グラフィックボード(GPU)のメモリとは | 通常のメモリとの違いは!?

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当記事では、グラフィックボード(GPU)に搭載されているメモリについての解説を行っている。

GPUメモリは、ビデオメモリーやVRAMと呼ばれることもある。メモリと聞けばゲーミングパソコン本体に搭載されているメモリ(RAM)を連想しがちだ。

しかし、実はグラフィックボードにも別のメモリが搭載されている。このGPUメモリもとても重要なパーツなので、軽視してはいけない。

ここでは基本的なグラフィックボードのメモリの役割についてまとめている。また、パソコン本体に搭載されているメモリとの違いにも触れる。

GPUメモリとは

本体のメモリと同様にグラフィックボード内にもメモリが搭載されている。このメモリの役割は本体のメモリと同じようなものだが、グラフィックにのみに特化したメモリと考えてもらえばわかりやすいだろう。

NTTPCの用語解説辞典がわかりやすいので引用しておこう。

パソコンの画面表示に必要なデータを保存する専用のメモリー。いわゆるメモリー(メインメモリー)とは別の部品になっている。

VRAMの容量が多いと、高い解像度にしても、たくさんの色数で画面表示できる。

引用元:【ビデオメモリー】用語解説辞典|【公式】NTTPC

映像処理をスムーズに行うには、まずグラフィックボードの処理速度が優先される。しかし、リアルタイムにそれらの処理をすると、遅延が発生しスムーズな処理ができなくなる。

メモリ容量が大きければ大きいほどたくさん情報の保存をすることが出来るが、同時に情報処理も行う。こうすることで遅延などが発生せず、リアルタイム描写でありながらスムーズな処理が可能になるのだ。

つまり、本体に搭載されるメモリ(メインメモリ)とは全く違うものになる。GPUメモリは、グラフィックに関する情報を一時的に保持することができる。一方、メインメモリは、HDDにあるデータ全般を保持する役割があるのだ。保持する情報に違いがあると考えれば十分だ。

GPUメモリは多いほうが良い?

同じグラボならメモリ容量はそれほど気にしなくても良い

実はメモリ容量に関しては多いほうが良いのかどうかということを決めつけるのは難しい。たとえ、GPUメモリが多いとしても処理速度が遅いグラフィックボードだと、結局メモリ容量を上手く生かすことが出来なくなるのだ。

一例を挙げるならばGTX760は2GBだが、4GBのモデルも存在している。この2GBと4GBではどちらのほうが性能が良いかと言われてもゲームによるとしか言えないのが現状だ。

4GBが必要なゲームであればGTX760の4GBのほうが良いと思ってしまうかもしれない。しかし、事実はそうでもないこともある。というのも、性能自体はどちらもGTX760なのだからメモリが大きくなろうと処理性能に違いはない。

容量が大きくなることによりスムーズに処理できるはずだが、処理速度が追いつかずに遅延の原因となることもあるようだ。ただし、これはゲームタイトルによるため全てのゲームでそうなるとも限らない。

それこそGTX780Tiに「6GB版が出る」と話題になったように、もしも全世界で発売されていたら世界はGTX900番台の登場を待たず革命的な衝撃を受けただろう。

GTX760では元々の性能がそこまで高くないことであまり意味がないと一蹴された。しかし、当時のハイエンドモデルであるGTX780Tiがメモリ2倍となれば話は別だ。

最低限のGPUメモリは2GB

現在はGTX750Ti以上は全て2GBを超えるGPUメモリを搭載している。確かGTX750Tiも当初は1GBだった気がするが・・・。GPUメモリは「グラフィックボードの性能に依存する」と考えておけばいいと思う。

メモリが4GBとなると、リファレンスモデルではハイエンドモデルであることがほとんどのように相応のメモリというものがある。情報の蓄積量と処理速度が関係する以上、基本的に性能が良いグラフィックボードほどメモリ容量が大きいと効果が高い。

また、既存のゲームでは「ほぼ」2GB搭載で十分事足りる。しかしながら、TITAN Xという怪物の登場で今のその常識も近いうちに覆されるのかもしれない。

GeForce GTX1060 6GBと3GBに見るGPUメモリの性能への影響

現行の売れ筋モデルであるGTX1060にはGPUメモリ6GBと3GBの二つのモデルがある。この二つを比べればGPUメモリがゲームに与える影響についてイメージしやすいだろう。

ドスパラではXTやDTの売れ筋モデルが6GB搭載となっているのは興味深い。価格差がほとんどなく上位モデルである6GB搭載モデルがドスパラのキャンペーン対象になりやすいのであえて6GBを選択しても損はないだろう。ただし、後述するが性能差はそこまで高くない。

一方、G-Tuneでは6GBモデルがそもそもラインナップにない。割り切ってしまっているのが現状だ。G-Tuneはあまりセールにならないので3GBモデルを搭載することで価格を抑える狙いがあるのかもしれない。もちろん性能差がほとんどないことを考慮した上での選択だろう。

GTX1060の6GBと3GBのベンチマークを比較

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GTX1060の6GBと3GBでどのぐらいの性能差があるのかFF14のベンチマークを見てみよう。第六世代CPUの最高峰Core i7-6700Kを搭載している同じ構成のモデルで比較している。これを見ればほとんど差がないことがわかる。もちろんあくまでもベンチマークなので、実際のゲームプレイでは多少異なる可能性はある。それでもある程度参考にしても問題はないと考える。

