MonsterHunterWILDStop出典:https://www.monsterhunter.com/

モンスターハンターワイルズ(Monster Hunter WILDS)の推奨スペックを検証している。2025年2月28日に発売予定のモンスターハンターシリーズ最新作だ。人気のシリーズということもあって発表時点で高い注目を集めた。公式ツイッターのインプレッションは2,200万を超える。

まだすべての情報が出揃っているわけではないが、気になるPCの推奨環境は公開されている。今からモンスターハンターワイルズの準備を始めても早すぎるということはないだろう。PC版でのプレイを想定しているなら、推奨環境から必要なモデルをチェックしておくことをおすすめしたい。ベンチマークソフトも公開されているので試してみるのもよいだろう。

激しいアクションゲームの代名詞とも言えるモンスターハンターシリーズでは、安定したゲームプレイの実現が楽しめる必須条件だ。負荷を感じながらの戦闘はまともに攻撃を避けることもむずかしい。性能に関してはあまり妥協せず、しっかりしたものを選びたい。その意味でも、モンスターハンターワイルズの詳細な情報を待ちつつ準備を進めておくべきだろう。おすすめモデルは、「モンスターハンターワイルズ向けおすすめのゲーミングPC」で紹介している。

モンスターハンターワイルズの必要&推奨環境【公式】

最低環境 推奨環境 徹底解剖推奨環境
解像度 1080p(アップスケール) 1080p(FHD) 1080p(FHD)
フレームレート 30fps 60fps
*フレーム生成使用
OS Windows 10 64 bit/
Windows 11 64 bit
CPU Core i5-10400
Core i3-12100
Ryzen 5 3600
Ryzen 7 5700X
メモリ 16GB
GPU GeForce GTX 1660 SUPER GeForce RTX 2060 SUPER GeForce RTX 4060
VRAM 6GB 8GB
ストレージ SSD 75GB
備考 SSD必須
グラフィック「最低」設定
1080p(ネイティブ720p)/30fps
DirectStorage対応
SSD必須
グラフィック「中」設定
1080p/60fps(フレーム生成)
DirectStorage対応

2025年2月28日に販売予定のオンラインアクションゲームだ。人気のモンスターハンターシリーズ最新作は、PS5 / Xbox X・S / PCとハイスペックな環境で展開されるようだ。2025年2月5日にベンチマークが開始され、推奨環境も最適化により下方修正された。βテスト時点では現行のミドルハイクラスは必要だったが、最適化後はミドルクラス程度で十分となっている。あくまでもAda Lovelace世代以降のミドルクラスに限る点は理解しておこう。

Monster Hunter WILDSは「フレーム生成」の使用が前提となっている部分がある。これに対応するためにはGeForce RTX 50シリーズ/GeForce RTX 40シリーズが必須だ。Ampere世代のGeForce RTX 30シリーズは対応していない。60fpsでのゲームプレイであれば、GeForce RTX 3060でも対応可能なので、どういうプレイスタイルなのかにもよる。メインゲームに考えているなら、アップデートやDLCも考慮して性能には余裕を持たせておきたい。

「フレーム生成」の使用は、NVIDIAのDLSS 3という技術によるフレーム生成を行うAI技術を指している。GeForce RTX 40シリーズ以降が必須だ。推奨環境のGeForce RTX 2070 SUPERは性能の基準で、技術的には最低でもGeForce RTX 4060が必須となる。フレーム生成を行えば、フレームレートを大きく向上させられることができる。端的に言えば負荷を軽減に繋がる技術だ。Monster Hunter WILDSでは、要求されるのは性能だけではないということになる。

当初の要求スペックと現在の要求スペックの差にも注目しておこう。発表直後のCPUの推奨環境はCore i5-12400やRyzen 5 3600Xが指定されていた。最適化後は最低環境と統一され、Core i3-12100/Ryzen 5 3600となっている。CPUの要求スペックが下がったことで、当サイト基準の推奨環境もCore i5-14400からRyzen 7 5700Xにダウンした。CPUの要求スペックが下がれば、それだけかかるコストも抑えられる。これならミドルハイクラスであっても15万円台で選択可能だ。CPUの性能を落とせば選択肢は広がる。こういった最適化は歓迎だ。

