当記事では、ドスパラ「Magnate MT」の詳細レビューをまとめている。立ち位置的にはビジネスモデルながら高性能なグラフィックボードを搭載していてゲームプレイにも対応することができる。ショップのラインナップ的にゲーミングPCとしても扱われていることがわかるだろう。デザインよりも価格を重視したいという方にぴったりだ。現在はゲーミングブランドのGALLERIA RM5C-G60Sの方が価格安くおすすめできる。
当ページの目次
Magnate MTのスペック解説
ブランド名 | Magnate |
---|---|
製品名 | MT |
価格 | Windows 10 / 93,478円 (84,980円) ・価格改定後 |
CPU | Core i5-10400 |
グラフィックボード | GeForce GTX 1660 SUPER |
メモリ | DDR4-2666 16GB |
SSD | M.2 500GB |
HDD | 非搭載 |
電源 | 550W BRONZE |
マザーボード | チップセットH410 |
コスパ | ★★★★★★★★☆☆8.2 ・価格改定後 |
低価格帯のモデルもパーツ価格高騰の影響を受けている
現在、ゲーミングPCはパーツの供給不足により価格が高騰している。Magnate MTも一時は低価格帯最強のモデルとして君臨していたが、今では税込10万円を超えてしまった。低価格帯のモデルは1,000円2,000円の値上げで評価を大きく変えてしまう。今回の値上げはMagnate MTにとっては致命的と言える。
Magnate MTは過去に税抜94,980円まで値上げしたことがある。その時と比べればまだましだ。言い換えればその程度までは値上げする可能性があるということだ。半年以上も間、低価格帯最強のモデルとして君臨してきたMagnate MTの終焉かもしれない。少なくとも、今は比較対象に強力なモデルがある。そのモデルに対してのアドバンテージを失った今、選択するメリットはない。
Magnate MTはゲーミングPCではなく一般向けPCだ。他のモデルに比べればまだ値上げ額は抑えられている方だと言える。もしかすると意外と早く元の価格に戻るかもしれない。そうなるまでは選択を避けるべきだ。GTX 1660 SUPER搭載のMagnate MTまで値上げされているところを見ると、RTX 30シリーズの品薄だけが原因ではなさそうだ。想定しているよりも長期に渡り高騰が続く可能性も視野に入れたい。
まだ値上げが行われていない製品もあるので、選択するなら早めの方がいい。税抜10万円以下のモデルに限って言えば、価格が上がることは最大のデメリットだ。安さこそが全ての要素を支える部分である。その要と言える部分が活かせないと存在意義すら問われることになる。
現時点で、ゲーミングPCは早めに選択するか、少し様子を見るかが極端に分かれている。Magnate MTは様子を見るべきモデルだ。1ヶ月以内に購入予定があるなら、値上げ前のモデルを率先して選択したい。Magnate MTの類似モデルを比較に挙げているのでチェックしてみて欲しい。
Magnate MTのおすすめカスタマイズ
実はMagnate MTはカスタマイズの必要性が薄い。基本的にはデフォルトのままの購入でよいだろう。それでもカスタマイズに興味のある方のためにいくつかピックアップしているので参考にして欲しい。
当ページでは、低価格帯で人気のドスパラ「Magnate MT」のおすすめカスタマイズについて紹介している。カスタマイズはBTOパソコンの醍醐味だが、慣れていない方にとっては何をどうすればいいかわからなくなってしまうのでは …
電源 有用性★★★☆☆
650W BRONZEへのアップグレードは悪くない。将来CPUやグラフィックボードの換装を考えている方も要チェックだ。それ以上になると価格が高すぎてMagnate MTのコスパの高さが毀損されてしまう。
ハードディスク / SSD 有用性★★★☆☆
SSDのみのストレージでは不安だという方はHDDを追加するとよいだろう。2TBあれば十分だ。現在は価格コム受賞記念モデルとなりHDDが追加されているのでカスタマイズは不要だ。容量を増やしたい方だけ選択しよう。
カードリーダー 有用性★★★☆☆
カメラやドラレコのファイルをパソコンですぐにチェックしたいという方におすすめだ。
各タイトルの対応表
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
Magnate MTの性能まとめ
PC初心者の方がスペックを見てもなかなか性能面をイメージすることができないかもしれない。ここでは具体的に当該ゲーミングPCに搭載されているパーツについて解説していく。
GeForce GTX 1660 SUPER(GPU)
GTX 1660 SUPERは、ミドルクラスの中心的なグラフィックボードとなっている。性能を無駄にせず、不足しにくいのが特徴だ。迷ったらミドルクラスを選ぶように、グラフィックボードで迷ったらGTX 1660 SUPERを選べば間違いない。高解像度への対応は難しく、フルHD+標準設定に合わせた用途に適している。Core i5-10400と優れたバランスが取れるので、ミドルクラスはこの組み合わせが主流になるだろう。
