
マウスコンピューターが販売する「NEXTGEAR JG-A5G60(5 4500×RTX 5060)」のレビューをまとめた。現行のBlackwell世代のミドルクラスであるGeForce RTX 5060を搭載したゲーミングPCだ。フルHD環境でのゲームプレイに適した性能を有している。CPUに低価格のRyzen 5 4500を選択することで抑えている。性能面ではやや物足りなさがあるので、価格を重視したいユーザー向けといえる。
コストパフォーマンスの評価は8.6と優秀だ。ミドルクラスのゲーミングPCに求められる選びやすさがあり、エントリークラスと言えるかもしれない。これからPCゲームを始めるなら候補に入っていてもおかしくない。良い点と悪い点がはっきり存在しているモデルであることは抑えておこう。特にCPU性能の低さは注意すべきポイントだ。場合によってはRyzen 5 5500へのアップグレードを検討しよう。NEXTGEAR JG-A5G60の持つ特徴をしっかりと理解してから選んでほしい。
- 長所
-
- 価格が抑えられていて選びやすい
- 幅広いジャンルのゲームをプレイできる
- 初心者も安心の3年保証
- 短所
-
- CPU性能が低く、用途の幅は狭い
- 古い規格のパーツが採用されている
- こんな方におすすめ
-
- 初めてゲーミングPCを購入する方
- フルHDでゲームプレイする方
- 予算を抑えたい方
NEXTGEAR JG-A5G60(5 4500×RTX 5060)のスペック解説

| メーカー | マウスコンピューター |
|---|---|
| ブランド名 | NEXTGEAR |
| 製品名 | NEXTGEAR JG-A5G60(5 4500×RTX 5060) |
| 価格 | 139,800円(税込) |
| CPU | Ryzen 5 4500(レビュー) |
| CPUクーラー | 空冷 |
| グラボ | GeForce RTX 5060(レビュー) |
| メモリ | DDR4-3200 16GB |
| SSD | 1TB NVMe |
| 電源 | 750W 80PLUS BRONZE |
| マザーボード | チップセットB550 |
| おすすめ度 | Aランク |
| 評価 | ・コスパ 7.3 ・ショップ評価 9.7 |
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NEXTGEAR JG-A5G60(5 4500×RTX 5060)のカスタマイズを評価
| パーツ | おすすめ度 | 詳細 |
|---|---|---|
| OS | 変更なし | |
| オフィスソフト | 変更なし | |
| CPU | AMD Ryzen 5 5500 プロセッサ ( 6コア / 12スレッド / 3.6GHz / 最大4.2GHz / L3キャッシュ16MB )+7,700円 |
|
| CPUグリス | 変更なし | |
| メモリ | 32GB メモリ [ 16GB×2 ( DDR4-3200 ) / デュアルチャネル ] +14,300円 | |
| SSD (M.2) | 変更なし | |
| 外付けストレージ | 変更なし | |
| 光学ドライブ(外付け) | 変更なし | |
| 電源 | 変更なし | |
| UPS | 変更なし | |
| 無線LAN | Wi-Fi 6E ( 最大2.4Gbps ) 対応 IEEE 802.11 ax/ac/a/b/g/n準拠 + Bluetooth 5内蔵 +6,380円 |
|
| 外付け拡張デバイス | 変更なし | |
| ウイルス対策・セキュリティソフト | 変更なし | |
| ソフトウェア1(プリインストール) | 変更なし | |
| ソフトウェア2(バンドル) | 変更なし | |
| パソコン引越しソフト | 変更なし | |
| パソコン下取りサービス | 変更なし | |
| データ復旧サービス | 変更なし | |
| 各種出張サービス | 変更なし | |
| サポート | [3年保証/PC本体] センドバック修理保証 +安心パックサービス(専用ダイヤル/即日修理) +5,500円 |
|
| 電話サポート | 変更なし | |
| 破損盗難保証サービス | 変更なし | |
| HUB | 変更なし | |
| USB周辺機器 | 変更なし | |
| LANケーブル | 変更なし | |
| サプライ | 変更なし |
一般的なBTOパソコンで人気のカスタマイズ項目を黄色のマーカーで示している。当該モデルに関してはカスタマイズを推奨していない。カスタマイズで人気かつパフォーマンス面に影響を与えるメモリ・SSD・電源ユニットに不足がないからだ。ミドルクラスの性能的にメモリは16GBでよく、SSDも標準で1TBの容量がある。電源も余裕がある750W 80PLUS BRONZEを搭載している。こだわりがある場合を除いて、構成はカスタマイズする必要がない。
NEXTGEAR JG-A5G60の弱点であるCPUのカスタマイズを検討する方もいるかもしれないが、+7,700円でRyzen 5 5500にアップグレードするならRyzen 7 570X搭載モデルの「NEXTGEAR JG-A7G60(7 5700X×RTX 5060)(149,800円)」を選ぶべきだろう。安心パックサービスは検討してもよいかもしれない。+5,500円でワンランク上のサポートを受けられる。専用ダイヤルが用意されて手厚いサポートを受けることができ、修理も優先されて最短即日で完了だ。これが5,500円なら高くないように思う。
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NEXTGEAR JG-A5G60(5 4500×RTX 5060)の特徴
ゲーミングモニター付きのキャンペーンモデル販売中
2025年11月12日(水)11:00~2026年1月14日(水)11:00までの期間限定で、ゲーミングモニター付きのキャンペーンモデルが販売されている。ケースカラーが黒色に限定されるものの、無償でゲーミングモニターがプレゼントされるのはメリットが大きい。モニター付きのモデルだとコスパ指標は8.0まで上がる。