グラフィックボードの最低環境ではGeForce GTX 1660 SUPERが指定されていたが、これもGeForce GTX 1660に下がっている。推奨環境ではGeForce RTX 2070 SUPER/GeForce RTX 4060だったところがGeForce RTX 2060 SUPERに下げられた。全体的に見てもワンランク要求スペックが下がっていることがわかる。GeForce RTX 2060 SUPERは「フレーム生成」の使用に対応していない。しかし、最適化により60fps程度ならこのままの推奨環境を使用しても問題はない。これからゲーミングPCを購入するにしても、ミドルクラス程度の性能があれば十分というのはありがたい。

フレーム生成に対応していなくても、GeForce RTX 3080のような高性能なグラフィックボードであれば、自力のパフォーマンスで対応できる。一方で、GeForce RTX 3050のような、最低環境のGeForce GTX 1660に近い性能を持つモデルでは苦しい。性能では近くても、技術が対応していない。この差は体感できるほど大きい。推奨環境にGeForce RTX 2060 SUPERが指定されているものの、高リフレッシュレートを目指すならGeForce RTX 40シリーズでなければ安定したゲームプレイは難しいように感じる。

これはかなり驚異的な要求スペックと言えるだろう。一時期話題となったパルワールドも要求スペックは高かった。しかし、設定を下げるなどすれば比較的ライトなゲーム性能でもプレイできた。Monster Hunter WILDSは最適化で要求スペックが下がっても、余裕があるとは言えなさそうだ。最低環境はロークラスでも対応できるように見えるが、スペックの説明に「グラフィック「最低」設定で、1080p(アップスケール使用、ネイティブ解像度720p)/30fpsのゲームプレイが可能です。」という一文がある。要するに、フルHDで60fpsの安定もできないということだ。

720pは1280×720の解像度で、この小さな解像度を拡大して擬似的に1920×1080のフルHD表示にする。それでも30fpsでのゲームプレイというのだから驚くしかない。負荷の高いゲームに対して、設定を最低に下げて対応するのはよくある。フレームレートの出力を安定させる意味でも用いられる。解像度を下げるのは性能が足りないときの最終手段だ。最低環境では、公式にその最終手段を推奨する形となっている。つまり、最低環境ではまともなゲームプレイはむずかしいと言っているようなものである。

GeForce GTX 1660は優秀なグラフィックボードだ。コストパフォーマンスが優秀で今も使用するユーザーが多い。Steamの2025年1月の統計(Steam, 2025)では、わかる範囲でおよそ50%程度のユーザーは推奨環境の性能・技術を満たせていない。また、およそ30%のユーザーが最低環境以下の性能だ。Monster Hunter WILDSを快適にプレイできるユーザーは、かなり限られているのがわかるだろう。人気を狙うゲームは、幅広いユーザーに遊んでもらえるようにスペックを抑えるものだ。

この点でネームバリューの強さが強気な要求スペックに反映されているのではないだろうか。モンスターハンターシリーズは、シリーズによって特色は異なるものの、アクション要素の強いゲームであることは一貫している。敵の攻撃を避けなければ1乙確定という場面も多い。それだけに、ラグや負荷はゲームの進行を大きく阻害し、かなりストレスを感じることだろう。PC版でMonster Hunter WILDSをプレイするなら、相当な妥協か相当なスペックが必要ということを肝に銘じておきたい。

モンスターハンターワイルズのゲーム性と特徴について

移り変わる生きた世界が魅力

モンスターハンターワイルズでは、生きた世界として様々な変化が見られる。気候も一定ではなく、生態系すらも移り変わっていくシステムを採用しているようだ。ゲーム内によりリアルな世界を誕生させ、モンスターを狩るだけではない要素も追加されている。確実な進化を見せるモンスターハンターワイルズは、負荷に見合うだけのゲーム性に期待できそうだ。発売も今月に控え情報も増えてきた。今後も新しい情報が発表され、徐々に全貌が見えてくるはずだ。

モンスターハンターは、前作の「Monster Hunter: World」でマップの切り替わりのないシームレス化を実装した。今作ではオープンワールドとなり、よりフィールドの自由度が高まったように思う。その反面、冗長化しそうな不安はある。逃げ回るモンスターを追いかけ続けるゲーム性が、オープンワールドになったことで不便さが浮き彫りになる形だ。

