casefanケースファンについて解説していく。ケースファンは、パソコン本体内部の空気の流れを作るために重要なパーツだ。ハイエンドのゲーミングPCでは高性能なCPUやグラフィックボードを搭載することもあり発熱量は多い。しっかりと排熱できるようにエアフローについて考える必要がある。ただし、ゲーミングPCでもミドルクラス以下のモデルに関しては発熱量も小さくそこまで神経質になる必要はないかもしれない。ビジネスPCなどモデルによってはケースファンが1基だけということもある。

ケースファンの役割

airflow
ケースファンの役割はエアフロー設計によってパソコン内部の空気の流れをよくすることだ。エアフローの基本は前面吸気(底面吸気)・背面排気だ。上記画像の例では、前面×2基・背面×1基のケースファンを搭載している。熱源は赤い◯で示している。上部の2つのファンは水冷式CPUクーラーのラジエーター用で本体のエアフローとはほとんど関係がない。空冷式を選ぶならエアフローを妨げにくいサイドフロー型がおすすめだ。本体下部の電源ユニットについても同様だ。

エアフローの設計においてケース内の空気圧についても理解しておくとよい。吸気ファンが多い場合は負圧あるいは陽圧(ケース内の空気圧が外部より低いこと)、排気ファンが多い場合は正圧あるいは陰圧(ケース内部の空気圧が外部より高いこと)と言う。負圧になると吸気が強くなるため埃が溜まりやすくなるが冷却性能は高くなる傾向にある。正圧はその反対だ。定期的にメンテナンスを行えば埃の問題は解決可能だ。冷却性能が高くなるメリットが大きいため悩んだら負圧でエアフローを設計しよう。

ケースファンの種類

メーカー

  • noctua
  • noctua出典:https://noctua.at/

  • DEEPCOOL
  • deepcool-TF120S出典:https://jp.deepcool.com/

  • NZXT
  • nzxt120mmwhite出典:https://timely.ne.jp//

  • Corsair
  • Fractal Design
  • IN WIN
  • MSI
  • ARCTIC

様々なメーカーがケースファンを販売している。デザインやサイズなど好みで選ぶのがよさそうだ。スペックとしてはサイズ・最大風量・ノイズレベルが記載されているモデルもあるので参考にするとよい。基本的にはサイズが大きくなるほど最大風量が大きくなる。ノイズレベルは製品次第といったところだ。PCケースのメーカーに合わせると統一感が出てくる。

高級志向ならnoctuaがおすすめだ。静音性が高く人気がある。ややクセがあるものの凝ったデザインで高級感がある。ケースファン1基で3,000円~5,000円と価格が高いので万人受けするわけではない。安価なケースファンなら1,000円から購入可能だ。筆者はDEEPCOOLやNZXTのケースファンを選択している。単純にデザインが好きだからだ。

サイズ

fansize
PCケースに合わせてケースファンのサイズを選ぶ必要がある。当然ケースファンのサイズが大きい方が効率的に吸気・排気を行えるので冷却性能が高くなる。静音性も高くなる傾向にある。サイズが大きいため回転数を減らしてもより多くの空気を流されるからだ。左が140mmで、右が120mmとなる。120mmサイズが一般的だ。

RGB

fanrgb
RGB対応のケースファンもある。光るゲーミングPCを作りたいならRGB対応ケースファンを選択するとよい。マザーボード側に対応コネクタが十分にあるか確認しておこう。足りなければ分岐ケーブルを活用するとよいだろう。

ネジ規格

shinwa-SS-NEJI-07出典:https://www.shinwa-sangyo.co.jp/

上記は親和産業の「SS-NEJI-07」だ。オーソドックスなタイプでネジ規格はφ5x10PT2となる。対応ファンサイズを確認しておくとよい。分厚いケースファンの場合はもう少し長いネジを選択しよう。

ケースファンの吸気・排気の向きを確認しよう

PCケースに取り付ける際は吸気及び排気の向きを間違えないようにしよう。支柱の有無あるいは側面のマークで確認すれば間違えないはずだ。

支柱の有無

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支柱がある側が排気側となる。支柱がない方が吸気だ。背面吸気を行うなら、支柱側をPCケースに取り付ける形となる。

側面のマーク

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ケースファンの中には側面に吸気・排気の方向を示してくれているものもある。側面にマークがないか確認しよう。わかりやすいが記載されているモデルは少ないように思う。

BTOパソコンとケースファン

LEVEL∞(パソコン工房)

LEVEL-M1P5-R45-RLX-WHITEleftside
BTOパソコンでもケースファンは搭載されている。最近はRGB対応ケースファンを搭載したモデルも増えてきた。BTOパソコンの弱点だと言われてきたケースデザインも大きく変わったといえる。

G-Tune(マウスコンピューター)

gtunecase
ハイクラス以上のCPUを搭載したモデルだと水冷CPUクーラーを搭載していることもある。役割はCPUの冷却だが、デザイン的にはケースファンと似ている側面がある。

NEXTGEAR(マウスコンピューター)

nextgear
NEXTGEARブランドのエアフローは基本に忠実だ。自作PCを作る方も参考になりそうだ。前面3基の吸気ファンに、背面1基と上面2基の排気ファンを備える。電源ユニット部分は完全に隔離されている。

Legion(Lenovo)

lenovo2
Legionブランドのケースファンも見ていく。CPUクーラーはトップフロー型の空冷式だ。サイドフロー型と比べるとエアフロー的には不利だが、CPUがミドルクラス以下であれば発熱量も小さくデメリットは小さい。

lenovo1
前面には2基の吸気ファンが搭載されている。支柱が見えることから外から吸気しているということがわかるだろう。

lenovo3
1基の背面ケースファンが見える。支柱がなく外に排気していることがわかる。

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