
Core Ultra 7 265の性能比較&ベンチマーク検証を行った。Core Ultraシリーズ2の高性能モデルだ。Core Ultra 7 265Kのクロック周波数及びTDPを引き下げたCPUとなる。スペックは上位モデルと同様に20コア20スレッドというスペックを持つ。ハイパースレッディングは廃止されているが、IPCの改善などによって性能は高くなっている。ゲーム性能については伸び悩んでいる。旧世代のCore i7-14700に劣ってしまっていて評価が難しい。将来的には改善される可能性がある。
倍率ロックフリーモデルであるCore Ultra 7 265K(F)の方が5,000円以上安く購入できる状況だ。Core ultra 7 265はCPUクーラーが同梱になっているとはいえ上位モデルよりも価格が高いと選びづらい。搭載ゲーミングPCのラインナップも増えてきている。おすすめモデルについては「Core Ultra 7 265搭載おすすめゲーミングPC」で紹介している。徐々に世代交代が進んできているように思う。
Core Ultra 7 265の基本情報
| コードネーム | Arrow Lake |
|---|---|
| プロセス | 3nm |
| コア/スレッド数 | 20コア(8P+12E)/ 20スレッド |
| 定格/最大クロック(P) | 2.4 GHz / 5.3 GHz |
| 定格/最大クロック(E) | 1.8 GHz / 4.6 GHz |
| L2キャッシュ | 36MB |
| L3キャッシュ | 30MB |
| PBP | 65W |
| MTP | 182W |
| ソケット | LGA1851 |
| MSRP | $394 |
| 価格 | 58,360円~ *2025/9時点 (55,620円~/Fモデル) |
| 発売日 | 2025年02月21日 |
| 特徴 | (+)20コア20スレッドの高性能モデル (+)クリエイティブ作業への適正が高い (+)省電力性が高い (+)国内販売価格が落ち着いてきた (-)ゲーム性能は伸び悩む (-)搭載モデルがi7-14700よりも高い |
| 評価 | ・総合評価 8.5 ・ゲーム評価 7.0 |
Core Ultra 7 265の基本スペック
Core i7-14700と比較
| Core Ultra 7 265 | Core Ultra 7 265K | Core i7-14700 | |
|---|---|---|---|
| メーカー | Intel | Intel | Intel |
| コードネーム | Arrow Lake | Arrow Lake | Raptor Lake-R |
| プロセス (コンピュートタイル) |
3nm | 3nm | 10nm |
| SoCタイル | 6nm | 6nm | – |
| グラフィックスタイル | 5nm | 5nm | – |
| I/Oタイル | 6nm | 6nm | – |
| トランジスタ数 | 178億 | 178億 | – |
| ダイサイズ | 243 m㎡ | 243 m㎡ | 257 m㎡ |
| コア/スレッド数 | 20(8P+12E)/ 20 | 20(8P+12E)/ 20 | 20(8P+12E)/ 28 |
| 定格クロック(P) | 2.4GHz | 3.9GHz | 2.1GHz |
| 最大クロック(P) | 5.3GHz | 5.5GHz | 5.4GHz |
| 定格クロック(E) | 1.8GHz | 3.3GHz | 1.5GHz |
| 最大クロック(E) | 4.6GHz | 4.6GHz | 4.2GHz |
| オーバークロック | × | 〇 | × |
| L2キャッシュ | 36MB | 36MB | 28MB |
| L3キャッシュ | 30MB | 30MB | 33MB |
| 対応メモリ | DDR5-6400 | DDR5-6400 | DDR5-5600 DDR4-3200 |
| 内蔵グラフィックス | Intel Graphics | Intel Graphics | Intel UHD 770 |
| グラフィックス周波数 | 2.00GHz | 2.00GHz | 1.60GHz |
| 内蔵NP | Intel AI Boost | Intel AI Boost | – |
| CPUクーラー | 同梱 | 非同梱 | 同梱 |
