ryzeninteltop当ページでは、CPUの2大メーカーであるAMD RyzenシリーズとIntel Core iシリーズに関して紹介している。Intel第10世代CPUが登場した。弱点だったマルチスレッド性能も引き上げられ第3世代Ryzenシリーズとい比べても遜色ない仕上がりだ。Ryzenシリーズはコストパフォーマンスに優れる一方で、ゲーミングPC搭載CPUとしてはややゲーム適性が低くIntel製CPUに遅れを取っている。

第4世代Ryzenの発売を控えさらに両者の違いに注目が集まっている。第4世代Ryzenシリーズが登場すれば秋葉原のPCパーツショップでは行列ができるだろう。Intel独占の市場に一石を投じたRyzenの登場はゲーマーにとって好ましいことで今まで以上にゲーミングPC業界が盛り上がっている。せっかくなのでAMDの第3世代Ryzenを中心にIntel製品と比較しながら解説していく。

早速結論!

  • Ryzenシリーズはマルチスレッド性能が高い
  • Ryzenシリーズはコストパフォーマンスが高い
  • Ryzenシリーズは第4世代の発売を控えている
  • Intel Core iシリーズはゲーミング性能が高い
  • Intel Core iシリーズは幅広い用途で安定している
  • Intel Core iシリーズはノート向けモデルも評価が高い

当ページの目次

Ryzen&Intel製CPUの概要

これまでの歩み・歴史

年月日RyzenIntel
2017年1月6日Core i7-7700K
Core i7-7700
Core i5-7600K
Core i5-7400
2017年3月2日Ryzen 7 1800X
Ryzen 7 1700X
Ryzen 7 1700
2017年4月11日Ryzen 5 1600X
Ryzen 5 1600
2017年4月15日Ryzen 5 1500X
Ryzen 5 1400
2017年7月27日Ryzen 3 1300X
Ryzen 3 1200
2017年11月2日Core i7-8700K
Core i7-8700
Core i5-8400
2018年4月3日Core i5-8500
2018年4月19日Ryzen 7 2700X
Ryzen 7 2700
Ryzen 5 2600X
Ryzen 5 2600
2018年9月1日Ryzen TR 2950X
2018年9月11日Ryzen 5 2500X
Ryzen 3 2300X
2018年10月20日Core i9-9900K
Core i7-9700K
2019年2月1日Core i5-9400F
2019年3月29日Core i9-9900KF
Core i7-9700KF
2019年5月16日Core i3-9100F
2019年6月7日Core i7-9700F
2019年7月7日Ryzen 9 3900X
Ryzen 7 3700X
Ryzen 5 3600X
Ryzen 5 3600
2019年12月13日Core i9-10980HK
Core i7-10875H
Core i7-10750H
Core i5-10300H
2020年2月7日Ryzen TR 3990X
2020年2月22日Ryzen 5 3500
2020年5月20日Core i9-10900K
Core i9-10900
Core i7-10700K
Core i7-10700
Core i5-10600K
Core i5-10600
2020年7月18日Ryzen 9 3900XT
Ryzen 7 3800XT
Ryzen 5 3600XT
2020年秋頃?第4世代Ryzen発売予定
これまでのIntel及びRyzenのリリース日をまとめている。第7世代Intel製CPU(Kaby Lake)の登場からAMD Ryzenが本格的に市場に参入した。第7世代Intel CPUが発売してからおよそ2ヶ月後に第1世代Ryzenが登場。多くのAMDユーザーを魅了した。

そして、第1世代Ryzenに対抗する形で4ヶ月後の2017年11月にIntelが第8世代CPU(Coffee Lake)が登場。その5ヶ月後に第2世代Ryzenが発売開始となった。この辺りからRyzenが市場シェアを拡大してきた。第2世代Ryzenの脅威に対して2018年10月にIntelが第9世代CPU(Coffee Lake-Refresh)をリリース。その9ヶ月後に第3世代Ryzenが登場している。

その後2019年12月にモバイル向けのIntel第10世代CPUが発売開始となった。その5ヶ月後にやっとデスクトップ向けIntel第10世代CPUが登場した。2020年7月7日にRyzen XTシリーズが登場したが、これは第4世代までの繋ぎと考えてよいだろう。2020年の秋頃に第4世代Ryzenシリーズが登場する予定だ。

AMDがIntelのシェアを超えた

amdshare画像引用元:https://www.bcnretail.com/

上記のデータは、BCNによる全国の主要家電量販店及びネットショップのPOSデータを集計したものだ。AMD製CPUのシェアが大きく拡大していることがわかる。2018年10月には27.9%だったものが、2019年6月には50.5%とIntelのシェアを超えた。AMDの株価もうなぎのぼりとなっている。

第3世代Ryzenシリーズのリリースはコストパフォーマンスの高さもさることながらタイミングが良かった。Intel製CPUの生産が追いつかず第8世代CPUから品切れ状態になっていた。第9世代CPUを投入しても品切れの影響が大きくシェアを落とす結果になったということだ。

Ryzenシリーズにとってネックとなるのが各BTOメーカーのラインナップの少なさだ。ただ、第3世代Ryzenシリーズは第2世代までと比べて取り扱いが多いように思える。人気がないからと言って実力が無いというわけではない。どうしても長く最前線にいたIntel製CPUの知名度に及ばないというのが実情だろうか。

