体であるため、静音特化でも無音というわけにはいかない。静音性を何より重視するなら、家電量販店等で実際のパソコンの稼働音をチェックしてみてほしい。

実際に通常のパソコンの動作音を知れば、この程度なら問題ないと判断できるかもしれない。静音特化モデルは性能の割に価格が高めだ。購入してから思ったより静かじゃなかったと感じてしまうと割高なモデルを手にすることになる。通常モデルの音を知っていればその静音性に納得できるはずだ。

個性的なゲーミングPC

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一部のBTOメーカーでは個性的でかっこいいケースを採用している。一般的な国内のBTOメーカーが販売するケースとは大きく異なる特徴的なデザインを採用している。他の人とは違うかっこいいゲーミングPCが欲しいという方には最高の選択肢となるだろう。一般的なモデルとは比べ物にならないぐらい高額なモデルばかりだ。コスパはよくないがとんでもなく目立つ。自宅に友人が来たら驚かれること間違いなしだ。

ゲーム実況・ゲーム配信向けゲーミングPC

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ゲーム実況・ゲーム配信に必要なPCスペック及び最適なゲーミングPCを紹介している。実況を行うとCPU負荷が高くなるためゲームプレイ+αでの性能で考える必要がある。フルHD環境を基準とすればミドルスペックでも対応可能だ。

5. 初心者が陥りがちな"6つの危険な考え方"を解説

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当カテゴリーでは、管理人の実体験に基づいたゲーミングPC購入前の危険な考え方についてまとめている。これからゲーム用パソコンを購入しようと検討中の方は必ず読んでほしい。特に、これまでいわゆる”ゲーミングPC”を購入したことのない方は必読だ。パソコンは安い買い物ではないので後悔のないようにするべきだと考えている。(お金持ちの方にとってはそうかもしれないが・・・)

ゲーミングPCを購入するにあたって、人それぞれの優先順位というものがあるだろう。パソコンを選ぶ上で「これだけは譲れない」というポイントと言い換えることができる。ただし、その優先順位を付けるときにも知っておくべきことがある。ここで全て解説するので目を通して欲しい。

激安ゲーミングPCを手に入れられる

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誰だって安くゲーミングPCを購入したいと思うだろう。実際5万円前後のモデルについて相談を受けることが多い。当サイトのスタンスとしては、激安ゲーミングPCの購入は下記の2つの理由でおすすめしない。

3万円・4万円・5万円ではまともなゲーミングPCは買えない

少しでも安くパソコンを手に入れたいというのはほぼ全ての人に当てはまると思う。気にならない方がおかしいだろう。しかし、中には今プレイしているゲームを快適にプレイできるパソコンを3万円以内で欲しい。というような、知っている人なら即「そんなものはない」と言ってしまうような無茶な要望を出す人もいる。

そして、結局もう少し予算を出して6万円くらいのパソコンを購入してもとても快適と言える状態ではなく騒いでしまうという結果になる。様々なケースを想定すると、少なくとも税込み10万円前後のパソコンを購入しないと満足にプレイすることができないと考えている。

無理に予算にあてはめて購入すると性能に満足できない可能性が高い。もう一台パソコンを買うことになると、安いパソコンも高い買い物となるので勿体ない。ある程度のモデルなら長く使用することもできる。価格は購入時だけの問題、性能は購入後から買い替えまで続く長期の問題だ。

中古のゲーミングPCはおすすめできない

激安でゲーミングPCが欲しいと考えたユーザーの多くは、中古で安く手に入れることはできないかと考えがちだ。現状ゲーム用途として十分な性能を持つモデルを購入しようとするとそこそこのお金を支払う必要がある。ドスパラならある程度予算を抑えつつまずまずのモデルが購入可能だ。ただし、時期によっては在庫がないこともある。

お店からの購入だけではなくメルカリやヤフオクも同様に推奨できない。最近はメルカリで”ゲーミングPC”の購入を考えている方が多いようだ。中身を見せてもらうと10年ほど前のCPUにエントリークラスのグラフィックボードを合わせたモデルが多い。

今はCPUがゲームに与える影響は小さくなり、優先度が低い傾向にある。しかし、2018年以前のCPUは性能が今よりも大きく下がり、ゲームへの影響が大きくなる。現行のCore i5は必要十分でも、5年以上前のCore i5はスペック不足になる可能性がある。その当時はCPUがフレームレートを稼ぐ重要なパーツとされていた。今と昔とではCPUの重要度が違うので注意が必要だ。

