マウスコンピューターが販売する「NEXTGEAR JG-A7G70」のレビューをまとめた。Ryzen 7 5700X×RTX 4070搭載のミドルハイクラスのゲーミングPCだ。CPU性能は控えめだが、GPU性能は非常に高い。ゲーミングパフォーマンスは価格帯トップクラスだ。CPUとGPUのバランスはベストとは言えない点は理解しておこう。
ゲーム性能は高いが、ゲーム以外への対応力はそれほど高くないというのがこのモデルの特徴だ。GeForce RTX 4070搭載モデルとしては最安値クラスなので、予算が20万円以下であるならチェックしておきたい。ゲームをメインとするのであればおすすめしやすいモデルだ。20万円以下は競合モデルも多いので合わせて色々なモデルを比較検討しておくとよい。
当ページの目次
NEXTGEAR JG-A7G70のスペック解説
ブランド名 | NEXTGEAR |
---|---|
製品名 | NEXTGEAR JG-A7G70 |
価格 | 194,800円(税込) |
CPU | Ryzen 7 5700X(水冷)(レビュー) |
グラボ | GeForce RTX 4070(レビュー) |
メモリ | DDR4-3200 32GB *キャンペーン |
SSD | 1TB NVMe |
電源 | 750W 80PLUS BRONZE |
マザーボード | チップセットB550 |
おすすめ度 | Sランク |
評価 | ・コスパ 9.3 —–内訳—– ・コスパ(CPU・GPUメイン) 10.0 ・構成 8.0 ・品質/サポート 10.0 |
2023年12月20日~2024年1月10日10:59まで、メモリ容量が16GBから32GBへ無償アップグレードとなるキャンペーンが展開されている。GeForce RTX 4070搭載モデルにとって、メモリ容量が32GBへ増量することは非常に大きなメリットとなる。グラフィックボードの性能が高まれば、高解像度への対応力が向上する。
それは、ゲームプレイでできることの幅が広がるということだ。様々な用途に対応するためには、メモリ容量は非常に重要だ。何をするにもメモリは使用され、複数のアプリやソフトを起動すれば消費はさらに大きくなる。最新のゲームではメモリ16GBが推奨環境となるものもある。そういったゲームに、メモリ16GBでは心許ない。
動画ソフトや通話ソフトなど複数のアプリの起動ですぐにメモリの使用量が100%になってしまうだろう。メモリ容量32GBへの無償アップグレードは、NEXTGEAR JG-A7G70にとって最適なキャンペーンだ。負荷の高いゲームプレイのみならず、ブラウザで複数タブを開くなど、メモリを多く使用する場面は多い。
ゲームによっては攻略情報を見ながらのプレイということもある。少し前から、メモリ32GBは身近な容量になっているように感じる。それだけメモリを使用しやすくなったということだ。NEXTGEARシリーズは価格を重視したモデルが多い。そのため、キャンペーンが適用されることはないのではないかと考えていた。
しかし、NEXTGEARシリーズには、他のメーカーでも見られない素晴らしいキャンペーンが開催されている。ゲーミングPCを選択するなら、この機を逃す手はない。予算が20万円以内なら、NEXTGEAR JG-A7G70は最有力候補になり得るモデルだ。
NEXTGEAR JG-A7G70(ホワイトカラーモデル)
NEXTGEAR JG-A7G70にはホワイトカラーモデルがある。ケースのカラーが白色というだけで、性能や構成は通常の NEXTGEAR JG-A7G70と同じだ。それにも関わらず1万円高くなっていて、コストパフォーマンスの評価は少し下がっている。ケースの見た目を重視しなければ、選択するメリットはほとんどない。
黒いケースの多いゲーミングPCでは、白いケースを採用しているだけでインパクトがある。白いケースを採用することで、搭載されているLEDファンの光が反射しやすい。また、ケース内部が明るく見えることもあり、すっきりした印象が強くなる。派手さはあまり感じないかもしれない。
NEXTGEAR JG-A7G70のホワイトカラーモデルは、見た目に特化したバリエーションだ。白いケースは珍しいだけで、特別優れた要素があるわけではない。むしろ黒いケースよりも汚れが目立つなどデメリットが大きくなる部分があることに注意したい。ゲーミングPCに限らず、パソコンはあまり動かさないため、埃が溜まりやすい傾向にある。