6GBモデルが12,857、3GBモデルが12,257となっている。およそ5%しか差がないことになる。CPUが劣るにも関わらずGTX1070搭載モデルだと30%程度性能差があることを考えると極わずかだということだ。

また、ここでは紹介していないが、3DMARKでは3GBの方がスコアが高くなっている。これはフルHD環境が要因だろう。やはり特殊な環境でないとGPUメモリを最大限生かすのは現時点で難しいと考えられる。

詳細は下記の記事を参考にして欲しい。GALLERIA XTの実機レビューにおいて、第六世代CPUのモデルと性能を比較するのに6GBと3GBを引き合いに出している。

GPUメモリの作り話

GPUメモリに関しては色々な憶測が飛び交っている。GPUメモリ自体がビデオカードの販売メーカーによってマーケティングの道具として使われることがある。

どういうことかというと、ゲーマーの多くは、何事も多ければ多い程質がいいものと信じている。そのため各メーカーはメモリ容量の多さを大きく売り出しプロモーションを強化するのだ。

結果として、彼らが必要とするものより多くのRAMを搭載した入門用ビデオカードを購入してしまうのは当然かもしれない。

しかし、パソコンにおける全てのサブシステムにおいては、バランスが最も重要だと専門家達は知っているのだ。大雑把にいうと、グラフィックメモリは個別のGPUとその起動時の負荷にのみ影響がある。それはマザーボードに接続されているシステムのメモリとは別個のものだ。

今日のグラフィックボードに使われているメモリのテクノロジーにはいくつかのものがあるが最も有名なのはDDR5だろう。

2GB搭載GPUは1GB搭載GPUよりも早い

メーカーは時にあまり高価ではないグラフィックボードにあまりにも多くのメモリを搭載することで多くのマージンをとるというのは驚くことではない。なぜなら多くのメモリを積んでいるグラフィックボードの方が速くなると信じている人がいるので販売側にはおいしい話だ。

当然GPUメモリを増やせば販売価格を高く設定することが可能になる。実際は、ビデオカードが搭載してるメモリ容量というものはゲームをプレイしていてメモリを全て使用できる環境にない限りは製品のパフォーマンスに影響を与えることはない。それでは多くのGPUメモリがあるのはどういうときに効果があるのだろうか。

GPUメモリの役割

その答えを知るために、GPUメモリがどのような用途で使用されているのかを知る必要がある。かなり簡略化しているが下記のような役割がある。

  • テクスチャの読み込み
  • テクスチャとは、ものの表面の質感をリアルに表現するために貼り付ける画像のことだ。車の汚れやシミを表現したり、ビルの模様を表現したりするのに利用される。リアリティを出すために必須の技術だと言える。メモリにロードされるテクスチャのサイズはプレイしているゲーム及びゲームにセットされている質によって異なる。例としては、スカイリムの高解像度テクスチャでは3GBのテクスチャが含まれている。

    ほとんどのアプリケーションは、必ずしも全てのテクスチャがGPUメモリに残るわけではなく、動的に必要な時にテクスチャをロードしたり、アンロードしたりする。しかしながら、特定のシーンを描写するために必要なテクスチャは必ずメモリに保持される必要がある。

  • フレーム・バッファーの保持
  • フレームバッファとは、複数のレイヤーにあるオブジェクトを一枚にすることを指している。このフレームバファでは、ディスプレイに送られる前または間に画像が描写されるとそのイメージを保持するために使用される。このように、メモリの使用量は出力する解像度(1920×1080×32の場合は8.3MBで3840×2140×31の場合は33.2MBとなる。)やバッファーの数に依存することになる。

    特定のアンチエイリアス処理((FSAA,、MSAA,、CSAA、CFAAが対象でFXAAとMLAAは対象外となる。)は描写されるべきピクセルの数が飛躍的に増加するので、それらは、全体的に必要なGPUメモリの量を増加させる。特に描写ベースのアンチエイリアス処理ではメモリー使用量に甚大な影響を与え、サンプルサイズが増加するにつれてさらに増えることになる。追加のバッファーはさらにGPUメモリを消費する。

  • Zバッファーの保持
  • Zバッファとは、3次元画像の表示を深度情報を活用して高速化する技術のことだ。GPUメモリにはこの深度情報を格納することになる。

  • その他映像の描写に必要な情報の保持
GPUメモリ増量で得られる恩恵

まとめると多くのメモリを搭載しているGPUがあると下記のようなことを快適に実行することができる。

  • 高解像度でゲームができる
  • 高いテクスチャ環境でゲームができる
  • アンチエイリアス処理をしていても快適なプレイができる

まとめ

グラフィクボードのメモリ(GPUメモリ)とは、グラフィック情報を一時的に保存しておくことができるパーツだ。これはグラフィックボードの内部に搭載されている。

美しい映像をリアルタイムに映し出すためには、メモリに情報を移して効率化する必要があるのだ。これは本体にあるメモリと同じような役割を持っている。

GPUメモリの大きさはゲームプレイに影響を与えないことがある。GPUメモリが多ければ多いほど良いと考えるのは、グラフィックボードを販売している側の策略かもしれない。

なかなか体感することが難しいので、実際に違いを把握することは難しいだろう。

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