原神(げんしん)の必要スペックと推奨PCを検証していく。原神は2020年に登場したアクションRPGだ。シンプルな操作性で遊びやすくファンタジー要素の強い世界観が特徴のゲームである。一見すると王道RPGのように見えて、ノンターゲティング方式を採用しており、小気味のよいテンポで戦闘が楽しめる。RPG系のオンラインゲームを始めてみるなら原神が遊びやすいのではないだろうか。オンラインゲームに慣れた方でも、初心者の方でも楽しめるゲームだ。搭載モデルは、「原神向けおすすめのゲーミングPC」で紹介している。
当ページの目次
原神の必要&推奨環境
徹底解剖推奨 | 最低スペック | 推奨デバイス | |
---|---|---|---|
OS | Windows 10、11(64bit) | Windows 7 SP1、 8.1、10(64bit) | Windows 10、11(64bit) |
CPU | Ryzen 5 4500 | Core i5(第4世代)以上 | Core i7(第7世代)以上 |
GPU | GTX 1660 SUPER | GT 1030,UHD 630以上 | GTX 1060 6GB |
メモリ | 16GB | 8GB | 16GB |
ストレージ | - | 空き容量150GB | SSD空き容量150GB以上 |
原神の推奨環境の考察
原神では公式に最低スペック及び推奨デバイスの2つの要求スペックを公開しているが2つの差が大きいのがトリッキーだ。最低スペックはCPU内蔵GPUとなっているのに対して、推奨デバイスではより高性能なGTX 1060 6GBが要求される。コストパフォーマンスの関係でGTX 1060 6GBではなくGPUメモリ容量を抑えたGTX 1060 3GBが人気だったことを考えると、推奨デバイスを満たすには買い替えが求められることもありそうだ。
ここまで最低と推奨に差があるのはそれだけ設定を細かくできるということでもある。GTX 1060 3GBでも快適にプレイすることができると考えてよい。様々なプラットフォームに対応していることから、最適化がかなり進んでいるように感じる。ミドルクラスやロースペックに優しい反面、高性能なモデルに優遇のようなものはなさそうだ。
設定ではフレームレートは60fpsが上限だ。60FPS制限を解除する方法もあるようだが、公式にサポートされたツールではないのでここでは公式の設定に準拠する。60fpsが上限となると、RTX 3070やRTX 4060 Tiのようなミドルハイクラスは不要ということになる。公式の設定内であれば、現行のミドルクラスでも最高設定での安定は目指せる。
推奨デバイスと実際にプレイした環境から、当サイトの推奨環境は現在販売されているロークラス程度の性能だ。ただ、2020年に登場した古めのタイトルであることを考慮すると、要求されているスペックは比較的高めなように感じる。当時のGTX 1060 6GBは王道のミドルクラスだ。ほぼ現行と言えるミドルクラスが要求されるのは、基本無料系のゲームとしてはかなりハードルが高い。
また、メモリ16GBを要求されるゲームもあまりない。SSDやWindows 10 64bit以上が推奨されているゲームも最新のゲームくらいだ。AMD Radeon R7 200シリーズよりも低い性能のGPUの場合、Windows 10 64bit以上が必須となっている。こういった指定がある基本無料系のオンラインゲームは珍しい。
最低スペックが極端に低いのに推奨デバイスになると一気に高くなっていて適切な性能を指定することは難しい。GTX 1660 SUPER以上を搭載したモデルであれば、概ね推奨環境を満たせる。60fpsであればそこまで性能にこだわる必要もない。CPUの要求スペックはかなり低いので、原神に関してはCPUよりもGPUに特化したモデルをおすすめしたい。Ryzen 5 4500やCore Ryzen 7 5700Xのような、価格を抑えられるCPU搭載モデルも候補になってきそうだ。
原神の概要&特徴
軽快なアクションとテンポのよい戦闘
原神はノンターゲティング方式を採用しており、シンプルなスキル回しで爽快な戦闘を楽しめる。王道なRPGのようで、軽快なアクション要素とテンポのよい戦闘が魅力のアクションRPGだ。低い段差なら飛び越え、壁はよじ登り、高所から滑空できる。移動も軽快で苦にならない。負荷が軽くラグを感じにくいのも素晴らしい。
RPG系のゲームでは単調になりやすい要素を、少しでも楽しめるように工夫していることがわかる。このゲームが持つ世界観をうまく活かし、ゲーム内イベントにミニゲーム要素を組み込んでいる。よくある基本無料系のRPGとは一線を画したゲーム設計だ。少しプレイしただけで人気の理由がよくわかる。
