rx7800xt
Radeon RX 7800 XTのベンチマークを検証している。Radeon RX 6800 XTの後継モデルでアーキテクチャがRDNA 3.0に進化した。競合となるのはNVIDIAのGeForce RTX 4070だ。メインターゲットはWQHDとなる。高リフレッシュレートモニターを活かせる高い性能を持つ。旧世代のRadeon RX 6800 XTの最適化を進めたリネームモデルに近い。

前評判通りレイトレーシング性能についてはそこまで高くなく、純粋なラスタライズ性能での勝負となる。GPUメモリ容量が16GBと大容量なのも注目ポイントだ。モンハンワイルズのウルトラ環境での推奨スペックに指定されたことから注目度を増している。単体モデルとしては84,000円~で購入可能だ。搭載モデルは「Radeon RX 7800 XT搭載おすすめゲーミングPC」で紹介しているが、すでに取り扱い数が減少している。BTOパソコンを探している方はRadeon RX 7700 XTGeForce RTX 5070辺りのモデルを検討するとよい。




Radeon RX 7800 XTのスペック

世代 RDNA 3.0
プロセス 5nm
CUDAコア 3,840
ベースクロック 1295MHz
ゲームクロック 2124MHz
ブーストクロック 2430 MHz
GPUメモリ GDDR6 16GB
Infinity Cache 64MB
TDP 263W
MSRP $499
国内価格 84,980円~ *2025/4時点
発売日 2023/09/06

よくわかる!!Radeon RX 7800 XTの特徴まとめ

  • (+)WQHDで快適なゲームプレイができる高い性能を持つ
  • (+)RX 6800 XTよりも省電性アップ
  • (+)GPUメモリ容量が16GBと大容量
  • (+)DisplayPort 2.1をサポートしている
  • (-)RX 6800 XTと比べると性能はあまり変わらない
  • (-)レイトレーシング性能の伸びも大きくない
  • (-)省電力性はGeForce製グラフィックボードに劣る

Radeon RX 7800 XTのスペック比較

Radeon RX 6800 XTと比較

型番 RX 7800 XT RX 7900 XT RX 6800 XT
コードネーム RDNA 3.0 RDNA 3.0 RDNA 2.0
GPU Navi 32 Navi 31 Navi 21 XT
プロセス 5nm 5nm 7nm
ダイサイズ 200 mm² 300 mm² 520 mm²
MCDプロセス 6nm 6nm
MCDサイズ 36.6 mm² x4 36.6 mm² x6
(5つ有効化)
トランジスタ数 281億 577億 268億
CUs 60 84 72
CUDAコア数 3,840 5,376 4,608
RTコア数 60 84 72
AIコア数 120 168
ベースクロック 1295 MHz 1500 MHz 1825 MHz
ゲームクロック 2124 MH 2025 MHz 2015 MHz
ブーストクロック 2430 MHz 2394 MHz 2250 MHz
GPUメモリ GDDR6 16GB GDDR6 20GB GDDR6 16GB
メモリクロック 19.4 Gbps 20.0 Gbps 16.0 Gbps
メモリバス 256 bit 320 bit 256 bit
メモリバス帯域幅 620.8 GB/s 800.0 GB/s 512.0 GB/s
L2キャッシュ 4MB 6MB 4MB
Infinity Cache 64MB 80MB 128MB
FP32 Compute 37.32 TFLOPS 51.48 TFLOPS 20.74 TFLOPS
TDP 263W 300W 300W
補助電源 2x 8-pin 2x 8-pin 2x 8-pin
バスインターフェイス PCIe 4.0 x16 PCIe 4.0 x16 PCIe 4.0 x16
出力 1x HDMI 2.1a
3x DisplayPort 2.1
1x HDMI 2.1a
2x DisplayPort 2.1
1x USB Type-C
1x HDMI 2.1a
2x DisplayPort 2.1
1x USB Type-C
MSRP $499 $899 $649
国内価格 78,800円~ 119,801円~ 59,980円~*
発売日 2023/09/06 2022/12/13 2020/11/18

