CPUの2大メーカーであるIntel Core iシリーズとAMD Ryzenシリーズの特徴を比較していく。2022年後半に2022年後半に第5世代Ryzenシリーズ(Ryzen 7000)が登場して、2023年後半にはIntel第14世代Core iシリーズが登場している。2024年になってIntel第14世代のTDP 65Wモデルや第4世代Ryzen 5000シリーズの3D V-Cache搭載モデルが登場するなど話題に事欠かない状況だ。メーカーごとに戦略が異なっていてユーザーからすると悩んでしまうかもしれない。この記事を読めばどちらのメーカーがあなたにとって理想的なのか判断できるようになるはずだ。
- 第14世代Intel Core iシリーズ(デスク)
- 第5世代Ryzenシリーズ(3D V-Cache搭載モデル)
- 第5世代Ryzenシリーズ
- 第4世代Ryzenシリーズ(3D V-Cache搭載モデル)
- 第4世代Ryzenシリーズ
ゲーミング性能・マルチコア性能共に高い、マルチコア性能でもRyzenを上回る、コストパフォーマンスが高い、BTOパソコンで人気
現行最強のゲーミング性能を誇る、単体CPUとして見るとコストパフォーマンスが高い、BTOパソコンだとやや割高
マルチコア性能が優秀、ゲーミング性能が向上、コストパフォーマンスはイマイチ
トップクラスのゲーミング性能を持つ、コストパフォーマンスはイマイチ、BTOパソコンのラインナップは少ない
旧世代のモデルでコストパフォーマンスが高い、自作PCでもBTOパソコンでも価格が抑えられている、ゲーミング性能・マルチコア性能は低め
当ページの目次
Intel Core iとAMD Ryzen比較表
Intel第14世代 | AMD第5世代X3D | AMD第5世代 | AMD第4世代 | |
---|---|---|---|---|
イメージ | ||||
発売日 | 2023年10月17日 | 2023年04月14日 | 2022年09月27日 | 2020年10月09日 |
価格 | ◎ ($196~$589) (32,800円~91,980円) | ◎ ($449~$699) (49,480円~99,980円 | ◯ ($179~$699) 29,980円~93,680円) | ☆ ($159~$799) 15,980円~130,190円) |
プラットフォームコスト | 安い | 高い | 高い | 安い |
BTO人気 | ・通常 ・3D V-Cache搭載 | |||
省電力性(消費電力) | ・通常 ・3D V-Cache搭載 | |||
ゲーミング性能 | ・通常 ・3D V-Cache搭載 | |||
マルチコア性能 | ・通常 ・3D V-Cache搭載 | |||
シングルコア性能 | ・通常 ・3D V-Cache搭載 |
AMD第5世代CPUはややぱっとしない印象を受ける。ゲーミングCPUとして見るとやや中途半端だ。それでも省電力性の高さは健在だ。AMD第4世代は一世代前のモデルで価格が安いのが魅力となる。Ryzen 7 5700Xは人気が高い。ただし、3D V-Cache搭載のRyzen 7 5800X3D/Ryzen 7 5700X3Dは価格が高くおすすめしづらい。
Intel Core iとAMD Ryzenのスペック&価格比較
Intel=ブルー軍、AMD=レッド軍として色分けしている。Core i9&Ryzen 9、Core i7&Ryzen 7、Core i5&Ryzen 5のグループごとにそれぞれの代表的なモデルを比較していく。ゲーミングPCとして一般的ではないCore i3&Ryzen 3は省略している。
Core i9&Ryzen 9シリーズ比較
製品型番 | 定価 | 販売価格 | アーキテクチャ | プロセス | コア/スレッド | クロック(最大) | OC | L2キャッシュ | L3キャッシュ | TDP | 発売日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Core i9-14900K | $589 | 91,980 | Raptor Lake-R | 10nm | 24/32 | 3.2GHz(6.0GHz) | ◯ | 32MB | 36MB | 125W-253W | Q4'23 |
Core i9-14900 | $549 | 88,470 | Raptor Lake-R | 10nm | 24/32 | 2.0GHz(5.8GHz) | × | 32MB | 36MB | 65W-219W | Q1'24 |
