出典:https://www.ark-pc.co.jp/
Core Ultra 9 285の性能比較&ベンチマーク検証を行った。Core Ultraシリーズ2のハイエンドモデルだ。Core i9-14900の後継モデルとなる。ハイパースレッディングの廃止によってスペックは24コア32スレッドから24コア24スレッドと変更された。CPUコアの変更及びIPCの改善によってスレッド数の減少をカバーしている。搭載モデルは「Core Ultra 9 285搭載おすすめゲーミングPC」で紹介している。Core Ultra 9 285Kと比べるとラインナップは少ない。ややマニアックなCPUでこだわりのある自作PCユーザー向けといえる。それは前世代のCore i9-14900も同様だった。
Core Ultra 9 285の基本情報
コードネーム | Arrow Lake |
---|---|
プロセス | 3nm |
コア/スレッド数 | 24コア(8P+16E)/ 24スレッド |
定格/最大クロック(P) | 2.5 GHz / 5.6 GHz |
定格/最大クロック(E) | 1.9 GHz / 4.6 GHz |
L2キャッシュ | 40MB |
L3キャッシュ | 36MB |
PBP | 65W |
MTP | 182W |
発売日 | 2025年03月07日 |
MSRP | $549 |
価格 | 95,480円~ *2025/10時点 |
特徴 |
(+)24コア24スレッドの高スペックモデル (+)マルチコア性能が向上している (+)倍率ロックフリーモデルと同等の性能を持つ (+)ワットパフォーマンスが高い (-)ゲーム性能は期待外れ (-)搭載ゲーミングPCのラインナップが少ない (-)リテールクーラー付属 (-)Core Ultra 9 285Kと価格が変わらない |
評価 |
・総合評価 10.0 ・ゲーム評価 7.0 |
Core Ultra 9 285の基本スペック
Core i9-14900と比較
製品名 | Core Ultra 9 285 | Core i9-14900 | ポイント |
---|---|---|---|
イメージ | ![]() |
![]() |
– |
メーカー | Intel | Intel | – |
コードネーム | Arrow Lake | Raptor Lake-R | 新アーキテクチャ採用 |
シリコン設計 | チップレット | モノリシック | チップレット設計採用 |
プロセス (コンピュートタイル) |
3nm | 10nm | 大幅な微細化 |
SoCタイル | 6nm | – | メモリコントローラー等 |
グラフィックスタイル | 5nm | – | 内蔵GP用タイル |
I/Oタイル | 6nm | – | PCIeコントローラー等 |
トランジスタ数 | 178億 | – | 特になし |
ダイサイズ | 243m㎡ | 257mm² | 少しだけコンパクトに |
コア/スレッド数 | 24(8P+16E)/ 24 | 24(8P+16E)/ 32 | SMT(HT)の廃止 |
定格クロック(P) | 2.5GHz | 2.2GHz | 0.3GHzアップ |
最大クロック(P) | 5.6GHz | 6.0GHz | 0.4GHzダウン |
定格クロック(E) | 1.9GHz | 2.4GHz | 0.5GHzダウン |
最大クロック(E) | 4.6GHz | 4.4GHz | 0.2GHzアップ |
L2キャッシュ | 40MB | 32MB | 8MB増量 |
L3キャッシュ | 36MB | 36MB | 数値変わらず |
対応メモリ | DDR5-6400 | DDR5-5600 DDR4-3200 |
高クロックメモリサポート |
内蔵GPU | Intel Graphics | Intel UHD 770 | 少しだけ性能アップ |
グラフィックス周波数 | 2.00GHz | 1.65GHz | 0.35GHzアップ |
内蔵NPU | Intel AI Boost | – | AI特化型NPU |
CPUクーラー | 同梱 | 非同梱 | 変更なし |
PCI-Express | Gen 5, 20 Lanes | Gen 5, 16 Lanes | SSD使用でもGen5利用可 |
ソケット | LGA1851 | LGA1700 | 互換性なし |
PBP | 65W | 65W | 数値変わらず |
MTP(PL2) | 182W | 219W | 少しだけ省電力向上 |
MSRP | $549 | $599 | $10ダウン |
国内価格 | 95,480円 | 99,050円/通常 93,344円/Fモデル |
割安感あり |
発売日 | 2025/03/07 | 2024/01/08 | およそ1年振りの登場 |
Core Ultra 9 285はArrow Lake世代のCPUでCore i9-14900の後継モデルとなる。PコアはRaptor CoveからLion Coveになり、EコアもGracemontからSkymontになりIPCが改善されている。ハイパースレッディングが廃止できたのもIPCの改善があるからだ。コアのサイズを小さくすることもできた。