*中古価格

RX 7800 XTは、RDNA 3.0アーキテクチャを採用したグラフィックボードだ。GPUにはNavi 32を採用している。旧世代のRadeon RX 6800 XTとは異なり、GPU自体をGCD(Graphics Compute Die)とMCD(Memory Cache Die)に分割したチップレットアーキテクチャを採用しているのがポイントだ。プロセスの微細化による恩恵の大きいGCDに高コストな5nmを採用して、微細化のメリットがそれほど得られないMCDについては低コストな6nmプロセスを採用している。RX 7800 XTはダイサイズが346m㎡で、RX 6800 XTよりも33%も小さくなった。トランジスタ数は5%増えている。

CU(Compute Units)は16%少なく、CUDAコアは3,840(60×64)へと減少している。RTコアは60、AIコア数は120だ。ベースクロックはおよそ30%低い。ゲームクロックは5%高く、ブーストクロックも8%高い。GPUメモリはGDDR6 16GBと共通だ。メモリクロックは21%速く19.4 Gbpsとなる。メモリバスは256 bitと共通だ。メモリバス帯域幅は21%広く620.8 GB/sとなる。L2キャッシュは4MBと変わらず、Infinity Cacheは半減の64MBだ。FP32 Computeは80%アップで37.32 TFLOPSとなっている。

TDPは12%低く263Wだ。アーキテクチャがRDNA 2.0からRDNA 3.0になり省電力性が向上していることがわかる。補助電源は2×8-pinと変更なしだ。バスインターフェースもPCIe 4.0×16と変わっていない。モニター出力はUSB Type-Cがなくなり、HDMI 2.1aとDisplayPort 2.1へと変更された。DispayPort 2.1を採用しているのは注目ポイントだ。価格は$150安くなっている。国内価格は78,800円とまだまだ高いが、時間が経てば価格が下がってくるはずだ。

上位モデルのRadeon RX 7900 XTでは、RX 7800 XTよりも一回り大きなGPU Navi 31を採用している。GCDが50%大きく300m㎡、MCDも50%多く219.6m㎡だ。トータルは519.6m㎡となる。トランジスタ数は2.5倍で577億だ。CUは40%多く84で、CUDAコアも5,376(84×60)となる。RTコアは84、AIコアは168とそれぞれ40%多い計算だ。ベースクロックはRX 7900 XTの方が15%高いが、ゲームクロックはRX 7800 XTの方が5%高くブーストクロックもRX 7800 XTの方が1%高い。

RX 7900 XTではGPUメモリ容量が20%とRX 7800 XTよりも25%多い。また、メモリクロックが少し速く、メモリバスも320 bitと強化されている。メモリバス帯域幅は800.0 GB/sだ。L2キャッシュは50%多く6MBで、Infinity Cacheも25%多く80MBだ。FP32 ComputeはRX 7900 XTの方が38%高く51.48 TFLOPSとなる。TDPは14%高く300Wだ。RX 6800 XTと同水準と言える。バスインターフェースはPCIe 4.0×16と共通だ。RX 7900 XTでは出力端子にUSB Type-Cが搭載されている。価格差は$400とかなり高い。国内価格では41,000円の差があるが、今後はもう少し差が広がるだろう。