23.8インチフルHD(100Hz)モニターだ。市場価格は17,780円となる。昨今のゲーム事情的に100Hzだと物足りなさがあるかもしれないが、NEXTGEAR JG-A5G60の性能からすれば十分ではないかと思う。
価格が安く構成に優れたモデル
139,800円という低価格を実現しながら、カスタマイズする必要のない余裕のある構成が魅力だ。価格の安いモデルは多くても、NEXTGEAR JG-A5G60のようにしっかりした構成も持つモデルは少ない。SSD容量が1TBあることは大きなメリットだ。価格を抑えるために500GB搭載モデルが主流の中、標準で1TBの容量は利便性が高い。
オンラインゲームはアップデートの度に必要な容量が徐々に高まる。今では200GB以上必要なものも珍しくない。500GBと1TBは2倍の差に見えるかもしれないが、実際にはそれよりも大きな差となることもある。たとえば、OSや必須のアプリで100GBを使用すると、空き容量は400GBと900GBだ。その差は2.25倍にまで広がり、必須のアプリ・ゲームが増えるとさらに倍率は高くなる。当然優れているのはSSDだけではない。
電源に750W 80PLUS BRONZEを採用しているのもポイントだ。ミドルクラスの場合、多くのモデルが650W 80PLUS BRONZEを採用している。電源容量が100W大きくして余裕を持たせている。電源はカスタマイズ人気が高いが、カスタマイズせずとも満足できるはずだ。通常BTOパソコンの標準構成では物足りないことが多い中で充実の構成は強みになる。
構成を補うためにカスタマイズして価格が高くなることもよくあることだ。ミドルクラスのゲーミングPCは構成を最低限にして価格を抑え、選びやすさを強調するモデルが中心である。あえて構成を充実させることでカスタマイズ不要のモデルに仕上げ、結果的に安価に選択できるモデルとなる。NEXTGEAR JG-A5G60は価格だけではない優秀な構成も武器にしたモデルだ。
CPU性能が低く用途の幅は狭い
NEXTGEAR JG-A5G60の弱点はCPUにRyzen 5 4500を搭載していることだ。Ryzen 5 4500搭載が価格を抑える鍵ともなっているため、メリットとデメリットを併せ持っているといえる。カスタマイズでRyzen 5 5500へアップグレードできるが、費用は7,700円とやや高めだ。これでRyzen 7 5700X搭載モデルと価格差が2,300円まで縮まる。ここまでくればRyzen 5 5500へアップグレードするメリットはない。
Ryzen 5 4500の性能は何をするにも少し物足りなさを感じる。ミドルクラスのGeForce RTX 5060でもそれなりにCPU性能の差が出てしまう。特にGPU負荷の軽いタイトルだとGeForce RTX 5050搭載モデル並に落ち込んでしまうこともある。妥協できる範囲ではないかと思う。初期構成を抑えつつ、将来的にCPUのアップグレードを見据えているユーザー向けだ。
問題はゲーム以外の用途だ。動画の編集・イラスト作成のようなクリエイター向けの用途には適していない。ブラウザを複数立ち上げての文章作成などでも、小さな影響が出ることもある。動画の編集なども本格的なソフトを使用しなければ問題はない。たとえば字幕やカットを中心なら問題なく行える。ライトな用途には幅広く対応できる。注意点として、どういった用途でも長く続けると徐々に本格的なものになっていくものだ。
徐々にCPU性能の不足を体感するようになっていくだろう。ゲーム性能は十分でも、ゲーム以外の用途で満足できなくなる。そのため、当該モデルは多くの用途を想定するよりも、ゲームをメインとした用途に絞って選択したい。それでも、最初はゲームしか考えていなくても、色々なものに興味が出てくるものだ。パソコンはできることが多いことから、何に興味を持つかはわからない。CPUの性能が控えめであることは、長く使う上でデメリットになりやすい。
そこまで性能が高いモデルではないこともあり、用途がゲームに固定される初心者の方に向けたエントリークラスとしては優秀なモデルだ。Ryzen 5 4500の性能をよく理解した上級者の方には問題なくおすすめできる。価格を見て候補に加えてしまうと後悔しやすいので注意してほしい。CPU性能はCPU比較表にわかりやすくまとめている。不安な方は確認して許容範囲かどうかを判断してほしい。