Ryzen 9 7950X3D | $699 | 99,980 | Zen 4 | 5nm | 16/32 | 4.2GHz(5.7GHz) | × | 16MB | 128MB | 120W-162W | Q1'23 |
Ryzen 9 7950X | $799 | 93,680 | Zen 4 | 5nm | 16/32 | 4.5GHz(5.7GHz) | ◯ | 16MB | 64MB | 170W-230W | Q3'22 |
Ryzen 9 7900X3D | $599 | 69,950 | Zen 4 | 5nm | 12/24 | 4.4GHz(5.5GHz) | × | 12MB | 128MB | 120W-162W | Q1'23 |
Ryzen 9 7900X | $549 | 71,800 | Zen 4 | 5nm | 12/24 | 4.7GHz(5.6GHz) | ◯ | 12MB | 64MB | 170W-230W | Q3'22 |
Ryzen 9 7900 | $429 | 60,800 | Zen 4 | 5nm | 12/24 | 3.7GHz(5.4GHz) | ◯ | 12MB | 64MB | 65W-88W | Q1'23 |
Intel第14世代のCore i9-14900K/Core i9-14900は、Raptor Lake-Refresh世代の最新モデルで10nmプロセスを採用している。競合モデルのRyzen 9 7950X/Ryzen 9 7900X/Ryzen 9 7900はZen 4アーキテクチャを採用したモデルだ。Ryzen 9シリーズのプロセスは5nmとRaptor Lake-Refresh世代の半分でパワー効率が高い。アーキテクチャ的にはAMDが進んでいる。
Core i9-14900KはIntel第14世代CPUのフラグシップモデルで実売価格は91,980円だ。Ryzen 9 7950Xと同等の価格だ。Ryzen 9 7950Xと比べてゲーム性能・マルチコア性能共に優れていてコストパフォーマンスはまずまずだ。Core i9-14900との価格差がほとんどないのでTDPが気にならないのであればCore i9-14900Kを選ぶ方がよいだろう。なおCPU内蔵グラフィックス非搭載のFシリーズなら3,000円~4,000円程度安く購入できる。
Ryzen 9 7950X3Dは10万円近い価格設定だ。ゲーミング性能は現行トップクラスとなる。Ryzen 9 7900X3Dは実売価格が70,000円を切っていてお買い得感がある。12コア24スレッドとこのクラスでは最低限のスペックだ。Ryzen 9 7900XやRyzen 9 7900を選ぶならRyzen 9 7900X3Dを候補に入れるとおもしろいだろう。
Core i7&Ryzen 7シリーズ比較
製品型番 | 定価 | 販売価格 | アーキテクチャ | プロセス | コア/スレッド | クロック(最大) | OC | L2キャッシュ | L3キャッシュ | TDP | 発売日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Core i7-14700K | $409 | 66,969 | Raptor Lake | 10nm | 16/24 | 3.4GHz(5.4GHz) | ◯ | 24MB | 30MB | 125W-253W | Q4'22 |
Core i7-14700 | $384 | 62,880 | Raptor Lake | 10nm | 16/24 | 2.1GHz(5.2GHz) | × | 24MB | 30MB | 65W-219W | Q1'23 |
Ryzen 7 7800X3D | $449 | 49,480 | Zen 4 | 5nm | 8/16 | 4.2GHz(5.0GHz) | × | 8MB | 96MB | 120W-162W | Q1'23 |
Ryzen 7 7700X | $399 | 55,800 | Zen 4 | 5nm | 8/16 | 4.5GHz(5.4GHz) | ◯ | 8MB | 32MB | 105W-142W | Q3'22 |
Ryzen 7 7700 | $329 | 51,800 | Zen 4 | 5nm | 8/16 | 3.8GHz(5.3GHz) | ◯ | 8MB | 32MB | 65W-88W | Q1'23 |
Ryzen 7 5700X3D | $249 | 40,980 | Zen 3 | 7nm | 8/16 | 3.0GHz(4.1Hz) | × | 4MB | 96MB | 105-142W | Q1'24 |