マップが切り替わることで、移動にインターバルが生まれ、ローディングこそあっても操作時間が短縮されてきた。シームレス化しても快適性が上がったようには思わなかった。どちらかというと、明確な移動距離を示され、移動の手間というものが鮮明になり過ぎた。この点で、オープンワールド化することも必ずしもメリットのあることとは言えない。また、1枚マップにすると当然負荷が高くなる。Monster Hunter WILDSの負荷はここで紹介している通りだ。

負荷が高まり、カクつく状況では快適にプレイできない。ゲームの快適性を向上させると、ゲームをプレイするためのハードルが高くなる。移り変わる生きた世界がゲームの進行にどの程度影響を与えるか。新たな要素は、冗長化するオープンワールドのデメリットに対抗するものかもしれない。しかし、それはプレイヤーにストレスを与える要素になることも考えたい。Monster Hunter WILDSの新システムは、今後のゲーム展開に対する試金石となるだろう。

クロスプラットフォーム対応

最後に、モンスターハンターワイルズでは、対応するすべてのプラットフォームでクロスプレイが可能となっている。前作に位置するモンスターハンターライズ(MONSTER HUNTER RISE)では、クロスプレイは一部環境でしか対応していなかった。異なるプラットフォーム間でもフレンド登録も可能で、友達と遊びやすい環境だ。PCとPS5、PS5とXboxのようにプラットフォームを選ばず遊べるのは大きい。ただし、セーブデータはプラットフォームに保存することになりクロスセーブには対応していないようだ。

家庭用ゲーム機よりPCが適しているのではないかと考えている。前述のように、Monster Hunter WILDSは「フレーム生成」を使用できる。これによりフレームレートを高め、安定させることが可能となっている。この設定をオンにすることで負荷が軽くなり、ミドルクラスのゲーミングPCでも60fps以上の安定を目指せるようになる。言い換えれば、「フレーム生成使用」をオンにしなければ、「フレーム生成」をオンにしなければ、いかに性能が高くても安定した高フレームレートの実現は難しいということだ。

この技術は、PS5やXboxでは使用できない。画質を犠牲にする「フレームレートを優先」という設定があるくらいで、それでも60fpsの安定はむずかしい。結果的に、家庭用ゲーム機では30fpsを基準にしたゲームプレイを想定した方がよさそうだ。ただ、PS5 Proは従来のPS5よりも性能が向上しているため、PS5 Proに限っては性能に期待できそうだ。最適化で要求スペックが下がったことと合わせれば、安定したゲームプレイも想定できる。

「フレーム生成」を選択できるPCは、画質を落とさずフレームレートを伸ばせる。この強みは、Monster Hunter WILDSに限らず負荷の高いゲームに対して大きなアピールポイントとなるだろう。注意点があるとすれば、性能に少し余裕がなければならないことだ。推奨環境を大きく下回る環境で「フレーム生成」を選択しても、フレームレートは逆に低下してしまう。

ゲームを安定して動作できて、この機能を使用できるくらいの余力がなければ逆効果だ。その点ではミドルクラスのGeForce RTX 4060以上のグラフィックボードは搭載しておきたい。2024年11月1日~4日に行われたオープンβ時点ではPCでのゲームプレイを強く推奨していた。しかし、2025年の最適化で要求スペックが下がった今なら、家庭用ゲーム機もそこまで悪いものではない印象を受ける。

ただし、PCでのゲームプレイがおすすめであるのは変わらない。今からPS5やXboxなどの家庭用ゲーム機を用意するなら、ゲーミングPCを選択した方がよいだろう。今からPS5やXboxなどの家庭用ゲーム機を用意するなら、ゲーミングPCを選択した方がよいだろう。とくに、モンスターハンターシリーズというビッグネームに対して、これだけハイスペックな環境を準備したことに着目したい。

今後の最新ゲームの展望を考えれば、必然的にゲーミングPCの方が対応しやすいはずだ。グラフィックにこだわらない方やfpsは30で十分だと考えている方は、価格の安い家庭用ゲーム機が適している。快適にプレイしたい、じっくり遊びたい方にはミドルクラス以上のゲーミングPCを選んでほしい。

要求スペックのインフレが進むか!?