Steamでのシェアも大きく伸ばす

Steamshare引用元:https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/

月間1億近いユーザーが稼働しているSteam上で2019年10月~2020年2月までの期間にゲームをプレイしたPCに搭載されているCPUの割合を表記している。この5ヶ月の間でAMD製CPUは2%も上昇しており、Intel 78.61%に対して21.39%のシェアを持っている。まだまだIntel製CPUの割合は多く、AMD製CPUが主流となるのは難しい。考えようによっては苦手なゲーム用途でも20%以上のシェアを持てる優れたCPUである。

今では海外だけでなく、国内でもゲーム配信を行うユーザーが爆発的に増えているのは明らかで、Ryzenシリーズの需要が増しているのは間違いない。各ショップでも取り扱いの幅を広げていて一部ショップではIntel製CPU搭載モデルよりも力を注いでいるところもあるくらいだ。Ryzenの快進撃はintelの迷走が終わるまで続くだろう。それが何ヶ月、何年先かはわからない。案外Intelが息を吹き返した時には、長らく続いたAMDの天下が終わりを告げる…そんな日になるのかもしれない。

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AMD RyzenとIntel Core iの性能を比較

ゲーミング性能比較

ryzenintelgaming

ゲーミング性能についてフレームレートで表している。ゲーミング性能についてはIntel製CPUが圧倒的だ。Core i5-10400でさえRyzen 9 3900XやRyzen 7 3700Xを上回っている。やはりゲームプレイだけを考えるならIntel Core iシリーズを選択しておくのが賢明だ。価格まで考慮すればRyzenシリーズが優秀なことは否定できない。

マルチスレッド/シングルスレッド性能

ryzenintelhikaku

上記のテーブルはCinebench R20でのスコアを並べている。Cinebench R20のスコアからRyzenシリーズが動画編集などのアプリケーション作業が得意であることを推測できる。おおよそ第3世代Ryzenシリーズが優勢であることがわかるだろう。それでも差は縮まっている。Intel第10世代Comet Lakeが登場するまでは、Ryzenシリーズが大幅にIntel Core iシリーズを上回っていた。

IntelはAMDに対抗するために第10世代モデルではハイパースレッディングに対応とした。Ryzenシリーズの優位性が失われた形だ。その後第4世代Ryzenシリーズ登場までの繋ぎとしてRyzen 9 3900XT・Ryzen 7 3800XT・Ryzen 5 3600XTをリリースしたが性能向上はわずかだけだ。

搭載ゲーミングPCから見る両者の特徴

ラインナップはIntel搭載モデルが圧倒的に多い

各BTOメーカーが販売しているゲーミングPCを見ればIntel製CPU搭載モデルが多いことに気付く。当サイトでレビューをしているモデルを見ると、Ryzen搭載モデルは35.2%(45/128)に留まる。数年前に比べて明らかにRyzenシリーズ搭載モデルが増えてきているもののCore iシリーズが優勢な状況は変わらない。

確かに2,3年前までなら10%にも満たなかったように思う。ドスパラ・パソコン工房・パソコンショップセブンで僅かに取り扱いがあったぐらいだ。ゲーミングノートPCだとより顕著で当サイトでの扱いはわずか1台(1/27)だ。間違いなく今後はRyzen搭載ゲーミングPCのラインナップが増えてくるだろう。もしかしたら全ラインナップの半分がRyzenシリーズで占めるということも起こり得るかもしれない。

全体で見るとCore i7シリーズの人気が高い

ゲーミングPCではCore i7シリーズ搭載モデルが人気だ。Core i7-10700やCore i7-9700が該当する。性能と価格のバランスがよいというのがその理由だろう。Core i5シリーズでは物足りなく感じてしまうことが多く、Core i9シリーズだとオーバースペックになりやすい。

また、GTX 1660 SUPERからRTX 2080 SUPERまで幅広いグラフィックボードとも合わせやすいというのも強い。コストパフォーマンスに優れたモデルを探すとCore i7シリーズ搭載モデルが多い。当サイトの人気ランキングでもCore i7-10700・Core i7-10700K・Core i7-9700搭載モデルが上位を占めている。

低価格帯ではRyzen 5 3500搭載モデルが強い

10万円以下の低価格帯のゲーミングPCを見ると、一点Ryzenシリーズが勢いを増す。例えば、最安値モデルを見るとRyzen 5 3500を搭載したドスパラの「Lightning AH5」・マウスコンピューターの「mouse DT6-G」が出てくる。これらは税抜6万円台と驚くべき価格設定だ。

少しでも安いゲーミングPCを探している方はRyzen搭載モデルをチェックして欲しい。次いでRyzen 5 1600AFやRyzen 3 3100などが続く。ミドルクラス以上ならIntel製CPUが強いが、低価格帯を見るとAMD製CPUが強い。両者でうまく棲み分けが行われているように思う。

ゲーミングノートでもRyzenが存在感を示す

ゲーミングノートPCでもRyzenを搭載したモデルが増えてきている。ノート向けのRyzen 4000シリーズが後押しをしている形だ。海外メーカーを中心に搭載モデルが多い。国内だとドスパラから販売されている。少し前までは考えられなかったことだ。