Core i5-10400(CPU)
Core i5-10400は、6コア12スレッドを採用した第10世代のミドルクラスのCPUとなっている。第9世代のi5-9600K以上、i7-9700以下の性能を持つのが特徴だ。今世代からマルチスレッドに対応したことで、ゲーム以外の用途にも活用しやすい。もはやCore i5シリーズ=必要最低限というのは言えなくなってきている。
これまでもCore i5シリーズ最低ランクのCPUは、ゲーミングPCに最低限必要なCPUとして指定されてきた。その最低限という常識を覆すほど優れた性能が魅力だ。Core i5と侮るなかれ、ミドルクラスの主流となれる力がある。コストパフォーマンスは第10世代の中でも1位2位を争うほど優れている。
総合性能
オーソドックスなミドルクラスの性能を持つゲーミングPCだ。既存のゲームに対応できる扱いやすい性能が特徴だ。ただし、FF14のようなスペックがほどほどのゲームでも4Kになると対応できなくなる。Magnate MTの性能はフルHD環境が前提だ。フルHDでも、Apex Legendsを高設定で144Hzは実現しにくい。
設定を下げて144Hzを目指すことはできるので、画質よりも快適性を重視するユーザーに適している。フォートナイトなど対人要素の強い人気のタイトルに強い。そういったジャンルは要求スペックが低いこともあり、安心して選択できる。一方で、これから登場する最新のゲームは少し苦手な傾向にある。既に最高設定の推奨環境を満たせないゲームが登場しているからだ。
今後はリアルタイムレイトレーシングが当たり前になっていくだろう。ゲームプレイはできても、画質の差が明らかだ。視認性や描写に差異が出てくることも考えられる。Magnate MTは既存のゲームを中心にプレイするなら十分だ。プレイスタイルに合えば非常に優秀なモデルと言える。
Magnate MTの特徴&強み
最強陥落も低価格帯の有力な選択肢
Magnate MTは、長らく低価格帯最強のゲーミングPCとして君臨してきた。しかし、ここに来てその座を明け渡しそうな状況に陥っている。同等の構成持つモデルが徐々に価格を下げてきているからだ。それでも有力な選択肢であることに変わりはない。ゲーム性能と価格を上手く両立したモデルとして汎用性も高い。税込10万円以下のモデルではトップクラスだ。
最近まで価格.com受賞記念キャンペーンが適用されていたように、キャンペーン対象にもなりやすい。低価格帯のモデルの中では評価も期待値も高い優秀なモデルである。RTX 30シリーズが登場し、全て出揃ったとしても価格的な優位は変わらないはずだ。少なくとも同等の価格で展開できる新モデルが登場するまではおすすめできる。
気になるのはドスパラのゲーミングブランドGALLERIAだ。Magnateシリーズはドスパラの一般向けPCで、ゲーミングPCというカテゴリではない。中身はゲーミングPCであっても、ケース設計や拡張性で不利だ。GALLERIAシリーズで同等の性能を持ち、同等の価格で展開されるモデルがなければ安泰だった。2020年末にMagnate MTに並び立つモデルがGALLERIAシリーズから登場した。
元々存在していたモデルが大幅な値下げを敢行。これにより、低価格帯最強という肩書を失った。キャンペーンの適用が終了した今、同率1位という評価が正しいだろうか。ドスパラは一度適用したキャンペーンを継続することが多い。そのため、もしもHDDの追加や価格が少しでも下がれば最強の座に返り咲ける。僅かな差で均衡が崩れる低価格帯の中で、まだ変化が期待できるのはMagnate MTだけだ。ここからの展開に期待したい。
Magnateには初心者には嬉しい魅力がある
Magnate MTは、構成及び性能面では最強モデルとは言えなくなった。それでもおすすめできるモデルであることに変わりはない。特に初めてのゲーミングPCとなる初心者には魅力的なモデルだ。それはマウスとキーボードが標準搭載されているからだ。後々ゲーミングマウスなどを購入するにしても、付属品がなければ最初は不便だ。ゲームにそれなりに使用できるのでエントリークラスの強みは残っている。
これがゲーミングPCになるとマウスもキーボードも付属してこない。一般向けPCならではの強みと言える。また、不必要であればそれぞれ500円引きでなしに変更できる。マウスとキーボードで1,000円の値引きになる。僅かな価格であっても、低価格帯のモデルには大きな影響をもたらす。ただでさえ高いコストパフォーマンスが最大評価に近づく。
モニター以外の必要なものが全て揃うので、別途購入しなくてはならないものがない。届いたその場でモニターに接続するだけだ。最低限の周辺機器が付属しているというのは意外とありがたい。何を購入すればよいか分からない初心者にこそ選んでほしい。初めてゲームをプレイするためのパソコンを検討しているならMagnate MTはおすすめ候補だ。