| PCI-Express | Gen 5, 20 Lanes | Gen 5, 20 Lanes | Gen 5, 16 Lanes |
| PBP | 65W | 125W | 65W |
| MTP(PL2) | 182W | 250W | 219W |
| ソケット | LGA1851 | LGA1851 | LGA1700 |
| MSRP | $394 | $404 | $384 |
| 国内価格 | 59,980円~/通常 57,980円~/Fモデル |
64,980円~/通常 61,980円~/Fモデル |
54,780円~/無印 52,980円~/Fモデル |
| 発売日 | 2025/02/21 | 2024/10/24 | 2024/01/08 |
*価格は発売時点のもの 従来モデルのCore i7-14700から見てアーキテクチャが一新されている。今世代からチップレット構造を採用していてコンピュートタイル・SoCタイル・グラフィックスタイル・I/Oタイルへと分割されている。もっとも恩恵が得られるメインのコンピュートタイルのプロセスは10nm→3nmへと微細化された。CPUコアを搭載する根幹部分だ。省電力性の向上やクロック周波数の引き上げなどメリットが大きい。 コンピュートタイル=CPUダイ、SoCタイル=メモリコントローラー・PCI Expressコントローラー・NPU・メディアエンジン、グラフィックスタイル=内臓GPU、I/Oタイル=PCI ExpressやThunderboltコントローラーの格納箇所とそれぞれ役割が異なる。タイルに分割することで効率的に生産(歩留まり改善)できコスト面などで有利だ。AMD製CPUもこのチップレット構造を採用している。今のトレンドといえそうだ。 Core Ultraシリーズ2からハイパースレッディングは廃止されて20コア28スレッドから20コア20スレッドと変更されている。IPCの改善などでよりハイパースレッディング搭載の従来モデルを超えるパフォーマンスを発揮する。クロック周波数はPコアの定格クロックが0.3GHz高く、最大クロックは0.1GHz低い。Eコアは定格クロックが0.3GHz高く、最大クロックも0.4GHz高い。オーバークロックは非対応だ。 L2キャッシュは8MB増えて36MBとなるが、L3キャッシュは3MB少なく30MBとなる。対応メモリはDDR5-6400だ。Arrow Lake世代ではDDR4メモリをサポートしていない。グラフィックスは内臓NP搭載のIntel Graphicsとなった。倍率ロックフリーモデルなのでCPUクーラーは同梱だ。 PCI-Expressは、Gen 5, 20 Lanesとなる。Lane数が増えたことでSSDも活用しやすくなっている。PBPは65Wと変わっていないが、MTPは219W→182Wへと17%引き下げられている。ソケットもLGA1700からLGA1851へと変わり互換性がない。MSPRは$10高くなっている。Core Ultra 7 265の国内販売価格は57,980円~でCore i7-14700よりも5,000円程度高い 上位モデルであるCore Ultra 7 265Kと比較していく。アーキテクチャは共通だと考えてよい。コア・スレッドも20コア20スレッドと変わらない。クロック周波数が引き下げられていることがわかる。Pコアは定格クロックが1.5GHz低く、最大クロックも0.2GHz低い。Eコアは定格クロックが1.5GHz低いが最大クロックは4.6GHzと同じだ。Core Ultra 7 265Kはオーバークロックに対応していて環境次第ではより高いクロック周波数を実現できる。 内蔵グラフィックスやPCI-Expressは共通だ。Core Ultra 7 265KではCPUクーラーが非同梱だ。高クロックなモデルなのでCPUクーラーは高性能なものをご自身で用意してくれということだ。PBPは125WとCore Ultra 7 265よりも60W高い。MTPも250Wと68Wもたっかうなっている。ソケットは共通だ。MSRPは$404とCore Utlra 7 265よりも$10高い。国内販売価格は4,000円~5,000円の差がある。