黒いケースでは、埃が溜まってくると目立つ。一方で、白いケースは溜まる前から目立ち始める。小さな傷や汚れも一目でわかってしまう。白色ケースのよさを活かすには、定期的なメンテナンスが必要となる。内部のメンテナンスはもちろん、乾拭きの必要性が高い。
机の下に置くのであれば、引っ張り出す手間がある。机の上に置き、パソコン本体のメンテナンスを手間に思わない方には適している。必ずしも白いケースが黒いケースよりも優れているわけではない。見た目のインパクトが全てで、誰かに見せないなら選択するメリットは薄くなる。自室を映すストリーマーには需要がありそうだ。
各タイトルの対応表
FF15 | Apex Legends | FORTNITE |
---|---|---|
・4K ・WQHD | ・240fps ・144fps | ・240fps ・144fps |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
NEXTGEAR JG-A7G70はRyzen 7 5700XとRTX 4070を搭載したミドルハイクラスのゲーミングPCだ。RTX 4070の性能があれば、多くのゲームを幅広い環境で快適にプレイできる。WQHDや4Kのような高解像度、240Hzのような高リフレッシュレートが実現できる。一部ゲームではWQHD解像度で144Hzも可能だ。CPU性能がGPU性能に比べて低めなので、CPU負荷の高い用途やゲームが苦手なので注意してほしい。
NEXTGEAR JG-A7G70の性能まとめ
Ryzen 7 5700X(CPU)
Core i7-13700 | |
Core i7-12700K | |
Core i7-12700 | |
Ryzen 7 7700X | |
Core i5-12600K | |
Core i5-13400 | |
Ryzen 7 5800X | |
Core i7-11700K | |
Ryzen 7 5700X | |
Core i5-12400 | |
Ryzen 7 3700X | |
Ryzen 5 5600X | |
Core i7-11700 | |
Ryzen 5 5600 | |
Ryzen 5 3600X | |
Core i5-11400 | |
Ryzen 7 2700X |
NEXTGEAR JG-A7G70に搭載されているCPUは、第4世代のRyzen 7 5700Xだ。登場は2022年だが、2020年に登場したシリーズなのでスペックは少し古めだ。8コア16スレッドは今となっては平均を下回りそうだ。Intel第13世代のCore i7-13700と60%ほどの性能差があり、Core i5-13400Fと比べても10%以上の差がある。グレード的にはRyzen 7ということもあってCore i7のライバルと誤解されやすいが、実際はCore i5の比較対象である。その分価格は安価なので価格を重視するゲーマーに人気がある。
GeForce RTX 4070(GPU)
RTX 4080 | |
RX 7900 XT | |
RTX 4070 Ti SUPER | |
RTX 3090 Ti | |
RTX 4070 Ti | |
RTX 3090 | |
RX 6950 XT | |
RTX 4070 SUPER | |
RTX 3080 Ti | |
RTX 3080 12GB | |
RX 6900 XT | |
RTX 4070 | |
RTX 3080 10GB | |
RX 7800 XT | |
RX 6800 XT | |
RTX 3070 Ti | |
RTX 3070 | |
RTX 2080 Ti |
GPUにはGeForce RTX 4070を搭載している。前世代のRTX 3080 10GBと同等の性能を有している。70番台のグラフィックボードで一つ上の型番に追いついたということになる。ハイエンドクラスのように、これまでになかった性能を確立するのではなく、既存の性能をなぞる。最新の70番台は従来の80番台と同等の性能というように、既存の性能にワンランク下のグレードで追いつけるようになる。こうした性能向上により、高解像度や高リフレッシュレートへの対応力も大きく伸びている。
NEXTGEAR JG-A7G70の特徴
20万円を下回るRTX 4070搭載モデル
NEXTGEAR JG-A7G70の魅力は、20万円を切る価格にある。RTX 4070搭載モデルのほとんどが22万円を超えていることを考えるといかに安いのかがわかる。Core i5やRyzen 5を搭載したモデルが極端に少ないことから、CPUでコストカットを図るのが難しいのが要因である。その点、NEXTGEAR JG-A7G70は旧世代のRyzen 7 5700Xを採用することで価格が抑えられている。