GeForceシリーズと比較

型番 RX 7800 XT RTX 4070 RTX 4060 Ti 16GB
コードネーム RDNA 3.0 Ada Lovelace Ada Lovelace
GPU Navi 32 AD104 AD106
プロセス 5nm 5nm 5nm
ダイサイズ 200 mm² 294 mm² 188 mm²
MCDプロセス 6nm
MCDサイズ 36.6 mm² x4
トランジスタ数 281億 358億 229億
CUs or SMs 60 46 34
CUDAコア数 3,840 5,888 4,352
RTコア数 60 46 34
Tensorコア数 184 136
AIコア数 120
ベースクロック 1295 MHz 1920 MHz 2310 MHz
ゲームクロック 2124 MH
ブーストクロック 2430 MHz 2475 MHz 2535 MHz
GPUメモリ GDDR6 16GB GDDR6X 12GB GDDR6 16GB
メモリクロック 19.4 Gbps 21.0 Gbps 18.0 Gbps
メモリバス 256 bit 192 bit 128 bit
メモリバス帯域幅 620.8 GB/s 504.2 GB/s 288.0 GB/s
L2キャッシュ 4MB 554.0 GB/s
Infinity Cache 64MB 36MB 32MB
FP32 Compute 37.32 TFLOPS 29.15 TFLOPS 22.06 TFLOPS
TDP 263W 200W 165W
補助電源 2x 8-pin 1x 16-pin 1x 16-pin
バスインターフェイス PCIe 4.0 x16 PCIe 4.0 x16 PCIe 4.0 x8
出力 1x HDMI 2.1a
3x DisplayPort 2.1
1x HDMI 2.1a
3x DisplayPort 1.4a
1x HDMI 2.1a
3x DisplayPort 1.4a
MSRP $499 $599 $499
国内価格 78,800円~ 86,800円~ 58,800円~
発売日 2023/09/06 2023/04/13 2023/07/18

競合モデルであるNVIDIA製GeForceと比較していく。MSRPではRTX 4060 Ti 16GBが同じだ。実売価格で見ると発売から時間が経過していることもあってRTX 4060 Ti 16GBの方が12,000円安く購入できる。RTX 4060 Ti 16GBはAda Lovelace世代のモデルでGPUはAD106だ。プロセスは5nmとなる。ダイサイズは188m㎡と、チップレット採用のRX 7800 XTと比べて46%も小さい。トランジスタ数はRX 7800 XTの方が23%多くなっている。

スペックについてはアーキテクチャが異なるため数値だけの比較はあまり意味をなさない。参考として見るのがよいだろう。CUDAコア数はRTX 4060 Ti 16GBの方が13%多く4,352だ。RTX 4060 Ti 16GBのRTコア及びAIコア(Tensorコア)はそれぞれ34・136となる。RTX 4060 Ti 16GBはブーストクロックが2535 MHzと2.5GHzを超えているのは驚きだ。

GPUメモリはどちらもGDDR6 16GBとなっている。RX 7800 XTの方がメモリクロックが8%速く、メモリバスも256 bitと広い。メモリバス帯域幅は620.8 GB/sとRTX 4060 Ti 16GBよりも2倍以上の数値を叩き出す。Infinity Cacheのおかげで実効メモリ帯域幅は2,708.4 GB/sとRTX 4060 Ti 16GBよりも5倍近くも速い。ただし、Radeon RX 7800 XTの実効メモリ帯域幅はあくまでも最大数値となる点は押さえておこう。

FP32 ComputeはRX 7800 XTの方が70%近くも高い。TDPはRTX 4060 Ti 16GBの方が37%も低く165Wに留まる。RTX 4060 Ti 16GBでは補助電源が1×16-pinを指定している。バスインターフェースはPCIe 4.0×8となる。出力は1×HDMI 2.1aと3x DisplayPort 1.4aと一般的なものだ。DisplayPort 2.1をサポートしているRX 7800 XTに優位性がある。

性能的にはRTX 4070が近い。RTX 4070は、Ada Lovelace世代のラインナップでハイクラスに属するグラフィックボードだ。GPUは大型のAD104を採用している。CUDAコアは5,888とRX 7800 XTよりも53%多い。RTコアは46基、Tensorコアは184基だ。ベースクロックは1920MHzとRX 7800 XTよりも48%高く、ブーストクロックも2%程度高い。

GPUメモリはGDDR6X 12GBとRX 7800 XTよりも25%少ない。メモリクロックはRTX 4070の方が8%速い。メモリバスは192 bitと控えめだ。メモリバス帯域幅は504.2 GB/sとRX 7800 XTよりも18%狭くなっている。L2キャッシュは9倍の36MBだ。RX 7800 XTは大容量Infinity Cacheでカバーしている。