それぐらいのモデルならBTOメーカーの最安値クラスのモデルを検討する方がよい。そして保証等を考えるとどうしても割に合わないものとなる。掘り出し物と呼べるものが一切ないとは言わないが、探す労力を考えると割に合わないはずだ。

コンパクトなゲーミングPCの方がよい

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持ち運びができる省スペースなゲーミングノートや部屋のインテリアとしても映える小さなキューブタイプは魅力的に見える。ゲーミングノートPCは一時期を考えれば、性能は高くなり価格も下がっている。持ち運びをしたいというユーザーの要望に応えてくれる。しかし、いずれにしても排熱性能・拡張性やコストパフォーマンスを考慮するとどうしてもデスクトップには及ばない。

ゲーミングノートPCは、使用するユーザーを選ぶゲーミングPCと言える。本当に持ち運ぶ必要があるのか考えてみてほしい。持ち運べるという一点に特化したことで、拡張性はなくなり、価格は高くなる。デスクトップと違い、CPUやGPUは市販されていない。性能が不足したと感じたら買い替えるしかなくなくなる。

持ち運んだ先にコンセントがなければパフォーマンスを大きく下げた状態で稼働する。バッテリーの持ちも悪いので作業との両立は難しい。一般的なノートよりも重いので徒歩での持ち運びはかなりの手間だ。頻繁に持ち運ぶ機会があるなら考える価値はあるかもしれない。それでも、今はクラウドやUSBフラッシュメモリでデータを容易に取り出せる。ゲーミングノートPCである必要性は薄れている。

排熱性能はデスクトップに比べて劣る

家から持ち出さないのにノートを購入するのは大きな間違いだ。ノートパソコンはデスクトップに比べて排熱性能やエアフローはかなり悪く、長時間の使用には向いていない。省スペースというのは重要で、パソコンの置き場所を考えたときにどうしても大きさに拘らなければならないこともある。ここで危険な考え方というのは「小さいほうが便利」「ノートは持ち運びができる」というような考え方だ。

小さい方が便利というのはわからないでもない。ただ、パソコンに関しては小さくなるほどデメリットは大きくなりやすい。排熱性能の低さパフォーマンスの低下を招く。また、常時充電状態でなければパソコンは性能を抑えようとする。これはバッテリーを長持ちさせる機能なので切ることはできる。切ってしまうと恐ろしい勢いでバッテリーの残量が減少する。

ゲーミングノートは持ち運びに適しているが、持ち運ぶ機会はそう多くないはずだ。ゲーミングノートは排熱性能が低く、発熱量の大きいパーツを採用している。冷却性能を維持するために、一般的なノートパソコンに比べて重量も大きい。持ち運ぶにはかなりの労力がかかる。省スペース性や携帯性を重視するのであればそれも目的が明確になっているので問題はない。

どうしても割高になる

デスクトップに比べて価格が数万円高くなることも考えればコストパフォーマンスは非常に悪くなってしまう。キューブ型も同様に価格も高くなる傾向にあり、排熱効率が良くない。小さいほうが配置するときに選択肢が増えて便利というのもわかるが、一番重要なのは「パソコンで何をするか」である。

ゲームをしようと購入を検討するのであれば、まずはゲームに優れたタワー型を選択したほうが無難であり、拡張性なども考えると後々後悔しない可能性が高い。仕事などにも使用するというのであれば、別途普通のノートパソコンを購入したほうがいい。ただし、高価で大きいほうがよいというものでもない。

繰り返しになるが、パソコンで何をするかだ。ゲーミングPCなら前提はゲームのはずだ。そのゲームを快適にプレイできる環境と省スペース性はそれほど関連していない。置く場所がなければ工夫してでもタワー型をおすすめしたい。一時は人気のあったノートタイプやコンパクトケース採用モデルは、今はどこのショップもあまり力を入れていない。中途半端なモデルを高い価格で選択するくらいなら、置き場所を工夫してタワー型を選択するほうが快適なはずだ。

ショップのゲーム推奨PCを購入するとよい

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現行の性能なら推奨PCはそれほど的はずれなモデルではない。しかしながら、どこのショップもそれほど力を入れているとは言えないコンテンツだ。基本的に推奨モデルは、そのゲームに合わせて設計されたモデルではない。既存の製品の中から、推奨環境を満たせるモデルをピックアップしているだけに過ぎない。