今世代で初めてデスクトップ向けモデルでチップレット設計が採用された。モノリシック設計と比べると歩留まりの改善や製造コストの削減が期待できる。一つの大型モノリシック設計でウェハーに欠陥があるとすべてのダイが不良に分類されCPUにできなくなってしまう。チップレット設計ではCPUを複数のタイル(ダイ)に分けることになり、万が一ダイで欠陥が見つかっても被害を最小限に抑えることができる。
また、最先端のプロセスはCPUコアを搭載するコンピュートタイルのみに活用して、他のタイルでは従来のプロセスを採用することでコストを削減している。コンピュートタイルでは3nmプロセスが採用され微細化の恩恵を最大限に受けている。Raptora Lakeでは10nmプロセスが採用されていたが、一気に微細化が進んだ形だ。SoCタイルは6nm、グラフィックスタイルは5nm、I/Oタイルは6nmとそれぞれうまく使い分けている。
コア・スレッドは24コア32スレッドから24コア24スレッドへと変更されている。ハイパースレッディングが廃止されスレッド数が減少している。Pコアの定格クロックは0.3GHz高く、最大クロックは0.4GHz低くなっている。Eコアは定格クロックが0.5GHz低く、最大クロックは0.2GHz高くなっている。L2キャッシュは8MB増量だ。L3キャッシュ容量は36MBと変わらない。
Core Ultra 9 285ではより高クロックなメモリをサポートしている。内蔵GPUもIntel Graphicsへと強化された。グラフィックス周波数は2.00GHzと高い。NPUを搭載しているのもハイライトだ。13 TOPSとマイクロソフトのCopilot+の基準は満たせていない。PCI-ExpressはGen 5, 16 LanesからGen 5, 20 Lanesへと増えた。Gen 5接続のSSDを使用してもGPU用のPCI-eレーンは制限されない。
ソケットはLGA1851となり従来のIntel第14世代Core iシリーズとの互換性はない。TDPは65Wと共通だが、MTPは17%低く182Wに留まる。MSPRは$50安く$549だ。国内販売価格はほとんど変わらない。最新モデルが同等の価格で購入できるのであれば悪くないように思える。
Ryzen 9 9950Xと比較
Core Ultra 9 285 | Ryzen 9 9950X | |
---|---|---|
イメージ | ![]() |
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メーカー | Intel | AMD |
コードネーム | Arrow Lake | Zen 5 (Granite Ridge) |
シリコン設計 | チップレット | チップレット |
プロセス | 3nm | 4nm |
トランジスタ数 | 178億 | 166.3億 |
ダイサイズ | 243 m㎡ | 2×70.6m㎡ |
I/Oダイプロセス | 6nm | 6nm |
I/Oダイトランジスタ数 | – | 34億 |
I/Oダイサイズ | – | 122m㎡ |
SoCタイル | 6nm | – |
グラフィックスタイル | 5nm | – |
コア/スレッド数 | 24(8P+16E)/ 24 | 16 / 32 |
定格クロック(P) | 2.5GHz | 4.3GHz |
最大クロック(P) | 5.4GHz | 5.7GHz |
定格クロック(E) | 1.9GHz | – |
最大クロック(E) | 4.6GHz | – |
オーバークロック | × | 〇 |
L2キャッシュ | 40MB | 16MB |
L3キャッシュ | 36MB | 64MB |
対応メモリ | DDR5-6400 | DDR5-5600 |
内蔵グラフィックス | Intel Graphics | Radeon Graphics |
グラフィックス周波数 | 2.00GHz | 2.20GHz |
内蔵NPU | Intel AI Boost | – |
CPUクーラー | 同梱 | 非同梱 |
PCI-Express | Gen 5, 20 Lanes | Gen 5, 24 Lanes |
PBP | 65W | 170W |
MTP(PL2) | 182W | 230W |
MSRP | $549 | $649 |
国内価格 | 95,480円 | 88,700円 |
発売日 | 2025/03/07 | 2024/08/15 |
競合モデルであるRyzen 9 9950Xと比較していく。Zen 5アーキテクチャを採用したハイエンドモデルだ。Core Ultra 9 285と同様に複数のダイを組み合わせたチップレット設計を採用している。CPUコアダイのプロセスは4nm、I/Oダイは6nmだ。Ryzen 9 9950XはI/Oダイに、IntelでいうところのSoCタイルとグラフィックスタイルが含まれている。ダイサイズは263.2m㎡だ。Core Ultra 9 285の方が85程度小さくなっている。