FP32 Computeは29.15 TFLOPSとRX 7800 XTの78%程度に留まる。TDPは200Wと省電力性が高い。補助電源は1×16-pinだ。バスインターフェースはどちらもPCIe 4.0×16で同じだ。RTX 4070は出力がHDMI 2.1aとDisplayPort 1.4aとなる。MSRPではRTX 4070の方が$100高く、実売価格でも8,000円の差がある。純粋なグラフィックス処理性能ならRadeon RX 7800 XTは魅力的だろう。




Radeon RX 7800 XTの特徴&注意点

WQHD環境にも対応できる高い性能を持つ

rx7800xtgamescore
Radeon RX 7800 XTは、グラフィックス処理性能が高くWQHD環境に対応できるポテンシャルを持つ。33,128と高いスコアを出している。競合モデルであるGeForce RTX 4060 Ti 16GB/8GBと比べても18%以上処理性能が高くなっている。$100高いRTX 4070を上回る性能を持っているのは素晴らしい。今後価格が下がってくれば非常に魅力的なモデルになるだろう。

一方で、旧世代のRX 6800 XTからの伸びは3%前後とかなり小さい。これだとリネームモデルだと言われても仕方がない。また、レイトレーシング性能については競合のRTX 4060 Ti 16GB/8GBに劣る。RX 7800 XTはレイトレーシングやDLSSといった機能を重視しない高コスパモデルを探しているゲーマー向けと言える。もしかしたらRX 7800 XTの登場でRTX 4070の価格が引き下げられる可能性もある。買い替え対象としてはRadeon RX 5000シリーズよりも前のモデルからとなる。

その後GeForce RTX 4070 SUPERやRadeon RX 7900 GREがリリースされている。Radeon RX 7800 XTの上位モデルだ。GeForce RTX 4070 SUPERの価格が97,900円(+19,100円)で、Radeon RX 7900 GREの価格が92,800円(+14,000円)となる。価格を見る限り直接の競合とはならないだろう。

RX 6800 XTと比べて省電力性が向上した

rx7800xtwatt

性能的には旧世代のRX 6800 XTとほとんど変わらないことがわかったが、次世代モデルになって大きく進化したのがこの抑えられた消費電力だ。RX 6800 XTと比べて15%前後消費電力が抑えられている。わずかながら性能が向上していることを考えると、アーキテクチャ的に進化していることは間違いない。チップレット技術がうまく機能している。

ただし、競合のAda Lovelace世代RTX 4060 TiやRTX 4070はより省電力性の長けたモデルだ。同等の性能を持つRTX 4070は、RX 7800 XTよりも20%近くも消費電力が低くなっている。Ada Lovelace世代の存在でRX 7800 XTの省電力性の向上というのは長所と言いづらいのが現状だ。また本体自体の発熱量も多く感じる。狭い部屋なら室内の温度が上がるほどだ。

AV1エンコード/デコードをサポートしている

RX 7800 XTは次世代のコーデック規格であるAV1のエンコードおよびデコードをサポートしている。圧縮率が高くロイヤリティフリーというのが特徴だ。ゲーム実況や動画編集などのクリエイター作業を行う方にとってメリットとなる。今はまだまだ普及しているとは言えないものの今後普及されればより魅力が増すことになる。すでにYoutuberやChromeなどで対応している。

登場したばかりで搭載BTOパソコンの価格も高め

すでにRX 7800 XTを搭載したゲーミングPCが販売されている。パソコン工房やフロンティアで購入可能だ。リリースされたばかりということもあって搭載モデルの価格が高めだ。RTX 4070搭載モデルと比べても割高感がある。単体グラフィックボードの価格差ほど差があるわけではなく、レイトレーシング・DLSSなど総合的に見ると選びづらいと言えるだろう。CPUにRyzen 7000シリーズを選択するとさらにコストパフォーマンスは悪化してしまう。