少し前は推奨環境に到底届かないようなモデルが取り扱われており、非推奨モデルと揶揄されることもあったほどだ。これは必要環境と推奨環境の間違いだ。無料オンライン系のゲームにはよくある「必要環境と推奨環境」を鵜呑みにしてしまってそのスペックに合わせた結果とも言える。

大切なことなのでしっかりと覚えて欲しいが、必要環境とはそのゲームを「起動」できる性能であり、プレイできる性能ではない。推奨環境とはそのゲームが「動作」する性能であり、快適にプレイできる性能ではないということを理解して欲しい。もっとも、無料オンライン系のゲームは気軽にプレイできるように洋ゲーと違い必要なスペックをかなり抑えている。

今は最低限の性能でも推奨環境をクリアできるゲームも多くなるほど性能が伸びている。その点では、ゲーム推奨PCを選ぶというのは間違いではない。ただ、ゲーム推奨PCを選択するメリットもそれほどない。あまり更新されていないことで、旧製品が混じっていることもある。昔と違ってそのゲームのアイテムなどの特典もなくなった。それにプラスして、最適なパソコンがピックアップされているとは言えないラインナップだ。

大体のタイトルに対して、推奨PCが同じということもある。どの程度快適にプレイできるかの指標を表示していないショップもある。これならゲーミングPC全体から探した方がよりよいモデルを見つけられるだろう。ゲームの推奨モデルを見て候補を見つけるのはいいが、推奨モデルから選ぶのはそれなりに知識が必要となるのでおすすめはしにくい。

ゲームジャンルで決めることができる

FPS・TPS・MMORPGなどのゲームジャンルでゲーミングPCを選んでしまうのは危険だ。初心者がやりがちな失敗と言える。「FPSにおすすめのゲーミングPC」や「MMORPGにおすすめのゲーミングPC」は、性能の特性であり、ジャンルに完璧な対応ができるモデルという意味ではない。また、少し前までFPSは比較的要求スペックの低いジャンルだった。高リフレッシュレートが一般的な環境となったことと合わせて、グラフィック重視のゲームも登場した今では一概にそう言えなくなってきた。

人気のApex Legendsは要求スペックこそ低いものの、240fpsでの安定を目指せば現行のミドルハイクラス以上の性能が必要となる。一方で、Counter Strikeシリーズのような限定空間での対戦形式では、フレームレートを稼ぐために設定を下げることがポピュラーだった。こういったことから、FPSの要求スペックは低いと考えられるようになった。

ゲームジャンルではなく、ゲームタイトルに性能を合わせる必要がある。ハイエンドクラスであっても、理想とする環境に対して性能が足りないと感じる人もいる。自分にとって快適と感じられる環境はそれぞれだ。ジャンルで簡単に決められた時期も確かにあったが、今はジャンルで決めることは非常に難しい。それこそ、ハイエンドクラスを選択するしかない。

価格が高いものほどよい

価格が高いほうがよいパソコンだと考えて、オーバースペックのパソコンを買ってしまうのは無駄以外の何物でもない。安いパソコンがダメなのであれば高いものを購入すればよいだろう。この考え方も「とにかく安いものを」というものと同様にかなり危険な考え方だ。ゲーミングPCという括りで調べているのであればある程度問題はないかもしれない。しかし、ショップによって割高なこともあるのでしっかりと考える必要がある。

また、グラフィックボードを搭載していなくても20万円以上するパソコンも存在している。言ってしまえばそれは20万円以下のパソコンにも同じことが言えるということである。確かに価格が高いということはそれだけの価値のあるパソコンだと言える。しかし、目的と違うものを買ってしまえば自分にとっての価値は全く無いのと同じである。例えばゲームをプレイしようとしているのにゲームに不向きなQuadro(現NVIDIAシリーズ)搭載のパソコンを購入してしまうようなものだ。

これら以外にも明らかなオーバースペックのものを選択してしまうことがある。SLI接続のグラフィックボード2枚挿しなどもこれにあたるが、ゲーム用でも特殊なプレイをしない限り必要としない。使用目的が明確になってはいるが、それについて正しい知識がないと不必要なものを選択してしまう恐れがある。

価格は性能や構成に影響を受けるのは間違いない。ゲーミングPCにも相場はあるが、必ずしもそれに沿った価格とは限らない。Core i5-13400FとRTX 4060の組み合わせで15万円のモデルもあれば、20万円を超えるモデルもある。30万円のモデルを買ったのに、同等の性能を持つモデルが20万円で販売されていたこともあるくらいだ。