競合のRyzen 7 9700Xと比較していく。MSRPは$359でCore Ultra 7 265よりも$35安い。国内販売価格はCore Ultra 7 265よりも2,820円~4,820円高い。Ryzen 7 9700XはZen 5アーキテクチャを採用したCPUとなっている。ZenシリーズもZen +を含めて6世代目となり性能が大きく向上している。特にゲーム性能は大幅に引き上げられた。チップレット構造を採用していてCPUダイとI/Oダイに分割されている。CPUダイ(Intelでいうコンピュートタイル)は4nmでCore Ultra 7 265よりも少しだけ大きい。 I/Oプロセスは6nmとなる。トランジスタ数はトータルで117.15億となる。Core Ultra 7 265の方が55%多い。ダイサイズは192.6m㎡で、Core ultra 7 265の方が23%大きい。IntelのSoCタイル及びグラフィックスタイルに相当する部分はI/Oプロセスが包括している。Ryzen 7 9700Xは8コア16スレッドというスペックだ。ここはハイブリッドコアアーキテクチャ採用のCore Ultra 7 265の方が優れている。Ryzen 7 9700Xの定格クロックは3.8GHz、最大クロックは5.5GHzだ。Eコア相当のコアは搭載されていない。Ryzen 7 9700Xはオーバークロックに対応したCPUだ。 L2キャッシュは8MBでCore Ultra 7 265の方が28MB多い。L3キャッシュはRyzen 7 9700Xの方が2MB多くなっている。対応メモリはDDR5-5600だ。Core Ultra 7 265の方がより高クロックなメモリをサポートしている。内臓GPUはRadeon Graphicsだ。CPUクーラーは非同梱となる。PCI-ExpressはGen 5, 24 Lanesだ。PBPは105WでCore Ultra 7 265よりも40W多いが、MTP(PL2)は142WとCore Ultra 7 265よりも40W低くなっている。ソケットはAM5だ。 アーキテクチャが変わったことによるものかうまくパフォーマンスを引き出せていないように思える。タイトルによってはCore i7-14700どころか下位モデルのCore Ultra 5 225と同程度になってしまう。Intelはアップデートで改善する予定だと伝えているが、いつになるのかは不明だ。今後どうなるかわからない状況で選ぶのは難しいように思う。もっともBTOパソコンの場合嫌でも世代交代が進むのでどうしようもないが… グラフィックボードにGeForce RTX 4090を搭載したベンチマーク機でのフレームレートをまとめた。当然GPUのランクが落ちればCPU性能の差は縮まる。また、高解像度になりGPU負荷が上がってもCPU性能の差は縮まると認識しておいて欲しい。すべて電力制限の解除を行っている。 フォートナイトはCPU性能が重要なタイトルの一つだ。従来モデルのCore i7-14700よりも最大で10%もフレームレートが低い。Ryzen 5 9600Xと同程度に留まる。Core Ultraシリーズ全般が苦戦していることがわかる。 モンハンワイルズでは比較的安定したパフォーマンスを発揮している。Ryzen 7 7700以下のモデルがやや遅れを取っているが、それ以外のモデルは同程度のフレームレートだ。最上位のRyzen 7 9800X3Dとのフレームレートの差は2%程度だ。これぐらいの差であれば性能差を体感することは難しいだろう。誤差の範囲ともいえそうだ。 FF14 黄金のレガシーではやや結果が振るわない。従来モデルのCore i7-14700と比べるとフルHDで16%、WQHDで12%、4Kで4%それぞれ低くなっている。Ryzen 7 7700にも届かないのは驚きだ。上位モデルであるCore Ultra 7 265Kになると1%-5%程度高くなるが、それでもCore i7-14700には及ばない。全体的にAMD製CPUと相性のよいタイトルとなっている。 Cyberpunk 2077もGPU負荷の高いタイトルだがCPU性能による差が顕著に出ている。トップはRyzen 7 9800X3DでCore Ultra 7 265よりも最大で35%もフレームレートが高い。一方で従来モデルのCore i7-14700を上回るフレームレートが出ている。フルHD環境では4%高い。全体的にAMDが有利なタイトルだ。 レイトレーシングウルトラ+DLSS 3.0有効化時のフレームレートをまとめた。Core Ultra 7 265は、従来モデルのCore i7-14700に届かなかった。最大で6%フレームレートが低い。Ryzen 7 7700と同程度に留まる。倍率ロックフリーモデルのCore Ultra 7 265Kでもそこまでパフォーマンスは変わらない。 Fire Strikeのスコアは47,878だ。