Lenovoが販売しているLOQ Tower 17IAX10 -ルナグレー(製品番号:91AYCTO1WWJP4)のレビューを行った。Core Ultra 7 255HX×GeForce RTX 3050 6GB搭載のエントリーモデルとなる。性能は低めで基本的にはゲーム内で設定を下げて運用する必要がある。CPUにモバイル向けのCore Ultra 7 255HXを搭載しているのがポイントだ。消費電力を抑えることを追求した結果だろう。パソコン起動時の静音性も担保されている。
VRM(電源回路)などモバイルチップセットの限界も見える。同等の構成を持つゲーミングPCと比べてパフォーマンス的に見劣りする部分がある。また、本来であれば価格高騰が控えめなノート向けメモリ搭載などでコストを抑えられるはずが、GeForce RTX 3050 6GB搭載モデルで20万円は厳しいと言わざるを得ない。
Lenovoは中国香港に本社を置くグローバル企業だ。プレミアムブランドのLEGIONと、コスパ重視のLOQを展開している。ゲーミングノートPCのラインナップも多く国内でのファンも多いように思う。国内BTOメーカーにはないケースデザインを採用しているのも特徴だ。正直LOQ Tower 17IAX10については価格が高めでコスパ重視とは言えない。
- こんな方におすすめ
-
- コンパクトなゲーミングPCを探している方
- コスパよりもこだわりを重視したい方
- Lenovoが好きな方
LOQ Tower 17IAX10 – ルナグレーのスペック解説

| メーカー | Lenovo |
|---|---|
| ブランド名 | LOQ |
| 製品名 | Lenovo LOQ Tower 17IAX10-ルナグレー |
| 価格 | 199,265円(送料無料) |
| CPU | Core Ultra 7 255HX |
| CPUクーラー | 空冷 |
| グラボ | GeForce RTX 3050 6GB |
| メモリ | DDR5-5600 16GB (8GB×2枚組) |
| SSD | 512GB Gen4 NVMe |
| 電源 | 500W 80PLUS PLATINUM |
| マザーボード | チップセットHM870 |
| おすすめ度 | Cランク |
| 評価 | ・コスパ 6.1 ・ショップ評価 8.7 ・納期 1-2週間での出荷 |
LOQブランドのゲーミングPCだ。199,265円と価格は高めに設定されている。CPにはモバイル向けのCore Ultra 7 255HXを、GPUにはデスクトップ向けのエントリーモデルであるGeForce RTX 3050 6GBを搭載している。メモリはDDR5-5600 16GBのデュアルチャネル構成だ。モバイル用メモリなのでデスクトップに流用することはできない。
ストレージはSSD 512GB Gen4 NVMeとなる。電源は500W PLATINUMだ。一般的なデスクトップで採用される650W BRONZEよりも抑えられている。マザーボードは当然モバイル向けのHM870を搭載している。おすすめ度はCランクとなる。やはり価格の高さがネックだ。コスパ指標は6.1と低迷している。
LOQ Tower 17IAX10のカスタマイズ評価
| プロセッサー | インテル® Core™ Ultra 9 275HX プロセッサー +23,100円 |
|---|---|
| 初期導入OS | 変更なし |
| DIMMメモリー | 32 GB DDR5-5600MT/s (SODIMM) – (2 x 16 GB) +42,900円 |
| グラフィックカード | NVIDIA® GeForce RTX™ 5050 8GB GDDR6 +22,000円 |
| 1st ストレージ | 1 TB SSD M.2 2280 PCIe-NVMe Gen4 TLC +25,300円 |
| 2nd ストレージ | 変更なし |
| 延長保証 | 3年間 +13,255円 |
プロセッサーとグラフィックカードのカスタマイズができるのはおもしろい。特にグラフィックカードのカスタマイズがおすすめだ。+22,000円でBlackwell世代のGeForce RTX 5050へアップグレードできる。GeForce RTX 3050 6GBから見て2世代後のモデルで一気に性能が向上する。GeForce RTX 5060 Ti 8GBなら+49,500円だ。メモリやストレージについては費用がやや高額なので最後に考えるとよい。延長保証費用は本体価格の7%程度で相場よりも安価だ。カスタマイズをしても費用が変わらないのは素晴らしい。
LOQ Tower 17IAX10 -ルナグレーの特徴
小型ケース採用の希少ゲーミングPC

| 本機 | 幅:約170mm×高さ:約376mm×奥行:約279.7mm |
|---|---|
| フロンティア | 幅:約230mm×高さ:約500mm×奥行:約465mm |
| GALLERIA | 幅:約220mm×高さ:約443mm×奥行:約442mm |
BTOパソコンでは希少な小型ケースを採用したゲーミングPCだ。一般的なゲーミングPCと比べると二回り小さいことがわかる。上記画像は左からフロンティアのミドルタワー、GALLERIAのミニタワー、本機、そしてSwitch 2だ。Lenovo LOQ Tower 17IAX10は数値で見ても明らかに小さい。幅は22%~26%狭く、高さは15%~25%低く、奥行きは36%~40%ほど短い。ミニタワーというよりもコンパクトタワーという印象だ。スリムタワー並の幅、コンパクトケース並の高さと奥行きを有する。設置場所には困らない。