Ryzen 7 5700X | $299 | 25,199 | Zen 3 | 7nm | 8/16 | 3.4GHz(4.6Hz) | ◯ | 4MB | 32MB | 65W | Q2'22 |
Core i7&Ryzen 7シリーズは、ゲーミングPCで人気の性能帯・価格帯のモデルだ。Core i7シリーズは6万円台で販売されているのに対して、Ryzen 7シリーズは6万円以下で購入できる。ただし、第5世代Ryzenシリーズはプラットフォームコストが高めなので一から作るとなるとIntel第14世代CPUよりも高くなる。
注目は3D V-Cache搭載のRyzen 7 7800X3Dだ。税込49,480円とリーズナブルだ。フラグシップモデルのRyzen 9 7950X3Dと同等の性能を持つCPUとなる。マルチコア性能はCore i7-14700KやCore i7-14700に劣るものの価格差を考えれば魅力的な選択肢となる。反対にRyzen 7 7700X/Ryzen 7 7700についてはやや割高に感じてしまう。
AM4ソケットの流用を考えているならRyzen 7 5700Xがおすすめだ。25,199円で購入できる。3D V-Cache搭載のRyzen 7 5700X3Dは40,980円とやや高めだ。+9,000円でRyzen 7 7800X3Dが購入できるのは悩ましい。もちろんプラットフォームコストを考慮すればRyzen 7 5700X3Dの方が有利であることは間違いない。
オールラウンド性を重視するならCore i7-14700がおすすめだ。ゲーム性能こそRyzen 7 7800X3Dに劣るが、トップクラスのゲーム性能を誇る。マルチコア性能ではRyzen 7 7800X3Dを圧倒していて扱いやすい。ゲーム実況・動画編集・画像編集などを行う予定があるならチェックしておこう。
Core i5&Ryzen 5シリーズ比較
製品型番 | 定価 | 販売価格 | アーキテクチャ | プロセス | コア/スレッド | クロック(最大) | OC | L2キャッシュ | L3キャッシュ | TDP | 発売日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Core i5-14600K | $319 | 51,250 | Raptor Lake-R | 10nm | 14/20 | 3.5GHz(5.3GHz) | ○ | 20MB | 24MB | 125W-181W | Q4'22 |
Core i5-14400 | $221 | 35,880 | Raptor Lake-R | 10nm | 10/16 | 2.5GHz(4.67Hz) | × | 9.5MB | 20MB | 65W-117W | Q1'23 |
Ryzen 5 7600X | $299 | 39,800 | Zen 4 | 5nm | 6/12 | 4.7GHz(5.3GHz) | ○ | 6MB | 32MB | 105W-142W | Q3'22 |
Ryzen 5 7600 | $229 | 29,980 | Zen 4 | 5nm | 6/12 | 3.7GHz(4.6GHz) | ○ | 6MB | 32MB | 65W-76W | Q1'23 |
Ryzen 5 7500F | - | - | Zen 4 | 5nm | 6/12 | 3.7GHz(5.0GHz) | ○ | 6MB | 32MB | 65W-88W | Q3'23 |
Ryzen 5 5600X | $299 | 19,580 | Zen 3 | 7nm | 6/12 | 3.7GHz(4.6GHz) | ○ | 3MB | 32MB | 65W | Q4'20 |
Ryzen 5 5500 | $159 | 15,900 | Zen 3 | 7nm | 6/12 | 3.6GHz(4.2GHz) | ○ | 3MB | 16MB | 65W | Q2'22 |
Ryzen 5 4500 | $139 | - | Zen 2 | 7nm | 6/12 | 3.6GHz(4.1GHz) | ○ | 3MB | 8MB | 65W | Q2'22 |
Core i5&Ryzen 5シリーズは、コストパフォーマンス重視の方向けの性能帯・価格帯のCPUだ。BTOパソコンではCore i5-14400が人気だ。10コア16スレッドと価格帯を考えるとスペックが高い。35,880円とCore i7シリーズよりも購入しやすい。上位のCore i5-14600Kになると14コア20スレッドとさらにスペックが高くなるが、価格も高く51,250円と上位モデルと変わらない価格帯だ。
