GeForce RTX 5060 Ti 8GBの性能比較&ベンチマーク検証を行った。2025年4月16日に新しいグラフィックボードが登場した。待望のミドルクラスのモデルということになる。フルHD環境でのゲームプレイがメインターゲットだ。タイトルや設定次第では高解像度あるいは高リフレッシュレートにも対応できる。GeForce RTX 4060 Ti 8GBに置き換わるモデルとして注目度が高い。
従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 8GBと比べて大きくスペックが引き上げられたわけではない。それでもGPUメモリがGDDR7になり進化は見られる。また、DLSSにマルチフレーム生成が追加(DLSS 4.0)されてより高いフレームレートが実現可能だ。機能面まで見れば進化していることがわかる。GeForce RTX 4060 Ti 8GBからの買い替えだとそこまでのメリットはなさそうだ。同時期に発売されたGeForce RTX 5060 Ti 16GBとの違いについても詳しく検証していく。搭載ゲーミングPCは「GeForce RTX 5060 Ti 8GB搭載おすすめゲーミングPC」で紹介している。GeForce RTX 4060 Ti 8GBが併売されている今は価格が高めになっているが、世代交代が完了すれば一気に価格も引き下げられるはずだ。
- 長所
-
- ミドルハイクラスの人気モデル
- DLSS 4.0をサポートしている
- 省電力性が高い
- 比較的価格が安く購入しやすい
- 短所
-
- VRAM容量が8GBとやや少ない
- 従来モデルから大きな進化が見られない
- こんな方におすすめ
-
- フルHD環境を中心にゲームを楽しみたい方
- 最新機能を安く利用してみたい方
- 重量級タイトルに画質を求めない方
GeForce RTX 5060 Ti 8GBのスペック
世代 | Blackwell |
---|---|
プロセス | 5nm TSMC |
CUDAコア | 4,608 |
ベースクロック | 2407 MHz |
ブーストクロック | 2572 MHz |
GPUメモリ | GDDR7 8GB |
メモリ帯域幅 | 448.0 GB/s |
L2キャッシュ | 32MB |
TDP | 180W |
MSRP | $379 |
国内価格 | 69,800円~ |
発売日 | 2025/04/16 |
GeForce RTX 5060 Ti 8GBのスペック比較
項目 | RTX 5060 Ti 8GB | RTX 5060 Ti 16GB | RTX 4060 Ti 8GB |
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Blackwell | Blackwell | Ada Lovelace |
GPU | GB206 | GB206 | AD106 |
プロセス | 5nm TSMC | 5nm TSMC | 5nm TSMC |
トランジスタ数 | 219億 | 219億 | 229億 |
ダイサイズ | 181m㎡ | 181m㎡ | 188m㎡ |
SM数 | 36/36 | 36/36 | 34/36 |
CUDAコア | 4,608 | 4,608 | 4,352 |
RTコア | 36(第4世代) | 36(第4世代) | 34(第3世代) |
Tensorコア | 144(第5世代) | 144(第5世代) | 136(第4世代) |
ベースクロック | 2407 MHz | 2407 MHz | 2310 MHz |
ブーストクロック | 2572 MHz | 2572 MHz | 2535 MHz |
VRAM | GDDR7 8GB | GDDR7 16GB | GDDR6 8GB |
メモリクロック | 28.0 Gbps | 28.0 Gbps | 18.0 Gbps |
メモリバス | 128 bit | 128 bit | 128 bit |
メモリバンド幅 | 448.0 GB/s | 448.0 GB/s | 288.0 GB/s |
L2キャッシュ | 32MB | 32MB | 32MB |
NVENC | 第9世代NVENC×1基 | 第9世代NVENC×1基 | 第8世代NVENC×1基 |
NVDEC | 第6世代NVDEC×1基 | 第6世代NVDEC×1基 | 第5世代NVDEC×1基 |
接続インターフェース | PCIe 5.0 | PCIe 5.0 | PCIe 4.0 |
TDP | 180W | 180W | 160W |
補助電源 | 1x 8-pin | 1x 16-pin | 1x 16-pin |
MSRP | $379 | $429 | $399 |