上から見ると奥行きもわかりやすい。これだけコンパクトならミニタワーでは設置しにくい場所でも問題なく設置できるだろう。天板はフラットタイプだ。フロンティアとGALLERIAはメッシュ状になっており、ケースファンや水冷ファンを取り付けられる構造だ。フラットでエアホールもないため、水冷ファンやケースファンは取り付けられない。ただ、天板がフラットである点はメリットだ。上部にスペースがあれば、一時的にヘッドセットなどを置くことができる。掃除もしやすいので、ライトな使い方には適している。
コストパフォーマンスは低い
| Legion | THIRDWAVE | |
|---|---|---|
| イメージ | ![]() |
![]() |
| サイズ (幅×奥行×高さ) |
170×279.7×376 | 210×401×422 |
| 製品名 | LOQ Tower 17IAX10 | THIRDWAVE AD-C5F56A-01W Intel Core Ultra搭載 |
| 価格 | 199,265円(送料無料) | 189,980+送料3,300円 |
| CPU | Core Ultra 7 255HX (20コア20スレッド) |
Core Ultra 5 225F (10コア10スレッド) |
| CPUクーラー | 空冷 | 空冷 |
| GPU | GeForce RTX 3050 6GB | GeForce RTX 5060 |
| メモリ | DDR5-5600 16GB (デュアルチャネル) |
DDR5-5600 16GB (シングルチャネル) |
| SSD | 512GB Gen4 NVMe | 500GB Gen4 NVMe |
| 電源 | 500W 80PLUS PLATINUM | 650W 80PLUS BRONZE |
| マザーボード | チップセットHM870 | チップセットB860 |
| 公式 | 公式 | 公式 |
| レビュー | 当ページ | レビュー |
元々本機は15万円台で販売されていたが、急に大幅値上げが適用となってしまった。今の20万円という価格ではやや選びづらい。同じ予算を出せばCore Ultra 5 225F×GeForce RTX 5060搭載モデルが選択できる。CPU性能こそ下回るものの、グラフィックス性能は大幅に引き上げられる。やはり、一般的なデスクトップパソコンならアップグレードも行いやすくおすすめしやすい。LOQ Tower 17IAX10は個性を重視したい方向けだ。
設定次第では快適にゲームをプレイ可
| 製品名 | ゲーム性能 |
|---|---|
| RX 9060 XT 16GB | |
| RTX 5060 | |
| RX 9060 XT 8GB | |
| RX 9060 | |
| Arc B580 | |
| RTX 4060 | |
| RTX 5050 | |
| RTX 3060 | |
| RX 6600 | |
| RTX 3050 6GB | |
| GTX 1060 6GB | |
| GTX 1650 | |
| GTX 1050 Ti | |
| GTX 1050 |
ワットパフォーマンスは良好
FF14のベンチマーク測定時のシステム消費電力は133Wだ。Core Ultra 5 225×GeForce RTX 3050 6GBの組み合わせが150W前後なので10%程度低いことになる。フレームレートが同等なのでやはりワットパフォーマンスは高いといえるだろう。これが本機最大の特徴だ。
CPUはやや熱を持ちやすい傾向にある
上記グラフもFF14ベンチマーク測定時のCPUおよびGPUの温度を表したものだ。GPUは比較的安定しているのに対して、CPUの発熱量は高めだ。負荷に応じて激しく上下している。計測開始時の約57℃から徐々に上昇し、最終的には73℃〜74℃付近で安定している。一時的に95℃を超える高いスパイクを見せており、GPUに比べて熱を持ちやすい、または負荷が集中しているということだ。
LOQ Tower 17IAX10 – ルナグレーのベンチマーク【ゲーム】
モンスターハンターワイルズ
モンスターハンターワイルズは負荷の高いタイトルの一つだ。フルHD×中設定でも43.75fpsとそこまで高くない。ゲームができないわけではないが、快適とは言えないだろう。Core Ultra 5 225搭載モデルと同等だ。次世代のGeForce RTX 5050搭載モデルになれば一気にフレームレートが高くなる。
FF14 黄金のレガシー
FF14ではGPUボトルネックの影響かCPUによって差が出ていない。より高いフレームレートを出したいならやはりGPUのアップグレードが必要だ。フルHD環境なら最高品質でもプレイできるが、少し落としてフレームレートを上げた方がゲームに没頭できそうだ。
FF15
FF15は高品質での評価はやや快適に留まる。より快適に楽しみたいなら設定を落とすのがいいだろう。Core Ultra 5 225搭載モデルよりも最大で7%程度スコアが低くなっている。
Cyberpunk 2077
設定ウルトラ+DLSS 2.0有効化でのフレームレートを計測した。フルHDなら66.93fpsと十分な数値が出ている。設定を落とせばもう少しフレームレートを伸ばせるだろう。Core Ultra 5 225搭載モデルよりも6%程度フレームレートが高いのはさすがだ。
フォートナイト
フォートナイトはGPU負荷が軽くCPUが重要なタイトルの一つだ。低設定では172.5fpsと安定してゲームがプレイできる。中設定でも129.4fpsと悪くない。Core Ultra 5 225搭載モデルと比べると低設定では上回るが、設定を上げると負けてしまう。
Cinebench 2024
定番のベンチマークソフトでのパフォーマンスを計測した。マルチコアは1,396ptで、シングルコアは118ptと悪くない数値だ。Core Ultra 5 225よりもマルチコアが43%高く、シングルコアも6%弱高い。マルチコアではRyzen 7 9700Xを上回っている。Core Ultra 5 245KとCore Ultra 5 225の間と考えるとよさそうだ。
PCMARK10
PCMARK10のスコアは全く伸びなかった。Cinebench 2024のスコアでは上回ったはずのCore i5-14400やRyzen 7 5700Xと比べても25%前後スコアが低い。モバイル向けモデルの宿命だろうか。何度か計測してみたが結果は変わらなかった。
LOQ Tower 17IAX10 – ルナグレーのPCケースレビュー
画像付きで詳しくケースを見ていこう。ひと目見た印象は、ビジネス向けや一般向けPCに近い。店頭に並んでいても違和感のないシンプルなデザインだ。ゲーミングPCのケースというよりも、ゲーミングPCにも採用できるPCケースという表現の方が適していそうだ。派手な装飾や目を引く奇抜さはない。洗練されたシンプルでスタイリッシュなケースは、今のゲーミングPC市場では意外と注目を集めるかもしれない。
本機のケースは、一般的なミニタワーよりもサイズが小さく、拡張性よりも省スペース性を重視している。ミニタワー・コンパクトケース・スリムタワーの要素を併せ持つ、新しい形状と言える。この特性が、ビジネス向けや一般向けPCとしての印象を強めている。置く場所を選ばない実用性の高さは、多くのユーザーにとってメリットになるはずだ。
正面

