画像引用元:https://www.scan.co.uk/
当ページでは、Ryzen 5 3600の性能レビュー及びおすすめゲーミングPCの紹介をしている。高コスパのCPUとして人気の高かったRyzen 5 2600の後継モデルということで注目度が高い。6コア12スレッドと競合と比べてもスペックの高さが光る。
気になる性能について詳しく見ていこう。搭載モデルについては、ページ下部の「Ryzen 5 3600搭載おすすめゲーミングPC」でまとめている。搭載BTOパソコンのラインナップはやや減ってきてしまっている。
ドスパラのRyzen 5 2600搭載モデルである「GALLERIA RT5」がランキング2位に入っていることからその人気ぶりがわかるだろう。Intelが優勢なBTOパソコンの中で健闘していると言える。当然Ryzen 5 3600も将来のランキング入りが期待できるというわけだ。
- 総合評価:85点/100点
- ゲーム評価:70点/100点
- 価格:約26,000円
- 発売日:2019年7月7日
総合評価は85点と非常に高い。コストパフォーマンスが高く少しでも安くゲーミングPCを手に入れたいという方は要チェックだ。ゲーム評価に関してはややIntelの競合Core i5-9600Kに劣るものの価格を考えると十分だろう。第二世代Ryzenから着実に進化している。
当ページの目次
Ryzen 5 3600の基本情報
基本スペック
5 3600 | 5 3600X | 5 2600 | |
---|---|---|---|
メーカー | AMD | AMD | AMD |
プロセス | 7nm | 7nm | 12nm |
コードネーム | Zen2 | Zen2 | Zen+ |
CPUコア数 | 6 | 6 | 6 |
スレッド数 | 12 | 12 | 12 |
定格クロック | 3.6 GHz | 3.8 GHz | 3.4 GHz |
最大クロック | 4.2 GHz | 4.4 GHz | 3.9 GHz |
L3キャッシュ | 32MB | 32MB | 16MB |
TDP | 65W | 95W | 65W |
価格 | $199 | $249 | $199 |
発売日 | 2019年7月7日 | 2019年7月7日 | 2018年4月19日 |
L3キャッシュが16MB→32MBと倍増していることも大きい。ゲーミングパフォーマンスに良い影響を与える。価格は同じ$199となっているが、登場したてはどうしても高くなりがちだ。しばらくすればRyzen 5 2600と同程度の価格になるだろう。
一つ上には、Ryzen 5 3600Xがある。クロック周波数及び最大クロック周波数がさらに向上している。最大クロック周波数は4.2GHzへと引き下げられた。価格は$50アップとなっている。なお、AMD製のCPUの場合末尾にXがあってもなくてもオーバークロック自体を行うことが可能だ。BTOパソコンの主流はRyzen 5 3600になるだろう。
Intel製CPUと比較
5 3600 | i5 9600K | i5-9400 | |
---|---|---|---|
メーカー | AMD | Intel | Intel |
プロセス | 7nm | 14nm | 14nm |
コードネーム | Zen2 | Coffee Lake R | Coffee Lake R |
CPUコア数 | 6 | 6 | 6 |
スレッド数 | 12 | 6 | 6 |
定格クロック | 3.6 GHz | 3.7 GHz | 2.9 GHz |
最大クロック | 4.2 GHz | 4.6 GHz | 4.1 GHz |
オーバークロック | ◯ | ◯ | × |
L3キャッシュ | 32MB | 9MB | 9MB |
オンボードGPU | 非搭載 | UHD 630 | UHD 630 |
クーラー | Wraith Stealth | 非搭載 | 非搭載 |
TDP | 65W | 95W | 65W |
価格 | $199 | $263 | $182 |
発売日 | 2019年7月7日 | 2018年10月20日 | 2018年10月20日 |
Core i5-9600Kと比較するとプロセスが14nmとIntelの方が遅れている。Ryzenは7nmと最先端を走っていることになる。基本的にはプロセスは小さい方が省電力性に優れパフォーマンスも良い結果になることが多い。Core i5-9600Kの強みは、クロック周波数が高いことだ。定格3.7GHz、最大4.6GHzとなっている。Ryzen 5 3600よりも3%-10%高くなっていてシングルコア性能が有利に働く場面で強みを発揮する。ゲームなども当てはまる。また、L3キャッシュはRyzen 5が32MBと3.3倍の容量を持つ。