手厚いサポートと長期保証で安心感がある
当該モデルを販売するマウスコンピューターは手厚いサポートと長期保証付きで初めてのゲーミングPC購入でも安心できる。まずは24時間365日の電話サポートだ。夜や休日しか時間が取れない方でも問題なくサポートを受けられる。大手BTOメーカーならではの特徴だ。+5,500円の安心パックサービスに加入すると専用ダイヤルが用意されて、即日修理とワンランク上のアフターサポートが提供される。
保証は標準で3年間に設定されている。多くのBTOメーカーのパソコンが1年保証であることを考えると十分すぎる。通常1年→3年への延長保証では10%程度の費用が掛かるのでお得だ。なお、マウスコンピューターでは3年以上の延長保証は設定がない。より長期期間の保証を求める方にはデメリットとなってしまう。
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NEXTGEAR JG-A5G60(5 4500×RTX 5060)のベンチマーク計測
当サイトが保有するベンチマーク機をNEXTGEAR JG-A5G60と同等の構成に換装してパフォーマンスを計測している。全く同じ数値になるわけではないが近似値は得られるはずだ。購入の際の参考にしていただければと思う。
フォートナイト
フォートナイトではRyzen 5 4500搭載モデルでは苦しい。設定を調整することでフレームレートはある程度伸ばせる。100Hz対応モニターでも完全に活かせない。Ryzen 7 5700XとGeForce RTX 5050の組み合わせの方がフレームレートが高い。
FF14
フルHD環境ではGeForce RTX 5050搭載モデルと変わらない。WQHD環境になると86.0fpsとそこそこのフレームレートが出る。Ryzen 5 4500搭載モデルの正しい運用はできる限り画質あるいは解像度を上げることかもしれない。Ryzen 7 5700X搭載モデルとの差は最大で15%程度だ。
モンハンワイルズ
モンハンワイルズでもそれなりにフレームレートの差が出ている。Ryzen 7 5700X搭載モデルよりも7%弱フレームレートが低い。Ryzen 5 7500Fになるとさらに高いフレームレートを維持できる。
Black Myth
Black Mythでも思ったほどフレームレートが伸びない。Ryzen 5 7500Fとの相性がよいタイトルのようだ。Core Ultra 5 225もそこまでフレームレートが伸びない。
Cyberpunk 2077
フルHD環境ならGeForce RTX 5050搭載モデルと変わらない。Ryzen 7 5700X×GeForce RTX 5060搭載モデルよりも20%以上もフレームレートが落ち込んでしまう。当然DLSS 4.0を有効化してGPU負荷を下げるとその差が広がることになる。
同じマウスコンピューターの製品と比較
| NEXTGEAR | NEXTGEAR | |
|---|---|---|
| イメージ | ![]() |
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| 製品名 | NEXTGEAR JG-A5G60(5 4500xRTX 5060) | NEXTGEAR JG-A7G60(7 5700X×RTX 5060) |
| ケース | ミニ | ミニ |
| 価格 | 139,800円 | 149,800円 |
| 送料 | 無料 | 無料 |
| CPU | Ryzen 5 4500 (6コア12スレッド) |
Ryzen 7 5700X (8コア16スレッド) |
| CPUクーラー | 空冷 | 空冷 |
| GPU | RTX 5060 | RTX 5060 |
| メモリ | DDR4-3200 16GB | DDR4-3200 16GB |
| SSD | 1TB NVMe | 1TB Gen4 NVMe |
| 電源 | 750W BRONZE | 750W BRONZE |
| マザーボード | B550 | B550 |
| 納期 | 約6営業日 | 約6営業日 |
| 基本保証 (延長保証) |
3年間 (-) |
3年間 (-) |
| 電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
