
米国時間の2026年1月6日(火)から1月9日(金)までラスベガスでCES 2026が開催されている。主催はCTA(Consumer Technology Association)だ。最新の技術やコンセプトを発表する場として毎年注目を集めている。元々は「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」の略だといわれていたが、今はそうではなくビジネス向けの基調講演も目立つ。例えば、NVIDIAは完全にビジネス向けに振り切っている。今年の中心トピックは当然「AI」だ。ここではゲーミングPCに関連する企業を軸にトピックを紹介していく。
Intel
次世代の製造プロセス「Intel 18A(1.8nm)」およびCore Ultraシリーズ3について発信している。2026年のコンシューマー向けモバイルの中心となるだろう。Panther Lakeではワットパフォーマンスが大幅に引き上げられているということだ。CPU・GPU性能ともに大幅に進化した。ポータブルゲーム機のリリースも予定されている。
Core Ultra シリーズ3(製品)
出典:Youtube動画より
Core Ultraシリーズ3が発表された。モバイル向けモデルで最上位のXシリーズ(Core Ultra X9 388H etc.)では高性能な内臓GPU「Intel Arc B390」を搭載している。従来のLunar Lakeと比較してグラフィックスコアが50%も増えて、ゲーム性能は70%も向上しているということで注目度が高い。ワットパフォーマンスが高くなったとは言えMTPは2倍以上の80Wになっている。CPUも16コア16スレッドと高スペックだ。AI性能も強化されてシステム全体で120 TOPSを実現している。Microsoft Copilot+の要件も余裕で満たす。キャッシュ回りもしっかりと補強された。下にスペック表をまとめているので参考にしてほしい。
| Core Ultra X9 388H | Core Ultra 9 288V | |
|---|---|---|
| コードネーム | Panther Lake | Lunar Lake |
| プロセス | 1.8nm | 3nm |
| コア/スレッド | 16(4P+8E+8LP) / 16 | 8(4P+4E) / 8 |
| 定格クロック | 1.6GHz | 3.3GHz |
| 最大クロック | 5.1GHz | 5.1GHz |
| L2キャッシュ | 16MB | 14MB |
| L3キャッシュ | 18MB | 12MB |
| 内臓GPU | Intel Arc B390 | Intel Arc 140V |
| 実行ユニット数 | 12 | 8 |
| NPU AI性能 | 50 TOPS | 48 TOPS |
| システムAI性能 | 180 TOPS | 115 TOPS |
| PBP | 25W | 30W |
| MTP | 80W | 37W |
AMD
AMDのLisa Su氏も「Bring AI everywhere and for everyone(すべての場所、すべての人にAIを)」をコンセプトに基調講演を行った。コンシューマー向けモデルではRyzen AI 400シリーズ、Ryzen AI MAXシリーズについて触れられている。残念ながらZen 6やVRAM 32GB搭載のRadeon RXシリーズに関する言及はなかった。
Ryzen AI 400シリーズ(製品)

Ryzen AI 300シリーズの後継モデルが発表された。アーキテクチャはZen 5のままなのでリネームモデルに近い。従来モデルよりもクロック周波数が引き上げられている形だ。
Ryzen 7 9850X3D(製品)

ゲーミング最強CPUであるRyzen 7 9800X3Dの強化版であるRyzen 7 9850X3Dが発表された。基本的なスペックは踏襲しつつブーストクロックが5.2GHz→5.6GHzへと8%弱(0.4GHz)も引き上げされている。Ryzen 7 9800X3Dと比べると2%-5%程度の性能の伸びだ。今Ryzen 7 9800X3Dを使用している方であれば買い替えの必要性はない。Core Ultra 9 285Kと比べると+27%もゲーム性能が高くなっている。
NVIDIA
NVIDIAの話題は企業向けのAIだ。次世代プラットフォーム「Vera Rubin」の発表や物理AI「Cosmos」と自律走行技術「AlpaMayo」などが行われた。GeForce RT 50シリーズSUPERやGeForce RTX 60シリーズについての言及はなかった。
DLSS 4.5(機能)
ゲームに関連するところでは、NVIDIA DLSS 4.5がハイライトだ。ただし、これはCES 2026ではなくその期間中に公式Youtubeの「NVIDIA GeForce」で発表された。第2世代Transformerモデルの導入でこれまで以上に高いフレームレートが実現できる。6倍動的マルチフレーム生成機能(最大5つの追加生成フレームを生成)をサポートしている。従来の4倍動的マルチフレーム生成機能から大幅な強化となった。6倍動的マルチフレーム生成機能の対象はGeForce RTX 50シリーズだ。4K環境で240fps以上も現実的だ。もちろん、画質も向上していて、ゴーストの減少や動きのシャープさが実現されている。
ASUS
今回のCES 2026のブースで展示されていた製品を確認できる。短い動画なのでぜひ見ていただければと思う。
The 2026 Zephyrus Duo(製品)
出典:(ASUS, 2026)
インパクト抜群の16インチデュアルディスプレイを搭載したモデルだ。1つのモニターでゲームをプレイしつつ、もう1つのモニターでチャットをしたり攻略サイトを見たいといった使い方ができる。別途モニターを用意する必要がないのは頼もしい。Intel Core Ultraシリーズ3とGeForce RTX 5090 Mobileを搭載して高いレベルでのゲームプレイが実現する。Core Ultra 200HXやRyzen 9 9000HX3Dシリーズとは違って、Panther LakeのCPUは消費電力が抑えられていてその分をGPUに充てることができる。GeForce RTX 5090 Mobileのトータルグラフィックスパワーは135Wに到達する。高解像度・高画質でのゲームプレイも現実的だ。2026年3月下旬に国内でも販売される予定だ。
The ROG Cronox ARGB gaming PC case(製品)
出典:(ASUS-2, 2026)
E-ATX対応の大型PCケースが発表された。最大で14個の120mmファンと大型のグラフィックボードが搭載可能だ。大型の9.2インチLCDと底部分には2ndモニターを搭載している。2ndディスプレイにはCPU/GPU温度やファンなどのシステム情報を表示できる。また、アニメーションや好みの動画をカスタマイズすることも可能だ。
Lenovo
Lenovoのビジョンは、「Smarter AI for All」だ。CES 2026の基調講演でもAIの可能性について言及されている。一貫したAI体験を提供するLenovo KiraやウェアラブルAIが発表された。F1やFIFAといったスポーツとの融合も興味深い。
Legion Pro Rollable Concept 24 Arena Mode(製品)
出典:(Lenovo, 2026)
モニターを拡張できる画期的なゲーミングノートPCが展示された。通常時は16.0インチモニターで、有機ELディスプレイをスライドすることで21.5インチあるいは24.0インチ(アリーナモード)まで広げることができる。持ち運びがしやすく出先ではデスクトップパソコンと同等の環境を構築できる。なお、この製品はあくまでもコンセプトモデルであり製品化の時期は不明だ。このまま発売されない可能性もある。
The Legion Go, Powered by SteamOS(製品)
出典:(Lenovo, 2026)
Ryzen Z2を搭載したポータブルゲーム機だ。8.8インチWUXGA(1920×1200)ディスプレイと、従来モデルの7.4インチよりも一回り大きくなった。Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3をサポートしている。74WHrのバッテリーと65W給電対応のUSB Type-Cを搭載していて実用性も高い。