19万円台はCore i7-13700FとRTX 4060 Ti搭載モデルが中心だ。CPU性能は大きく下がるものの、GPU性能で上回るモデルがその価格帯に割って入っている。ゲームをメインに考えているなら、NEXTGEAR JG-A7G70は非常に強力な選択肢と言える。マウスコンピューターのNEXTGEARシリーズは、G-Tuneとは全く違うコンセプトを持っているようだ。
NEXTGEARシリーズは価格を抑えることに関しては突き抜けている。コストパフォーマンスの高さと選びやすさが持ち味だ。予算を抑えつつ、高性能なGPUを搭載しているモデルならNEXTGEARシリーズだ。そして、NEXTGEAR JG-A7G70はその中でもかなり優秀なモデルと言える。本来価格を抑えたモデルは、構成が犠牲になりがちだ。
しかしながら、NEXTGEAR JG-A7G70は安価なCPUを採用しつつ、目立ったコストカットがないように見える。全体的にしっかりした構成を持ちつつ価格を抑えている。それでいて20万円を切る価格を実現できるのは、NEXTGEAR JG-A7G70以外には限られたモデルだけだ。
NEXTGEARシリーズは登場してから、まだそれほど時間が経過していないため今後キャンペーンやセールがどのように展開されるか不明だ。もし、ここからさらなる値引きが適用されるようなことになれば、一気にトップモデルとして君臨する。今選択するのも、少し様子を見るのも悪くない。予算を抑えつつ性能を重視するなら、NEXTGEAR JG-A7G70は魅力的なモデルと言える。
ゲームに特化した性能が持ち味
NEXTGEAR JG-A7G70はゲーム特化型の一台と考えるとしっくり来る。グラフィックス性能は文句なく高性能だ。一方で、CPUはRyzen 7 5700Xである。Core i5-13400よりも性能で落ちるため、CPU性能はそれほど高いとは言えない。むしろ、現行のCPUの中では低い部類に入る。Ryzen 7ではあっても、Core i5と同等以下なので注意しよう。最近のCPUは昔よりも高性能になっていることから、CPUがゲームに与える影響は小さくなっている。
ゲームによっては、高性能なCPUとRTX 4070を搭載したモデルと変わらないパフォーマンスになる。Ryzen 7 5700Xは性能が低い代わりに価格が安い。デメリットよりもメリットが大きい。しかしながら、CPU性能を軽視し過ぎるのもよくはない。最新のゲームではCore i7-13700Fが推奨環境になっていることがある。
GPU性能は余裕を持って推奨環境を満たせても、CPUが満たせなければ最高設定や高負荷な環境で快適性を維持することが難しくなる。Ryzen 7 5700Xを搭載していることはデメリットとは言わないが、RTX 4070の性能を最大限引き出せるかはゲームによるところが大きい。RTX 4070を搭載していながら、フルHDで240Hz環境を構築できないなどもある。完全なRTX 4070搭載モデルに比べて汎用性は落ちる。
それでも、ゲームを中心とするなら性能には困らないレベルだ。ゲーム以外の用途ははっきり言って得意ではない。CPUの性能がダイレクトに影響するからだ。そういう意味では、NEXTGEAR JG-A7G70はゲームに特化した性能を持つモデルということになる。ゲーム以外も視野に入れるなら、別のモデルもチェックしておきたいところだ。
競合モデルとの比較
ブランド | NEXTGEAR | GALLERIA |
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イメージ | ||
製品名 | NEXTGEAR JG-A7G70 | GALLERIA XA7R-R47 5700X搭載 |
ケース | ミニ | ミドル |
価格 | 194,800円 | 194,980円 |
送料 | 無料 | 3,300円 |
CPU | Ryzen 7 5700X | Ryzen 7 5700X |
GPU | RTX 4070 | RTX 4070 |
メモリ | DDR4-3200 32GB | DDR4-3200 16GB |
SSD | NVMe 1TB | NVMe 1TB |
電源 | 750W BRONZE | 650W BRONZE |
マザボ | B550 | B550 |
基本保証 | 3年間 | 1年間 |
納期 | 約4営業日 (即納オプションあり) | 最短翌営業日 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