一方で、中級者や買い替えユーザーに対しては魅力的とは言い難い。これまでの予算が合うなら誰にでもおすすめできたポジションではない。より初心者向けに追いやられたと言うべきか。同等の製品の登場は、評価がいくら高くても明確に優劣がつきやすい。後述する比較に登場するモデルなので必ずチェックしておきたい。
似ているモデルとの比較
ブランド名 | Magnate | GALLERIA |
---|---|---|
イメージ | ||
製品名 | MT | RM5C-G60S |
価格 | 92,980円 | 85,980円 |
CPU | Core i5-10400 | Core i5-10400 |
GPU | GTX 1660 SUPER | GTX 1660 SUPER |
メモリ | DDR4-2666 16GB | DDR4-2666 16GB |
SSD | 500GB M.2 | 512GB NVMe |
HDD | 非搭載 | 非搭載 |
電源 | 550W BRONZE | 550W BRONZE |
マザーボード | H410 | B460 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
比較対象は同じドスパラのGALLERIA RM5C-G60Sだ。Magnate MTが値上げされても、GALLERIA RM5C-G60Sは値上げされていない。これはGALLERIA RM5C-G60Sが電撃ベストバイ2020受賞記念モデルに選出されているからだ。言わばキャンペーン期間中ということだ。このキャンペーンが終了すればMagnate MTよりも少し高いモデルになることは明白だ。早めに選択するならGALLERIA RM5C-G60Sをおすすめする。
そうでなければ価格が落ち着くのを待った方がいい。この2製品の違いはゲーミングPCか一般向けPCかの違いだ。ケースとチップセット、エアフローの差だ。ゲームを中心とするならGALLERIA RM5C-G60Sに分がある。価格差が3,000円程度ならMagnate MTはあまりメリットがない。今は価格が逆転しているのでGALLERIA RM5C-G60Sを候補にしたい。
Magnate MTのパソコンケースレビュー
エアフロー
ミニタワーモデルだ。ビジネス向けモデルということもあって落ち着いたデザインとなっている。一般的なエアフローでゲームプレイにも問題はない。もっとも性能的にも熱を持ちにくく対応しやすい。
本体右側
本体右側はシンプルだ。特に何も記載することはない。
本体左側
左側にはやや大きめの給気口がある。ファンの力を借りて多くの空気を取り入れられる。
本体内部
本体に内部もシンプルだ。配線もしっかりまとめられている。グラフィックボードも補助電源が不要なGTX 1650のためコンパクトだ。最低限の拡張性は担保されている。
I/Oパネル
本体前面にI/Oパネルが配置されている。USB端子×2とヘッドフォン端子があり使い勝手は良好だ。
管理人による総評(Magnate MT)
GTX 1660 SUPER×i5-10400搭載のゲーミングPCだ。このMagnateは、ビジネスモデルのパソコンを意味する。GALLERIAブランドとは根本的に異なるものだが、最近ドスパラはこのMagnateの販売に力を入れている。ミドルクラスというカテゴリにおいて高いコストパフォーマンスを誇る一台だ。現在はガレリアブランドの「GALLERIA RM5C-G60S」が優勢だが、キャンペーンが適用となれば逆転するはずだ。
グラフィックボードにはGTX 1660 SUPERを搭載しFULL HD環境でのゲームプレイに最適な性能を持つ。CPUには最新のCore i5-10400を搭載。6コア12スレッドとハイパースレッディングに対応したことでゲーム適性が向上している。Ryzenシリーズと比べた際のマルチスレッド性能の高さでも十分戦える所まで来た。メモリ16GB、SSD 512GBと価格帯を考えると優秀だ。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
92,980円 | Core i5-10400 | GTX1660 Super |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 16GB | 500GB | 非搭載 |
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管理人厳選のおすすめゲーミングPCランキング
おすすめのゲーミングPCランキングを紹介している。コストパフォーマンスが高いモデルに人気が集中していると言える。
ドスパラ(ガレリア)の評判まとめ
Magnate MTを販売しているドスパラの評判をまとめている。BTOショップとして圧倒的な知名度を誇りゲーミングPCブランドのガレリアは評価が高い。ラインナップ数も豊富なので、購入検討中の方は是非参考にして欲しい。