注意点としてRyzen 5 3600ではオンボードGPUが非搭載となっているためグラフィックボードの搭載が前提となる。一方、水冷クーラーが搭載されているのはAMD製CPUならではだ。消費電力が高くなりがちなRyzen 5 3600の熱を逃すことが可能となる。Core i5-9400は、Core i5-9600Kの廉価モデルでオーバークロックには非対応となっている。
>>>>>Ryzen 5 3600を確認する(Amazon)<<<<<
Ryzen 5 3600の特徴詳細
Ryzen 5 2600から大幅に性能がアップ
Ryzen 5 3600は、前世代のRyzen 5 2600と比べると性能が20%程度向上している。Ryzen 7 2700をも超える性能を持っている。Ryzen 5 2600とRyzen 5 3600のスペックだけを見るとそれほど大きく変わっていないように思えるかもしれない。コアとスレッドは同じだ。定格クロックは0.2GHz、0.3GHz増加に留まる。ではどうして20%も性能が向上したのだろうか。
それはアーキテクチャの変更が大きい。プロセスも7nmへと縮小化されパワー効率が上昇した。結果的に1クロック当たりの処理性能(IPC)が第一世代Ryzenと比較して15%向上した。同じクロック周波数でも処理性能が向上した分パフォーマンスに反映されるというわけだ。
PCI Express Gen4を採用しているが…
第3世代RyzenであるRyzen 5 3600には次世代規格「PCI Express Gen4」を採用している。この点に優位性があると言える。このPCI Expressとは、グラフィックボードやNVMe対応SSDを接続するのに使われる端子のことだ。Intel Core i5-9600KではGen3(3世代)を採用している。Gen3とGen4の違いは転送速度だ。Gen4の方がより多くのデータを効率的に転送することができることから性能が高いと言える。
ただし、このPCI Express Gen4を活用するにはX570チップセットのマザーボードを用意しなければいけない。AMD B350などと比べると高価になってしまうことからRyzen 5 3600に採用するには不向きだ。そしてもう一つのデメリットが現時点でGen4に対応しているのはAMD製のグラフィックボードであるRadeon RX 5700及びRadeon RX 5700Xに限定されてしまうということだ。今後対応パーツが増えてくれば見方も変わってくるだろう。
BTOパソコンではAMD製CPUは不利になりがち
単体価格で見るとRyzen 5 3600は、競合のCore i5-9600Kよりも安く購入することができる。自作でパソコンを組み立てたいというユーザーの方にとっては朗報だろう。しかし、一方でBTOメーカーのパソコンから選択する場合この価格がそのまま反映されるわけではない。
BTOパソコンの中心はIntel製CPUということもあり、バルクでの購入量に差が出てしまう。結果的に価格面での優位性が消滅してしまうというわけだ。もう少し時間が経てばIntel製並に価格は落ちるかもしれないが、BTOパソコンでの購入ではお得感はやや劣ってしまうことを理解しておこう。
Intel第10世代CPUが登場してより立場が危うくなっているのが現状だ。BTOメーカーのラインナップも減少傾向にある。幸いなことに第10世代CPUが発売されて価格が落ちたことで優位性がないわけではない。Ryzen 4000シリーズの発売を控え価格の安いモデルを探している方は是非チェックしよう。必ずIntel製CPUと比較して検討することをおすすめする。
Ryzen 5 3600のゲームベンチマーク一覧
Battlefield 5
Ryzen 7 3700X | |
Ryzen 5 3600 | |
Core i5-9600K | |
Ryzen 7 2700X | |
Ryzen 5 2600 |
最小fpsも安定していてBattlefieldは得意なタイトルとなっている。競合のCore i5-9600Kよりも安定したゲームプレイができるのはさすがだ。タイトルによってはAMD製CPUでも戦えるということが証明された。
Hitman 2
Core i5-9600K | |
Ryzen 7 3700X | |
Ryzen 5 3600 | |
Ryzen 7 2700X | |
Ryzen 5 2600 |
Shadow of the Tomb Raider
Ryzen 7 3700X | |
Ryzen 5 3600 | |
Core i5-9600K | |
Ryzen 7 2700X | |