NVIDIA製GeForce搭載モデルと比べるとラインナップ数も少なく選択肢が少ないのもデメリットだ。販売数が少なくなることから在庫を抱えることが難しいというのもコスト悪化につながる要因ではないかと思う。今後Radeon 7000シリーズを選択肢に入れるユーザーが増えてくればBTOメーカーの取り扱い方も変わるはずだ。いずれにしても競合がいること自体ユーザーにとってメリットがある。

Radeon RX 7800 XTのフレームレート計測

Far Cry 6

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Far Cry 6は、旧世代のRX 6800 XTと比べてまずまずパフォーマンスが向上しているタイトルだ。フルHDで9%・WQHDで11%高くなっている。競合のRTX 4070と比べても5%-13%程度フレームレートが高い。WQHDでも余裕を持ってゲームを楽しめる。下位モデルのRX 7700 XTとのフレームレートの差は14%-20%で高解像度になるとその差が広がる形だ。メモリ周りが強化されているのがプラスに働いているのではないかと考えられる。

Watch Dogs: Legion

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Watch Dogs: Legionでもラインナップ中トップのフレームレートを叩き出した。ただし、旧世代のRX 6800 XTとのフレームレートの差は2%-3%とほとんど変わっていない。単にRadeon製グラフィックボードとの相性がよいタイトルと言えそうだ。RTX 4070と比べてフルHDで11%高く、WQHDでも16%高く圧倒している。下位モデルのRadeon RX 7700 XTよりも最大で20%もパフォーマンスが高い。同価格帯のRTX 4060 Ti 8GBと比べても50%近くもフレームレートが高いことがわかる。

フォートナイト

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フォートナイトでもRTX 4070を押さえてラインナップの中でトップとなった。RTX 4070と比べてフルHDで4%高い。一方で、WQHDになると2%劣る形だ。従来モデルのRX 6800 XTと比べてフルHDで5%高く、WQHDで2%高い。やはり一世代の伸びとしてはやや控えめといえるだろう。下位モデルのRX 7700 XTと比べるとフルHDでは6%高く、WQHDでは15%以上高くなる。RX 7800 XTは高解像度でこそ本領発揮となる。

FF14

ff14画像引用元:https://www.playstation.com/rx7800xt-ff14

FF14では上位の3つが横並び状態だ。ゲーミング性能を測る上ではあまり参考にならなくなってきている。パフォーマンス的にはRX 6800 XTとほとんど変わらない。下位モデルのRX 7700 XTとはしっかりとフレームレートの差が現れている。

Blue Protocol

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Blue Protocolは比較的新しいタイトルだ。RTX 4070よりも4%前後フレームレートが低い結果となった。旧世代のRX 6800 XTと比べて2%-4%程度フレームレートが高い。これはおおよそ想定通りの数値だと言える。

Forza Horizon 5

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Forza Horizon 5ではRTX 4070に完敗だ。フルHDで6%低く、WQHDで10%低い結果となった。それでもある程度の高リフレッシュレートでのゲームプレイに対応できる。旧世代のRX 6800 XTとの性能差は1%前後で誤差の範囲といえるだろう。Raden RX 6800 XTなど上位モデルを所有している方は買い替え対象とはならない。

Cyberpunk 2077

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Cyberpunk 2077はAMD製グラフィックボードとの相性がよい。RTX 4070と比べてフルHDで11%高く、WQHDで23%高い。一方で、旧世代のRX 6800 XTとの性能差はほとんど見られない。下位モデルのRX 7700 XTと比べると11%-20%程度フレームレートが高い。




Radeon RX 7800 XTでRT&FSRを試す

Cyberpunk 2077

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負荷の高いCyberpunk 2077でのレイトレーシング性能を見ていく。旧世代のRX 6800 XTと比べてフルHDで6%高く、WQHDで11%高い。伸びとしてはまずまずではないかと思う。一方で、競合のRTX 4070との性能差は大きくRTX 4070の56%程度のフレームレートに留まる。旧世代のRTX 3070と比べてもツーランク以上パフォーマンスが落ちてしまう。