正面はグレーとブラックのツートンカラーだ。見た目の印象は、オフィスで使用されているPCに近いシンプルな形状である。中央部分には吸気用のスリットが用意されている。防塵フィルターのようなものは見当たらないため、メンテナンスには少し手間がかかりそうだ。また、光りそうに見える左上のロゴは光らない。スリットの中央部分が一直線に細く光る程度で、LEDの派手さはない。
中央部分がくぼんだ形状はデザイン性を高めているものの、メンテナンス時には不便に感じる場面がありそうだ。何らかの意図があるのかもしれないが、実用面では少しマイナスに感じる。Lenovo LOQ Tower 17IAX10はシリーズを通してノート用CPUを採用しているため、他のゲーミングPCと比べてエアフローの要求は控えめなのかもしれない。埃を吸い込む量が少なく、この程度であれば大きなデメリットにはならないと判断したのだろうか。
フロントI/Oパネル

フロントパネル右側にI/Oパネルが縦に配置されている。一番上に電源ボタンがあり、その下にオーディオ/マイクコンボx1、USB 3.2 Gen 2×2 Type-Cx1、USB 3.2 Gen2x2が並ぶ。必要最低限の構成ながら、配置は悪くない。ケースのサイズ的に設置場所を選びにくいのが、本ケースの特徴だ。天板部分にI/Oパネルがあると、PCラックなどに収納した際に使いにくくなる可能性がある。
正面の中央やや上にI/Oパネルがあれば、どこに設置してもアクセスしやすい。中央より下にあると、床に設置した際、イスに座ったままアクセスするには体勢を大きく崩す必要がある。机の上でも下でもアクセスしやすい位置にI/Oパネルがあるのはありがたい。多くのゲーミングPCケースはデザイン性を重視し過ぎて、利便性や実用性を犠牲にする傾向がある。その点で、このI/Oパネルの位置は優秀と言える。
左側面

