マウスコンピューターが販売する「NEXTGEAR JG-A7G70 9700X」のレビューをまとめた。Ryzen 7 9700X×GeForce RTX 5070搭載のハイクラスのゲーミングPCだ。気になるコストパフォーマンスは6.7と標準的だ。Ryzen 7 9700X搭載モデルの不遇な立場が評価を押し下げている。いまだに前世代のRyzen 7000シリーズが現役で展開されていることもあり価格が下がりづらい状況だ。価格差以上の性能差があるわけではないのでユーザーからすると選びづらいように思う。こういった状況では注目もされにくく、ますます価格が下がらなくなる。優秀なモデルではあるので今後の展開に注目したい。
- 長所
-
- CPUとGPUのバランスがよく用途を選ばない
- ゲーム性能が高く240fpsも目指せる
- 平均以上の充実した構成を持つ
- 短所
-
- コストパフォーマンスが標準的
- Ryzen 7000シリーズ搭載モデルと比べると割高
- こんな方におすすめ
-
- 幅広い用途を想定している方
- ゲームをフルHDの高リフレッシュレートでプレイする方
- 最新のモデルに魅力を感じる方
NEXTGEAR JG-A7G70 9700Xのスペック解説
| メーカー | マウスコンピューター |
|---|---|
| ブランド名 | NEXTGEAR |
| 製品名 | NEXTGEAR JG-A7G70 9700X |
| 価格 | 264,800円（税込） |
| CPU | Ryzen 7 9700X（レビュー） |
| CPUクーラー | 水冷式（240mm） |
| グラボ | GeForce RTX 5070（レビュー） |
| メモリ | DDR5-5600 16GB |
| SSD | 1TB Gen4 NVMe |
| 電源 | 750W 80PLUS BRONZE |
| マザーボード | チップセットA620A |
| おすすめ度 | Bランク |
| 評価 | ・コスパ 5.1 ・ショップ評価 9.8 |
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キャンペーンモデル「NEXTGEAR JG-A7G70 9700X」-ゲーミングマウス付き
- 価格：264,800円（税込）
- おすすめ度：Bランク
- コスパ：10.0
2026年1月14日（水）11:00までの期間限定でゲーミングマウス「Logicool G PRO X SUPERLIGHT」が付いてくるキャンペーンを実施中だ。プロゲーマーに愛されているモデルだ。ただし、モデル自体のコストパフォーマンスがイマイチなのでおすすめ度は低い。他のキャンペーン対象モデルを確認するべきだろう。
NEXTGEAR JG-A7G70 9700Xのカスタマイズを評価
| パーツ | おすすめ度 | 詳細 |
|---|---|---|
| OS | 変更なし | |
| オフィスソフト | 変更なし | |
| CPUグリス | 【 優れた熱伝導率 】 ナノダイヤモンドグリス JP-DX1 ⇒ 高純度熱伝導材料でつくられた高品質のダイヤモンドグリス +1,980円 |
|
| メモリ | 32GB メモリ [ 16GB×2 ( DDR5-5200 ) / デュアルチャネル ] +13,200円 | |
| SSD (M.2) | 変更なし | |
| 外付けストレージ | 変更なし | |
| 光学ドライブ（外付け） | 変更なし | |
| 電源 | 750W 電源 ( 80PLUS(R) GOLD ) +5,500円 | |
| UPS | 変更なし | |
| 無線LAN | Wi-Fi 6E ( 最大2.4Gbps ) 対応 IEEE 802.11 ax/ac/a/b/g/n準拠 ＋ Bluetooth 5内蔵 +6,380円 |
|
| 外付け拡張デバイス | 変更なし | |
| 拡張カード2 | 変更なし | |
| ウイルス対策・セキュリティソフト | 変更なし | |
| ソフトウェア１（プリインストール） | 変更なし | |