国内価格 | 69,800円~ | 84,800円~ | 67,800円~ |
発売日 | 2025/04/16 | 2025/04/16 | 2023/05/24 |
*価格は発売時点*価格は発売時点
GeForce RTX 5060 Ti 8GBのスペックについて見ていく。比較対象は従来モデルであるGeForce RTX 4060 Ti 8GBと現行の大容量VRAM搭載モデルであるGeForce RTX 5060 Ti 16GBだ。
RTX 4060 Ti 8GBとスペックは酷似している
GeForce RTX 5060 Ti 8GBは、Blackwell世代のミドルクラスモデルとなる。GPUはGB206だ。製造プロセスはTSMC製5nmで、GeForce RTX 4060 Ti 8GBと同じものが採用されている。トランジスタ数は10億減少して219億だ。ダイサイズも少しだけ小さくなり181m㎡となっている。SM数は2基増えただけで36基となる。CUDAコアも2基×128=256増えて4,608となるRTコア・Tensorコアもそれぞれ増加している。
VRAMは容量こそ8GBと共通だが、規格がGDDR6からGDDR7へと変更されている。メモリクロックも18.0 Gbpsから28.0 Gbpsへと55%も速い。メモリバスは128 bitと共通ながらメモリバンド幅は448.0 GB/sに到達だ。ベースクロックは97MHz高く2,407MHzに、ブーストクロックも37MHz高く2,572となる。1%-4%アップに留まる。L2キャッシュ容量は32MBと同等だ。TDPは160W→180Wへと13%高くなった。これはVRAM容量が変わったことに起因する。補助電源は1×8-pinとなっている。
NVINC/NVDECなども進化している
動画ハードウェアアクセラレータのNVENC及びNVDECも世代が進んだ。動画のエンコードやデコードも快適に行える。それぞれ1基搭載と上位モデルとは差別化が図られている。接続インターフェースもPCIe 4.0からPCIe 5.0となっている。互換性があるのでPCIe 4.0での使用も可能だ。パフォーマンスに与える影響は微々たるものでどちらを選択しても問題はない。PCIe 4.0接続だからといってパフォーマンスが目に見えて落ちるわけではないのだ。
MSRPは$20引き下げられた
GeForce RTX 5060 Ti 8GBのMSRPは$379だ。GeForce RTX 4060 Ti 8GBよりも$20安く販売されている。ミドルクラスとしてはありがたい価格設定だ。国内販売価格では+2,000円高くなってしまっている。円安や部材高騰など様々な要因があるのだろう。発売から時間が経てば国内価格は落ち着いてくるはずだ。
RTX 5060 Ti 16GBとの違いはVRAM容量・価格のみとなる
今世代でもVRAM 16GB版が用意されている。両モデルの違いはVRAM容量と価格のみだ。前世代ではTDPにも違いがあったが、今回はどちらも180Wでまとめられている。VRAM容量が16GBあることで高解像度でのゲームプレイやレイトレーシングの有効時に有利になると考えられる。価格差は$50とそこまで大きくないが、国内販売価格では15,000円の差がある。$1=150円とすれば7,500円の差であれば上位モデルも魅力的な選択肢となるように思う。
GeForce RTX 5060 Ti 8GBの特徴&強み
60番台のグレードでしっかりと底上げが行われている
GeForce RTX 5060 Ti 8GBのゲーム性能スコアは31,012だ。従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 8GBよりも11%程度パフォーマンスが向上している。GeForce RTX 4070には届かず性能差は11%弱だ。2世代前のGeForce RTX 3060 Tiと比べると22%程度性能アップだ。性能の伸びや天井を打っているといえそうだ。DLSS 4.0などの機能面の強化がメインとなる。
VRAM 16GB版と比べると1%-2%程度低くなっている。フルHD環境での差はほとんどないが、WQHD環境以上になるとその差が広がる。性能的なメインターゲットはフルHDだが、DLSS 4.0を活用すればWQHD環境以上にも対応できるポテンシャルがある。高解像度あるいは高設定を重視するならGeForce RTX 5060 Ti 16GBも検討しよう。VRAM 8GB版とは明確な差が表れる。
初動の価格設定は悪くない
製品名 | ゲーム性能 | VRAM | メモリ規格 | TDP | 価格 | コスパ | 発売日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
