Core i7-4790画像引用元:https://www.ark-pc.co.jp/

当ページでは、Core i7-4790のスペック&性能ベンチマークについて解説している。4コア8スレッドと当時としてはハイクラスのパフォーマンスを持つCPUだった。ゲーミングCPUとしても高い評価を得ていた。Haswell世代のCore i7-4770Kを超えるパフォーマンスを持つ。Core i7-4790を中古で購入したい方や現在利用していて詳しい性能が気になっている方向けのコンテンツだ。

Haswell世代のリフレッシュモデルとして2014年6月に登場したCPUだ。後継モデルは、「Core i7-6700」となる。Skylake世代になってプロセスが22nmから14nmへと微細化されてパワー効率が向上している。ここからIntel第11世代まで長い間この14nmプロセスが続くことになる。

Core i7-4790の基本スペック

i7-4790 i7-4790K i7-4770 i7-3770
メーカー Intel Intel Intel Intel
コードネーム Haswell Refresh Devil’s Canyon Haswell Ivy Bridge
プロセス 22nm 22nm 22nm 22nm
トランジスタ数 14億 14億 14億 14億
ダイサイズ 177 mm² 177 mm² 177 mm² 160 mm²
CPUコア数 4 4 4 4
スレッド数 8 8 8 8
定格クロック 3.6GHz 4.0GHz 3.4GHz 3.4GHz
最大クロック 4.0GHz 4.4GHz 3.9GHz 3.9GHz
L3キャッシュ 8MB 8MB 8MB 8MB
対応メモリ DDR3-1600 DDR3-1600 DDR3-1600 DDR3-1600
内蔵グラフィックス HD 4600 HD 4600 HD 4600 HD 4000
PCI-Express Gen 3, 16 Lanes Gen 3, 16 Lanes Gen 3, 16 Lanes Gen 3, 16 Lanes
ソケット Socket 1150 Socket 1150 Socket 1150 Socket 1155
TDP 84W 88W 84W 77W
MSRP $312 $350 $312 $305
中古価格 5,980円 9,980円 4,980円 5,980円
発売日 2014/05/01 2014/05/01 2013/06/02 2012/04/29

*価格は2024/3時点

Core i7-4790は、Core i7-4770の実質後継モデルとして登場した。スペックを見てわかるとおりそれほど大きな違いはなく、Core i7-4770に対して大きなアドバンテージを持っているわけではない。定格クロックが0.2GHz、最大クロックが0.1GHz上回っているに過ぎない。L3キャッシュ、TDPなどすべて共通だ。それでも同じ価格で展開されていることを考えると、上位互換のCPUであることは間違いない。

Core i7-4770の前モデルに当たるIvy Bridge世代のCore i7-3770と比べてもそれほど進化しているわけではない。クロック周波数の引き上げと内臓グラフィックスの強化ぐらいだ。アーキテクチャの変化によるマイナーチェンジと考えてよいだろう。TDPは10%高くなり84Wとなっている。

この世代最大のイチオシモデルはCore i7-4790ではなく上位モデルであるCore i7-4790Kだ。Core i7-4770がHaswellのリフレッシュモデルとなっているのに対して、Core i7-4790KはDevil’s Canyonというコードネームとなっている。Intel Core iシリーズで初めて定格4.0GHzに到達したCPUである。

第4世代後期に登場したCore i7-4790Kは、これまでのメインストリーム最上位クラスと異なる特徴を持っていた。ただのオーバークロック対応モデルではないということだ。現在で言えばCore i7-10700とCore i7-10700Kとの関係に近い。当然後者の方が性能は高い。何を当たり前な事を感じるかもしれないが、Core i7シリーズにおいて無印と末尾Kに明確な性能差が生まれたのはこの第4世代からだ。

ゲームに求められる性能はこの当時シングルコアの性能だったのだ。第3世代まではシングルコアの性能はi5シリーズに分があった。Core i7-4790及びCore i7-4790Kの登場で初めてゲームに必要な性能でCore i5を上回った。これ以降、コストパフォーマンスはCore i5が優れるという表現に変わっていくことになる。ゲーミングPCやゲームに大きな影響を与えたCPUである。

今でこそ主流となりつつあるM.2 SSDに対応したチップセットZ97の登場もあった。第4世代は大きな衝撃と共に、ゲーミングPCの常識を作り上げていったCPUだと言える。

Core i7-4790に対する最新評価【2025年】

次世代のCore i3シリーズより性能が劣る

i7-4790gamescore
Core i7-4790の性能スコアは18,499とそこまで高いわけではない。2世代あとのCore i3シリーズであるCore i3-8100と同程度に留まる。Intel第10世代のCore i5-10400よりも18%程度性能が低い。さらに、下位モデルであるCore i3-10100よりもゲーミングパフォーマンスは劣ってしまう。第4世代のCPUはマルチコア、マルチスレッドの性能については次世代モデルより大きく落ちてしまうのだ。それだけIntelやAMDがしのぎを削った結果だと言える。