キャンペーンがなくてもNEXTGEAR JG-A7G70の方が優れたモデルと言える。さらに、現在はメモリ32GBへの無償アップグレードが適用されている。その差は圧倒的なまでに広がり、価格が近いモデルでしかない。NEXTGEAR JG-A7G70に対抗できるモデルは存在せず、20万円以下であれば最も優れたモデルと言っても過言ではない。予算が20万円ほどであるなら、NEXTGEAR JG-A7G70を選んでおけば間違いない。ただし、キャンペーンは2024年1月10日10:59に終了する。候補に入れるにしても、それまでには選んでおきたい。
パソコンケースレビュー
カスタマイズで赤色LEDケースファンを選択している。
梱包
非常にシンプルだ。説明書と電源ケーブルがついている。
かなりきれいに梱包されている。
正面
NEXTGEARを表したピンクのNGというデザインロゴが黒いケースに映える。2世代前のNEXTGEAR-Microを彷彿とさせる強力なフロントファンが、エアフローの強さを感じさせる。確認しづらいが、フロントファンは3連ファンとなっており、吸気性能は非常に高いことがわかる。右下には小さくNEXTGEARのロゴも見える。シンプルでありながら、ゲーミングPCとしての存在感のある重厚でスタイリッシュなデザインに仕上がっている。
ライトアップ
カスタマイズで変更可能な赤色LEDファンをライトアップ。カスタマイズなしはLEDファン非搭載なので注意。ゲーミングPCらしい派手なライトアップはガラスサイドパネル採用ケースには映える。従来のケースと異なり、サイドパネルを変更した上でLEDファンへ変更ではない。標準でガラスサイドパネル採用のケースである。単にLEDファンに変更するだけなので、コストも抑えられており、デザインを意識した選択がしやすくなっている。
I/Oパネル
I/Oパネルは最近のゲーミングPCに多い天板に搭載されている。USB 3.0が2つにイヤホン・マイクの入出力端子が1つのオーソドックスなものだ。一般的にUSBの接続端子が黒色はUSB 2.0を指すが、NEXTGEARのケースでは黒色でも3.0となっている。背面の黒色は2.0、青色は3.0となっているので少しややこしく感じる。天板部に黒色のUSB 3.0を採用したのはデザインを重視してのことだろう。
イヤホンマイクの入力端子にしても、I/Oパネルがケース全体の雰囲気を損なわない工夫だ。電源スイッチが黒く四角いタイプであることもケースデザインやカラーの基調に合わせたものだ。小さなところかもしれないが、こういった工夫がゲーミングPCのデザインと言える。
また、天板部には取り外し可能な防塵フィルターが装着されている。天板にも2基のファンがあり、吸気の強さを感じさせる。その分だけ埃の吸入も多くなるので、防塵フィルターの存在はありがたいものだ。パソコン内部に埃がたまりにくくなれば、それだけ長く使い続けることができる。本当によく考えられたケースであり、NEXTGEAR-Microの正当な後継機と言えそうだ。
右側
NEXTGEARのケースの右側はエアホールのないカバーのみとなっている。左側がガラスサイドパネルであることを考えると、空気の出入りは左右から行われない構造である。吸気が強いことで、空気が横に流れずに正しいエアフローを構築するような形だ。フロント3基、天板2基のファンのよさを損なわないカバーである。
右側内部
右側パネルの中は背面通しが可能なケーブルマネジメント機構となっている。ボトムカバーと合わせて、ケーブルを見せずにすっきりさせる形状となっている。また、2つの2.5インチシャドウベイも右側パネルの中にある。SATA SSDを搭載する際は、ここに固定することで表からはSATAケーブルのみ見える形になる。すっきりするだけでなく、接続しにくい電源ケーブルに近いことでセットアップが容易になる。
搭載されているファンが多いことで、少しケーブルがごちゃごちゃして見えるかもしれない。しかし、表からは見えないようにすっきりさせるというポイントはしっかり抑えられている。意外とこういった形状は管理がしやすく、ケーブルの破損も少ないので合理的なものだ。
左側内部
ガラスサイドパネルを外しての撮影だ。これだけすっきりしていると、ガラスサイドパネルを外さなくてもパソコン内部を確認できる。できるだけケーブルを見せないことで、各パーツの視認性が上がり、取り外しも非常に容易になる。3.5インチベイを採用しないことで、フロント部の余分なスペースを上手く利用できている。ファンを搭載し、3.5インチベイや2.5インチベイにエアフローを阻害されることがない。