RX 9070 | 41,093 | 16GB | GDDR6 | 220W | 103,800 | 0.396 | 2025/03/06 |
RTX 5070 | 39,624 | 12GB | GDDR7 | 250W | 118,800 | 0.334 | 2025/03/04 |
RTX 5060 Ti 16GB | 31,460 | 16GB | GDDR7 | 180W | 84,800 | 0.371 | 2025/04/15 |
RTX 5060 Ti 8GB | 31,012 | 8GB | GDDR7 | 180W | 69,800 | 0.444 | 2025/04/15 |
RTX 4060 Ti 16GB | 28,061 | 16GB | GDDR6 | 165W | 販売終了 | – | 2023/07/18 |
RTX 4060 Ti 8GB | 28,036 | 8GB | GDDR7 | 160W | 58,800 | 0.477 | 2023/05/24 |
国内の販売価格は69,800円~と悪くない。GeForce RTX 4060 Ti 8GBの初動価格が67,800円だったことを考えると価格は上がっているが、昨今の円安などの状況を綱領すれば仕方がない。2025年4月時点でGeForce RTX 4060 Ti 8GBの価格が58,800まで落ちている。+11,000円で最新のGeForce RTX 5060 Tiが選択できるなら候補に入るユーザーも多いのではないかと思う。VRAM 16GB版は+15,000円の84,800円で販売されている。コストパフォーマンス的には8GB版の方が優れている。
すでに搭載ゲーミングPCのラインナップが多い
発売直後からGeForce RTX 5060 Ti 8GBを搭載したゲーミングPCが登場している。ドスパラ・マウスコンピューター・パソコン工房・フロンティアなど各メーカーがこぞって販売中だ。人気の高いGeForce RTX 4060 Ti 8GBの後継モデルということもあって力が入っているように思う。今はまだGeForce RTX 4060 Ti 8GBとの価格差が大きく選びづらさがあるのも事実だ。時間が経ってGeForce RTX 4060 Ti 8GB搭載モデルが市場から消えた時が購入のタイミングとなる。
ベンチマーク計測のテスト環境まとめ
モデル | ベンチマーク検証機AMDソケットAM5 |
---|---|
CPU | Ryzen 7 9800X3D |
GPU | GeForce RTX 5060 Ti 8GB etc. |
メモリ | Corsair CMK32GX5M2B5600C36【DDR5-5600 16GB×2】 |
ストレージ | Crucial P5 Plus CT1000P5PSSD8JP 1TB Gen4 NVMe |
マザーボード | ASUS ROG STRIX X670E-A GAMING WIFI |
電源 | 玄人志向 1200W PLATINUM KRPW-PA1200W/92+ |
テスト環境をまとめている。CPUはZen 5のRyzen 7 9800X3Dだ。現行トップクラスのゲーム性能を持ちCPUのボトルネック軽減が期待できる。このモデルでボトルネックが発生すれば仕方ないとあきらめがつく。グラフィックボードはGeForce RTX 5060 Ti 8GBを中心にGeForce RTX 5060 Ti 16GBやGeForce RTX 4060 Tiを選択している。メモリはDDR5-5600 32GB、SSDは1TB Gen4 NVMeだ。マザーボードはASUS製のX670E-Aだ。電源ユニットは玄人志向の1200W PLATINUMだ。GeForce RTX 5090やGeForce RTX 4090にも耐えられる高容量モデルとなる。
GeForce RTX 5060 Ti 8GBのベンチマーク一覧(ゲーム)
Black Myth
Unreal Engine 5採用の注目タイトルだ。グラフィックスの質が高く不可も高めだ。今回は設定超高でのベンチマークを計測した。GeForce RTX 5060 Ti 8GBは、従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 8GBよりも30%前後フレームレートが向上している。GeForce RTX 5060 Ti 16GBと同等のフレームレートが出ているのは圧巻だ。GeForce RTX 5070と比べると25%程度低くなっている。GeForce RTX 5060 Ti 8GBで100fps以上を維持したいなら設定を下げる必要が出てくる。Radeon RX 7700 XTはふるわずGeForce RTX 4060よりも落ち込む結果となった。