当時のゲームではCPUのシングルコア性能が求められた。Core i7-4790はその要求に応えられたCPUである。Core i7-4770と比べて2%弱性能が高く、Core i7-3770と比べて3%程度上回る。当時の期待通りのパフォーマンスを発揮していたと言える。マルチコア、マルチスレッドが当たり前になっている現在のゲームには対応しづらい。それは総合性能にも現れている。人気と需要があった背景は当時のゲーム事情によるものである。

最新のゲームへの対応力は低い。4コア8スレッドと言えども、処理性能は次世代のCore i3シリーズ(Core i3-8100/Core i3-10100など)よりも低い。それだけCPUの性能も進化しているということなのだろう。グラフィックボードの選択も難しくなる。Core i7-4790と合わせるならGeForce GTX 1660辺りが限界だろう。Core i7-4790の名誉の為に言っておくと、特定のゲームではCore i3-10100よりも安定するものもある。具体的にはマルチコアやマルチスレッドに対応していない少し古めのゲームでは優位性を築ける。

Core i7-4790以降に発売されたCPUとの比較

i7-4790 i7-4790K i7-6700 i7-7700 i7-8700 i7-9700
コードネーム Haswell Refresh Devil’s Canyon Sky Lake Kaby Lake-S Coffee Lake Coffee Lake Refresh-S
ソケット LGA1150 LGA1150 LGA1151 LGA1151 LGA1151 v2 LGA1151 v2
CPUコア数 4 4 4 4 6 8
スレッド数 8 8 8 8 12 8
定格クロック 3.6GHz 4.0GHz 4.0GHz 3.6GHz 3.2GHz 3.0GHz
最大クロック 4.0GHz 4.4GHz 3.9GHz 4.2GHz 4.6GHz 4.7GHz
L3キャッシュ 8MB 8MB 8MB 8MB 12MB 12MB
TDP 84W 88W 84W 65W 65W 65W
MSRP $312 $350 $312 $312 $312 $335
新品価格(参考) 47,000円 46,000円 44,000円 55,000円 39,000円
性能スコア 18,499 18,646 18,695 19,382 20,903 21,271
中古価格 4,980円 8,980円 4,980円 10,980円 11,980円 16,980円
コスパ 3.715 2.076 3.754 1.765 1.745 1.253
発売日 2014/05 2014/06 2015/09 2017/01 2017/11 2019/09

Core i7-4790以降に発売された同クラスのCPUと比較していく。次世代モデルへの買い替えを検討する際はソケットに注意しておこう。特にソケットLGA1151はトリッキーで、Core i7-7700/Core i7-6700対応LGA1151とCore i7-9700/Core i7-8700対応LGA1151(v2)には互換性がない。性能スコアは当サイト独自、中古価格はショップのものを参考としている。オークションなどの個人売買だともう少し安く購入できる可能性はあるが、保証がなくリスクが高いためショップの価格よりも相当安く購入しないと損である。

中古パーツショップはやや高めに設定されている。品質がある程度保たれている保証と考えれば妥当だ。ヤフオクなどの個人による出品は安い。破損等のリスクや品質にムラがあるのはデメリットだと言える。今、Core i7-4790を選択するメリットはほとんどない。CPUは中古で価格が大きく下がっても価値が出にくいからだ。Core i7-4790はおよそ10年前のCPUであるにも関わらず、Core i7-4790は在庫数が非常に多かった。発売当時の人気の高さの証明であると言える。

じゃんぱらでの在庫数は60個以上でたくさんあることがわかる。Core i7-4790は4,980円から購入できる。Core i7-4790は底値に近いのではないかと思う。コスパ指標を見てわかるとおりコストパフォーマンスの高さはずば抜けている。これは在庫数が多いことから価格が暴落しているのではないかと推察する。Core i7-4790Kになると8,980円と60%程度高い。コストパフォーマンスはCore i7-4790が圧倒的だ。

基本的には世代が新しいほど価格も高くなる。世代が新しくなれば当然故障リスクが低くなるという側面もあるからだ。例外としてCore i7-6700はおもしろい。Core i7-4790と価格が同じだからだ。コスパ指標でも上回っている。市場原理から見れば少しずれているのでCPUの状態が悪いなどによってこのような結果になっているのではないかと推察される。

Core i7-4790を選択するメリットがあるユーザーは限られている。例えば、適合したマザーボード、メモリを所持している場合だ。そしてメインPCとしてではなく、サブPCくらいの運用を考えているユーザーだ。あとは第4世代を搭載したパソコンを使用していて、CPUが破損したユーザーくらいだ。中古であってもコストパフォーマンスが良くなるのは限定的だ。自作や交換を考えるにしても、現行世代を検討してみても良いのではないだろうか。