| ソフトウェア２（バンドル） | 変更なし | |
| パソコン引越しソフト | 変更なし | |
| パソコン下取りサービス | 変更なし | |
| データ復旧サービス | 変更なし | |
| 各種出張サービス | 変更なし | |
| サポート | [３年保証/PC本体] センドバック修理保証＋ 安心パックサービス(専用ダイヤル/即日修理)+5,500円 |
|
| 電話サポート | 変更なし | |
| 破損盗難保証サービス | 変更なし | |
| HUB | 変更なし | |
| USB周辺機器 | 変更なし | |
| LANケーブル | 変更なし | |
| サプライ | 変更なし |
一般的なBTOパソコンで人気のカスタマイズについては黄色のマーカーで示している。おすすめ度はこのモデルでの評価だ。メモリと電源のカスタマイズを考えるとよいだろう。特にメモリは業界では高騰が続いているが、マウスコンピューターでは値上げされていない。13,200円で32GBへアップグレードできるのはバーゲン価格だ。
メモリは32GBに変更することで、ゲームにも作業にも役立つ。Ryzen 7 9700XとGeForce RTX 5070の性能は32GBが要求される用途に対応できる。むしろ、性能を最大限引き出すには16GBでは対応しにくいものもある。電源は容量が標準で750Wあり、850Wへの容量アップは必要ない。少し電源にこだわるGOLD規格への変更くらいがちょうどいい。気にならないのであれば電源のカスタマイズは不要だ。
NEXTGEAR JG-A7G70 9700Xの特徴
最新のGPU・CPU搭載で長く使える安心感がある
NEXTGEAR JG-A7G70は最新のGeForce RTX 5070を搭載したモデルだ。ハイクラスに属しWQHD環境でのゲームプレイに適している。従来モデルのGeForce RTX 4070 SUPERよりも性能は上だ。マルチフレーム生成（DLSS 4.0）に対応していて高いフレームレートを実現しやすいグラフィックボードといえる。現行モデルの中でもTOP 10に入り将来性も高い。長く使い続けられることは間違いない。
モンハンワイルズについてはVRAM容量が少ないこともあり設定は”ウルトラ”ではなく”高”がおすすめだ。一部のタイトルにおいてはGeForce RTX 5060 Ti 16GBの方が適正が高い側面もあるが、それは特殊な状況だと割り切って問題ない。純粋な性能はGeForce RTX 5070が上だ。
CPUのRyzen 7 9700Xも現行モデルだ。従来モデルのRyzen 7 7700Xと比べても10%程度ゲーム性能向上している。高いゲーム適正を持ちGeForce RTX 5070とのバランスも悪くない。Core Ultraシリーズと比べてもパフォーマンスは上だ。CPUのボトルネックはそこまで心配しなくてもよい。
3D V-Cache搭載モデルなどの台頭で人気低迷中
| NEXTGEAR | NEXTGEAR | NEXTGEAR | |
|---|---|---|---|
| イメージ |  |
|
|
| 製品名 | NEXTGEAR JG-A7G70 9700X | NEXTGEAR JG-A7G70 7800X3D | NEXTGEAR JG-A7G70 7700 |
| ケース | ミニ | ミニ | ミニ |
| 価格 | 264,800円 | 239,800円 | 219,800円 |
| 送料 | 無料 | 無料 | 無料 |
| CPU | Ryzen 7 9700X | Ryzen 7 7800X3D | Ryzen 7 7700 |
| CPUクーラー | 水冷（240mm） | 水冷（240mm） | 水冷（240mm） |
| GPU | RTX 5070 | RTX 5070 | RTX 5070 |
| メモリ | DDR5-5600 16GB | DDR5-5200 16GB | DDR5-5200 16GB |
| SSD | 1TB Gen4 NVMe | 1TB Gen4 NVMe | 1TB Gen4 NVMe |