要求スペックの高さを見ると、海外のオフラインRPGに近いものを感じる。その一方で、フレーム生成使用は新しいゲームの形を生み出すのではないかと見ている。最近のオンラインゲームは、要求スペックがどれも似たようなものだった。現行のゲーミングPCの必要性をあまり感じないほどに、CPUもグラフィックボードも性能が高いため、推奨環境を満たせないモデルはほとんどなかった。

モンスターハンターワイルズの登場でオンラインゲームは新たなステージが始まるように感じる。最新の技術を用いたゲームが増えると、必然的に旧世代のモデルでは対応しにくくなる。PS5のようなハイスペックなコンシューマーゲーム機の登場により、展開されるゲームのスペックも高まっている。モンスターハンターワイルズはその象徴とも言えるゲームだ。要求スペックが近いタイトルや、最新技術が求められるゲームもあるだろう。

モンスターハンターシリーズという大人気シリーズで適用したのが大きい。誰もが知るゲームで、これだけの性能が必要だと明確にしたことで、今後登場してくるゲームも後を追う可能性がある。モンスターハンターワイルズをPCでプレイしている人数=スペックも技術も十分なモデルを使用しているということだからだ。これだけ話題を集められるゲームがこれだけ凄まじいスペックを要求することは、今後の指標になっていくのではないだろうか。モンスターハンターワイルズの登場は、PCゲームにまた新たな風を呼び込みそうだ。それは、最適化で要求スペックが下がった今も変わらない。

要求スペック引き下げを発表 2024/12/19


カプコンんの公式動画「モンスターハンターワイルズ コミュニティアップデート | 製品版に向けた調整内容のお知らせ」において、「推奨スペックのグラフィックボードがもう少し下げられる可能性が出てきている」と言及された。詳細は公式ホームページで発表される。また、ユーザー事前に推奨要件を満たせているか確認できるようにベンチマークソフトをリリースする予定があるということだ。ベンチマークソフトがあればもう少し簡単に推奨スペックを把握できそうだ。当サイトとしても待ち遠しい。

モンスターハンターワイルズ向けおすすめのゲーミングPC

Magnate-G MVW(ドスパラ)

Magnate-G MTW12th価格:139,980円+送料3,300円
CPU:Core i5-14400F
GPU:GeForce RTX 4060
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:10.0

公式サイト詳細

Magnate-G MVWは、Monster Hunter WILDSと当サイトの推奨環境を満たしたゲーミングPCだ。コストパフォーマンスの評価は10.0の最高評価で、価格と性能のバランスが素晴らしい。セール中ということもあって、価格が抑えられているのが特徴だ。Monster Hunter WILDSが登場する2/28までのセールとなっているので、この機会に是非手に入れたいモデルだ。ゲーミングPCが高騰している中で、高騰前と同じ価格で展開しているお得なモデルだ。

Magnate-G MV-TiW(ドスパラ)

Magnate-G MTW12th価格:174,980円+送料3,300円
CPU:Core i5-14400F
GPU:GeForce RTX 4060 Ti
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:9.8

公式サイト詳細

Magnate-G MV-TiWは、Monster Hunter WILDSを144fps以上でプレイしたい方におすすめのモデルだ。性能の高さと価格の安さが特徴だ。Magnate-G MVWと同じく、Monster Hunter WILDSの発売日となる2月28日までのセールとなっている。Monster Hunter WILDSの要求スペックが下がったことで、GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルに注目が集まっている。このくらいの性能があれば、アップデートやDLCを導入しても安心してプレイできる。

G TUNE FG-A7G80 (マウスコンピューター)

nextgear価格:569,800円(送料込)
CPU:Ryzen 7 9800X3D(水冷)
GPU:GeForce RTX 5080
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 2TB Gen4 NVMe
電源:1200W 80PLUS PLATINUM
コスパ:調査中

公式サイト

はじめに言っておくと、Monster Hunter WILDSを快適にプレイするだけならG TUNE FG-A7G80は必要ではない。フルHDでは明らかなオーバースペックだ。G TUNE FG-A7G80は最新・最高峰の性能を有するモデルで、Monster Hunter WILDSを4K解像度+高リフレッシュレートのような特殊な環境でしか輝かない。高い負荷への対応力から、ゲームを最高設定・高解像度・高リフレッシュレートでプレイしながらの配信や動画撮影を行うストリーマーなどにおすすめだ。そういった用途を検討しているなら候補に加える価値はあるものの、価格の高さから一般プレイヤーには不向きである。蛇足に近い推奨モデルだが、Monster Hunter WILDSをメインゲームに据える方も多いと思うので念の為ラインナップに加えてみた。

参照外部サイト

公式サイト