Bright Memory
Bright Memmoryでは従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 8GBよりもフルHDで14%、WQHDで18%、4Kで20%フレームレートが向上している。VRAM 16GB版のGeForce RTX 5060 Tiと比べるとフルHDとWQHDでは同じだが、4K環境では16GB版が12%程度上回っている。Radeon RX 7700 XTはスコアが全く伸びずAMD Radeonシリーズに最適化がされていないのではないかと思う。GeForce RTX 4060にも全く届かない水準は不可解だ。
Dune
DuneでもGeForce RTX 5060 Ti 16GBとそこまで差があるわけではない。従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 8GBよりもフルHDで25%、WQHDで38%、4Kで40%も向上している。Duneでの伸びはかなり大きいといえるだろう。GeForce RTX 4070 SUPERとの性能差は10%-23%となる。フルHDなら性能差は小さい。Radeon RX 7700 XTがずば抜けたパフォーマンスを発揮している。GeForce RTX 5070に匹敵する性能は圧巻だ。GeForce RTX 5060 Ti 8GBよりも最大で40%も上回っている。
モンハンワイルズ
モンハンワイルズはAMD Radeonシリーズとの相性のよいタイトルだ。GeForce RTX 5060 Ti 8GBと同程度の性能であるはずのRadeon RX 7700 XTが、GeForce RTX 5070を押さえてトップになっていることからもわかるだろう。また、VRAM容量が重要なタイトルといえる。GeForce RTX 5060 Ti 8GBは、従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 8GBよりもフルHDで14%、WQHDで8%、4Kで14%高くなっている。GeForce RTX 5060 Ti 16GBと比べるとフルHDで10%、WQHDで30%、4Kで39%も低い。高解像度になるほどその差が広がる形だ。なお、VRAM 8GBでは最高設定でのプレイは難しい。
FF14 黄金のレガシー
FF14でのフレームレートを見ていく。従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 8GBと比べるとフルHDでのフレームレートは同じだ。WQHDでは18%高く、4K環境でも27%高くなっている。GeForce RTX 4060 Ti 16GBと比べるとフルHDでも14%程度上回っている。何度か計測してみたがGeForce RTX 4060 Tiがなぜか高いフレームレートを計測した。Radeon RX 7700 XTと比べるとフルHDでは2%低いが、WQHDで1%、4Kで20%高くなっている。70番台のグラフィックボードとの性能差は大きいと考えてよい。GeForce RTX 5070との性能差は最大で30%と大きい。16GB版との性能差はそれほどなく環境によってはGeForce RTX 5060 Ti 8GBが上回ることもあるぐらいだ。
FF15
FF15でもしっかりと性能が伸びていることがわかる。従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 8GBと比べるとフルHDで20%、WQHDで24%、4Kで24%高い。Radeon RX 7700 XTと比べても5%-12%程度スコアで上回っている。16GBだからといってスコアが高くなるわけではない。WQHDでは8GB版の方が高いぐらいだ。
Forza Horizon 5
Forza Horizon 5でも従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 8GBにフルHDで劣ってしまっている。WQHD環境では8%高く、4K環境でも10%高い。GeForce RTX 5060 Ti 16GBになるとさらに性能が高くフルHDで9%、WQHDで23%、4Kで32%上回っている。明らかにVRAM消費量の多いタイトルだといえるだろう。Radeon RX 7700 XTと比べるとフルHDでは13%高いが、WQHD及び4Kではそれぞれ1%・10%低くなっている。
フォートナイト