| 電源 | 750W BRONZE | 750W BRONZE | 750W BRONZE |
| マザーボード | A620A | A620A | A620A |
| 納期 | 約6営業日 | 約6営業日 | 約6営業日 |
| 基本保証 （延長保証） |
3年間 （延長なし） |
3年間 （延長なし） |
3年間 （延長なし） |
| 電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 | 24時間365日 |
| 公式 | 公式 | 公式 | 公式 |
| レビュー | 当ページ | レビュー | レビュー |
はっきり言っておくと、Ryzen 7 9700XとGeForce RTX 5070の組み合わせはあまり人気がない。価格的にも性能的にも立ち位置が中途半端だからかもしれない。NEXTGEAR JG-A7G70 9700Xが特別割高というわけではなく同等のモデルであれば相場ぐらいだ。しかしながら、CPUを変えればよりよい選択ができるのも事実といえる。
3D V-Cache搭載モデルであるRyzen 7 9800X3DやRyzen 7 7800X3Dの供給不足で入手ができなかったときはこのRyzen 7 9700Xが代替モデルとして人気があった。Ryzen 7 9800X3DやRyzen 7 7800X3Dの供給が安定した今人気がある組み合わせとは言えない。立ち位置的に中途半端と言わざるを得ない。
NEXTGEAR JG-A7G70 9700X単体で見れば何も感じないかもしれないが、他のモデルと比べると高く感じてしまうはずだ。前世代のRyzen 7 7800X3D搭載モデルは25,000円も安く購入できる。ゲーム性能では20%以上も上回っている。マルチコア性能では10%-20%程度劣るもののこれだけ安いのであれば納得できるはずだ。
また、Ryzen 7 7700も魅力的な選択肢となる。1世代前のモデルとはいえ45,000円も安い。GeForce RTX 5070との組み合わせならRyzen 7 9700X搭載モデルと比べて大きく劣るわけではない。コストパフォーマンス的にも優れている。理想の価格はRyzen 7 7800X3D搭載モデルと同じ239,800円だ。25万円台を下回ってようやく競合製品と戦えるようになる。昨今のメモリ高騰の影響を考えるとRyzen 7 7800X3D搭載モデルも価格も上がるだろう。それでも同じ価格になれば問題ない。マウスコンピューターも価格設定のうまいメーカーだ。期待に応えるモデルになってくれるはずだ。
Ryzen 7 9700X自体も悪いわけではない。価格設定が高いだけで性能面で不安はない。昨今のゲーミングPCはゲーム以外の用途への対応力も求められるようになってきた。そういった意味ではNEXTGEAR JG-A7G70の性能にもっとニーズがあってもいいように思う。Ryzenの主流世代が9000シリーズになれば、NEXTGEAR JG-A7G70も注目されるはずだ。NEXTGEAR JG-A7G70にとって、しばらくは苦しい時間が続きそうだ。
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NEXTGEAR JG-A7G70 9700Xの各種ベンチマーク計測
フォートナイト
フォートナイトでは240fpsでのゲームプレイも可能だ。Ryzen 7 7700搭載モデルと比べると9%-15%程度フレームレートが高い。より高みを目指すなら3D V-Cache搭載モデルがよいだろう。
モンハンワイルズ
モンハンワイルズではCPUによる差はほとんどない。Ryzen 7 5700Xが少し落ちこむぐらいで、前世代のRyzen 7 7700ならRyzen 7 9700Xとフレームレートは変わらない。
FF14 黄金のレガシー
FF14でも十分なフレームレートが出ている。3D V-Cache搭載モデルと比べるとワンランク落ちるもののフレームレート的に問題はない。なお、前世代のRyzen 7 7700との差はほとんどない。
Cinebench 2024