| 公式 | 公式 | 公式 |
| 公式 | 当ページ | レビュー |
同じマウスコンピューターのNEXTGEAR JG-A7G60(7 5700X×RTX 5060)と比較していく。大きな違いはCPUだ。より性能の高いRyzen 7 5700Xを搭載していて+10,000円だ。また、SSDについてはGen4接続が選択されている。この価格差ならNEXTGEAR JG-A7G60(7 5700X×RTX 5060)を選ぶ方が幸せになれそうだ。
他社BTOメーカーのモデルと比較
| ブランド名 | NEXTGEAR | Lightning-G |
|---|---|---|
| イメージ | ![]() |
![]() |
| 製品名 | NEXTGEAR JG-A5G60(5 4500 x RTX 5060) | Lightning-G AV-Ti5W Ryzen5 4500/RTX5060Ti 8GB搭載 |
| ケース | ミニ | ミニ |
| 価格 | 139,800円 | 139,980円 |
| 送料 | 無料 | 3,300円 |
| CPU | Ryzen 5 4500 (6コア12スレッド) |
Ryzen 5 4500 (6コア12スレッド) |
| CPUクーラー | 空冷 | 空冷 |
| GPU | RTX 5060 | RTX 5060 Ti 8GB |
| メモリ | DDR4-3200 16GB | DDR4-3200 16GB |
| SSD | 1TB NVMe | 500GB Gen4 NVMe |
| 電源 | 750W BRONZE | 650W BRONZE |
| マザーボード | B550 | B550 |
| 納期 | 約6営業日 | 翌日出荷 |
| 基本保証 (延長保証) |
3年間 (-) |
1年間 (最長5年間) |
| 電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
| 公式 | 公式 | 公式 |
ドスパラのLightning-G AV-Ti5Wと比較していく。Lightning-GシリーズではGeForce RTX 5060搭載モデルとGeForce RTX 5060 Ti 8GB搭載モデルが同じ価格で販売されている。NEXTGEAR JG-A5G60と同じコストパフォーマンスに特化した廉価ブランドだ。本体価格はNEXTGEAR JG-A5G60の方が180円安い。さらに、送料もかからないので実質の価格差は3,480円となる。
総合的に見るとLightning-G AV-Ti5Wの方が優れているが、NEXTGEAR JG-A5G60も構成が充実していて選択肢として悪くない。GPUはワンランク上のGeForce RTX 5060 Ti 8GBを搭載している。SSD容量が半減で、電源容量も100W低くなるもののグラフィックボードの性能が高いのは強力だ。参考までにLightning-G AV-Ti5WのSSD 1TBへのカスタマイズ費用は+8,500円、3年間への保証加入で14,848円(カスタマイズ費用込)で価格差は26,828円だ。初期構成のままで納得できるのであればLightning-G AV-Ti5Wを、構成や保証を強みに感じる方はNEXTGEAR JG-A5G60がおすすめだ。
パソコンケースレビュー
NEXTGEAR JG-A7A7X(ホワイト)をお借りしてケースレビューを行った。当ページで紹介しているNEXTGEAR JG-A7G6Tとは異なるモデルなので参考としてみていただければ幸いだ。マウスコンピューターのNEXTGEARブランドはケースがリニューアルされた。従来のケースデザインを踏襲しつつも、アクセントカラーを採用することで受ける印象が異なる。また、これまで黒色を基本としていたケースカラーに加え、白色が同じ価格で販売されるようになった。
カラーバリエーションが増えたことに加えて、RGBファンを採用したことで全10パターンの点灯パターンを選択できるようになった。ケースは従来のNEXTGEARに共通した部分もありながら、しっかりと進化を感じさせている。派手さを演出することも、おとなしいイメージにすることもできる。G TUNEシリーズとも共通した部分があり、マウスコンピューターのゲーミングPCとして、統一感のある洗練されたケースに仕上がっている。
正面