Ryzen 5 4600H搭載モデルの「GALLERIA GR1650TGF-T」なら税抜8万円台から購入することができる。性能面ではIntel Core iシリーズが優勢だが、コスパを重視したいならRyzen搭載ゲーミングノートPCも選択肢に入る。

リアルな環境でのパフォーマンスはIntelが優勢!?

intel10genTOP
Intelは、AMDの台頭に当たって長い間実際の環境でのパフォーマンスを重視すべきだと訴え続けている。具体的には多くのメディアで採用されているPCMARK 10やCinebench R20は実際の環境に即したベンチマークソフトとは言えないということだ。

多くのメディアで言われているようにAMD Ryzenシリーズの方がマルチスレッド性能が高いというのは違う結果になってしまう可能性がある。こういった意見があるということを知った上でCPUを選ぶことが重要だろう。

Intelが主張するベンチマークの弊害

どのようにCPU性能を計測するのが好ましいのか?

howwemeasureperformance出典:(NOTEBOOKCHECK, 2020)

Our position is that the only consistent and reliable measure of performance is the execution time of real programs…

一貫性があって信頼性の高い唯一の性能の計測方法は、実際のプログラムの実行時間だというのが私達の見解です。

Intelとしては、実際のプログラムでパフォーマンスを見て欲しいということだ。確かにRyzenシリーズが特にゲームプレイで極端にパフォーマンスが低下してしまうのは気になってしまう。Intelが全て正しいというわけではないが、言いたいことはわかる。

Cinebench R20が常に最適とは言えない

benchmarkimportant出典:(WCCFTECH, 2020)

Cinebench R20は、多くのメディアで活用されているベンチマークソフトだ。ただし、1つの画像のレンダリングするという特殊性から実際の環境を反映しているとは言えない。それよりもプレゼンテーションの作成・動画の視聴・画像の編集・ゲームプレイなどより一般的な利用を想定したベンチマークの方が有効だ。

IntelとしてはSYTMARK 25がよい

pcmarks10benchmark出典:(NOTEBOOKCHECK, 2020)

同様に多くのメディアで採用されているPCMARK 10も一般的な利用を想定したベンチマークとは言えないということだ。あまり一般的なベンチマークソフトとは言えないが、SYSMARK 25の方がより参考になるとIntelは発表している。

ノート向けCPUの総合性能-Intel発表

アプリケーションの性能を比較

corei7-10750overryzen 94900hs

Core i7-10750Hの方が、Ryzen 7 4800Hよりも最大25%高性能であるということだ。PCMARK 10でも実際のアプリケーションの使用を想定したPowerPoint及びExcelではCore i7-10750Hの方がスコアが高くなっている。その他WEBブラウザ・画像編集などでも同様だ。

ゲーム性能を比較

core hseriesgaming

Cinebenchや3D MARK PhisicsのスコアではRyzen 7 4800Hのスコアが高い。しかしながら、ゲームプレイ時の平均fpsではIntel Core iシリーズが優勢だ。下位モデルであるCore i5-10300Hでも最大10%パフォーマンスが高い。これは多くのメディアでも同様の結果が出ていることから信頼性してもよいだろう。Intelが言うベンチマークは当てにならないというのはこのテーブルからも一目瞭然だ。

ゲームテスト一覧-補足

i7-10750hgamingperformance

Core i7-10750HとRyzen 7 4800Hのフレームレートを計測すると36のタイトルの内35のタイトルでCore i7-10750Hが上回っている。そして残りの1つも同等の数値となっているだけでRyzen 7 4800Hが上回っているわけではない。

デスクトップゲーミング性能-Intel発表

ゲーム性能を比較

corei7-10700koverryzen

デスクトップ向けCPUでも同様の結果が得られている。Core i7-10700Kは、多くの人気タイトルでRyzen 9 3900XTを上回るfpsを出している。Total Warで最大23%、Rocket Leagueで14%と圧倒的だ。

ゲームテスト一覧-補足

corei7-10700kgaming

24/30のタイトルでRyzen 9 3900XTと同等あるいはより優れたスコアを出した。$387のCPUが、$499のCPUを上回るのは圧巻だ。やはりゲームプレイを基準にするのであればIntel製CPUを選ぶべきだと言えるかもしれない。

第3世代Ryzenシリーズの検証 2019年~

Ryzen 7はIntel製最上位CPUに匹敵する性能を持つ

ryzen73700xcinebench
Ryzen 7 3700Xは$329で展開され、コストパフォーマンスの高さが魅力のCPUだ。IntelのフラグシップモデルであるCore i9-9900Kに匹敵するマルチスレッド性能を持っている。価格は$499と50%も価格の高いモデルに匹敵するというのは素晴らしい。

日本価格でも15,000円ほど安いRyzen 7 3700Xが総合的な性能では上回っているというのは驚きだ。プロセス構造で遅れを取っているIntelからすると、ここからの巻き返しは難しいものがあるため方向性を転換する可能性も十分にある。Ryzenシリーズはこのままぶれずに進めば第5世代で完全にIntelの上位互換となれるだろう。

フラグシップモデルであるRyzen 9 3900Xは更に強力で、ゲーミングPCの搭載されるCPUの中で頂点に君臨する性能だ。ゲームに対する性能はRyzen 7 3700Xと同等に留まるため、ゲーム用途で考えるとコストパフォーマンスは少し悪い。配信、動画編集などのマルチコアを活かせる用途で輝くCPUである。