Core i7-14700よりもわずかに高くなっている。Ryzen 7 5700Xよりもスコアが低いのは気になるところだ。上位モデルのCore Ultra 7 265Kと比べると5%程度劣る。やはりRyzen 9000シリーズのパフォーマンスが高い。 Steel Nomad Lightでのスコアは37,557となる。Core i7-14700と比べると10%弱もスコアが低い。Ryzen 7 5700Xと同程度のスコアに留まる。ゲーム性能については課題が残った結果だ。 Cinebench 2024でのパフォーマンスは高い。マルチコアスコアが1,972pt、シングルコアスコアが117ptとなる。従来モデルのCore i7-14700と比べるとシングルコアが2%弱低いが、マルチコアが5%高い。ハイパースレッディングの廃止でこのスコアは健闘している。競合のRyzen 7 9700Xと比べてもシングルコアスコアが11%低いが、マルチコアスコアが27%高い。AMD Ryzen 9000シリーズのシングルコアの伸びが凄まじいが、マルチコア性能についてはしっかりと死守している。上位モデルのCore Ultra 7 265Kになるとマルチコアスコアが55%以上高くなる。 Cinebench R23でのスコアも見ていく。マルチコアが34,920ptで、シングルコアが1,931ptだ。従来モデルのCore i7-14700よりもマルチコア性能が8%高いが、シングルコア性能は1%程度低くなっている。上位モデルのCore Ultra 7 265Kと比べるとマルチコア性能は同等だが、シングルコア性能が5%弱高い。競合のRyzen 7 9700Xと比べてもシングルコア性能が10%弱劣るもののマルチコア性能は62%上回っている。 Blenderのスコアを見ていく。スコアは466.96ptとまずまずのスコアだ。従来モデルのCore i7-14700よりも3%弱だけ高い。Ryzen 7 9700Xと比べると47%も高い。Ryzen 9 9900Xと同等なのは評価できる。Core i7-14700との差が広がっていないのが残念だ。 Zipファイルの解凍及び圧縮速度をベンチマークツールを使用して見ていく。思ったほどパフォーマンスが振るわなかった。Core i7-14700と比べて解凍速度が18%遅く、圧縮速度も1%遅い。上位モデルであるCore Ultra 7 265Kとの性能差はほとんどない。競合のRyzen 9 9900Xと比べると解凍速度が3%弱速く、圧縮速度も4%弱速い。 3分51秒のゲーム動画のエンコードにかかる時間をまとめている。Core i7-14700と比べるとH.264で10秒速く、H.265でも44秒速くなっている。Ryzen 9 9900Xと比べてもH.264で26秒速く、H.265でも1分16秒も速い。Core Ultraシリーズ2が得意としている分野だ。 PugetBenchを活用してPhotoshopのパフォーマンスを見ていく。Core i7-14700よりも5%程度低くなっている。Core Ultra 7 265Kとほとんどスコアは皮r内。Ryzen 9 9900Xよりも15%程度スコアが高い。一方で、Ryzen 7 9700Xが飛び抜けて高いスコアを出していて性能差は28%とやや大きい。 ドスパラの売れ筋ランキングNo.1の一台だ。9/18に登場したばかりの最新ミドルタワーケースを採用している。丸みを帯びたデザインになり洗練されたように思う。ガレリアブランドはゲーマーからの支持が厚い。リセールにも期待ができそうだ。GPUにGeForce RTX 5070を搭載していて高いゲーム性能を持つ。メモリDDR5-5600 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も充実している。電源ユニットは750W GOLDで余裕がある。マザーボードのチップセットはコスパ重視のB860だ。 初期構成でCore Ultra 5 225を搭載したモデルだ。+44,000円でCore Ultra 7 265へ変更できる。GPUはGeForce RTX 5070からRadeon RX 9070 XT(+16,500円)へ変更している。GeForce RTX 5070 Tiと同等のゲーム性能を期待できる。高解像度でのゲームプレイにも対応しやすい。メモリDDR5-5600 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も抜群だ。