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当記事では、ゲーミングPCにおすすめの電源ユニットの紹介及び性能ごとに必要な電源容量を解説している。ゲーミングPCの購入時あるいは自作で作る際に電源容量は迷ってしまうかもしれない。

電源ユニットは決して軽視できない重要なパーツだ。電源についてあまり詳しくない方をターゲットに記事をまとめているので、ぜひ参考にしてほしい。まずは電源ユニットの基本的なところから見ていこう。

ゲーミングPCと電源について

電源ユニットは各パーツに電気を供給する重要なもの

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デスクトップPCには電源ユニットが必須だ。全てのパーツは電力無くして動作することは不可能だからだ。電力が不足するとパーツに電力が行き渡らず、動作が不安定になったり起動しなくなったりする。パソコン上級者になると電源にコストを掛けるようになる。電源はパソコンの心臓である。全ての機能がこの電源に集約されていると言っても過言ではない。

CPU・グラフィックボード・メモリ・ストレージなど、搭載するパーツそれぞれに電力が必要だ。全てのパーツに必要な電力に少し余裕を持たせた容量が最低限の電源容量となる。最も電力を消費するのはCPUかグラフィックボードだ。高性能になればなるほど消費電力は高くなる。高性能なゲーミングPCになると1000W以上の電源容量が推奨されることもある。

これでもかなり省電力化が進んでいる方だ。5年前あるいは10年前になると少し性能の高いゲーミングPCには1200Wが推奨されていた。今は高品質な電源が増え、粗悪な電源は大きく数を減らしている。これは80PLUS認証という規格が広く認知されたからだ。80PLUS認証の電源の登場は2004年くらいだ。しかし、当時は種類も少なく、認知されていなかったように思う。それが今では大体のゲーミングPCには80PLUS認証の電源が採用されている。

電源で失敗することがなくなり、安心してパソコンを選べるようになった。電源はパソコンの全てである。ここを妥協してしまっては不安定な動作に繋がる。BTOショップで最もカスタマイズされる項目が電源と言われている。あまりコストを掛けず、モデルの品質を高められる。

コストパフォーマンスから考えても間違っていない。また、電源の交換は非常に手間が掛かる。少しでも寿命が長いに越したことはない。電源は性能を司るパーツと比べて価格通りの品質で選びやすい。初心者でもカスタマイズしやすく、上級者は必ずと言っていいほどカスタマイズを行う。そんな重要な部分が電源である。

BTOショップでの購入は安心して良い

BTOショップの電源を不安視するユーザーは少なくない。ネット上で様々な情報が氾濫しているのでそれは仕方がないかもしれない。しかし、実際はショップでは必ず起動や動作のチェックが行われているので安心して購入することができる。負荷テストなどで耐久性をチェックした上で販売されるので電源容量不足になることはない。このチェックは初期不良を減らすことにも繋がる。

また、BTOショップの電源は大体が80PLUS認証済みの電源を搭載していることが多い。どこのショップも電源には力を入れ、最低限の品質は確保されている。一部ホワイトボックスを採用するG-Tuneのようなショップでも80PLUS認証済みだ。標準構成で確実に動作が約束できるものが搭載されているので安心してほしい。ショップで電源のメーカーが記載されていない場合、多くはホワイトボックスを採用している。

これはメーカー製の電源をBTOメーカー専用に変更したものだ。コストを抑えつつ品質を一定に保てるメリットがある。しかし、メーカーは持ち回りなのか定期的に変更されている。パソコンの組み立てを行う工場とサイトの管理が別の場所というのは珍しくない。これがメーカーや型番を記載できない要因である。ノンブランドや品質に難のある製品というわけではない。

必ず同じメーカーの物が採用されるか分からないことで控えているだけだ。品質は最低限の水準を必ず満たしており、カスタマイズしなくても安全に使用できる。80PLUS認証されているということは電源の変換効率が一定以上であることの証だ。非認証の粗悪品は変換効率がバラバラであるため安定しない。この認証があるのとないのとでは品質に大きな違いが出る。BTOショップはその辺りがしっかりしているので選びやすい。