Cyberpunk 2077 FSR

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AMD FidelityFX Super Resolutionでのパフォーマンスを見ていく。NVIDIAのDLSSと同等の機能で高画質・高フレームレートを実現できる。RX 7800 XTのレイトレーシング有効化時のフレームレートは44.4fpsだ。それがFSRを利用することで82%もフレームレートが向上して81.0fpsとなる。これなら高設定でも十分対応できる。ただし、競合のRTX 4060 Tiと比べるとパフォーマンスは下だ。特にDLSS 3.0は強力で大きくフレームレートが向上する。

Spider-Man: Miles Morales

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Spider-Man: Miles Moralesではまずまずのスコアが出ている。RTX 4070には10%程度及ばないもののフルHDで83.9fps、WQHDで63.0fpsと十分なフレームレートだ。旧世代のRX 6800 XTと比べて8%-12%程度フレームレートが高い。下位モデルのRX 7700 XTとの性能差は最大で13%だ。




Radeon RX 7800 XTのクリエイティブ性能

Blender(GPUレンダリング)

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Blenderとの相性はよくなさそうだ。旧世代のRadeon RX 6800 XTと比べて20%弱スコアが伸びているが、NVIDIAのRTX 3070にも届かない。RTX 4070と比べると半分以下と散々たる結果だ。NVIDIAの安価なモデルにも負けてしまうのは痛い。GPUレンダリング目的での購入は避けた方がよい。

Adobe Premiere CC(動画編集)

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Adobe PremiereでのベンチマークではRTX 4070を超えてトップとなった。RTX 4070よりも10%近くもパフォーマンスが高いのは驚きだ。従来モデルのRX 6800 XTと比べても20%以上も処理性能が高い。下位モデルのRX 7700 XTとの性能差は34%と大きい。Adobeソフトとの相性はよさそうだ。

Radeon RX 7800 XT搭載おすすめゲーミングPC

FRGKB550/WS314/NTK(フロンティア)

FRGKB550WS501NTK価格:209,800円+送料3,300円
CPU:Ryzen 7 5700X
GPU:Radeon RX 7800 XT
メモリ:DDR4-3200 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中

公式サイト

Ryzen 7 5700X×Radeon RX 7800 XT搭載のハイクラスの一台だ。CPUには旧世代のRyzen 7 5700Xを搭載している。8コア16スレッドと現行のRyzen 7 9700Xとスペックは同じだが、パフォーマンスは大きく劣る。Radeon RX 7800 XTとのバランスはまずまずといったところだろう。20万円台で購入できるのは嬉しい。メモリDDR4-3200 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成は充実している。電源ユニットは750W GOLDだ。

FRGKB760/WS328/NTK(フロンティア)

FRGKB550WS501NTK価格:244,800円+送料3,300円
CPU:Core i7-14700F
GPU:Radeon RX 7800 XT
メモリ:DDR4-3200 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中

公式サイト

ミニタワーモデルとなる。フロンティアの週間セール対象モデルだ。CPUにはIntel第14世代のハイクラスであるCore i7-14700Fを搭載している。20コア28スレッドと高いスペックを持つ。メモリDDR4-3200 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も抜群だ。電源ユニットは750W BRONZEを搭載している。

G-GEAR GE7J-D242/B(TSUKUMO)

G-GEAR GE7J-D242B価格:232,800円+送料2,200円
CPU:Core i5-14500
GPU:Radeon RX 7800 XT *カスタマイズ
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中

公式サイト

TSUKUMOのゲーミングPCでもRadedeon RX 7800 XTを選択できる。初期構成ではGeForce RTX 4060 Tiを搭載していて、+22,000円で変更可能だ。GeForce RTX 4070が+33,000円なので妥当な価格設定のように思える。レイトレーシング・DLSSといった機能を重視しない方は必見だ。CPUにはIntel第14世代のCore i5-14500を搭載している。14コア20スレッドと高いスペックを誇る。ゲーム配信などの用途への適性も高い。メモリDDR5-4800 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も抜群だ。電源ユニットは750W GOLDを採用している。