電源ユニットは850W GOLDとなる。 2025年7月に登場したばかりのG TUNEブランド最新のミニタワーモデルだ。Core Ultra 7 265×GeForce RTX 5060 Ti 16GB搭載のミドルハイクラスのゲーミングPCとなる。フルHD環境でのゲームプレイに適している。VRAM容量が16GBと大容量で高画質でのゲームプレイにも対応しやすい。メモリDDR5-5600 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も充実している。電源ユニットは750W BRONZE搭載だ。チップセットはB860でWi-Fi 6Eをサポートしている。有線LANがなくても無線で簡単にネット環境を構築できる。
サイコムでも搭載モデルを選択できる。型番通りマザーボードのチップセットはハイエンドのZ890となる。初期構成ではCore Ultra 7 265Kを搭載しているが、Core Ultra 7 265Fへダウングレードすることで8,450円安くなる。ダウングレードでも適正価格の値引きを受けられるのはサイコムならではだ。オーバークロックに対応していないのでチップセットもダウングレードしてもよさそうだ。GPUはGeForce RTX 5060 Ti 16GBを搭載している。こちらももちろんカスタマイズが可能だ。メモリDDR5-5600 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も平均以上だ。電源ユニットは750W GOLDを搭載している。パーツのメーカーがわかるのでこだわりのカスタマイズができる。 ドスパラの最新モデルだ。ピラーレスケースを採用したゲーミングPCが登場した。CPUクーラーは水冷式で360mmラジエーター搭載の高性能モデル( MSI MAG CORELIQUID E360)が選択されている。電力制限の解除にも対応しやすい。GPUにはハイエンドクラスのGeForce RTX 5070 Tiを搭載している。4K環境にも対応できるポテンシャルがある。メモリDDR5-5600 16GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと性能帯からすると物足りなさがある。メモリは32GBがよかった。電源ユニットは850W GOLDと余裕がある。 おすすめのゲーミングPCランキングを紹介している。コストパフォーマンスが高いモデルに人気が集中していると言える。 イチオシのゲーミングノートPCを紹介している。外出先でもゲームを楽しみたいという方はぜひ参考にしてほしい。 当サイトでレビューをしている全てのゲーミングPCを表でまとめている。一覧で見れば、ゲーミングPCの構成や相場感を把握することができる。
Ryzen 7 9700Xと比較
Core Ultra 7 265
Ryzen 7 9700X
メーカー
Intel
AMD
コードネーム
Arrow Lake
Zen 5
(Granite Ridge)
プロセス
3nm
4nm
トランジスタ数
178億
83.15億
ダイサイズ
243 m㎡
70.6m㎡
I/Oプロセス
6nm
6nm
I/Oトランジスタ数
–
34億
I/Oダイサイズ
–
122m㎡
SoCタイル
6nm
–
グラフィックスタイル
5nm
–
コア/スレッド数
20(8P+12E)/ 20
8/16
定格クロック(P)
2.4GHz
3.8GHz
最大クロック(P)
5.2GHz
5.5GHz
定格クロック(E)
1.8GHz
–
最大クロック(E)
4.6GHz
–
オーバークロック
×
〇
L2キャッシュ
36MB
8MB
L3キャッシュ
30MB
32MB
対応メモリ
DDR5-6400
DDR5-5600
内蔵グラフィックス
Intel Graphics
Radeon Graphics
グラフィックス周波数
2.00GHz
2.20GHz
CPUクーラー
非同梱
非同梱
PCI-Express
Gen 5, 20 Lanes
Gen 5, 24 Lanes
PBP
65W
105W
MTP(PL2)
182W
142W
ソケット
LGA1851
AM5
MSRP
$394
$359
国内価格
59,980円~/通常
57,980円~/Fモデル62,800円~
発売日
2025/02/21
2024/08/08
Core Ultra 7 265の特徴&注意点
ゲーム性能は今一つ伸びない