Ryzen 5 7600XやRyzen 5 7600もプラットフォームコストを考慮しなければお買い得感がある。BTOパソコンで人気なのはRyzen 5 7500FやRyzen 5 4500だ。Ryzen 5 7500Fはベンダー向けCPUで単品販売はない。Ryzen 5 4500は2世代前のモデルとなっている。単体での販売はほとんどなくなっているが、BTOパソコンではまだまだラインナップが豊富だ。今後はRyzen 5 7500Fへ切り替わっていくかもしれない。
Intel Core iとAMD Ryzenのゲーミング性能比較
Ryzen 9 7950X3D | |
Ryzen 7 7800X3D | |
Ryzen 9 7900X3D | |
Core i9-14900K | |
Core i9-14900 | |
Core i7-14700K | |
Core i7-14700 | |
Core i5-14600K | |
Ryzen 7 5700X3D | |
Ryzen 9 7950X | |
Ryzen 9 7900X | |
Ryzen 7 7700X | |
Ryzen 7 7700 | |
Ryzen 5 7600X | |
Ryzen 5 7600 | |
Ryzen 5 7500F | |
Core i5-14400 | |
Ryzen 7 5700X | |
Ryzen 5 5600X | |
Ryzen 5 5500 | |
Ryzen 5 4500 |
Ryzen 7000X3Dシリーズを除けばIntel第14世代CPUが優勢だ。Intel第14世代のCore i9-14900Kがトップで、それにCore i9-14900・Core i7-4700Kと続く。Core i5-14600KでさえもRyzen 7000シリーズのフラグシップモデルであるRyzen 9 7950Xを上回るゲーミング性能を誇る。Core i5-14400のみやや後退といった形だ。。これはCore i5-14600K以上のモデルでは最新のRaptor Coveが採用されているのに対して、Core i5-14400ではCPUコアがGolden Coveのリフレッシュモデルであることが要因だろう。
第5世代Ryzenシリーズについて見るとフラグシップモデルのRyzen 9 7950XとミドルクラスのRyzen 5 7600の性能差がおよそ10%強とそれほど大きくない。ゲームプレイだけを考えるならCCX×1基搭載のRyzen 5 7600X/Ryzen 5 7600やRyzen 7 7700X/Ryzen 7 7700を選択するのが吉だ。これはCCXの仕様上の問題だと言える。Ryzen 9シリーズではCCX×2基を搭載することで12コア・16コアを実現していて、CCX間でのやり取りが必要でレイテンシが発生してしまうのだ。これがゲームプレイにおいてマイナスになってしまう。
第4世代RyzenシリーズのRyzen 7 5700XやRyzen 5 5600Xは価格が下がっていて選びやすくなっている状況だ。Core i5-14400と同等のゲーミング性能を持ち価格はCore i5-14400よりも安い。Ryzen 5 4500については他のモデルと別枠で考えてもよいのではないかと思う。アーキテクチャ的には2世代前のZen 2となる。Intel製CPUと比べると性能はツーランク以上落ちるが、コストパフォーマンスを重視するなら候補に入れてもよいだろう。税込10万円以下のモデルで採用されることが多い。
Intel Core iとAMD Ryzenシリーズの総合性能比較
Core i9-14900K | |
Ryzen 9 7950X | |
Core i9-14900 | |
Ryzen 9 7950X3D | |
Core i7-14700K | |
Core i7-14700 | |
Ryzen 9 7900X | |
Ryzen 9 7900X3D | |
Ryzen 9 7900 | |
Core i5-14600K | |
Ryzen 7 7700X | |
Ryzen 7 7700 | |
Ryzen 7 7800X3D | |
Core i5-14400 | |
Ryzen 5 7600X | |
Ryzen 5 7500F | |
Ryzen 7 5700X | |
Ryzen 5 7600 | |
Ryzen 7 5700X3D | |
Ryzen 5 5600X | |
Ryzen 5 5500 | |
Ryzen 5 4500 |