マルチコアは1,217pt、シングルコアは129ptとなる。Ryzen 7 7700よりもマルチコアが17%高く、シングルコアも20%高い。Ryzen 7 7800X3Dと比べてもスコアは上回っている。Core Ultra 7 265とのマルチコア性能の差は大きく38%低くなっている。一方で、シングルコアは11%上だ。
消費電力
FF14プレイ時の消費電力は320Wだ。ワットパフォーマンスを考えるとRyzen 7 7800X3DやRyzen 7 9800X3Dには敵わない。Ryzen 7 7700とフレームレートが殆ど変わらないのでやはりワットパフォーマンスは低くなっている。
他社BTOメーカーのモデルと比較
| NEXTGEAR | FRONTIER | |
|---|---|---|
| イメージ | |
 |
| 製品名 | NEXTGEAR JG-A7G70 9700X | FRGKA620/WS1204/NTK |
| ケース | ミニ | ミニ |
| 価格 | 274,800円 | 229,800円 |
| 送料 | 無料 | 3,300円 |
| CPU | Ryzen 7 9700X | Ryzen 7 9700X |
| CPUクーラー | 水冷（240mm） | 空冷 |
| GPU | RTX 5070 | RTX 5070 |
| メモリ | DDR5-5600 16GB | DDR5-5600 32GB |
| SSD | 1TB Gen4 NVMe | 1TB Gen4 NVMe |
| 電源 | 750W BRONZE | 750W PLATINUM |
| マザーボード | A620A | A620A |
| 納期 | 約6営業日 | 3週間 |
| 基本保証 （延長保証） |
3年間 （延長なし） |
1年間 （最長3年間） |
| 電話サポート | 24時間365日 | 10:00-19:00 |
| 公式 | 公式 | 公式 |
競合であるフロンティアのゲーミングPC「FRGKA620/WS1204/NTK」と比較していく。価格差は45,000円と大きくFRGKA620/WS1204/NTKの方が安い。送料を考慮するとその差は41,700円に縮まる。CPUクーラーこそ空冷となっているが、メモリ容量は倍増だ。電源ユニットも750W PLATINUMと高規格のモデルが搭載されている。
納期・保証期間・サポートはNEXTGEAR JG-A7G70を販売するマウスコンピューターが優勢だ。NEXTGEAR JG-A7G70の構成を揃えてみよう。メモリ32GBへの増設が+13,200円で、電源ユニットを750W GOLDへアップグレードするのに+5,500円だ。トータル費用は293,500円だ。対してFRGKA620/WS1204/NTKの3年保証追加に掛かる費用は+24,970円で、トータル費用は254,950円となる。CPUクーラーのカスタマイズはできなくなっている。価格差は38,550円と大きい。コストパフォーマンス的にはFRGKA620/WS1204/NTKが圧倒している。
パソコンケースレビュー
NEXTGEAR JG-A7A7X（ホワイト）をお借りしてケースレビューを行った。当ページで紹介しているNEXTGEAR JG-A7G60とは異なるモデルなので参考としてみていただければ幸いだ。マウスコンピューターのNEXTGEARブランドはケースがリニューアルされた。従来のケースデザインを踏襲しつつも、アクセントカラーを採用することで受ける印象が異なる。また、これまで黒色を基本としていたケースカラーに加え、白色が同じ価格で販売されるようになった。
カラーバリエーションが増えたことに加えて、RGBファンを採用したことで全10パターンの点灯パターンを選択できるようになった。ケースは従来のNEXTGEARに共通した部分もありながら、しっかりと進化を感じさせている。派手さを演出することも、おとなしいイメージにすることもできる。G TUNEシリーズとも共通した部分があり、マウスコンピューターのゲーミングPCとして、統一感のある洗練されたケースに仕上がっている。
正面