80PLUS認証電源ユニットとは

80PLUS認証の重要性

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  • STANDARD 80%
  • BRONZE 82%~85%
  • SILVER 85%~88%
  • GOLD 87%~90%
  • PLATINUM 89%~92%
  • TITANIUM 90%~94%

80PLUS認証電源ユニットの重要性についても触れる必要があるだろう。多くのデスクトップパソコンに搭載される電源ユニットは80PLUS認証を受けた製品が主流となっている。それぞれの規格で電源変換効率を良さを表している。規格が上がるほど高性能になる。

この変換効率は500W BRONZEであれば410W~425W、500W GOLDであれば435W~450Wのように、変換効率が高ければ高いほど表記に近い総電源容量を生み出すことができる。つまり、規格が高ければ高いほど安定しやすくなるということだ。

ただし、規格が上がれば上がるほど価格も跳ね上がっていく。500W TITANIUM(450W~470W)と600W STANDARD(480W)の場合600W STANDARDのほうが価格が安く、総電源容量が高くなるので、規格を上げるよりも電源容量をアップさせたほうがコストパフォーマンスが良い場合もある。

また、500Wの場合など消費電力がそれほど多くない場合は規格を上げるメリットが薄い。700W以上から規格にこだわっていくほうが良いだろう。

80PLUSの信頼性=100%安心ではない

80PLUS認証されていることは100%の安心を保証するものではない。BTOショップのように負荷テストなどが実施されていない状態の電源は初期不良が混ざっているかもしれない。認証済みというのは性能に関する基準でしかない。粗悪品を避ける確率を高めることはできても、完璧に回避することは難しい。それこそ認証を受けていないのに認証済みと記載されてしまえばそれまでだ。

個人間の取引の場合はこの点にも注意してほしい。特にオークションに出品されている場合は電源のメーカーが記載されているかのチェックは必要だ。ここのコストを削っている場合は動作が安定しなくなる可能性が高くなる。いきなり動作不良とならず、しばらく経ってから症状が表れるので注意してもらいたい。ただし、80PLUS認証されていることが品質の高さや寿命の長さには繋がらない。

そういう傾向にあるという程度だ。同じ500W BRONZEでも価格帯は意外と広い。電源ユニットは基本的に価格に見合った品質である。同じ500W BRONZEでも高価な電源ユニットの方が耐久性や品質は優れていると考えられる。ただ、過去に多くの電源を購入してきたが壊れた電源は1つだけだ。

性能に見合った容量を搭載していれば避けられた故障だった。品質や規格にこだわるよりも、消費電力に合わせた容量を重視したい。カスタマイズで電源が最も変更されているのは安心を買う意味でもある。そこから規格や品質を選択すれば安心できる電源を選択できるはずだ。

必要な電源容量の考え方

ここではどのぐらいの電源容量を搭載すればよいのかわからない方向けに、基本的な考え方を解説している。ぜひ参考にして欲しい。

CPU TDP+GPU TDPから考える

基本的には、CPU及びGPUの消費電力(TDP)から考えるのが良いだろう。普通はCPU及びGPUの消費電力を基準に、マザーボード、メモリ、SSD&HDDを考慮する。ただし、マザーボードなどの消費電力を細かく計算するのは手間が掛かるので、ざっくり150Wと計算する。

これは余裕をもたせた容量になるのでちょうどいい。計算方法は、CPU TDP + GPU TDP + 150Wとなる。簡単に各CPU及びGPUの消費電力をまとめておく。BRONZE以上なら多少少なくても効率が良いのでカバーすることが可能だ。

性能別おおよその必要な容量

ここでは性能別にショップが採用している最小の容量、最大の容量、当サイトの推奨容量を記載している。あくまでも性能を基準とした早見表なのでおおよその目安として見てもらいたい。

seinouwatt
ゲーミングPCの場合は500Wが電源の基本となる。ミドルクラスは500W、ハイクラスは700W、ハイエンドは800Wが目安となる。最小は最低限、最大はこれ以上は無駄になりやすい上限、推奨はこの辺りがあれば問題ないという容量だ。もちろんこれは標準構成を基準としている。ストレージの増設、拡張デバイスの追加などを行えば必要な容量は高くなる。一応一般的な増設までは想定して余裕をもたせてはいる。