正面にはNEXTGEARを表す「NG」のロゴがひっそりとデザインされている。メッシュ部分に組み込まれているので主張は強くない。下部のNEXTGEARも小さく刻印されているだけで、文字がケースのデザインを崩していないのも素晴らしい。左上と右下にマゼンタのワンポイントカラーが採用されているのがポイントだ。これまでのシンプルなケースと違い、派手さはなくてもデザイン性を大きく向上させている。

電源を入れるとフロントや内部のLEDファンがしっかりと発光する。フロントをメッシュとしたことでLEDファンが映える。LEDカラーや点灯パターンは10種類から選択できる。ゲーミングPCらしさを演出可能だ。パソコンを置く場所によっては少し気が散るかもしれない。発光カラーが変更できるのでパソコンの設置場所を選ばない。
左サイド

左サイドパネルは大型のガラスサイドパネルを採用している。パソコン内部全体を見渡せる仕様は、最近のゲーミングPCにはよくあるものだ。よく見るとガラス下部にはNEXTGEARと刻印されている。大きめな刻印ながら主張が強すぎないのは、ボトムカバーにかかる部分にあるからだろう。

内部はシンプルだ。マウスコンピューターはいち早くケーブルを背面に隠して内部をすっきりさせたメーカーだ。リニューアルされたNEXTGEARのケースでもうまくケーブルを隠している。ケースの見た目はデザイン性が重視されるものだが、内部にまで気を配るケースは多くない。しっかり計算されてすっきりした見た目でメカメカしさがない。また、内部も白色に統一されていることで、LEDの光がうまく反射して派手さを演出できる。
グラフィックボードやマザーボードは共通パーツなので白くないが、グラフィックボードを支えるバーは白色だ。ケース全体のカラーが統一されているのは白色ケースを選択する方には嬉しいポイントだろう。
右サイド

右サイドパネルはフラットなカバーだ。エアホールも何もないシンプルなタイプだ。ミドルタワーやフルタワーのようにスペースに余裕があるサイズでは、エアホールやエアインテークのスリットが用意されることが多い。ミニタワーではケーブルを隠すためのスペースとして右サイドは使用されることになる。空気の通り道を用意しても、うまく機能しないことも想定しているようだ。特別評価する箇所はなく、よくも悪くもない。
天板

天板は大胆にエアホールのスペースを確保している。水冷ファンやケースファンを取り付けられるようになっている。吸気で内部に埃が入りにくいようにマグネット式の防塵フィルターも用意されている。取り外し・取り付けが容易でメンテナンス性は優秀だ。構造上天板部分に何か物を置くのは推奨されない。ファンを取り付けない場合は置くことができるかもしれない程度だ。
天板I/Oパネル

天板のI/Oパネル(コンソールパネル)はシンプルだ。 USB 3.2 Gen 1 (5Gbps) Type-C×1・ヘッドホン出力・ヘッドセット/4極(CTIA準拠)×1・USB 3.2 Gen 1 (5Gbps) Type-A×2・LEDスイッチ・電源スイッチが搭載されている。LEDスイッチの上のものはインジケーターで、LEDのスイッチがオンになっていると点灯するものだ。シンプルで最低限の構成である。
I/Oパネルは右側に設置されている。物を落とした際に誤動作しないように、接続したUSB機器が足に触れて故障しないように考えられているようだ。つまり、リニューアルされたNEXTGEARのケースは、机の下右側に設置することを想定しているようだ。机の上に設置すると右側に置けば遠くなり、左側に置けばガラスパネルが活かされないからだ。置く場所が固定気味になるのはあまり喜べないが、置き場所に悩まなくていいかもしれない。
背面

背面はよくあるミニタワーだ。特段変わったところはない。白色ケースには背面I/Oパネルや電源部分も白くしてほしかった。しかしながら、これは黒色ケースのみならず、NEXTGEAR全体の共通パーツだ。個別に設定することはできなかったのだろう。背面は普段視界に入らない部分なので、ここまで追求するのは合理的とは言えない。コストパフォーマンスを高めるためにも、強いこだわりは足かせとなるのだろう。
背面I/Oパネル