NEXTGEAR JG-A7A8X(マウスコンピューター)

nextgear価格:259,800円(送料込)
CPU:Ryzen 7 7800X3D
GPU:Radeon RX 7800 XT
メモリ:DDR5-5200 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中

公式サイト

Ryzen 7 7800X3D×Radeon RX 7800 XT搭載のハイクラスのゲーミングPCだ。当サイトとのコラボレーションモデルとなる。通常モデルよりもお得に購入できる。WQHD環境でのゲームプレイを考えている方に適している。CPUには現行最強のRyzen 7 7800X3Dを搭載している。Core i9-14900Kをも上回る高いゲーム性能は圧巻だ。スペック自体は8コア16スレッドと控え目で3D V-Cacheを搭載している関係でクロック周波数も抑えられている。結果的にマルチコア性能はやや低めだ。ゲームプレイ+αで考えている方は他のモデルも検討しよう。メモリDDR5-5200 32GB・SSD 512GB Gen4 NVMeと構成も十分だ。電源ユニットは750W BRONZEを採用している。個人的に電源ユニットはアップグレードしてもよさそうだ。Radeon RX 7800 XTはGeForce RTX 4070よりも消費電力が高めだから余裕を持たせたい。

LEVEL-M7P5-R57X-VEX(パソコン工房)

LEVEL-M価格:204,800円+送料2,200円
CPU:Ryzen 7 5700X
GPU:Radeon RX 7800 XT
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:700W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中

Radeon RX 7800 XT搭載モデルの最安値クラスのモデルだ。税込20万円台なら購入しやすいように思える。GeForce RTX 4070搭載モデルがこの価格で購入できるとなればお得だろう。CPUには第4世代Ryzen 7 5700Xを搭載している。8コア16スレッドとスペック自体は十分だが、アーキテクチャがやや古くバランスがよいとはいえない。グラフィックボードの性能を重視したいユーザー向けだ。メモリDDR4-3200 16GB・SSD 500GB NVMeと構成は平均的だ。電源ユニットは700W BRONZEを採用している。

GALLERIA XA7R-78XT 5700X搭載(ドスパラ)

GALLERIA XA7C-R36価格:249,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 7 5700X
GPU:Radeon RX 7800 XT
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中

ドスパラのミドルタワーモデルだ。AMD製パーツで揃えた一台となる。実はCore i7-14700F搭載モデルと変わらずコストパフォーマンスはよくない。せめてRyzen 7 7700と同じ価格ならよかったのだが…旧世代のCPUが新しいCPUと同じだと選びづらい。メモリDDR4-3200 16GB、SSD 1TB Gen4 NVMeという構成だ。電源ユニットは750W GOLDを採用していて余裕がある。将来的にパーツの換装にも対応しやすい。

LEVEL-R779-LC147KF-VEX(パソコン工房)

LEVEL-R969-LC129K-WAXsyoumen価格:296,800円+送料2,200円
CPU:Core i7-14700KF(水冷)
GPU:Radeon RX 7800 XT
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:800W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中

パソコン工房が販売するミドルタワーのゲーミングPCだ。CPUにはIntel第14世代の高パフォーマンスモデルであるCore i7-14700KFを搭載している。20コア28スレッドとスペックが高くゲーミングCPUとしても人気がある。Radeon RX 7800 XTの性能を引き出すには十分だ。メモリDDR5-4800 16GB、SSD 1TB Gen4 NVMeという構成となる。電源ユニットは800W GOLDを採用している。

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Radeon RX 7800 XTのベンチマーク検証機材

rx7800xtbenchmark

モデル ベンチマーク検証機Intel Ver. 2023
CPU Core i9-13900K
GPU Radeon RX 7800 XT SAPPHIRE etc.
メモリ DDR5-5600 32GB
ストレージ SSD 1TB Gen4 NVMe
マザーボード MSI MPG Z790 CARBON WIFI MB5911
電源 玄人志向 1200W PLATINUM KRPW-PA1200W/92+