ボトムカバーを採用しており、電源周辺のケーブルもうまく見えなくしている。また、デザインの重さを下部に集中させ、3.5インチベイや2.5インチベイを廃止したことで、上部まで広くすっきりして見える。スペースを広く確保しつつ、ボトムカバーで底上げをすることで、ケーブルに光が吸収されにくく、しっかりとLEDが反射しやすくなる。単にLEDファンを設定できるだけではない。LEDファンを搭載することを前提としているからこそできたケース内部だ。最近のデザイン偏重のケースにも負けないスタイリッシュな内部だ。水冷クーラーのラジエーターも設置できることから、実用性の高さもうかがい知れる。
背面
背面ははっきり言ってデザインを台無しにしやすい。ケース全体が黒なのに背面は銀色というのはよくある。ケースのしっかり合わせたカラーと形状をしており、評価を高めている。剛堅さを感じさせるフォルムに、使い勝手のよさを思わせる構造がある。
気になったのは背面ファンの取り付け位置だ。可変式の固定具があり、位置やサイズをあまり気にせず取り付けられそうだ。天板にファンを搭載しているケースにはよくあることだが、14cmファンなどの大きなタイプは干渉して取り付けられないことがある。それを考えてか、取り付け位置を上下に調整できるようになっている。これは天板のファンを交換することがあると恩恵を受けられる。大型、特殊なファンや機構を天板に取り付けると、設置できる背面ファンが限定されてしまいがちだ。それを防ぎ、幅を広げられている。デザインや機能を活かす機構が備わっているのは素晴らしい。
もう一つの注目点はPCIEカバーの留め具というのだろうか。スロットカバーを固定する箇所だ。内部にネジで固定するのではなく、外部の留め具に固定することで取り外しがしやすくなる。その留め具部分がしっかりケースと一体化しているのに驚く。実用的にもデザイン的にも軽視されやすい箇所を、しっかりとデザインの一部にしている。こほど完成度の高い背面は見たことがない。間違いなくNEXTGEARのケースは歴代のマウスコンピューター製品で最高峰の傑作である。
底
底面はマウスコンピューターの得意分野であると言える。おなじみのマグネット付きの防塵フィルターで、埃の吸引を抑えている。底面に関して少しても衝撃はあった。それは、底面の吸気箇所が完全に電源に集約されていることだ。G-Tuneのミニタワーは底面全体にエアホールがあり、全体を覆う防塵フィルターを採用していた。それをNEXTGEARでは実用性に完全に割り振っている。フロント3基、天板2基の吸気ファンは底面にも影響を与えていたのだ。
電源部分にのみ吸気口を用意しており、防塵フィルターもその部分だけにしている。これは完全に電源のためのスペースとして準備されている。電源の冷却と防塵のみを考えており、電源のパフォーマンスを安定させる構造だと言える。それはケース底面四隅の足を見てもわかる。一般的なパソコンやゲーミングPCはあまり高くないゴム足が採用されている。
そのため、底面はメンテナンスがしにくく、埃もたまりやすい環境になる。当然埃の吸入も多くなり、電源へのダメージは大きい。これだけの高さのあるNEXTGEARなら、電源は安定した吸気が可能となる。さらに、防塵フィルターの存在で電源へのダメージは軽微になるはずだ。ただ、防塵フィルターは定期的に水洗いして乾かすなどのメンテナンスが必要になる。
管理人による総評(NEXTGEAR JG-A7G70)
NEXTGEAR JG-A7G70は、Ryzen 7 5700X×GeForce RTX 4070搭載のゲーミングPCだ。CPU性能に若干の不安はあるものの、抑えられた価格で人気が出てもおかしくない。性能よりも価格を重視しており、GeForce RTX 4060 Ti搭載モデル並の価格で展開している。ゲーミングPCは20万円以下の選択が非常に多い。ニーズのある価格帯に収めたことが何よりも素晴らしい。幅広いゲーム環境に対応できることから、本格的なゲームプレイを想定しているコアなゲーマーにもおすすめだ。キャンペーン期間中はメモリが32GBへと倍増となり評価が上がる。ハイクラスのGeForce RTX 4070搭載モデルにメモリ32GBは心強い。あらゆる負荷に耐えうるモデルとなる。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
194,800円(税込) | 7 5700X | RTX4070 |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 32GB | 1TB | 非搭載 |