2025年2月に登場した新しいCPUだが、ゲーム性能は期待外れ感が否めない。ゲーム性能スコアは34,819と従来モデルのCore i7-14700よりも8%程度低くなっている。下位グレードに当たるCore i5-14600K/Core i5-13600Kよりも低いのは悩ましい。モンハンワイルズではCore i7-14700よりも高いパフォーマンスを期待できる。競合であるRyzen 9000シリーズのRyzen 7 9700XとRyzen 5 9600Xにも完敗だ。マルチコア性能は順当に向上している

マルチコア性能については順当に伸びていることがわかる。期待通りの性能で高いレベルでPC作業を行える。Core i7-14700よりも3%弱高くCore i7-14700Kに匹敵するほどだ。これはベンチマークスコアを見ても証明できる。ハイパースレッディングを廃止して実施スペックダウンで性能が伸びているのだからアーキテクチャの進化は事実だ。競合のRyzen 7 9700Xよりも20%近くもパフォーマンスが高い点は評価できる。動画のエンコード、動画・画像編集など幅広い用途に対応できる。ゲーム性能がイマイチなのが本当に残念でしかない。省電力性が大きく改善されている

Core Ultra 7 265の特徴は省電力性の高さにある。Core i7-14700と比べて大幅に消費電力が低くなっていることがわかる。ゲームプレイ時で35%、マルチコア高負荷時で31%も低い。ただし、ゲーム性能が落ちていることを考えると表面的な数値だけで判断するのは危険だ。ゲーム性能が8%ダウンで、消費電力は35%ダウンなので悪くはない。マルチコア性能は高くなっているので省電力性向上は文句なしだ。コストパフォーマンスはそこまでよくない
製品名
価格
コスパ(ゲーム)
ゲーム性能
コスパ(マルチ)
マルチコア
Ryzen 7 9800X3D(8/16)
78,980
0.570
45,025
0.431
34,011
Ryzen 7 7800X3D(8/16)
58,920
0.716
42,174
0.507
29,874
Core i7-14700KF(20/28)
49,780
0.771
38,356
0.801
38,356
Core i7-14700F(20/28)
49,797
0.765
38,098
0.778
38,098
Ryzen 7 9700X(8/16)
53,799
0.687
36,936
0.601
32,343
Core i5-14600KF(14/20)
30,980
1.149
35,582
1.009
31,263
Core Ultra 7 265KF(20/20)
49,800
0.708
35,283
0.840
41,820
Core Ultra 7 265(20/20)
58,360
0.586
34,219
0.682
39,818
Core Ultra 7 265F(20/20)
55,620
0.615
34,219
0.716
39,818
Ryzen 5 9600(6/12)
38,740
0.888
34,398
0.657
25,436
Core Ultra 5 245KF(14/14)
38,800
0.881
34,180
0.892
34,623
一時は50,000円前後まで価格が下がっていたが、値上げが適用となりコスパ指標は悪化している。性能を考えれば今の価格設定は割高と言わざるを得ない。上位モデルであるCore Ultra 7 265KFの方が安く購入できる。この性能帯でコストパフォーマンスを重視するならCore i5-14600KFやRyzen 5 9600がおすすめだ。数値を見てわかるとおり頭一つ抜き出ている。特にCore i5-14600KFはこの性能帯で1.0を超える唯一のモデルだ。同じLGA1851ならCore Ultra 5 245KFも魅力的なモデルといえる。搭載モデルは世代交代が進む