不安があるなら少し大きめの容量を選択してほしい。数年して性能不足を感じた時、パーツを交換するならミドルクラスでも700W以上を推奨したい。同じ消費電力のグラフィックボードやCPUと交換するとは限らないからだ。長く使用するなら容量は大きい方が無難である。電源をカスタマイズする理由に多いのは長く使用したいからというのもあるだろう。

交換以外にも容量は寿命に関係してくる。消費電力300Wに対して500Wなら60%、700Wなら43%ほどと稼働率が変わる。この稼働率が高いほど電源ユニットに負荷がかかり耐用年数に差が生じる。電源容量に関しては大は小を兼ねるという考えで間違いない。ただ、稼働率を下げたとしても長く使えるとは限らない。これ以外にも様々な原因から故障に繋がることもあるからだ。少なくとも負荷による破損率は軽減される。余裕があるに越したことはない。

売れ筋ゲーミングPCから必要電力を考える

G-Tune TD-S(G-tune)

nextgear価格:164,780円(税込)
CPU:Core i7-10700
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載
電源:700W 80PLUS BRONZE

公式サイトG-Tune TD-S詳細

CPU 65W、GPU 170W、その他で150Wと考えて385Wだ。700W BRONZEは574W~595Wまで対応できるのでかなり余裕がある。増設やカスタマイズを行うにも電源の変更は必要としていない。G-Tune TD-Gは標準構成で選んでもらえるように組み上げたコラボレーションモデルだ。電源にはかなり気を遣っている。いつかはハイエンドに組み直す場合を除いてこのままで問題はない。

raytrek XF 11700搭載モデル(ドスパラ)

raytrek ZFtop価格:219,980円(税込)
CPU:Core i7-11700
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:DDR4 32GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載
電源:750W GOLD

公式サイト詳細

CPU 65W、GPU 220W、その他で150Wと考えて435Wだ。750W GOLDは652W-675Wまで対応できる。余裕をもたせた電源ユニットの選択だと言える。メモリ32GBと大容量でも安心して使用することができる。負荷の掛かる作業でも不安定になることはない。

G-Tune TD-P(G-tune)

nextgear価格:318,780円(税込)
CPU:Core i9-11900K
GPU:GeForce RTX 3080
メモリ:DDR4 32GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載
電源:800W TITANIUM

公式サイト詳細

CPU 125W、GPU 320W、その他で150Wと考えて595Wだ。最新のハイエンドモデルということで800W TITANIUMを採用している。80PLUS最高規格であるTITANIUMなので720W~752Wに対応できる。それなりに余裕はあるが、カスタマイズを検討してもいい。G-Tune TD-Pのように大容量のメモリを採用していたり、水冷ファンを採用していたりといったモデルは消費電力が少し大きめだ。多少余裕を見て150Wとしているが、その他の消費電力でも充実したモデルではギリギリかもしれない。ハイエンドモデルなら1000W以上あっても困らない。容量を上げても電気代が上がることないので安心してほしい。

ゲーミングPCにおすすめの電源ユニット

単体で電源ユニットの購入を考えている方向けにおすすめのモデルを紹介しておく。

SILVER STONE 500W(80PLUS BRONZE)

ST50F-ESB画像引用元:https://www.silverstonetek.com/

型番は「SST-ST50F-ESB」だ。コストパフォーマンスに優れ、品質の高さも魅力のSILVER STONE製の電源となっている。ミドルクラスまでならこのくらいの電源がちょうどいい。自作を行う上で重要な価格面からも人気が高い。RTX 3060以下のグラフィックボードと合わせるべきだろう。

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玄人志向 STANDARDシリーズ 750W(80PLUS GOLD)

KRPW-GK750W90+画像引用元:https://www.kuroutoshikou.com/

型番は「KRPW-GK750W/90+」となっている。必要最低限の梱包や付属品で価格を抑えたコストパフォーマンス重視の電源だ。品質の評価は高く、電源の中でも上位に位置する人気を誇る。電源の配線は必要な分だけ接続するタイプだ。ケース内部に不使用の配線がなくなるので整理しやすい。

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Corsair RM850x 850W(80PLUS GOLD)

PS795 CP-9020180-JP画像引用元:https://www.corsair.com/

型番は「CP-9020180-JP」となっている。CPUファンやメモリや電源などのパソコンパーツでは非常に有名なメーカーだ。品質の高さを重視したいユーザー向けの製品だ。こちらも必要な分だけ接続するタイプなのでケース内部はすっきりする。

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最後に-電源もしっかりと考えよう!