Ryzen 5 2600 |
その他アプリケーションのベンチマーク
Cinebench R20
Adobe Premiere Pro CC 2019
7 Zip
Ryzen 5 3600搭載おすすめゲーミングPC
G-Tune TD-B(G-Tune)
価格:84,800円
CPU:Ryzen 5 3600
GPU:GeForce GTX 1650 SUPER
メモリ:DDR4 8GB
SSD:256GB
HDD:1TB
電源:500W 80PLUS BRONZE
コラボモデルがリニューアルされた。CPUにはRyzen 5 3600を搭載し、グラフィックボードにはGTX 1650 SUPERを搭載して生まれ変わっている。より価格を重視したモデルとなった。FULL HDを基準として考えれば十分ゲームプレイにも通用する一台だ。この価格で前世代で同等の性能を持つGTX 1060 6GB搭載モデルが購入できると考えると驚くしかない。
LEVEL-M0B4-R53-RXR-RG(パソコン工房)
CPU:Ryzen 5 3600
GPU:GeForce GTX 1660 Ti
メモリ:DDR4 16GB
SSD:240GB
HDD:1TB
電源:500W 80PLUS BRONZE
Ryzen 5 3600×GTX 1660 Ti搭載のゲーミングPCだ。ミドルクラスのGTX 1660 Tiを搭載しFULL HD環境でのゲーム適性が高い。タイトルによっては高設定は難しいが、今では主流となったGTX 1660 SUPERより性能が高く扱いやすい。メモリ16GB、SSD 240GB、HDD 1TBと構成が充実しているのもポイントだ。ダブルストレージは使い勝手もよくおすすめしやすい。
ZEFT R9J(パソコンショップセブン)
CPU:Ryzen 5 3600
GPU:GeForce GTX 1660 SUPER
メモリ:DDR4 16GB
SSD:500GB NVMe対応
HDD:非搭載
電源:600W 80PLUS BRONZE
GTX 1660 SUPERと組み合わせたモデルとなっている。PCケースにはこだわりの「SilverStone SST-PS14B-E」を搭載。拡張性が高く将来のアップグレードにも対応しやすいのが特徴だ。メモリ16GB、SSD 500GB NVMe対応と構成も充実している。電源ユニットも600W BRONZEと余裕がある。
G-GEAR GA5A-D194/T(TSUKUMO)
CPU:Ryzen 5 3600
GPU:GeForce RTX 2060
メモリ:DDR4 16GB
SSD:240GB
HDD:1TB
電源:500W 80PLUS BRONZE
RTX 2060×Ryzen 5 3600搭載のゲーミングPCだ。Ryzen 5 3600に合わせるグラフィックボードとしてはやや性能が高めだ。その分価格も上がってしまっているがグラフィックス性能を追求したい方は必見だ。レイトレーシングやDLSSにも対応することができる。メモリ16GB、SSD 240GB、HDD 1TBと構成も抜群だ。カスタマイズをしなくても対応しやすい。
Ryzen 5 3600搭載ゲーミングPC一覧
製品名 | 価格 | CPU | GPU | メモリ | SSD | HDD |
---|---|---|---|---|---|---|
LEVEL-M0B4-R53-RXR-RG | 103,980 | 5 3600 | GTX1660Ti | 16GB | 240GB | 1TB |
LEVEL-M0B5-R53-RBX | 134,980 | 5 3600 | RTX3060 | 16GB | 500GB | × |
G-GEAR GW5A-D200/T | 129,980 | 5 3600 | RTX2060 | 16GB | 500GB | × |
その他あなたにおすすめの記事はこちら!
おすすめゲーミングPCランキング【2020年】
おすすめのゲーミングPCランキングを紹介している。コストパフォーマンスが高いモデルに人気が集中していると言える。
ゲーミングノートPCおすすめランキング【2020年】
イチオシのゲーミングノートPCを紹介している。外出先でもゲームを楽しみたいという方はぜひ参考にしてほしい。
当サイト紹介ゲーミングPC一覧表
当サイトでレビューをしている全てのゲーミングPCを表でまとめている。一覧で見れば、ゲーミングPCの構成や相場感を把握することができる。
ベンチマークテスト環境
GPU | MSI Trio GeForce RTX 2080 Ti |
---|---|
メモリ | – |
ストレージ | – |
電源ユニット | – |
マザーボード | MSI X570 Creation |