Ryzen 9 9950Xは16コア32スレッドというスペックを持つ。すべてPコア相当のコアで定格クロックは4.3GHz、最大クロックは5.7GHzだ。Core Ultra 9 285と比べて定格クロックが1.8GHz高く、最大クロックも0.3GHz高い。Ryzen 9 9950Xはオーバークロックをサポートしている。L2キャッシュはCore Ultra 9 285の方が24MB多いが、L3キャッシュはRyzen 9 9950Xの方が28MB多い。対応メモリはDDR5-5600だ。
内蔵GPUはRadeon Graphicsとなる。グラフィックス周波数は2.20GHzだ。NPUは非搭載だ。CPUクーラーも非同梱となっている。PCI-ExpressはGen 5, 24 lanesだ。PBP(TDP)は170Wと高めだ。MTPも230WとCore Ultra 9 285よりも48Wも高い。MSRPは$649だ。国内販売価格ではRyzen 9 9950Xの方が6,780円安い。発売から時間が経過していることが要因だろう。
Core Ultra 9 285の特徴&注意点
現行ラインナップでトップクラスのマルチコア性能を持つ
型番 | 総合性能 | 価格 | コスパ |
---|---|---|---|
Ryzen 9 9950X3D | 50,009 | 115,500 | 0.433 |
Ryzen 9 9950X | 48,360 | 88,700 | 0.545 |
Core Ultra 9 285K | 48,282 | 94,960 | 0.508 |
Core Ultra 9 285 | 46,175 | 95,480 | 0.484 |
Core i9-14900KF | 43,839 | 73,810 | 0.594 |
Core i9-14900F | 42,097 | 93,344 | 0.451 |
Core Ultra 7 265KF | 41,820 | 49,800 | 0.840 |
Core i7-14700KF | 39,864 | 49,780 | 0.801 |
Core i7-14700F | 38,764 | 49,797 | 0.778 |
Ryzen 9 9900X3D | 38,139 | 104,340 | 0.366 |
Ryzen 9 9900X | 37,996 | 70,785 | 0.537 |
Ryzen 9 9800X3D | 34,011 | 78,980 | 0.431 |
Ryzen 9 9700X | 32,343 | 59,980 | 0.539 |
Ryzen 7 7800X3D | 29,874 | 58,920 | 0.507 |
マルチコア性能は現行ラインナップの中でもトップクラスだ。倍率ロックフリーモデルであるCore Ultra 9 285Kと同等のパフォーマンスを期待できる。従来モデルのCore i9-14900Fよりも10%弱もパフォーマンスが向上している。スコアは電力制限を解除した場合のものであることをご承知いただきたい。空冷クーラーで通常運用を行う場合はCore Ultra 7 265KFを上回る程度まで下がる。
Core i9-14900KFを上回る性能は圧巻だ。競合のRyzen 9 9950Xと比べると5%弱低くなっている。コスパ指標は0.484とこの性能帯では下の方だ。2025年9月時点でCore Ultra 9 285Kと変わらない価格設定がその要因だ。無印モデルは意外と価格が下がらずコストパフォーマンスが悪くなる傾向にある。リテールクーラーが付いているので同じ価格であればクーラー分だけお得だ。
もっとも純正クーラーを使う場合は冷却性能不足で電力制限の解除ができないためパフォーマンスが落ちてしまう。このクラスのモデルであれば別途クーラーを用意するユーザーが多いのではないかと考える。
ゲーム性能は従来モデルよりも低い
型番 | 総合性能 | 価格 | コスパ |
---|---|---|---|
Ryzen 9 9800X3D | 45,025 | 78,980 | 0.570 |
Ryzen 9 9950X3D | 43,316 | 115,500 | 0.375 |
Ryzen 9 9900X3D | 42,620 | 104,340 | 0.408 |
Ryzen 7 7800X3D | 42,174 | 58,920 | 0.716 |
Core i9-14900KF | 38,957 | 73,810 | 0.528 |
Core i9-14900F | 38,763 | 93,344 | 0.415 |
Core i7-14700KF | 38,356 | 49,780 | 0.765 |
Core i7-14700F | 38,098 | 49,797 | 0.778 |
Ryzen 9 9700X | 36,936 | 59,980 | 0.616 |
Core Ultra 9 285K | 36,785 | 94,960 | 0.387 |