正面にはNEXTGEARを表す「NG」のロゴがひっそりとデザインされている。メッシュ部分に組み込まれているので主張は強くない。下部のNEXTGEARも小さく刻印されているだけで、文字がケースのデザインを崩していないのも素晴らしい。左上と右下にマゼンタのワンポイントカラーが採用されているのがポイントだ。これまでのシンプルなケースと違い、派手さはなくてもデザイン性を大きく向上させている。
電源を入れるとフロントや内部のLEDファンがしっかりと発光する。フロントをメッシュとしたことでLEDファンが映える。LEDカラーや点灯パターンは10種類から選択できる。ゲーミングPCらしさを演出可能だ。パソコンを置く場所によっては少し気が散るかもしれない。発光カラーが変更できるのでパソコンの設置場所を選ばない。
左サイド
左サイドパネルは大型のガラスサイドパネルを採用している。パソコン内部全体を見渡せる仕様は、最近のゲーミングPCにはよくあるものだ。よく見るとガラス下部にはNEXTGEARと刻印されている。大きめな刻印ながら主張が強すぎないのは、ボトムカバーにかかる部分にあるからだろう。
内部はシンプルだ。マウスコンピューターはいち早くケーブルを背面に隠して内部をすっきりさせたメーカーだ。リニューアルされたNEXTGEARのケースでもうまくケーブルを隠している。ケースの見た目はデザイン性が重視されるものだが、内部にまで気を配るケースは多くない。しっかり計算されてすっきりした見た目でメカメカしさがない。また、内部も白色に統一されていることで、LEDの光がうまく反射して派手さを演出できる。
グラフィックボードやマザーボードは共通パーツなので白くないが、グラフィックボードを支えるバーは白色だ。ケース全体のカラーが統一されているのは白色ケースを選択する方には嬉しいポイントだろう。
右サイド
右サイドパネルはフラットなカバーだ。エアホールも何もないシンプルなタイプだ。ミドルタワーやフルタワーのようにスペースに余裕があるサイズでは、エアホールやエアインテークのスリットが用意されることが多い。ミニタワーではケーブルを隠すためのスペースとして右サイドは使用されることになる。空気の通り道を用意しても、うまく機能しないことも想定しているようだ。特別評価する箇所はなく、よくも悪くもない。
天板
天板は大胆にエアホールのスペースを確保している。水冷ファンやケースファンを取り付けられるようになっている。吸気で内部に埃が入りにくいようにマグネット式の防塵フィルターも用意されている。取り外し・取り付けが容易でメンテナンス性は優秀だ。構造上天板部分に何か物を置くのは推奨されない。ファンを取り付けない場合は置くことができるかもしれない程度だ。
天板I/Oパネル
天板のI/Oパネル（コンソールパネル）はシンプルだ。 USB 3.2 Gen 1 (5Gbps) Type-C×1・ヘッドホン出力・ヘッドセット/4極(CTIA準拠)×1・USB 3.2 Gen 1 (5Gbps) Type-A×2・LEDスイッチ・電源スイッチが搭載されている。LEDスイッチの上のものはインジケーターで、LEDのスイッチがオンになっていると点灯するものだ。シンプルで最低限の構成である。
I/Oパネルは右側に設置されている。物を落とした際に誤動作しないように、接続したUSB機器が足に触れて故障しないように考えられているようだ。つまり、リニューアルされたNEXTGEARのケースは、机の下右側に設置することを想定しているようだ。机の上に設置すると右側に置けば遠くなり、左側に置けばガラスパネルが活かされないからだ。置く場所が固定気味になるのはあまり喜べないが、置き場所に悩まなくていいかもしれない。
背面
背面はよくあるミニタワーだ。特段変わったところはない。白色ケースには背面I/Oパネルや電源部分も白くしてほしかった。しかしながら、これは黒色ケースのみならず、NEXTGEAR全体の共通パーツだ。個別に設定することはできなかったのだろう。背面は普段視界に入らない部分なので、ここまで追求するのは合理的とは言えない。コストパフォーマンスを高めるためにも、強いこだわりは足かせとなるのだろう。
背面I/Oパネル