フォートナイトでは一般的な環境を想定してフルHDのみで計測した。プリセット最高・中・低の3つの環境でのフレームレートを見ていく。低設定や中設定ではGeForce RTX 4060 Ti 8GB以上のモデルでそこまで大きな差が出ない。GeForce RTX 4060 Ti 16GBについてはスコアが全く伸びなかったのが気になる。何度か計測したものの原因は不明だ。GeForce RTX 5060 Ti 8GBについても低設定と中設定ではGeForce RTX 4060 Ti 8GBを上回ったが、最高設定では10%程度劣る。Radeon RX 7700 XTと比べるとフルHDで26%、WQHDで33%上回っている。4K環境ではRadeon RX 7700 XTの方が5%高い。
Cyberpunk 2077
Cyberpunk 2077は負荷の高いオープンワールドのゲームだ。設定をウルトラにしてベンチマークを計測した。GeForce RTX 5060 Ti 8GBは、従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 8GBと比べてフルHDで24%、WQHDで30%、4Kで53%もフレームレートが高い。GeForce RTX 5060 Ti 16GBとは同等のパフォーマンスを発揮できると考えてよい。この段階ではVRAM容量のインパクトはない。
Cyberpunk 2077アップスケーリング
Cyberpunk 2077でアップスケーリングを有効化した時のパフォーマンスを見ていく。フレーム生成をONとしている。NVIDIAでいえばDLSS 3.0ということだ。GeForce RTX 4060 Ti 8GBと比べるとフルHDで16%、WQHDで25%、4Kで36%高い。GeForce RTX 5060 Ti 16GB版との性能差はないといえるだろう。驚くべきはRadeon RX 7700 XTのフレームレートだろう。GeForce RTX 5070でさえも上回るパフォーマンスは圧巻だ。GeForce RTX 5060 Ti 8GBと比べると最大で35%もフレームレートが高い。
Cyberpunk 2077レイトレーシング
次はレイトレーシング性能だ。GeForce RTX 5060 Ti 8GBの性能だとフルHD環境でもやや苦しい。GeForce RTX 5060 Ti 16GBになると明らかにフレームレートは高くなるが、それでも60fpsには届かない。Radeon RX 7700 XTはフルHDでも40.2fpsとGeForce RTX 5060 Ti 8GBよりも21%低くなっている。高解像度でフレームレートが高いのはVRAM容量が多いからではないかと思う。
Cyberpunk 2077レイトレーシングDLSS 4.0
次にDLSS 4.0のパフォーマンスを見ていく。非対応のGeForce RTX 40シリーズ及びRadeon RX 7000シリーズではフレーム生成をONにした状態のパフォーマンスを記載している。DLSS 4.0の効果は大きくフルHD環境でもフレームレートは6倍で295.8fpsとなる。一方で、WQHDや4KではGeForce RTX 5060 Ti 16GBに軍配が上がる。DLSS 4.0を使用すれば60番台のモデルでも高解像度でのゲームプレイが現実的なものになる。VRAM 16GB版が魅力的な選択肢となるだろう。フルHD環境だけならGeForce RTX 5060 Ti 8GBで十分すぎる。
GeForce RTX 5060 Ti 8GBのベンチマーク一覧(クリエイティブ/消費電力など)
Blender
Blenderでのベンチマークスコアを計測している。従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 8GBと比べるとベンチマークスコアは13%弱高くなっている。特にjunkshopでの伸びはが20%以上と大きい。VRAM容量の多いGeForce RTX 5060 Ti 16GBとスコアの差はほとんどなく同等といえるだろう。それはGeForce RTX 4060 Ti 16GB/8GBでも変わらない。Radeon RX 7700 XTは苦戦していてスコアはGeForce RTX 5060 Ti 8GBの半分程度となる。
Handbrake
動画のエンコードに掛かる時間を計測した。使用した動画は4Kのゲームプレイ動画だ。GeForce RTX 5060 Ti 8GBでは1分54秒だ。GeForce RTX 4060 Tiよりも12秒速くなっている。GeForce RTX 4070 SUPERと比べても高速処理が可能となった。これは新しい第9世代のNVENCのおかげかもしれない。
Premiere Pro
Puget Benchmarkでパフォーマンスを計測した。GeForce RTX 5060 Ti 8GBのスコアは10,877で、従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 8GBよりも12%程度向上している。VRAM 16GB版とのスコア差は7%程度とやや大きい。GeForce RTX 4060 TiではVRAM容量による差は出ていなかった今世代では大きくなっている。