Core Ultra 9 285 | 36,318 | 95,480 | 0.380 |
Core Ultra 7 265KF | 35,283 | 49,800 | 0.708 |
Ryzen 9 9950X | 34,729 | 88,700 | 0.392 |
Ryzen 9 9900X | 34,153 | 70,785 | 0.482 |
ゲーム性能はそこまで高いわけではない。ゲーム性能スコアは36,318と従来モデルのCore i9-14900よりも7%弱低くなっている。Core i7-14700Fよりも5%弱劣る結果だ。Ryzen 9 9950Xと比べると4%程度上回っている。ゲーム性能に対するコストパフォーマンスは最低クラスだ。下位モデルのCore Ultra 7 265KFや前世代のCore i7-14700KFと比べると見劣りしてしまう。ゲーミングCPUとしてみれば魅力が乏しいように思える。十分に吟味して検討する必要があるだろう。
ワットパフォーマンスは良好
上記はFF14のベンチマーク測定時の平均消費電力と最大消費電力をまとめたものだ。Arrow Lake世代になって省電力性は向上している。Core i9-14900と比べてゲーム平均は23%低く、ゲーム最大も12%低くなっている。ゲーム性能が10%弱低くなっていることを考慮してもワットパフォーマンスが改善していることがわかる。Ryzen 9 9950Xよりもゲーム平均は20%弱低くワットパフォーマンスの高さが光る。
搭載ゲーミングPCは希少性が高い
ショップ | 取り扱い状況 |
---|---|
ドスパラ | × |
マウスコンピューター | × |
パソコン工房 | ◎ 36機種 |
フロンティア | × |
TSUKUMO | × |
サイコム | ◯ 3機種 |
セブン | ◎ 32機種 |
アーク | × |
Core Ultra 9 285を搭載したゲーミングPCはほとんどないと考えてよい。大手BTOメーカーだとパソコン工房で取り扱いがあるだけだ。サイコムはベースモデルがあってCPUやグラフィックボードのカスタマイズができるので表面上のラインナップは少ないが、自由度が高く好みの仕様に仕上げることができる。パソコンショップセブンはさすがの一言で32機種も用意されている。ケースの種類も多く選びがいがある。
パソコン工房のモデルを見るとCore Ultra 9 285K搭載モデルよりも15,000円安い設定だ。妥当な価格設定なように思う。サイコムの場合は7,000円程度安くなっている。パソコンショップセブンだと全く同じ構成のモデルがなく比較が難しい。
Core Ultra 9 285のゲームベンチマーク一覧
フォートナイト
フォートナイトではCore i9-14900よりも6%-7%程度フレームレートが低くなっている。上位モデルであるCore Ultra 9 285Kとの差はほとんどない。競合のRyzen 9 9950Xと比べて中設定では6%程度低いが、その他の設定では高くなっている。
FF14 黄金のレガシー
FF14では下から3番目という結果だ。Core i9-14900よりもフルHDで10%、WQHDで4%、4Kで3%低くなっている。Ryzen 9 9950Xと比べても最大で13%も低くなっている。全体的にAMD製CPUのフレームレートが伸びやすい。
Cyberpunk 2077
Cyberpunk 2077では3D V-Cache搭載モデルが突出しているが、悪くない数値が出ているように思う。従来モデルのCore i9-14900よりも最大で4%弱フレームレートが高い。Ryzen 9 9950Xと比べてもパフォーマンスは上だ。
Cyberpunk 2077 RT+DLSS 3.0
レイトレーシングの有効化及びDLSS 3.0の有効化をした場合3D V-cache搭載モデル以外はおおよそ横並びだ。前世代のCore i9-14900との性能差は最大でも3%程度となる。これぐらいのフレームレートの差では体感することは難しいだろう。
Forza Horizon 5
Forza Horizon 5ではIntel製CPUが高いフレームレートを出している。Core i9-14900よりも1%-3%程度フレームレートが低くなっている。上位モデルのCore Ultra 9 285Kとの差はほとんどない。
モンスターハンターワイルズ
モンスターハンターワイルズはGPU負荷の高いタイトルということもありCPUによって大きくフレームレートが変わることはない。最上位のRyzen 7 9800X3Dと比べても性能差は2%弱だ。負荷の高いタイトルならCore Ultraシリーズ2だからといって極端にフレームレートが落ち込むことはない。
Core Ultra 9 285のアプリケーションベンチマーク
Cinebench 2024