背面I/Oパネルはかなりシンプルだ。ミニタワーであるせいか、何のポートもない面積が広い。ここはモデルによって採用されているマザーボードが異なるため、モデル毎に違うことを理解しておきたい。画像の背面パネルはA620のものだ。
背面I/Oパネルには、USB 3.2 Gen 1 (5Gbps)×1・USB 3.2 Gen 1 (5Gbps)×3・USB 2.0×2・2.5GBASE-T/1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T対応(RJ-45)×1・マイク入力×1・ラインイン×1・ラインアウト×1という構成だ。必要十分なもので優れた装備とは言えない。不満が出るわけでもないため、標準的な構成と考えてよさそうだ。映像出力にHDMIとDisplayPortが各1つずつある。グラフィックボードを搭載しているので、マザーボードの映像出力を使用することはない。
底面
底面はシンプルだ。電源の下にエアホールがある。電源の吸気用のエアホールでマグネットの防塵フィルターも用意されている。吸気しやすいように、ケースの足は少し高めになっているように感じる。パソコンを裏返さずに防塵フィルターを取り外し・取り付けができるのはありがたい。
内部
NEXTGEARの内部はほぼ右サイドパネルの中に集約されている。左のガラスパネルから見えないケーブル類はすべて右サイドパネルに集中し、左側と右側で受ける印象は大きく違う。LEDの発光をケースでコントロールすることから、他のゲーミングPCよりもケーブルが多い。背面を通した隠し方をしなければ、スタイリッシュな印象を打ち消してしまう。このケーブルの隠し方こそ、NEXTGEARが洗練されたケースである最大の理由だ。
ボトムカバーの中は電源のスペースだ。昔のケースなら、ここにストレージベイが用意されていたが、NEXTGEARのミニタワーには2.5インチのシャドウベイしかない。HDDや光学ドライブのスペースは用意されていない。ただ、HDDに関しては空いている箇所に置けば済むので、専用のストレージベイがなくても困らないだろう。あくまでも自己責任で行って欲しい。
SATA接続の2.5インチSSDは、2つのシャドウベイが中央に用意されている。電源は取りやすいが、SATAポートは左サイド側にしかなく、接続するとケーブルが目立つかもしれない。M.2ストレージベイに空きがないので、ストレージの増設にはあまり適していない。容量が不安になりそうならストレージ容量をカスタマイズした方がケースデザインを活かせそうだ。
ケースまとめ
NEXTGEARの新しいミニタワーケースは、シンプルでありながら最新ケースらしいデザインと機能性を有している。LEDの鮮やかさを活かしやすく、内部にアクセスしやすい設計はゲーミングPCに求められる要素だ。内部スペースに余裕もあることから、高い性能を有するグラフィックボードを搭載できる。NEXTGEARのケースは数年先に性能不足に陥っても、グラフィックボードの交換対応が可能な長く使用できるケースだ。
ゲーマーのことを第一に考えた設計は、初心者の方はもちろん上級者の方も満足できるはずだ。拡張性は十分とは言えないが、最近はあまり拡張して使用するのが一般的ではなくなっている。ストレージやメモリの大容量化も相まって、増設も昔ほど盛んではない。しっかりと現代に最適化されているのがわかる。コストカットで価格を抑える廉価ブランドとは思えない素晴らしいケースだ。
管理人による総評
Ryzen 7 9700X×GeForce RTX 5070搭載のハイクラスのゲーミングPCだ。高解像度・高画質でのゲームプレイにも対応できるほど性能は高い。相場から見れば悪くない価格設定だが、GeForce RTX 5070搭載モデルとしてみると割高感がある。Ryzen 7 7800X3D搭載モデルやCore i7-147000F搭載モデルも確認しておくとよい。
| 価格 | CPU | グラボ |
|---|---|---|
| 264,800円 | 7 9700X | RTX5070 |
| メモリ | SSD | チップセット |
| DDR5 16GB | 1TB | A620 |