消費電力
FF14のベンチマーク計測時の消費電力を計測した。ゲームプレイ時の最大消費電力は156.7Wだ。平均は131.2Wとなる。数値は従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 8GBと変わらない。性能が10%程度伸びていることを考えれば省電力性は向上しているといえる。アイドル時の消費電力も7Wと抑えられている。VRAM 16GB版の方が消費電力が低いのは気になるところだが、FF14ではGeForce RTX 5060 Ti 8GBの方がフレームレートが高くなったのでうまく性能を引き出せなかったのかもしれない。公式スペックのTDP 180Wよりは13%程度低いが、グラフィックス負荷の高いタイトルであればもう少しTDPに近い数値になりそうだ。
温度
グラフィックボードの温度を見ていく。GEForce RTX 5060 Ti 8GBは最大でも61.0℃とそこまで高くなるわけではない。GeForce RTX 5060 Ti 16GBとはほとんど変わらない。上位のGeForce RTX 5070が69.4℃なので12%程度低いことがわかる。前世代のGeForce RTX 4060 Ti 8GBと比べると10%も温度が低い。アイドル時でさえも低くなっている。このクラスであれば温度管理を気になる必要はないかもしれないが、エアフローに制限のあるミニタワーでも扱いやすいといえるだろう。
GeForce RTX 5060 Ti 8GB搭載おすすめゲーミングPC
LEVEL-M1P5-R45-SKX(パソコン工房)
価格:144,800円+送料2,200円
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 8GB
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 500B NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中
Ryzen 5 4500×GeForce RTX 5060 Ti 8GB搭載のゲーミングPCだ。税込15万円以下で購入できる割安なGeForce RTX 5060 Ti 8GB搭載モデルとなる。CPU性能はそれほど高くなく価格相応だ。性能が低いから価格が安い、それだけのことだ。高リフレッシュレートでのゲームプレイで足かせとなる可能性はある。とにかく価格を抑えたユーザー向けだ。まずは安く抑えておいおいCPUのアップグレードをするのもよいだろう。Ryzen 5 5500やRyzen 5 5600があれば理想だった。構成はメモリDDR4-3200 16GB・SSD 500GB NVMeと平均的といえる。電源ユニットは650W BRONZEだ。豊富なカラーバリエーションで多くのユーザーを魅了している。納期は2-3週間後の出荷と長めだ。
Magnate-G MV-TiW RTX5060Ti 8GB搭載 (ドスパラ)
価格:174,980円+送料3,300円
CPU:Core i5-14400F
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 8GB
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:8.2
ドスパラのコスパ重視ゲーミングブランドTHIRDWAVE-GシリーズのCore i5-14400F搭載モデルだ。旧世代のCPUながら現行モデルと比べても引けを取らないゲーム適正を持ちGeForce RTX 5060 Ti 8GBとのバランスもよい。フルHD環境で思う存分ゲームを楽しみたいならこのCPUを基準に考えたい。メモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeと構成は平均的だ。電源ユニットは650W BRONZEを東亜氏している。ケースデザインもよくカスタマイズでARGB対応ファンを追加できる。光るゲーミングPCが欲しいなら魅力的な選択肢となるだろう。
GALLERIA RM7C-R56T(ドスパラ)
価格:224,980円+送料3,300円
CPU:Core i7-14700F
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 8GB
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中