Cinebench 2024は新しいレンダリング向けベンチマークソフトだ。Cinebench R23よりも負荷が上がり新しいモデルのパフォーマンスを計測するのに適している。Core Ultra 9 285のマルチコアは2,297pt、シングルコアは141ptとなる。従来モデルのCore i9-14900よりもマルチコアが9%高く、シングルコアも5%高い。競合のRyzen 9 9950Xと比べてもマルチコアが4%高く、シングルコアも6%高い。
Cinebench R23
Cinebench R23でのパフォーマンスを見ていく。Cinebench 2024のスコアとの比較は意味がなくCinebench R23のスコア同士のみで比較するべきだ。Core Ultra 9 285のマルチコアは43,496ptで、シングルコアは2,302ptとなる。従来モデルのCore i9-14900よりもマルチコアが8%高く、シングルコアも1%高くなっている。Core i9-14900Kと比べてもパフォーマンスは上だ。競合のRyzen 9 9950Xよりもマルチコアが4%弱高く、シングルコアも2%高くなっている。
Blender
Blenderのスコアは535.07ptとなる。Core i9-14900よりも8%弱高いが、Ryzen 9 9950Xよりも11%低い。上位のCore Ultra 9 285Kと比べると5%弱低くなっている。
7-Zip
Zipファイルの解凍及び圧縮速度をまとめている。従来モデルのCore i9-14900よりも解凍速度が12%遅く、圧縮速度も7%遅い。Core Ultra 9 285Kとの性能差はほとんどない。Ryzen 9 9950Xと比べると解凍速度が27%遅く、圧縮速度も15%遅く完敗だ。Core Ultraシリーズ2は最適化が進んでいないのかもしれない。
Handbrake
動画のエンコードにかかる時間を計測した。Core i9-14900と比べてH.264で3秒速く、H.265では19秒速くなっている。Core i9-14900Kと比べても同等以上のパフォーマンスを発揮している。
Photoshop
PugetBenchでPhotoshopのパフォーマンスを計測した。Core Ultra 9 285のスコアは13,637となる。従来モデルのCore i9-14900よりも10%弱低い結果だ。上位モデルであるCore Ultra 9 285Kとのスコア差はほとんどない。
Core Ultra 9 285搭載おすすめゲーミングPC
LEVEL-R789-285-RRX(パソコン工房)
価格:299,800円+送料2,200円
CPU:Core Ultra 9 285
GPU:Radeon RX 9060 XT 16GB
メモリ:DDR5 16GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe
電源:750W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットZ890
コスパ:調査中
LEVEL∞ブランドのミドルタワーモデルだ。GPUにはミドルハイクラスのRadeon RX 9060 XT 16GBを搭載している。CPUとGPUのバランスはCPU寄りだ。フルHD環境でのゲームプレイなら高画質でも楽しめる。CPU性能を重視したいユーザー向けだ。贅沢な構成だといえるだろう。メモリDDR5 16GB・SSD 1TB NVMeと平均以上の構成を持つ。電源ユニットは750W BRONZE搭載だ。マザーボードのチップセットはハイエンドのZ890が選択されている。
ZEFT Z56BE(セブン)
価格:362,780円(送料込)
CPU:Core Ultra 9 285
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 16GB
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットB860
コスパ:調査中
PCケースに「The Tower 100 Mini Chassis」を採用したゲーミングPCだ。縦型デザインの珍しいモデルとなる。全面及び両側面にクリアガラスパネルを採用している。Mini ITX対応のためそこまで拡張性が高いわけではない点は理解しておこう。例えば、水冷式クーラーや大型のグラフィックボードを搭載することはできない。メモリDDR5-5600 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も充実している。電源ユニットは650W BRONZEだ。マザーボードのチップセットはB860となる。
G-Master Spear Z890(サイコム)
価格:369,940円+送料2,920円
CPU:Core Ultra 9 285 *カスタマイズ
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 16GB
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD Antec
マザボ:チップセットZ890
コスパ:4.6