背面I/Oパネルはかなりシンプルだ。ミニタワーであるせいか、何のポートもない面積が広い。ここはモデルによって採用されているマザーボードが異なるため、モデル毎に違うことを理解しておきたい。画像の背面パネルはA620のものだ。
背面I/Oパネルには、USB 3.2 Gen 1 (5Gbps)×1・USB 3.2 Gen 1 (5Gbps)×3・USB 2.0×2・2.5GBASE-T/1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T対応(RJ-45)×1・マイク入力×1・ラインイン×1・ラインアウト×1という構成だ。必要十分なもので優れた装備とは言えない。不満が出るわけでもないため、標準的な構成と考えてよさそうだ。映像出力にHDMIとDisplayPortが各1つずつある。グラフィックボードを搭載しているので、マザーボードの映像出力を使用することはない。
底面

底面はシンプルだ。電源の下にエアホールがある。電源の吸気用のエアホールでマグネットの防塵フィルターも用意されている。吸気しやすいように、ケースの足は少し高めになっているように感じる。パソコンを裏返さずに防塵フィルターを取り外し・取り付けができるのはありがたい。
内部

NEXTGEARの内部はほぼ右サイドパネルの中に集約されている。左のガラスパネルから見えないケーブル類はすべて右サイドパネルに集中し、左側と右側で受ける印象は大きく違う。LEDの発光をケースでコントロールすることから、他のゲーミングPCよりもケーブルが多い。背面を通した隠し方をしなければ、スタイリッシュな印象を打ち消してしまう。このケーブルの隠し方こそ、NEXTGEARが洗練されたケースである最大の理由だ。
ボトムカバーの中は電源のスペースだ。昔のケースなら、ここにストレージベイが用意されていたが、NEXTGEARのミニタワーには2.5インチのシャドウベイしかない。HDDや光学ドライブのスペースは用意されていない。ただ、HDDに関しては空いている箇所に置けば済むので、専用のストレージベイがなくても困らないだろう。あくまでも自己責任で行って欲しい。
SATA接続の2.5インチSSDは、2つのシャドウベイが中央に用意されている。電源は取りやすいが、SATAポートは左サイド側にしかなく、接続するとケーブルが目立つかもしれない。M.2ストレージベイに空きがないので、ストレージの増設にはあまり適していない。容量が不安になりそうならストレージ容量をカスタマイズした方がケースデザインを活かせそうだ。
ケースまとめ
NEXTGEARの新しいミニタワーケースは、シンプルでありながら最新ケースらしいデザインと機能性を有している。LEDの鮮やかさを活かしやすく、内部にアクセスしやすい設計はゲーミングPCに求められる要素だ。内部スペースに余裕もあることから、高い性能を有するグラフィックボードを搭載できる。NEXTGEARのケースは数年先に性能不足に陥っても、グラフィックボードの交換対応が可能な長く使用できるケースだ。
ゲーマーのことを第一に考えた設計は、初心者の方はもちろん上級者の方も満足できるはずだ。拡張性は十分とは言えないが、最近はあまり拡張して使用するのが一般的ではなくなっている。ストレージやメモリの大容量化も相まって、増設も昔ほど盛んではない。しっかりと現代に最適化されているのがわかる。コストカットで価格を抑える廉価ブランドとは思えない素晴らしいケースだ。
管理人による総評
5月19日に発売されたばかりのGeForce RTX 5060を搭載したモデルだ。従来モデルのGeForce RTX 4060と同等の価格で販売されているのは興味深い。CPUには廉価グレードで人気のRyzen 5 4500を搭載している。ゲーム適性がそれほど高いわけではないが、60fpsを基準にすればそこまでデメリットはないだろう。将来的にCPUの換装を行えば長く使い続けることができる。SSD容量が1TBとこの性能帯では珍しい構成だ。これだけの容量があればゲームだけではなく動画も保存する余裕が生まれる。保証期間が3年間と長いのもポイントだ。
| 価格 | CPU | グラボ |
|---|---|---|
| 139,800円 | 5 4500 | RTX5060 |
| メモリ | SSD | チップセット |
| DDR5 16GB | 1TB | B550 |


















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