ゲーム用途ではIntel Core iシリーズが強いことは変わらない

Ryzenシリーズは搭載モデルよりも自作ユーザーに人気だ。それはCPU単体の価格が競合のIntelシリーズよりも安いにも関わらず総合性能が高いことにある。一方、BTOショップはシェアの大きいIntel製品を多く仕入れて販売を行う。つまり、BTOメーカーでの搭載モデルの価格はRyzenシリーズもCore iシリーズも大して変わらない。

ゲーミングPCに関してはIntel製品のほうが知名度があり、安定感もあることから主力製品となりやすい。単体としては人気の高いRyzenシリーズもゲーミングPC搭載CPUとしては今ひとつ伸び悩んでおり、Intel搭載のゲーミングPCとは大きな差がある。第3世代になり、取り扱うショップも増えてきてはいるが、まだまだ主力製品を排出するには至っていない。

多くのサイトがベンチマークを計測している中、Ryzenシリーズは性能が安定して高いというわけでもない。Intel製CPUを大きく上回る場面もあれば、大きく下回る場面もあり、ゲームに求められる安定性は認められないように感じる。

良く言えば最高性能が高く、悪く言えば不安定なCPUである。ゲーム用途ではまだIntelを上回るまでに至っていないと言えるだろう。元々Intel製品にしてもRyzenシリーズにしても、ゲーム目的で作られたCPUではないためデメリットというわけではない。

Ryzen 5シリーズは低価格モデルの底上げに成功した

Ryzen 5 3600/Ryzen 5 3500は、低価格帯のゲーミングPCにもビジネスPCにも用いられる優秀なCPUである。とにかく価格が安く選択しやすいCPUだと言える。ただし、どちらもGPU機能を搭載していないので、グラフィックボードを搭載する必要がある。結果的に搭載モデルは、ゲーミングPCとして扱われるモデルに偏っている。

Ryzen 5 3500はRyzen 5 2600よりも性能が僅かに高く、価格は同等ということで換装品に近い。第2世代では非常に人気の高かったRyzen 5 2600の良さを引き継いでいるだけに、Ryzen 5 3500搭載モデルは非常に安価で必要な性能を備えたCPUとして低価格モデルを支えている。これはIntel製CPUには難しいことで、ゲーム性能ではCore i5-9400のほうが上であっても、圧倒的な低価格を前に対抗する手立てが無い。

Ryzen 5 3600は真っ向からCore i5-9400に対抗できる製品で、総合性能はRyzen 5 3600の方が高い。最近ではゲーム配信がポピュラーになってきたことで総合性能の高いRyzenシリーズは人気上昇中だ。低価格・高性能という理想を引っさげ、低価格モデルの底上げを行った第3世代のRyzen 5シリーズは素晴らしいCPUである。

ストリーミング向けCPUという地位を確立

RyzenシリーズはゲームでIntel製品に及ばず、ゲーム以外(ゲーム配信など)では全体的に大きく上回る性能を持っている。得手不得手がはっきりした波のある性能でも、CPU負荷に対するパフォーマンスは高い。その性質からマルチタスクに適しているとされ、動画のエンコードで最も性能を発揮する。

ゲームが苦手とは言えども、十分に対応できるパフォーマンスであることから、ゲーム+αの用途で人気を博している。特にゲームの配信を行うPCとして多くのショップもストリーミング向けと称して販売を開始した。厳密に言えばゲーム配信はRyzenの特権というわけではなく、Intel製品も高い対応力を示している。

ゲームのIntel、配信のRyzenという方式が誕生したのはRyzenの総合性能を上手く表現するためだろう。ゲームを安定させるにはIntel製CPUが有利で、配信を安定させるにはRyzenが有利という矛盾のような関係が強引に築かれているように思う。これ自体は誤りではなく、理に適った用途と言えなくもない。

ゲームの配信だけを行うのであればIntel製品でも十分だ。ここに動画編集やエンコード、ゲーム+配信+何かのアプリケーションなど複数のことを同時にこなすような使い方を想定しているのであれば間違いなくRyzenシリーズが強い。ストリーミング向けと称することでゲーム+配信というマルチタスクを前提とした用途を示している。

オールラウンドに対応できるRyzenシリーズをゲーミングPCに搭載して販売する謳い文句に「ストリーミング」という言葉はマッチしている。しかし、これだけは覚えておいて欲しい。Ryzenは配信専用のCPUではなく、何にでも高い水準で対応できるCPUである。

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第2世代Ryzenシリーズの検証 2018年~

Core i7-8700Kとの比較から見るRyzenの進化

Intel製CPUまであと一歩なのか、そうでないのか。Ryzenはゲームに関してはまだ一歩及ばないと評したが、厳密に言えばこれは正しくないかもしれない。Ryen 7 2700Xの対抗馬であるCore i7-8700Kを比較してみよう。

  • i7-8700K 6コア12スレッド 定格3.7GHz 最大4.7GHz 電力 95W 約40,000円
  • R7 2700X 8コア16スレッド 定格3.7GHz 最大4.3GHz 電力105W 約37,000円

最大クロック数ではi7-8700Kに及ばないが、コア数とスレッド数がi7-8700Kよりも多い。その分だけ性能が高く、総合的な性能で言えば4%ほどi7-8700Kよりも高いということになる。気になるのはこの4%という数値だが、Intel製CPUには致命的な脆弱性があると指摘された。その欠陥を補うために性能が少し低下したことは述べておかなければならない。と、すると元々は同等の値だったのだろうか。