今でもショップによっては旧世代であるCore i7-14700F搭載モデルも販売されてる状況だが、着実に世代交代が進んでいる。ドスパラではGALLERIAブランドのケースリニューアルが行われ、同時にCore i7-14700F→Core Ultra 7 265Fと完全に切り替えられた。搭載モデルの価格も落ち着き始めたように思う。Ryzen 7 7700搭載モデルに+10,000円~20,000円なら妥当だろう。
G TUNEブランドではまだCore i7-14700Fが併売されている。価格差は10,000円~20,000円だ。Fモデルではないことを考えれば納得の価格設定といえる。セール対象モデルの場合は最大で55,000円まで開いているがそこは気にしなくてもよいだろう。新旧CPUが入り乱れている中で選びづらいかもしれないが、Core Ultra 7 265(F)はそこまで悪くないモデルで候補に入れてもよさそうだ。
Core Ultra 7 265のゲームベンチマーク一覧
フォートナイト


モンハンワイルズ


FF14 黄金のレガシー


Cyberpunk 2077


Cyberpunk 2077 RT+DLSS 3.0


Fire Strike

Steel Nomad Light

PC向けアプリケーションのベンチマーク
Cinebench 2024

Cinebench R23

Blender

7-Zip

Handbrake


Adobe Photoshop(PugetBench)
画像出典:https://helpx.adobe.com/
Core Ultra 7 265搭載おすすめゲーミングPC
GALLERIA XPC7A-R57-GD(ドスパラ)
価格:259,980円+送料3,300円
CPU:Core Ultra 7 265F
GPU:GeForce RTX 5070
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットB860
コスパ:7.1G-GEAR GE7J-L251/ZBH(TSUKUMO)
価格:300,300円+送料2,200円
CPU:Core Ultra 7 265 *カスタマイズ
GPU:Radeon RX 9070 XT *カスタマイズ
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:850W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットB860
コスパ:調査中G TUNE DG-I7G6T(マウスコンピューター)
価格:309,800円(送料込)
CPU:Core Ultra 7 265
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 16GB
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットB860
コスパ:調査中G-Master Spear Z890(サイコム)
価格:316,430円+送料2,920円
CPU:Core Ultra 7 265F *カスタマイズ
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 16GB MSI
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットZ890
コスパ:4.6GALLERIA FPC7A-R57T-W(ドスパラ)
価格:334,980円+送料3,300円
CPU:Core Ultra 7 265F(水冷)
GPU:GeForce RTX 5070 Ti
メモリ:DDR5-5600 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:850W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットB860
コスパ:調査中Core Ultra 7 265(F)搭載のゲーミングPC一覧
製品名
価格
CPU
GPU
メモリ
SSD
電源
GALLERIA XPC7M-R57-GD
254,980
7 265F
RTX5070
16GB
1TB
750W(G)
GALLERIA XPC7A-R57-GD
259,980
7 265F
RTX5070
16GB
1TB
750W(G)
GALLERIA RM7C-R56 Intel Core Ultra搭載
214,980
7 265F
RTX5060
16GB
500GB
650W(B)
GALLERIA RM7C-R56T Intel Core Ultra搭載
234,980
7 265F
RTX5060Ti 8GB
16GB
500GB
650W(B)
GALLERIA RM7C-R57 Intel Core Ultra搭載
269,980
7 265F
RTX5070
16GB
500GB
750W(G)
GALLERIA XA7C-R57
314,980
7 265F
RTX5070
32GB
1TB
750W(G)
GALLERIA XA7C-R57T
359,980
7 265F
RTX5070Ti
32GB
1TB
750W(G)
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Core Ultra 7 265のベンチマーク検証機材

モデル
ベンチマーク検証機Intel ソケットLGA1851
CPU
Core Ultra 7 265 etc.
GPU
GeForce RTX 4090
メモリ
DDR5-5600 32GB
(Crucial CP2K16G56C46U5)
ストレージ
SSD 1TB Gen4 NVMe
(Crucial P3 Plus CT1000P3PSSD8JP)
マザーボード
ASRock Z890 Pro RS WiFi
電源
玄人志向 1200W PLATINUM KRPW-PA1200W/92+

