初期構成ではCPUにCore Ultra 7 265Kを搭載している。Core Ultra 9 285へのアップグレード費用は+40,060円だ。Core Ultra 9 285Kとの価格差は7,040円となる。GPUにはBlackwell世代のミドルハイクラスであるGeForce RTX 5060 Ti 16GBを搭載している。ハイエンドのCore Ultra 9 285を選択するなら70番台のグラフィックボードへアップグレードしたいところだ。メモリDDR5-5600 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと平均以上の構成を持つ。電源ユニットは750W GOLDだ。マザーボードのチップセットはZ890だ。B860へダウングレードすれば12,330円安くなる。オーバークロックができないCPUなのでダウングレードも理にかなっている。
LEVEL-R689-285-UKX [RGB Build](パソコン工房)
価格:409,800円+送料2,200円
CPU:Core Ultra 9 285
GPU:GeForce RTX 5070 Ti
メモリ:DDR5 32GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe
電源:850W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットZ890
コスパ:調査中
RGBケースファン搭載のハイエンドゲーミングPCだ。GPUにはBlackwell世代のGeForce RTX 5070 Tiを搭載している。4K環境にも対応できる高い性能が魅力だ。Core Ultra 9 285とのバランスはまずまずだ。メモリDDR5 32GB・SSD 1TB NVMeと構成も充実している。電源ユニットは850W GOLD搭載だ。余裕のある電源は他のものしい。電力制限の解除にも対応しやすいが、CPUクーラーが空冷式のままだと難しいので水冷式に変更するとよい。マザーボードのチップセットはZ890となる。
ZEFT Z55XP(セブン)
価格:417,780円(送料込)
CPU:Core Ultra 9 285
GPU:GeForce RTX 5070
メモリ:DDR5-5600 64GB
ストレージ:SSD 2TB Gen4 NVMe
電源:850W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットB860
コスパ:調査中
PCケースは自作ユーザーにも人気が高い「NZXT H9 FLOW RGB」を採用している。当該モデルの場合右側面に420mの大型ファンとリアに120mmのファンを搭載している。画像のような形にするには360mmラジエーター搭載水冷クーラーと360mmのケースファンを追加する必要がある。GPUには現行のハイクラスであるGeForce RTX 5070搭載だ。WQHD環境でのゲームプレイに最適だ。メモリDDR5-5600 64GB・SSD 2TB Gen4 NVMeと充実の構成を持つ。電源ユニットは850W GOLDだ。マザーボードのチップセットはB860となる。
LEVEL-R689-LC285-VKX [RGB Build](パソコン工房)
価格:469,800円+送料2,200円
CPU:Core Ultra 9 285(水冷)
GPU:GeForce RTX 5080
メモリ:DDR5 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:1000W 80PLUS PLATINUM
マザボ:チップセットZ890
コスパ:調査中
GPUにGeForce RTX 5080を搭載したハイエンドゲーミングPCだ。Core Ultra 9 285とのバランスだとGPU寄りでCPUボトルネックが発生する可能性がある。それでもCPUクーラーが水冷式で電力制限の解除にも対応できるのでCPUのパフォーマンスを引き出しやすい。構成はメモリDDR5 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと充実している。電源ユニットは1000W PLATINUMだ。マザーボードのチップセットはZ890となる。Core Ultra 9 285はオーバークロックに対応していないのでオーバースペック気味だ。拡張性の高さは強みになる。
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Core Ultra 9 285Kのベンチマーク検証機材
モデル | ベンチマーク検証機Intel ソケットLGA1851 |
---|---|
CPU | Core Ultra 9 285 etc. |
GPU | GeForce RTX 4090 |
メモリ | DDR5-5600 32GB |
ストレージ | SSD 1TB Gen4 NVMe |
マザーボード | ASRock Z890 Pro RS WiFi |
電源 | 玄人志向 1200W PLATINUM KRPW-PA1200W/92+ |