こういったゲームジャンルは時間泥棒になりやすいので敬遠してきた。しかし、実際にテストプレイしてみると、原神を本格的にプレイしてみたいと感じた。スマホアプリでも展開しているゲームは、PCゲームと比べてボリュームが劣るという先入観を払拭した。壮大なストーリーを追う展開はわかりやすく、ゲームへの没入感を高めてくれる。
ただ、序盤のムービーはスキップできないので、進行のテンポはあまりよくないように思う。ストーリーを重視する方なら、ゲームの目的もはっきりしていく感覚を楽しめる。ここは賛否が分かれそうなところだ。最近のゲームで言えばブループロトコルに近いようにも思う。グラフィックや操作性、全体的なテンポは原神の方が好みだ。
戦闘はアクション要素が多いものの、初心者でも直感的に操作できる。何も難しいことはなく、それでいて奥が深い。ノンターゲティングは回避行動が重要だ。敵のモーションを盗んで隙を突く。どんな敵が相手でも戦闘スタイルが固定されにくい。慣れてくると単調に思えるかもしれないが、それでも避けるという要素があるだけで戦闘の幅が広がる。
RPGは戦闘が大部分を占めている。ストーリーも重要だが、ゲーム性が伴って初めて評価される部分だ。ゲームの根幹と言える移動と戦闘が素晴らしいゲームは面白い。スキルはそれほど多くないのが、様々なシステムでそれを補っている。その代表とも言えるのがキャラクターチェンジだ。
仲間にしたキャラクターを切り替えることで、本当に幅の広い戦闘や戦略を組むことができる。まだまだ序盤をプレイした段階なので、はっきりとしたことは言えない。一人多役できるということは、PT募集も楽になるのではないだろうか。RPGの醍醐味であるボス戦やIDは、目的のPT構成を集めるのに苦労することもある。
それを補えるのであれば、このシステムを採用したのは大きい。どのRPGでも苦労する部分を軽減している。ゲーム進行をよりテンポよく進められるのは画期的だ。原神は軽快なアクション要素、テンポのよい戦闘が持ち味だと考えている。しかし、それだけではない。ゲームシステムや仕様がこれまでのRPGの不満点を改善している。
できないことが意外と多い
ゲームをプレイしていてここがもう少しこうなれば…というたらればが発生するとハマる兆候と言われている。そういう意味では、この不足を感じる部分は原神のよいところと言えるかもしれない。戦闘や移動に関しては自由度の高さが魅力だ。一方で、最近のゲームとしてはできないことが多く感じるのも事実だ。
まず第一にキャラメイキングができない。ゲームに没入するための分身にこだわりたい方も多いはずだ。黒い砂漠のように細かなキャラメイキングとまでは言わずとも、一定のテンプレートを組み合わせるくらいはあってもよかったのではと思う。筆者はキャラメイキングはネタに走る傾向があるくらいで、それほど重要視していない。
一部のキャラクターのコスチュームを変更したり、翼を変更することはできる。それくらいしか見た目で遊ぶことはできない。唯一選択できるのは主人公の性別だ。それ以外の変更はできないので、キャラクターに個性をもたせることは難しい。これはゲームを進行する上で仕方のないことかもしれない。
次に、スクリーンショットの撮影できる場面が限られている点だ。ゲーム内でスクリーンショットを撮るには、地に足を付けていなければならない。滑空していたり、壁を登っている状態では撮影できない。これはゲーム内カメラ機能が使えないというだけで、外部ソフトを使用すれば可能ではある。そういった対応が求められてしまうのは少し残念だ。
他にも色々ある中で、気になったのはオートランがないことだ。オートランとは、目的地まで自動で移動してくれる機能のことで、多くの基本無料系のRPGには実装されている。このオートランがないことは不便な反面、個人的にはオートランがない方がよいと考えているので評価したい。
オートランを使用すると移動は便利になるが、ゲームの世界を楽しみにくくなる。とくに、お使い系クエストでは単なる作業ゲーとなり、何の面白みも感じることができない。昔のMMORPGなどにはなかったもので、便利になっていくに連れて作業感、ゲームに遊ばれている感が出てくる。オートランがないのも賛否が分かれると思う。
できないことは他にも色々ある。ただ、不足さえも楽しむことができるゲーム性と世界観もある。ここはこうだったら…そう考えながら楽しくプレイできるゲームこそハマれるゲームだ。少し懐かしさも感じながら、新鮮さも同時に感じる。原神は純粋にゲームとして楽しめそうだ。
原神向けおすすめのゲーミングPC
LEVEL-M1P5-R45-LAX-WHITE2(パソコン工房)
価格:99,800円