また、ゲーミング性能が高いRyzen 9 7950X3D/Ryzen 9 7900X3D/Ryzen 7 7800X3Dはマルチコア性能ではワンランク以上パフォーマンスが落ちてしまう。3D V-Cache非搭載モデルとの差も大きい。マルチコア性能についてはあまり期待しない方がよいかもしれない。Ryzen 7000X3Dシリーズでマルチコア性能を求めるならRyzen 9 7950X3Dがおすすめだ。16コア32スレッドとスペックも高くコスパを考えなければ性能はまずまずだと言える。
Core i7-14700Kは、本来競合となるRyzen 7 7700Xを引き離し上位モデルであるRyzen 9 7900Xを上回るスコアを叩き出した。無印のCore i7-14700でもRyzen 9 7900Xを上回る。後発モデルのRyzen 7 7700を大きく引き離している。Core i5-14600Kも同様で、Ryzen 5 7600XだけではなくRyzen 7 7700Xを上回るパフォーマンスを発揮している。Intel第14世代は競合モデルの上位モデルを上回るのだ。
現時点では性能差ほどの価格差が現れておらずIntel第14世代Core iシリーズの方がコストパフォーマンスが高い。動画編集・エンコード・画像編集・ゲーム実況・3D CADなどCPU負荷の高い作業においてIntel製CPUが高いパフォーマンスを発揮するということだ。もちろん用途やアプリケーションによってはRyzenシリーズが高いこともある。Ryzen 7 5700XやRyzen 5 5600Xは現行モデルと比べるとシングルスレッド性能が有意に低い。総合性能を重視するなら避けた方がよいかもしれない。
ゲーミングPCから見る両者の特徴
ラインナップはIntel搭載モデルが圧倒的に多い
各BTOメーカーが販売しているゲーミングPCを見ればIntel製CPU搭載モデルが多いことに気付く。2024年02月時点での当サイトでレビューをしているモデルを見ると、Ryzen搭載モデルは29.4%(35/119)に留まることがわかる。数年前に比べて明らかにRyzenシリーズ搭載モデルが増えてきているもののCore iシリーズが優勢な状況は変わらない。確かに2,3年前までなら各BTOメーカーのラインナップにおいてRyzenシリーズが占める割合は10%にも満たなかったように思う。
ドスパラ・パソコン工房・パソコンショップセブンでわずかに取り扱いがあったぐらいだった。その時期から比べるとよい方向に向いている。Intel第14世代Core iシリーズの性能が高いため、第5世代Ryzenシリーズは価格で優位にならないと同じ土俵には上がれないだろう。Ryzen 7000シリーズではプラットフォームがAM5になりコストが掛かるのが悩ましい。搭載ゲーミングPCの価格も跳ね上がっている。
全体で見るとCore i5シリーズの人気が高い
Intel第12世代Core iシリーズ以降ミドルクラスのCore i5シリーズ無印モデルの注目度が高くなっている。Alder Lake世代でCPUコアがリニューアルされて性能が高くなったためだ。当サイトのおすすめランキングを見てもCore i5-12400(F)の後継モデルであるCore i5-14400(F)搭載モデルがランキングに入っていることがわかる。
これまでCore i7シリーズが担っていた部分をCore i5シリーズがカバーしている形だ。GeForce RTX 4060 TiやGeForce RTX 4060など人気のグラフィックボードとのバランスが取りやすいというのは強みだ。次世代のAda Lovelace世代のグラフィックボードは性能が高く、Core i5シリーズではバランスが取りづらくなるかもしれない。そうなるとより性能の高いCore i7シリーズが復権となることも十分考えられる。
Ryzen 7 5700X/5 5600Xが存在感を増している
ゲーミングPC市場ではRyzen 7 5700XやRyzen 5 5600Xの注目度が増している。特にRyzen 7 5700Xは各BTOメーカーの売れ筋モデルの上位になっていることからも判断できるだろう。当サイトのゲーミングPCおすすめランキングでもRyzen 7 5700X搭載モデルがいくつか入っている。まずまずのゲーミング性能と安価な価格設定が人気の秘密だ。在庫がなくなればお得なモデルを購入するチャンスはなくなる。気になっている方は今の内に手に入れておこう。
低価格帯ではRyzen 5 4500搭載モデルが強い