左サイドパネルはオーソドックスな形状で、エアホールを採用している。最近のゲーミングPCの多くは左サイドにガラスパネルを搭載しており、エアホールを採用するケースはそれほど多くない。クラシックな左サイドパネルはゲーミングPCらしさに欠けるものの、エアフローを補強できる。左サイドにガラスパネルを採用すると、デザインを活かすためにパソコンの設置場所は向かって右側に限られやすい。
設置場所を問わないことが特徴の本モデルでは、あえて左サイドパネルにガラスパネルを採用しないことで、その特徴を活かしている。パソコンに派手さは不要だと静かに語っているようにも見える。フロント側にはスリットが見える。正面だけでなく、サイドのスリットからも吸気している。実用性や利便性を重視している一方で、メンテナンス性に関してはあまり重視されていないように感じる。埃の除去には少し工夫が必要になりそうだ。
右側面

右サイドパネルには装飾がない。ここまでくると潔さを感じる。黒いカバーでしかなく、これ以上言及する要素も少ない。強いて言えば、左サイドパネル同様、フロント部分にスリットがあるくらいだ。メンテナンス性については、やはり大きな期待はしにくい。
背面

背面はシンプルだ。黒色ケースでは背面まで黒で統一するモデルもあるが、本機は昔ながらのシルバーである。背面はパソコンを設置してしまえば基本的に見えない部分だ。見えないところにこだわる江戸気質とは対照的に、無駄を削ぎ落とすような現実的な設計である。
背面I/Oパネル

無駄を削ぎ落とすことは、コストカットにつながったり、シンプルで扱いやすくなったりするメリットがある。一方で、背面I/Oパネルは必要なものまで削ぎ落としたかのような寂しさを感じる構成だ。上部にポツンと存在するのはオーディオポートである。下部にはHDMI出力ポート、USB 2.0×2、USB 3.2 Gen1x2、イーサネットポート(RJ-45)が並ぶ。かなりシンプルな構成だ。
必要なものはそれなりに用意しているから問題ないだろう、という考えが見え隠れする。USBに関してはそうかもしれないが、オーディオ関連は貧弱だ。マイクやイヤホンはUSB接続が主流になりつつあるため、USB機器の使用を前提としているのだろう。とりあえず3.5mmジャックも用意した、という構成に見える。I/Oパネルの利便性はお世辞にも高いとは言えない。昨今のデバイス事情を考えれば大きな問題はないものの、昔ながらのユーザーからすると物足りなく感じるはずだ。
内部

内部はこのように、スペース的な余裕はあまりない。無駄を省き、効率を重視していることがわかる。マザーボードには、ノート向けのIntel HM870が使用されている。CPUもノートタイプだ。ノートタイプのCPUは市販されておらず、基本的に交換はできないと考えたい。
マザーボードのサイズはATXに近い。内部の2/3を占めていることからも、その大きさは伝わるはずだ。搭載できるパーツにも制約がありそうな内部スペースである。電源の下にスペースが用意されているが、用途ははっきりしない。SSDやHDDの設置場所として使用するのだろうか。

グラフィックボードはGeForce RTX 3050 6GBだ。サイズはモデルによって差異があるものの、およそ170mmである。本体の奥行きは279.7mmで、内部スペースはさらに狭くなる。つまり、搭載できるグラフィックボードは250mm前後が限界だろう。250mm未満で選択できるモデルの中では、GeForce RTX 5060 Tiシリーズが最も性能の高いグラフィックボードとなる。
Lenovo LOQ Tower 17IAX10シリーズに搭載された最上位のグラフィックボードがGeForce RTX 5060 Ti 8GBなのは、物理的にハイクラスのグラフィックボードを採用しにくいからだ。内部スペースに関してはかなり厳しい。将来的にスペックアップを目指す場合、大きな足かせとなってしまいそうだ。
ただし、増設や交換を行わないのであれば、デメリットはほとんどない。省スペース性という強みを引き出した結果であり、これはメリットとも言える部分だ。コアなゲーマー向けではなく、ライトユーザーに向けたケースに見える。購入時の構成のまま使い続けるユーザーには適した内部設計だ。