ただ、第8世代のCPUであれば、ゲームでその低下を体感することはほとんど無いだろう。しかし不安はついて回る。一般ユーザーには脅威となりにくいとしても、この問題がどういった決着で終わるのか、それ次第によっては情勢は厳しくなる。

第1世代よりもパフォーマンスが向上

この第2世代のRyzenはアーキテクチャ自体は第1世代と変わらないようだ。しかし、性能面では大きく向上している。

  • R7 2700X 8コア16スレッド 定格3.7GHz 最大4.3GHz 電力105W
  • R7 1700X 8コア16スレッド 定格3.4GHz 最大3.8GHz 電力 95W
  • R7 1800X 8コア16スレッド 定格3.6GHz 最大4.0GHz 電力 95W

同じ型番の第1世代と並べてみるとわかるが定格及び最大のクロック数が高くなっている。もちろんこれだけが全てというわけではないが、進化としては十分な数値である。性能で言えば15%以上も向上しており、存在感をしっかり示している。第1世代の一つ上である1800Xよりも優れ、CPUとしては順当に成長しているのがわかる。性能が高くなることで消費電力は高くなるものの、これは当然のことであるためデメリットとは言えない。

RyzenはまだまだIntelを追いかけている

さて、概ねRyzen7 2700Xが優れているということで話を進めてきた。しかし、実際のところはどうなのか。ゲーミング用途では、まだまだi7-8700Kのほうが上である。Ryzenの進化は凄まじいものがあるが、発売のタイミングを考えると少し微妙なところだ。

  • Intel 第7世代 2017/1/6から発売
  • Ryzen 第1世代 2017/3/2から発売

Ryzenの第1世代はIntelの第7世代に対抗した製品として登場した。少し遅れての登場だ。注目したいのは第8世代の対抗となるRyzen第2世代だ。IntelがRyzenの存在を確実に意識したモデルで、これこそが命運を握ると言っても過言ではなかった。

  • Intel 第8世代 2017/10/5から発売
  • Ryzen 第2世代 2018/4/19から発売

Ryzen第2世代登場はIntel第8世代から遅れること半年。確かに大きく詰め寄ったが、半年前の製品を超えることができていない。この事実は意外と大きく、低価格路線を進む上では大きな障壁となっている。第2世代は第1世代ほど大きな衝撃が無いと感じたのはこの部分であり、満を持して登場した割には…というのが本音である。

Ryzenの第1世代は2ヶ月前に登場したIntel第7世代を圧倒するほどのものだった。性能面では少し不安もあったが、その価格設定は不安を払拭するには十分過ぎた。Ryzenの登場でIntelがもっと頑張ることに繋がればと考えていたが、まさにその通りになった結果だ。性能で言えばゲームにも十分対応できるCPUだが、期間と価格を考えると「あと一歩」という評価である。

注目のRyzen 5も及ばず

価格で言えばRyzen 5にも注目したいが、第8世代のi5シリーズに苦戦を強いられている。

  • i5-8500 6コア 6スレッド 定格3.0GHz 最大4.1GHz 電力 65W 約23,500円
  • R5 2600X 6コア12スレッド 定格3.6GHz 最大4.2GHz 電力 95W 約28,000円
  • R5 2600 6コア12スレッド 定格3.4GHz 最大3.9GHz 電力 65W 約24,000円

どうもゲームとの相性やグラフィックボードの関係もありそうだが、これだけ見ているとRyzen5 2600Xが非常に優秀に見える。しかしベンチマークを見る限りではi5-8500と同等の数値に留まっている。第1世代から比べると大幅に改善されてはいるが、克服したとは言い難い結果。

ただし、これはRyzenシリーズに言えることだがゲーム以外の用途では圧倒している。言ってみればゲームにも対応できる高性能CPUというポジションで、器用貧乏で終わらないハイブリッドと言ったところか。

「ゲームをメインにするならIntel製CPU」
「ゲームもメインにするならAMD製CPU」

こういった考え方もできる。気になるのはIntelの第9世代である「Cannon lake」だ。噂ではHT(ハイパースレッディング)を採用したi5の復活がある。i5が更に一歩i7の領域に踏み込むこととなり、Ryzen第2世代にとっては厳しい自体になるかもしれない。

確実にi7-8700Kよりも高性能なCPUが誕生すると考えれば、今あるRyzenの優位性は失われるだろう。Ryzen第3世代がどのタイミングで来るか、ここが争点となりそうだ。ゲーミングPCに関してはまだまだIntel政権が続きそうだ。

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第1世代Ryzenシリーズの検証 2017年~

Ryzenシリーズは搭載モデルも増え、その人気と名声を徐々に拡大させている。これまで6コア12スレッド以上のCPUは10万円を超え、なかなか手が出せないものだった。

しかし、Ryzenはその価格は大幅に下げ6万円程度から登場させた。CPUに革命を起こしたと言える第1世代のRyzenシリーズは、Core iシリーズと比べてどう優位に立っていたのだろうか。