税込10万円以下の低価格帯の安いゲーミングPCを見ると、一点Ryzenシリーズが勢いを増す。例えば、最安値モデルを見るとRyzen 5 4500を搭載したドスパラの「Lightning AS5」が出てくる。Lightining AS5は、税込10万円以下で購入できる貴重なモデルだ。
少しでも安いゲーミングPCを探している方はRyzen 5 4500搭載モデルをチェックして欲しい。ミドルクラス以上ならIntel製CPUが強いが、低価格帯を見るとAMD製CPUが強い傾向にある。Intelの低価格帯を支えるCore i5-12400よりも価格が抑えられるのはメリットだと言える。
両者でうまく棲み分けが行われているように思う。ただし、ゲーミング性能はCore i5-13400の方が上だ。マルチコア性能でも大きな差がある。長い目で見た時に性能的に物足りなくなってしまう可能性もある。性能を理解した上で購入するようにして欲しい。
Intel Core iとAMD Ryzenシリーズのこれまでの歩み・歴史
年月日 | Ryzen | Intel |
---|---|---|
2024年02月02日 | Ryzen 7 5700X3D | |
2024年01月08日 | Core i9-14900 Core i7-14700 Core i5-14400 | |
2023年10月17日 | Core i9-14900K Core i7-14700K Core i5-14600K | |
2023年04月06日 | Ryzen 9 7 7800X3D | |
2023年03月03日 | Ryzen 9 7950X3D Ryzen 9 7900X3D | |
2023年01月14日 | Ryzen 9 7900 Ryzen 7 7700 Ryzen 5 7600 | |
2023年01月12日 | Core i9-13900KS | |
2023年01月04日 | Core i9-13900 Core i7-13700 Core i5-13400 | |
2022年10月20日 | Core i9-13900K Core i7-13700K Core i5-13600K | |
2022年09月27日 | Ryzen 9 7950X Ryzen 9 7900X Ryzen 7 7700X Ryzen 5 7600X | |
2022年04月15日 | Ryzen 5 5600 Ryzen 5 5500 Ryzen 5 4500 | |
2022年01月05日 | Core i9-12900 Core i7-12700 Core i5-12400 Core i9-12900HK Core i7-12700H | |
2021年11月04日 | Core i9-12900K Core i7-12700K Core i5-12600K | |
2021年08月6日 | Ryzen 7 5700G Ryzen 5 5600G | |
2021年05月17日 | Core i9-11980HK Core i9-11900H Core i7-11800H Core i5-11400H Core i5-11300H | |
2021年03月30日 | Core i9-11900K Core i7-11700K Core i7-11700 Core i5-11600K Core i5-11400 | |
2021年01月12日 | Ryzen 9 5980HX Ryzen 9 5900HX Ryzen 7 5800H Ryzen 5 5600H | |
2020年11月06日 | Ryzen 9 5950X Ryzen 7 5800X Ryzen 5 5600X | |
2020年07月18日 | Ryzen 9 3900XT Ryzen 7 3800XT Ryzen 5 3600XT | |
2020年05月20日 | Core i9-10900K Core i9-10900 Core i7-10700K Core i7-10700 Core i5-10600K Core i5-10600 | |
2020年02月22日 | Ryzen 5 3500 | |
2020年02月07日 | Ryzen TR 3990X | |
2019年12月13日 | Core i9-10980HK Core i7-10875H Core i7-10750H Core i5-10300H | |
2019年07月07日 | Ryzen 9 3900X Ryzen 7 3700X Ryzen 5 3600X Ryzen 5 3600 | |
2019年06月07日 | Core i7-9700F | |
2019年05月16日 | Core i3-9100F | |