価格だけで考えてしまうと、自分に不必要な高性能なモデルを選択することにもなる。逆に、ゲームに全く適していないモデルを選んでしまうこともある。予算を決めることは大事だが、まずは自分に必要な性能を知ることが重要だ。価格が安くても、必要な性能を持っていれば快適になる。

例えば、Ada Lovelace世代におけるフラグシップモデルのRTX 4090は史上最高の性能と価格を誇る。しかしながら、実はRTX 4090でなければ快適ではないというゲームは存在しない。下位モデルのRTX 4080やRTX 4070 Tiでもプレイ環境によってはRTX 4090に近いゲーミング性能を手に入れられる。自分の必要とする環境よりワンランク上程度に留めておくのが無難かつおすすめの環境だ。

性能が高いほどよい

これも上記の「価格が高いものほどよい」という考え方と同じで、オーバースペックのものを選択しても仕方が無いということだ。選択の基準となるのは、やはりミドルスペック以上のものだろうか。その中でも性能が高いものとなると、RTX 4080以上のモデルだろう。フルHD環境ではRTX 4080を超えるものは現状購入する必要はないと言える。

最新のゲームを普通にプレイする分にはRTX 4060 TiやRTX 4060で十分だ。そこまで負荷の高いゲームをプレイしない、設定を下げることに抵抗がないならRTX 4060 Ti以上を搭載したゲーミングPCがおすすめだ。最近は価格も下がってきていてRTX 4070も購入しやすい。

RTX 4070で設定を下げなければならないゲームは今のところ存在しないが、将来的には出てくるかもしれない。負荷の軽いタイトルであればRTX 3050やGTX 1650でも問題ないこともある。必要な性能をしっかり選ぶことができれば、もっともコストパフォーマンスに優れたゲーミングPCが手に入ることになる。

4Kのような高解像度や、240Hzを超える環境でゲームプレイを目指すのであれば、ミドルハイクラス~ハイエンドとなるRTX 4070 TiあるいはRTX 4080以上を推奨する。RTX 4090はゲーム向きとも言えず、例外なので除外しておく。また、高解像度でモニターを複数枚接続して大画面でプレイする場合などは本来SLIなどを推奨するが、タイトルによってはRTX 4080でも対応可能だ。

6. ゲーミングPCを選ぶ際の注意点まとめ

ゲーミングPC購入時の注意すべき考え方は下記の通りだ。もしこれらの考えを持っているので一度記事を読んでじっくり考えて欲しい。

  • 激安ゲーミングPCを手に入れたい
  • 3万円、5万円等相場よりかなり低い価格帯でゲーミングPCを購入したいと考えている方は注意が必要だ。最低でも10万円前後の予算を持っておきたい。また、中古パソコンも割高であったり、保証が中途半端であったりとおすすめできない。

  • コンパクトなモデルが欲しい
  • ゲーミングノートPCやデスクトップのキューブタイプが人気がある。ただし、メリット・デメリットをそれぞれ理解してから購入するべきだろう。これらコンパクトなモデルのデメリットは排熱性能の低さと拡張性の低さとなる。これらを理解した上で購入すれば満足度は高いだろう。

  • BTOショップのゲーム推奨PCを購入したい
  • 各ショップがタイトルごとに推奨PCを販売している。アイテムをもらえる等特典付きであることが多いが、性能面を見るとあまりよい選択とは言えない。当サイトで紹介しているモデルを参考にして欲しい。

  • ゲームジャンルという括りでPCを選びたい
  • FPSやMMORPG等カテゴリーで決めるのは賢明とは言えない。FPSの中でもハイスペックを要求するタイトルもあれば、あまりスペックが必要ないタイトルもあるのだ。プレイしたいタイトルを基準にするべきだ。

  • とにかく高価あるいは性能の高いゲーミングPCを購入したい
  • 使用目的に合わないモデルを購入しても、その性能を発揮する機会はなく無駄になる可能性が高い。今自分に必要なものを選択するとよいだろう。

7. ゲーミングPCを比較する

もっとゲーミングPCを細かく調べたいという方におすすめのコンテンツだ。グラフィックボード・構成・価格・BTOショップ等を比較して、最適なモデルを提案している。下記のバナーから比較コンテンツに遷移できるためぜひ参考にしてほしい。

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8. 当ページ訪問者に人気の記事一覧