当サイト紹介ゲーミングPC一覧表
当サイトでレビューをしている全てのゲーミングPCを表でまとめている。一覧で見れば、ゲーミングPCの構成や相場感を把握することができる。
作業系が中心なのでMagnate MTの購入を考えています
オプションとしておすすめものや十分なモニターのスペックを教えてください
コメントありがとうございます。
作業を中心とするのであればストレージの強化がおすすめです。
例えば、HDD 1TBはあった方がいいと思います。
ゲームや使用頻度の高いアプリケーションはSSD、作業ファイルはHDDと分けておくほうが容量を上手く使用できます。
SDカードを使用する作業ではマルチカードリーダーも必要になります。
周辺機器の項目で外付けのカードリーダーが500円で選択できます。使用頻度が低いなら外付けで十分です。
モニターは作業メインであれば144Hzなどの高リフレッシュレートは必要ではありません。
最も安価なBenQ GW2280で十分だと思います。
少し大きさが必要であれば24インチのASUS VG245HE-DP、144Hzも欲しいならViewsonic VX2458-MHD-7がおすすめです。
モニターの下をスッキリさせるならモニターアームもあるとよいと思います。
モニターアームは作業スタイルによるところが大きく使用自体をおすすめしているわけではありません。
また、モニターを1台しか使用しない作業ではモニターアームのメリットは感じにくいかもしれません。
ガススプリング式はへたると扱いが難しくなるので、使用するなら通常のシングルモニターアームをおすすめします。
モニターアームは1台ごとに独立させておく方が、モニターの位置を自由に設定できるので利便性が高いです。
Wi-Fi接続での運用は無線LANの子機が必要になります。カスタマイズだと6,000円以上と高価です。別途Amazonなどで購入した方が安く入手できます。
USB接続タイプなら2,000円もあれば購入できますので、よほど品質にこだわらない限りはカスタマイズでの追加はおすすめしません。
用途や作業内容によっては不要と感じるものもあると思います。
想定した用途に合わせて選択してみてください。
以上。
よろしくお願いいたします。
PC初めての完全な初心者です。
ほぼゲーム使用になると思いますが必要なオプションはあるのでしょうか?
コメントありがとうございます。基本的にはこのままの構成で問題ないと思います。
価格の安さが魅力なのでカスタマイズで価格が上がってしまうのは本末転倒です。
ただ、人気モデルということもあってカスタマイズに興味を持っていらっしゃる方は多いと思います。
後日おすすめのカスタマイズを紹介したページを作成するかもしれません。
よろしくお願いいたします。
お返事ありがとうございます。
また時間があれば、おすすめカスタマイズ是非お願いします。
BTOで初めてこちらを購入しようと思っている初心者です。
こちらのPCは後からCPUやメモリを自分で変更することは可能でしょうか?
コメントありがとうございます。
はい、ご自身で変更することは可能です。ただし、その場合保証の対象外となってしまう可能性があるので注意してください。
よろしくお願いいたします。
先日、こちらに紹介されているモデルを購入しました。FFXVのベンチマークを回してみましたが
標準設定(1920X1080)で8700~8900程度のスコアが出まして非常に満足しています。最低でもフルHDでゲームをするとなるとコスパが高く優秀なモデルですね。MODをいくつか入れて久しぶりにFFXVを楽しみました。
コメントありがとうございます!最近は本当にゲーミングPCの性能が高くなりました!
数年前はこの価格帯だとまともにゲームができず当サイトとしても否定的でしたが、今は十分すぎる性能を持っていていい時代だと思います。
素敵なゲームライフをお過ごしくださいませ(*^^*)
当方で検証した結果、今の夏場の時期ですと、HDDの温度が50度を超えてきますので、
HDDクーラーの増設かフロントケースファンの増設は必須です。このモデルは吸気用のフロントファンが搭載されていないため、HDDの冷却が弱いです。なので、自己責任でフロントファンを増設したほうがベターです。もちろん、フロントケースファンのスリットは3.5インチシャドウベイの前面にあるので、これは増設推奨です。M.2 SATAのストレージは負荷のかかるゲーム(黒い砂漠で検証しましたが)室温34度程度でも常時30度くらいまでしか上がりませんから問題ないです。
このモデルのマザーボードはASUS PRIME H410 M-A(Micro ATX)なのでケースファンを2つ取付けできます。
(4PIN)です。最初から付いているリアファンは3PINで4PINコネクタに挿されてます。BIOSのQFANでDCモードにするか自動設定でOKです。フロントファンを増設する場合もCPUFANコネクターの横に4PINコネクタがありますので接続してBIOSでDCモードにするか自動でいいです。FANサイズは120で取り付け可能です。