Core i7-14700F×GeForce RTX 5060 Ti 8GB搭載の一台だ。GeForce RTX 4060 Ti 8GB搭載モデルで後半に人気出てきた組み合わせの後継モデルとなる。224,980円とまだ価格は高めだが、20万円前後まで価格が下がればぐっとおすすめしやすくなる。CPU性能が高いことでゲームプレイ+αで考えることができる。構成はメモリ16GBとSSD 500GB Gen4 NVMeとこの性能帯では一般的なものだ。電源ユニットは650W BRONZEを搭載している。ガレリアのケースが好きな方には刺さるはずだ。
Lightning-G AV-Ti7XW Ryzen7 7800X3D/RTX5060Ti 8GB搭載 (ドスパラ)
価格:229,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 7 7800X3D
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 8GB
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:7.4
Ryzen 7 7800X3D×GeForce RTX 5060 Ti 8GB搭載のゲーミングPCだ。コスパ重視のブランドということでGALLERIAよりも安く購入できる。CPUにRyzen 7 7800X3Dを搭載していて229,980円なら悪くない。ガレリアのCore i7-14700Fと同等だ。マルチコア性能ではCore i7-14700Fが上だが、ゲーム適正では大きく上回る。将来的にグラフィックボードの換装をするなら対応しやすいはずだ。構成はメモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeとなる。電源ユニットは750W GOLD搭載だ。+5,000円でARGB対応ファンへ変更できる。ゲーミングPCを光らせたいなら一考の価値がある。
ZEFT Z56T(セブン)
価格:271,480円(送料込)
CPU:Core Ultra 5 235
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 8GB
メモリ:DDR5-5600 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中
CPUにCore Ultra 5 235を搭載したモデルだ。Core Ultra 5 235は14コア14スレッドと高いスペックを持つ。BTOパソコンでは下位モデルのCore Ultra 5 225が一般的で希少性がある。GeFoce RTX 5060 Ti 8GBとのバランスも良好だ。メモリDDR5-5600 16GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成は充実している。電源ユニットは650W BRONZEを搭載している。PCケースは「Cooler Master SILENCIO S600」だ。静音性にこだわったケースとなる。計算されつくした設計でノイズ軽減を実現している。防音材も貼られている。また最近あまり見かけなくなったSD&MMCカード対応カードリーダー付きだ。
GeForce RTX 5060 Ti 8GB搭載のゲーミングPC一覧
製品名 | 価格 | CPU | GPU | メモリ | SSD | 電源 |
---|---|---|---|---|---|---|
Lightning-G AV-Ti7XW Ryzen7 7800X3D/RTX5060Ti 8GB搭載 | 229,980 | 7 7800X3D | RTX5060Ti 8GB | 16GB | 500GB | 750W(G) |
GALLERIA RM5C-R56T Intel Core Ultra搭載 | 214,980 | 5 225F | RTX5060Ti 8GB | 16GB | 500GB | 650W(B) |
GALLERIA RM7C-R56T | 224,980 | i7-14700F | RTX5060Ti 8GB | 16GB | 500GB | 650W(B) |
GALLERIA RM7C-R56T Intel Core Ultra搭載 | 234,980 | 7 265F | RTX5060Ti 8GB | 16GB | 500GB | 650W(B) |
Magnate-G MV-TiW RTX5060Ti 8GB搭載/span> | 174,980 | i5-14400F | RTX5060Ti 8GB | 16GB | 500GB | 650W(B) |
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