電源ユニットの吸気口は上面を向いている。これが、底面に電源ユニット用のエアホールがなかった理由だ。上部にはグラフィックボードのファンがある。フロントファンから取り込まれた空気は、電源ユニットとグラフィックボードに吸気される構造だ。フロントファンがフロント下部に設置されているのは、グラフィックボードと電源ユニットの冷却を重視しているからだろう。
また、フロントファンの近くにはM.2 SSDが搭載されている。M.2 SSDも発熱が大きいため、直接風を当てて冷却する設計のようだ。効率化もここまでくると芸術の域である。フロントケースファンのサイズは、リアケースファンの92mmよりも小さい80mmだ。最近は140mmケースファンなど大型化・複数搭載が進んでいるが、小型のケースファン1基でエアフローを支えるのは、かなりのストロングスタイルである。発熱量が控えめなGeForce RTX 3050 6GBであれば問題なくても、GeForce RTX 5060 Ti 8GBになると不安が残る。
フロントケースファンの下には3.5インチベイがある。使用機会は少なくなりつつあるものの、ビジネスモデルや作業用PCではHDDが現役であることも多い。さまざまな用途やニーズに応えられるオールインワンモデルとしての側面を持つLenovo LOQ Tower 17IAX10には、必要な装備なのかもしれない。ゲーマーにはあまり必要とされないが、拡張性を支える部分でもあるため、あって困るものではない。

ケースの中央を通るサポートステーは、ケースの歪みを防ぐための補強だ。簡単に取り外せるようになっているが、基本的には外さないようにしたい。パーツの交換や増設作業中は邪魔になるため一時的に外し、作業が終われば元に戻すのがよい。ケースの形状は縦長であるため、サポートステーがなければ徐々に歪み、サイドパネルを取り外しにくくなる可能性がある。
底面

底面にも、右サイドパネル同様、特別な装備はない。最近のゲーミングPCケースは電源ユニット直下にエアホールを用意し、電源ユニットの吸気口とする構造が主流だ。Lenovo LOQ Tower 17IAX10の底面にはエアホールもなく、ただの底面カバーでしかない。ここまで思い切ったケースは久しぶりに見た。これもコンパクトケースを実現するために必要な構造なのだろうか。防塵フィルターがないため、底面のメンテナンスが不要という点はメリットとも言える。
ケースまとめ
派手なLEDやデザイン性を重視したケースとは異なり、実用性や利便性を追求したクラシックな形状のケースである。誰かに見せるためのケースではなく、自分が使用するうえで必要な機能と構造を備えたケースだ。コンパクトなケースサイズも特徴的で、設置場所に困りにくいのが強みである。机の上でも下でも、向かって左側でも右側でも問題なく設置できる。パソコンのためにインテリアを変更しなくてもよい。
最近のゲーミングPCには、デザイン性を重視するあまり扱いにくくなっているケースもある。本機には、PCケースとは何かという基本に立ち返ったような使い勝手のよさがある。フロントI/Oパネルの位置にしても、小さなことながらケースの特性をうまく活かしている。現在主流のPCケースに対するアンチテーゼのような存在だ。パソコンに派手さは不要だと考える方に適している。
一方で、拡張性の低さは少し考えものだ。とくにCPUはノートタイプであるため、交換によるスペックアップは難しい。マザーボードも同様に選択肢がほぼなく、メモリスロットやPCIeレーンに不満があっても交換はできない。パーツ交換を前提に長く使用するという点では、他のゲーミングPCに比べて一歩下がる。
用途の幅がそれほど広くなければ、性能に不満を持ちにくい。そうなれば、拡張性の低さというデメリットはほとんど気にならないはずだ。コアなゲーマーやヘビーユーザーにはおすすめしにくいが、ビジネスライクな使い方や、長時間のゲームプレイを行わないライトユーザーにはおすすめできるケースだ。
管理人による総評
(+)BTOで希少な小型ケース採用
(+)最低限のゲーム性能を有する
(+)カスタマイズの自由度が高め
(-)50,000円近い値上げでコスパダウン
(-)CPUの温度が高めになる
小型ゲーミングPCという個性派モデルに仕上がっている。Core Ultra 7 255HX×GeForce RTX 3050 6GB搭載のエントリーモデルだ。カスタマイズでCore Ultra 9 275HX×GeForce RTX 5060 Ti 8GBまでアップグレードできる。CPUにモバイル向けのCore Ultra 7 255HXを搭載している。メモリ価格高騰の影響がある中で、上昇幅の小さいモバイル向けCPUを選択したのだろう。残念ながら発売から時間が経ち大幅値上げが適用となり強みが失われつつある。予算に余裕がありかつLenovoが好きな方であれば後悔はしないだろう。
| 価格 | CPU | グラボ |
|---|---|---|
| 199,265円 | 7 255HX | RTX3050 6GB |
| メモリ | SSD | チップセット |
| DDR5 16GB | 512GB | HM870 |


