電源はパソコンの要!

ゲーミングPCにはゲームをプレイするために必要なグラフィックボードとそれに合わせた高性能なCPUを搭載している。一般向けのパソコンと比べて消費電力は高い。そのため、容量や規格に優れた電源が必要だ。ゲーミングPCと一般向けPCの違いはグラフィックボードの有無とよく言われる。しかし、実際は電源容量や規格の方に大きな違いがある。一般向けPCは大体が300W以下の電源容量でSTANDARD規格のものが多い。

中には80PLUS認証されていない電源を採用したモデルもある。ゲーミングPCは大体が500W BRONZE以上だ。国内では400Wが最低クラスだろうか。海外製のゲーミングPCでは310Wというのもある。ギリギリを攻める海外製と余裕を持たせる国内製でも特色が違う。省電力化が進んでいると言っても、それは性能に対して言えることだ。

例えば性能50に対して500Wなら、性能10で100W消費する。時代が進むと性能100に対して550Wになる。必要な電源容量は変わらないか少し上がる。性能を基準に考えると省電力化というのは間違いではない。性能は常に上がっていくものだ。据え置きでいいなら性能50に対して300Wというのも実現できるかもしれないが、省電力化だけでは魅力的とは言えない。

年々パフォーマンスは向上しつつも、従来と同等の消費電力であることが進化の証明と考えたい。電源の規格はともかく、容量があれば対応自体はできる。新しいパーツは消費電力が年々微増する。先々のことも考えて700W BRONZEを基準に考えてもいいかもしれない。ハイクラスにも対応できる700Wは最も汎用性の高い容量である。電源に関しては少しオーバースペックくらいがちょうどいい。最も重要な部分を削る必要はどこにもない。

自作でもBTOでも電源もしっかりと考えよう!

ゲーミングPCにとって電源とは最も重要な部分だ。CPUやグラフィックボードだけではなく、電源も性能に関わるパーツとして注意深くチェックする必要がある。ショップのほとんどは電源は容量と規格程度しか記載がない。しかし、それを見てどういうものか理解できるだけで選びやすくなる。相場より少し価格が安く、電源容量が少ない場合は注意が必要だ。

もしかすると増設やカスタマイズを行うと不安定になるかもしれない。流石に今はそういったアンバランスな構成を組むショップはないと思う。これはショップではなくオークションなどでよく見かける。同時に、自作ユーザーも電源を削り過ぎないようにしたい。今では大手のBTOショップも昔は粗悪な電源を採用していたことで悪名を轟かせた。電源を原因とする不具合が多発し、今でもその印象が強いのか評判が悪い。

実際は優秀な電源を搭載するようになっていたが、一度広がった悪評はなかなか収まらない。当時はあそこは電源が地雷だから辞めておいた方がいいと色々なところで言われたものだ。80PLUS認証が広く普及したことで、電源によるトラブルは大幅に減少した。これほどまでに電源はパソコンに影響を与える。ただ、全てが優秀な電源でも粗悪品がなくなると優秀な中から比較的悪い製品を探すユーザーも出てきた。

ユーザーが次に求めるのは品質だ。一定の水準以上を保つだけは満足できなくなってきた。80PLUS認証はあって当たり前、その中からより優れた電源を求めるコアなユーザーは自作の方が適しているかもしれない。どちらにせよ、電源にこだわりを持つというのは大切なことだ。

電源が壊れるとパソコンは電気を通さず、ただの機械を詰めた箱になる。グラフィックボードやCPUが壊れても電源自体は入る。電源が入りさえすれば対処できることもある。電源が壊れてしまえば交換以外に何の手段もない。性能に関わらないからと軽視するわけにはいかない。

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