Core i7-4790の特徴&強み【2014年】

Core i7-4790は、第4世代Core iシリーズの中で最も性能の高いモデルの一つだった。ゲーミングPCでも上位モデルの主流CPUだ。定格3.6GHz、最大4.0GHzは優秀な数値となっている。CPUの性能を計る上で、周波数が全てではないが処理速度は高いに越したことはない。後継モデルであるCore i7-6700にゲームでは勝る場面も多く、第六世代への買い替えはCore i7-6700Kくらいだろうか。ハイスペックなパソコンに搭載されることも多く、第6世代が登場した今でもハイスペックの位置づけ。

当然ハイパフォーマンスのCore i7-4790KやCore i7-6700Kと比較すると流石に劣ってしまう。しかし、ハイエンド構成でなければCore i7-4770は最も需要の高いCPUであること間違いない。対応ソケットはLGA1150、対応チップセットはZ97・H97・Z87・H87・B85・H81となる。オーバークロックに対応していないCPUなので、チップセットは価格が抑えられているH97またはH81を推奨する。グラフィックボードの相性は幅広く、GTX 950~GTX 970となり、さらに構成次第ではGTX 980ともバランスは取れる。オールラウンドに対応できるのは嬉しい。

Core i7-4790のベンチマーク(アプリケーション)

Cinebench

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マルチスレッドではさすがに6コア12スレッドのCore i7-4960Xには及ばない。それでもCore i7-4770Kと比べて3%程度スコアが高い。下位モデルのCore i5-4690Kとの差は32%となっている。シングルスレッド性能ではCore i7-4960Xを10%程度上回る。Core i7-4770Kと比べても7%程度高い。シングルスレッド性能が重視されがちなゲームプレイでのパフォーマンスに期待ができそうだ。

Handbrake

handbrakei7-4790-handbrake

動画のエンコード速度をまとめている。Core i7-4690Xとの性能差は大きい。物理コアが多いCore 7-4690Xは有利だ。下位モデルのCore i5-4690との差は13%となっている。ハイパースレッディングよりも物理コアが多い方がパフォーマンスが伸びそうだ。

Core i7-4790のゲームプレイ時フレームレート

GTX 770 SLIでのフレームレートをまとめている。CPU性能を測る上でグラフィックス性能が高いに越したことはない。少しでもボトルネックを避けるためだ。

F1 2013

f12013Core i7-4790-f12013

Core i7-4690Xとの差は2%程度となっている。最小fpsでは12%程度の差があり、Core i7-4690Xの方が安定感があると考えてよいだろう。Core i7-4770Kと比べて1%程度平均フレームレートが高く、最小fpsは3%低くなっている。下位モデルのCore i5-4690Kとの差は2%だ。上位モデルのフレームレートが横並びでグラフィックボードがボトルネックとなっていることがわかる。

Bioshock Infinite

bioshockcorei7-4790-Bioshock Infinite

Bioshock InfiniteではCore i7-4960Xよりも10%程度フレームレートが高い。コア数が増えることがマイナスになっていると考えられる。平均fpsではCore i7-4770Kと同等だが、最小fpsでは2倍以上高いフレームレートを出している。全体的に最小fpsが低いのは極端にフレームレートが落ちてしまうことがあるということだ。イレギュラーな形となっているので、今後のドライバのアップデートなどで改善される可能性もある。

Tomb Raider

tombraideri7-4790-tombraider

Tomb RaiderではCore i7-4790がトップのフレームレートを出している。ただし、各CPUのフレームレートが横並びになっていることからボトルネックが発生していると考えてよい。

Battlefield 4

battlefield4Core i7-4790-battlefield4

Battlefield 4ではCore i7-4770Kよりも僅かにフレームレートが低くなっているが、誤差の範囲と言えるだろう。Core i7-4960Xよりも5%程度フレームレートが高く4コア8スレッドでも十分だということがわかる。下位モデルのCore i5-4690との差は1%未満となっている。

Core i7-4790搭載おすすめゲーミングPC

GALLERIA XT-A(ドスパラ)

galleriaxg 価格 129,980円
CPU Core i7-4790
GPU GeForce GTX960
メモリ 8GB
SSD 非搭載
HDD 2TB
コスパ ★★★★★★★★★☆

NEXTGEAR i640GA10-SP(G-Tune)

NEXTGEAR i640GA10-SP 価格 Windows 10/139,800円
Windows 7/139,800円
CPU Core i7-4790
GPU GeForce GTX970
メモリ 16GB
SSD 240GB
HDD 2TB
コスパ ★★★★★★★★☆☆

NEXTGEAR-MICRO im550GA9(G-Tune)

NEXTGEAR-MICRO im610GA1-TD 価格 Windows 10/129,800円
Windows 7/134,800円
CPU Core i7-4790
GPU GeForce GTX970
メモリ 8GB
SSD 240GB
HDD 非搭載
コスパ Windows 10/129,800円
★★★★★★★☆☆☆
Windows 7/134,800円
★★★★★★★☆☆☆

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