2019年03月29日 | Core i9-9900KF Core i7-9700KF | |
2019年02月01日 | Core i5-9400F | |
2018年10月20日 | Core i9-9900K Core i7-9700K | |
2018年09月11日 | Ryzen 5 2500X Ryzen 3 2300X | |
2018年09月01日 | Ryzen TR 2950X | |
2018年04月19日 | Ryzen 7 2700X Ryzen 7 2700 Ryzen 5 2600X Ryzen 5 2600 | |
2018年04月03日 | Core i5-8500 | |
2017年11月02日 | Core i7-8700K Core i7-8700 Core i5-8400 | |
2017年07月27日 | Ryzen 3 1300X Ryzen 3 1200 | |
2017年04月15日 | Ryzen 5 1500X Ryzen 5 1400 | |
2017年04月11日 | Ryzen 5 1600X Ryzen 5 1600 | |
2017年03月02日 | Ryzen 7 1800X Ryzen 7 1700X Ryzen 7 1700 | |
2017年01月06日 | Core i7-7700K Core i7-7700 Core i5-7600K Core i5-7400 |
これまでのIntel&Ryzenの比較から見る総評&レビュー
Intel第14世代Core iシリーズは初心者から上級者まで選びやすいCPUだ。フラグシップモデルのCore i9-14900Kはトップクラスのゲーミング性能とマルチコア性能を誇る。オールラウンド性の高さが特徴だ。動画編集などのクリエイター作業を考えている方にもおすすめだ。BTOパソコンではCore i7-14700やCore i5-14400などの無印モデルの人気が高い。迷ったらこの辺りのモデルを選択するとよいだろう。
第5世代Ryzenシリーズの3D V-Cache搭載モデルは評価が高い。特にRyzen 7 7800X3Dは、50,000円を超える価格で10万円オーバーのCPUを上回るゲーム性能を誇る。マルチコア性能はやや犠牲になっているもののある程度の作業にも対応可能だ。省電力性も高く通常モデルについてはやや特徴が少なくおすすめしづらい。第4世代Ryzenシリーズは3D V-Cache搭載モデルを除き価格が抑えられていて評価している。
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ガレリアのAXFとXFだと、YouTubeでApexなどのpcゲームのライブ配信などをするにはAXFの方が良いのでしょうか?
ストレスなくみやすいのはどちらでしょうか?
ライブ配信にあたって、ゲーム+配信+何かの何かにはどういった事が含まれるでしょうか?
コメントありがとうございます。
>ガレリアのAXFとXFだと、YouTubeでApexなどのpcゲームのライブ配信などをするにはAXFの方が良いのでしょうか?
GALLERIA XFとAXFを比較すると配信に向いているのは間違いなくAXFです。特にGALLERIA XFのCPUがi7-9700Fにダウングレードされている今はGALLERIA AXFが圧倒的です。
>ストレスなくみやすいのはどちらでしょうか?
こちらは視聴者側という視点で考えます。この点については、どちらも同じと考えて良いでしょう。
ただし、GALLERIA AXFは性能が高い分動画の負荷を高くすることができますので、GALLERIA AXFの方がストレスを感じてしまう可能性は上がります。
それでもビットレートを調整すれば対応できます。
>ライブ配信にあたって、ゲーム+配信+何かの何かにはどういった事が含まれるでしょうか?
ライブ配信にあたっての「何か」とはその他のCPU負荷がかかるアプリケーションやツールのことを指します。それらに対応しやすいのがCPU負荷に強いRyzenシリーズです。動画の編集ソフト、キャプチャーソフト、仕事で使用するツール等も含まれます。
これらは操作していなくても、起動していれば負荷が発生します。例えば、ゲームを配信しながらDiscordやSkypeなどのボイスチャットツールもそうです。ゲーム+配信以外の「何か」ソフトやツールを起動していても安定するという表現で記載しました。人それぞれ起動するソフトやツールが違うので、明確に記載出来ませんでした。分かりにくい表現となってしまい、申し訳ありませんでした。
以上です。
よろしくお願いいたします。