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:GeForce RTX 3050 6GB
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:10.0
LEVEL-M1P5-R45-LAX-WHITE2は高コスパなゲーミングPCだ。Ryzen 5 4500とGeForce RTX 3050 6GBという最低限の組み合わせで、性能ははっきり言ってそこまで高いわけではない。ただ、その分だけ価格は安くなっており、原神の設定を下げれば快適にプレイできるモデルが10万円台だ。グラフィックボード搭載で最も安価に対応できるモデルなのでエントリークラスとしてもおすすめしやすい。原神以外のゲームもプレイ予定でもある程度対応できるだろう。
FRGAG-B550M/WS1005(フロンティア)
CPU:Ryzen 7 5700X
GPU:GeForce RTX 4060 Ti
メモリ:DDR4-3200 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:600W 80PLUS BRONZE
コスパ:10.0
Ryzen 7 5700X×GeForce RTX 4060 Ti搭載のミドルハイクラスのゲーミングPCだ。原神をプレイする上で上限に考えてもよい性能を有する。旧世代のCPUを採用しているということもあって価格が抑えられている。15万円台で購入できるのは驚きだ。構成面もメモリDDR4-3200 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと平均以上だ。電源ユニットは600W BRONZEとなる。期間限定セールの対象モデルとして販売されているが、セールの度に更新されて在庫が追加されるので急いで購入する必要はない。
LEVEL-M1A6-R75F-SLX-WHITE(パソコン工房)
CPU:Ryzen 5 7500F
GPU:GeForce RTX 4060 Ti
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:7.6
安価なGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルだ。フロンティアのモデルと比べても見劣りしない。CPUにはRyzen 5 7500Fを搭載している。6コア12スレッドとスペックはやや控えめだが、ゲーム性能はRyzen 7 5700Xを上回る。過小評価されているCPUといえそうだ。フルHD環境でのゲームプレイに最適だ。メモリはDDR5-4800 16GBを搭載している。ストレージはSSD 500GB NVMeだ。電源ユニットは650W BRONZEを採用している。
LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE (パソコン工房)
CPU:Core i5-14400F
GPU:GeForce RTX 4060
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:7.0
グラフィックスにミドルクラスのGeForce RTX 4060を搭載しているため、当サイト基準の推奨環境を概ね満たしたモデルだ。CPU性能が高くゲーム以外の用途にも対応しやすい。また、パソコン工房の製品は会員登録をすれば送料が無料になるので、15万円台で購入可能だ。24時間365日の電話サポート付きで初めてのゲーミングPCとしてもおすすめしやすい。予算に余裕があるなら、原神の推奨モデルはNEXTGEAR JG-A5G1Dを基準に考えたい。
NEXTGEAR JG-A7G6T(マウスコンピューター)
CPU:Ryzen 7 5700X(水冷)
GPU:GeForce RTX 4060 Ti
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe
電源:750W 80PLUS BRONZE
コスパ:7.0
NEXTGEAR JG-A7G6TはGPU性能に優れたモデルだ。高解像度・高リフレッシュレートにも対応できるポテンシャルを持つ。PCゲームを本格的に始めるならNEXTGEAR JG-A7G6Tはおすすめしやすい。CPUには旧世代のRyzen 7 5700Xを搭載している。ゲーム性能自体はCore i5-12400当たりと同等だ。マルチコア性能は現行のCore i5-14400やRyzen 7 7700Xに完敗だ。ゲーミングPCらしいケースデザインで所有欲を満たしてくれる。
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