マルチスレッド性能に焦点を置いたRyzen

Core iは単コア性能の高さが光る

これまで、ゲーミングPCでは4コア8スレッドのCore i7シリーズが優れたパフォーマンスから人気だった。その理由に「単コアの性能」の高さが挙げられる。アプリケーションによっては、複数コアや複数スレッドが使用できないものがあるのでこれで十分なのだ。代表的なCPUであるi7-7700Kとi7-6800Kを比べてみる。

  • i7-7700K 4コア8スレッド クロック4.2GHz 最大4.5GHz
  • i7-6800K 6コア12スレッド クロック3.4GHz 最大3.8GHz

処理性能に繋がるクロック数はi7-7700Kのほうが高く、この数値は一つのコアあたりと考える。

全てのコアを使用出来ると想定した場合のスコアは下記のようになる。

  • i7-7700K 4.2GHz x 4=16.8GHz
  • i7-6800K 3.4GHz x 6=20.4GHz

もちろん計算は分かりやすくするためのもので、このままというわけではないが、コア数が多いほうが処理速度は高くなる。しかし、複数のコアを使用できないアプリケーションであった場合の性能はそのままであるため、i7-7700Kのほうが高くなる。ゲームには複数コアや複数スレッドを使用できないものもある。

コア数が4コアを超えるCPUは、4コアのCPUよりもコアあたりの性能が落ちてしまう。これがゲームでは不利に働くことがあるため、多くのゲーミングPCは4コア8スレッドの製品が主流となりつつある。

この考えでいけばi5-7600のように4コア4スレッドながら、クロック3.5GHz・最大4.1GHzの性能であれば、i7-6800Kよりも単コア性能は高くなる。そのため、「ゲームにはi5がコストパフォーマンスが良い」ということになっていた。実際にはキャッシュなどの要素もあるため、そう上手くはいかないのだが…。

それでもi5-7600の価格は26,000円程度と非常に抑えられているため、i7との差を考慮しても選択するメリットはある。ただし、単数コアの性能であり、スレッドの数などでその他の処理は大きく変わってくる。最近のゲームは複数コアだけでなく、複数スレッドにも対応していたりするものもある。

その場合はi7のほうが有利であり、より安定するためi5よりも優れていた。しかし、i5を選択するメリットは「コストパフォーマンスが良い」というのが最大の理由である。多少の性能は犠牲にしても、その下げ幅分以上の価格差があればプラスとなるだろう。

例えば、ゲームだけをプレイするのであれば、なかなか差を体感するのは難しい。ここに、動画撮影や他のアプリケーションを起動しながらという条件が加わると、その差は体感出来るほどのものとなる。

Ryzenシリーズはマルチスコアに焦点を当てた

Ryzenはどうだろうか。複数コアの性能と単数コアの性能の性能を見ていこう。

  • Ryzen7 1800X 8コア16スレッド クロック3.6GHz 最大4.0GHz

単コア性能はi7-7700Kに及ばないながら、複数コアでありながらクロック数などは非常に優秀だ。性能の近いi7-6900Kと並べて見るとよく分かる。

  • Ryzen7 1800X 8コア16スレッド クロック3.6GHz 最大4.0GHz
  • i7-6900K   8コア16スレッド クロック3.2GHz 最大4.0GHz

最大は同じであるが、クロック数がRyzen7 1800Xのほうが高いため、より性能は高いと言えるだろう。これで価格は圧倒的に安いとくれば、この性能帯ではRyzenが圧倒するのは目に見えている。もちろん、実際には性能は環境によって変わるため、得意不得意が出てくる。

検証結果ではi7-6900Kが上回る場面が多かったが、価格差を考慮すればRyzen7 1800Xのほうが上だ。Ryzen7 1800Xは約60,000円でi7-6900Kは約120,000円となり、価格差はおよそ倍だ。

これは、GTX TITANとGTX780Tiとの関係に似ている。TITANに性能は及ばないながら、価格は半額に近く、性能も同等程度だった780TiがTITANの存在価値を消し去った。この歴史は今も繰り返され、xx80Tiシリーズが登場するたびに、TITANシリーズは姿を消している。

しかし、実際には得意分野と不得意分野があり、多くの用途ではxx80Tiシリーズに分があっただけだ。TITANシリーズの得意分野であれば、xx80Tiシリーズは手が出せなかっただろう。

Ryzen7 1800Xもi7-6900Kに追いつきつつあるが、i7-6900Kの得意分野ではなかなか思うようにスコアを出せない。それでも、価格の安さから十分過ぎる性能を持つCPUとして人気を博し、i7-6900Kを亡き者にすることが出来るだろう。

ゲームにおけるRyzen 7は安定感に欠く

第1世代のRyzen 7シリーズはコストパフォーマンスの素晴らしさから、選択されるCPUであることは間違い無い。しかし、手放しに喜べない現状もある。Ryzen7シリーズは現在、メモリアクセスに遅延があるせいか思うような安定性を再現出来ずにいる。ある程度のパフォーマンスはあり、それこそi7-6900Kを抜く場面もあることは間違いない。

その一方でi7-7700Kに届かない場面も存在し、ひどい場合だとi7-7700Kの70%ほどの性能に落ちてしまうこともある。i7-6900Kと比べれば、性能では劣るが価格が半額であることが大きく作用し、選択するメリットのあるCPUとなる。i7-7700Kと比べれば、総合的な評価は大きく上回る。ただ、ゲーミング用途としては一長一短というのが正直なところだ。

i7-7700Kが苦手な場面では圧倒的な性能差で突き抜けるが、i7-7700Kが得意な場面では大きく出遅れることとなっている。その要因はメモリアクセスの遅延などが関係していそうだ。特に、ゲーム用途では非常に重要なポイントであるため、ゲーミングに最適とは言い難い。より高い負荷でマルチスレッドを使用するような場合には、持って来いだが…。

ここまで登場したCPUにRyzen7 1700Xや1700を加えた価格を見てみよう。

  • i7-6900K  約120,000円
  • Ryzen7 1800X 約60,000円
  • Ryzen7 1700X 約48,000円
  • i7-7700K 約40,000円
  • Ryzen7 1700  約38,000円
  • i5-7600  約26,000円

Ryzen7シリーズは8コア16スレッドであるため、1700Xや1700も不安要素なども共通だ。ただ、i7-7700Kと比べるべきはRyzen7シリーズではなく、同等のコアとスレッドを持つRyzen5シリーズだ。

第1世代Ryzen 5とCore i7/5シリーズを比較

コア数とスレッド数が同じi7シリーズと比べると見劣りするが、最大の魅力はやはりコストパフォーマンスとなる。

  • i7-7700K   4コア8スレッド クロック4.2GHz 最大4.5GHz 約40,000円
  • i7-7700   4コア8スレッド クロック3.6GHz 最大4.2GHz 約39,000円
  • Ryzen5 1600X 6コア12スレッド クロック3.6GHz 最大4.0GHz 約32,000円
  • Ryzen5 1500X 4コア8スレッド クロック3.5GHz 最大3.7GHz 約24,000円
  • i5-7500    4コア4スレッド クロック3.4GHz 最大3.8GHz 約25,000円
  • Ryzen5 1400 4コア8スレッド クロック3.2GHz 最大3.4GHz 約21,000円

注目したいのはRyzen5 1600Xだろうか。この価格で6コア12スレッド、単コア性能も悪くない。ただ、メモリアクセスの遅延の影響のせいか、場面によってはi5-7600を下回ることも…。Ryzen7は異常なまでに存在感を示したが、Ryzen5は少し安いくらいの印象だ。

基本的にRyzen5は優秀なままだが1600Xですら、i5-7500に劣る場面もあった。それだけ、得意分野と不得意分野が明確にあるということだろう。

6コア12スレッドの製品はi7-6800Kがあるが、価格は約50,000円であることから約価格は18,000円安いのが特徴だ。性能ではこれまた一長一短な部分もあったが、多数のコアとスレッドを持つCPUとしては選択しやすいものとなっているだろう。

Ryzen5 1500Xや1400は、4コア8スレッドという魅力はあるものの、性能ではi5-7500を基準とすると、乱高下していて何とも言えない。i5-7500より優れた場面も多いが、劣る場面も多いということから同等とも言えるが…安定感が無いとも取れてしまう。4コア8スレッドであるため、総合的なパフォーマンスは必ず上回る。

ただ、ゲームにはやや波があるということから、ゲーミング専用というよりは、多数のアプリケーションを起動する用だろうか。大雑把に言ってしまえば8スレッドに対応し、少し不安定になったi5と言ったところだ。i7シリーズと比べれば劣ってしまうが、i5シリーズと比べれば長所もある。

意外とこの性能帯はRyzen7ほどの革命感は無く、正当な進化、あるいは順当な結果と言えるだろう。予算を多く取れないユーザーにとって、新たな選択肢が登場したことだけは間違い無い。

第1世代RyzenはまだまだIntelに劣勢だ

i7-7700Kやi7-7700、i5-7600K、i5-7500のような主流の性能を持つCPUの対抗馬としてはRyzen5は十分な結果を出した。しかし、Ryzen7登場前の「これまでの製品を過去にする」というような衝撃は無い。現状を打破し、Ryzenシリーズが天下を取るというようなことはなかったが、Intelオンリーの中に割って入れたことは事実だ。特に6コア12スレッド以上のCPUでは圧倒していると言えるだろう。

ゲームに対する性能では上回れなかったが、コストパフォーマンスではかなり優秀なようにも見える。正直なところ、Ryzen5 1400は確かに安価な選択肢であり、20,000円を切ることもあると思う。ただ、選択するメリットがあるかは難しい。パフォーマンスに関してはi5-7500より劣る場面が多く、4コア8スレッドに価値を見出だせたとしても性能を発揮するのは難しいかもしれない。そう言った意味では、評価出来るのは1600Xだろう。

1500Xは1400と同じく安価な選択肢として非常に心強いCPUとなった。しかし、やはりi5シリーズに大きな差をつけられないことから、飛び抜けているわけではない。これらはあくまでも、ゲーム用途での話である。例えば動画のエンコードを行う場合は、i5-7500やi5-7600KよりもRyzen5 1400のほうが確実に上になるだろう。

アプリケーションの多重起動にしてもそうだ。ゲーム+αであれば、4コア4スレッドよりも4コア8スレッドのほうが優れている。Ryzenは非常に優秀なCPUシリーズであるが、その性能やコストパフォーマンスを決めるのは実はユーザーだ。用途が明確であればこそ選択したいCPUであり、盲目的に選択することはおすすめ出来ない。

用途がピタリとはまり、デメリットを感じないのであればこれほどコストパフォーマンスに優れたCPUは無い。しかし、用途が合わなければどんなCPUであっても無駄な要素が増え、コストパフォーマンスが良いとは言えなくなってしまう。どんなものでもある程度対応できるIntel製品と違い、その辺りが非常に顕著になっている。

Intelを基準に比較すると性能が大きく振れ、安定感が無いように感じるが、これもまた用途によるところだ。多数コアであれば、それを活かす環境でなければ不得意分野になってしまうように、IntelとRyzenともに得意不得意がある。

ただ、安価な選択肢を求める際にRyzenシリーズを検討するというのは間違いではない。同じ価格でも総合的なパフォーマンスはRyzenシリーズのほうが上だったりもする。CPU選択はこれまでIntel製品だけであったため容易だったが、強力な選択肢の登場で非常に難しくなった。それ故に、選択する幅が増えるというのは、ユーザーにとっても決して悪いものでもない。

現状のRyzenはまだまだ発展途上と言える部分もある。これからの改善に期待出来るということは、これからのCPUに革命を起こしてくれることも期待出来るというもの。既に一石を投じた状態ではあるが、これにつられる形でIntelもまた強力なラインナップを出してくれることを期待したい。

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これまでのRyzenシリーズから見る管理人による総評&レビュー

ゲーム用途ではIntelを基本に考えよう

ゲームに活かせる性能としてはi7-10700K>Ryzen 7 3700Xとなっている。これはグラフィックボードとの相性もあり、何かがボトルネックとなっている可能性もある。一方で、CPUの処理性能としてはRyzen7 3700Xを始め、第3世代のRyzenシリーズは非常に優秀だ。

何でもバランス良くこなせるRyzenと何でもこなせてゲームに特化したIntel。この図式は変わらないが、性能差に関してはRyzenが大きく詰め寄っている。個人的な見解となるが、現時点ではゲームをプレイするという前提があるのであればIntel製品に分があると考えている。

これはRyzenのほうが高速処理に長けているとは言え、Intel製品が大きく劣るというわけでもないからだ。Intel製CPUの価格が大きく下がったことで、Ryzenが圧倒的に安価なモデルではなくなったというのも大きい。良く言えば、どちらを選んでも大きな差は無い。

低価格帯のモデルを狙うならRyzenもあり

低価格帯のゲーミングPCでは第3世代Ryzenシリーズの存在感が増してきているように思う。特に10万円以下のモデルでは圧倒的だ。価格が安くそれなりのゲーミング性能を持つというのは心強い。また、これまでIntelの一強だったゲーミングノート向けCPU市場にもRyzenシリーズが入り込んでいる。ドスパラの「GALLERIA GR1650TGF-T」を中心としてIntel製CPUにはない立場を築いている。

AMD Ryzenの登場は単純な性能面だけではなく市場へ良い影響を与える。ユーザーにとっては更に選択肢が広がり、非常に良い傾向にあると言えるだろう。ただ、ショップにあるRyzen搭載モデルはIntel搭載モデルに比べてまだまだ少ない。メーカーの担当者によると売上的にも良くない状態が続いているということだ。

もっとも、この売上が良くないという点においては、自作ユーザーに人気という背景があるからだろう。Ryzen搭載のゲーミングPCの存在感は薄いわけではなく、Intel製品との価格差がほとんどない状態だからだ。CPU単体で見れば選択する価値はあり、コストパフォーマンスは優秀だが、搭載モデルとなるとその長所は失われがちだ。

これからもRyzenの進化に期待が持てる

ここまでRyzenは良いところがあまり無いように書いてしまっている。しかし、実はそうでもない。Ryzenはまだ第3世代であり、Intelの第10世代とほぼ対等に戦えている。6世代の差を埋めているRyzenの進化は凄まじく、これからにも十分期待が持てる。知名度も高くなっているが、ここから更に主流となるにはノートパソコンに搭載するモバイルモデルに力を入れることだろう。たった2世代で改良を繰り返してきたIntel製品に並び称されるほどになったCPUの可能性は未知数だ。

第3世代になってアーキテクチャの改革を行っている。実質新型のアーキテクチャとなり性能の底上げが行われた。プロセスは12nm→7nmと14nmのIntelに比べて優位に立っている。「たった2世代」と言ったが、実質第1世代だけでここまで来たと言っても過言ではない。進化のスピード、期待値、将来性…これらは圧倒的にRyzenに分がある。Intel第10世代次第ではあるが、Ryzenは今後唯一の選択肢に成長する可能性も十分にある。第2世代では届かなかったが、覇権を奪い主流のCPUになる日も遠くないだろう。

たくさんのアプリケーションを同時に起動し、複数の作業を同時にこなすのであればRyzen。総合性能では劣るが、コア単位の性能に優れ、ゲームやフォトショップなどの特定のアプリケーションで真価を発揮しやすいIntel。これが評価であるものの、用途を分けて評価したとして、どちらを選んでも圧倒的な差があるわけではない。製品がそれぞれ一つずつしかないのであればこれで完結なのだが、そうではない。

例えば、Core i5-10400と同じ価格帯のRyzen 5 3600では総合的に見てもCore i5-10400のほうが僅かに優れる。結果的にどの価格帯・性能帯を選ぶかによって優劣が逆転することもある。複雑な関係もあり、分かりやすいIntel製品を選ぶほうが無難であり万能でもある。

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