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当カテゴリーでは、パソコンパーツに関する基礎知識をまとめている。CPUやグラフィックボードについてもっと詳しく知りたいという方は、ぜひ参考にしていただければと思う。実のところ、パーツの知識がないからといってゲーミングPCが購入できないというわけではない。

しかし、知識があれば自分に必要な性能が正確に判断できるようになり、納得の一台を選びやすくなるのも事実だ。専門家のような深い知識は必要ない。各パーツの役割をざっくりと知っているだけで、カスタマイズや比較がぐっと楽しくなるはずだ。まずは基本から、気楽に読み進めてみてほしい。あなたの理想のパソコンライフを応援している。




1. 主要パーツ

1.1 CPU

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CPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)は、パソコンにおける頭脳であり、すべてのプログラムを動かすための司令塔だ。メモリから送られてくる膨大な情報を瞬時に処理し、一つひとつの命令を確実に実行していく、PCパーツの中でも最も重要な役割を担っている。普段のブラウジングや動画視聴、Officeソフトの操作はもちろん、Photoshopでの画像編集やゲームといった高負荷な作業まで、あらゆる動作の快適さはCPUの性能にかかっていると言っても過言ではない。

実際に多くのPCに触れている立場から言えば、近年の進化は凄まじいものがある。現在は6コア〜24コアといった多コア化(メニーコア)が当たり前となり、数世代前のモデルとは別次元の処理能力を備えている。ゲームプレイで求められる止まらない、もたつかない環境を手に入れるために、まずは「CPUの性能比較表」で現在の立ち位置を確認してみてほしい。

1.2 CPUグリス

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CPUグリスは、自作ユーザー以外にはあまり馴染みがないかもしれないが、PCを組み上げる上で決して手を抜けない重要パーツだ。その役割は、CPUが発生させた熱を効率よくCPUクーラーへ逃がす熱の橋渡しとなる。CPUのヒートスプレッダー(製品名が刻印されている面)と、クーラーのヒートシンクの間には、目に見えないレベルの微細な隙間が存在する。

このわずかな空間をグリスで隙間なく埋め切ることで、初めて本来の冷却性能が発揮されるのだ。昨今のCPUは性能向上に伴い、発熱量も凄まじいものになっている。グリスが塗られていなかったり、経年劣化で乾いていたりすれば、熱を放出できずPCの命取りになりかねない。CPUを交換する際や、長期間使用したPCのメンテナンス時には、必ず古いグリスを清掃し、丁寧に塗り直すのが鉄則だ。ケチってはだめだ。




1.3 CPUクーラー

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どんなに高性能なCPUを積んでも、熱を抑え込めなければ宝の持ち腐れだ。CPUは熱が限界を超えればパフォーマンスを落とし、最悪の場合は故障を招く。だからこそ、CPUクーラーは単なる付属品ではなく、PCの安定稼働を支える重要なパーツだと考えるべきだ。ミドルクラスぐらいまでであれば標準のリテールクーラーでもカバーできるが、ハイエンドクラスのCPUとなれば話は別だ。

リテール品では到底追いつかないほどの発熱量になるため、別途高性能なクーラーを用意することが鉄則となっている。最近の主流は、高い冷却能力と静音性を両立した水冷式だ。ラジエーターの設置場所を確保する必要はあるが、CPU周りの空間に余裕が生まれるため、ケース内部の空気の流れ(エアフロー)を改善できるメリットも大きい。ハイエンドCPUでは水冷クーラーが指定されるほどだ。

そして、忘れてはならないのが、先ほど触れたCPUグリスの存在だ。社外製クーラーにはパッケージですでに塗布されていることが多いが、万が一に備えて高品質なものを予備として持っておくのがプロの備えと言える。数千円の投資を惜しんで、数万円のCPUを危険にさらすような真似は避けたいところだ。

1.4 グラフィックボード

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グラフィックボードとは、PCゲームや動画編集などの映像処理を高速化するためのパーツだ。グラフィックボード内には数千個から数万個におよびコアが搭載されている。このコアが映像描写に必要な計算を驚くべき速さで実行するのだ。このグラフィックボードの性能がゲーミングPCの肝となると言っても過言ではない。3Dゲームの描写では、CPU内臓グラフィックスでは力不足で高性能なグラフィックボードが必要だ。各モデルの性能は「グラフィックボード比較表」でまとめているので参考にしてほしい。

1.4.1 GPUメモリ(VRAM)

グラフィックボードには、グラフィックス専用のメモリ(GPUメモリ)が搭載されている。PC本体のメモリとは別の独立した専用メモリで、膨大な画像データやテクスチャを一時的に保管しておく役割がある。必要なデータを手元に置いておくことで、3D処理の高速化を可能にしている。以前は2GBや3GBもあれば十分だったが、最近のゲームやクリエイティブ現場では、8GB以上を搭載したモデルが最低基準だ。

1.5 メモリ

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メモリは、CPUが今まさに処理しているデータを一時的に置いておく作業机のようなパーツだ。SSDやHDDといったストレージがいわば遠くの巨大な倉庫だとすれば、メモリはCPU(作業員)の目の前にある机と考えるとしっくりくる。どんなに高性能なCPUを搭載していても、資材を取りに行くたびに倉庫まで往復していては仕事にならない。

必要なデータをあらかじめメモリという机の上に広げておくことで、CPUは手を止めることなく高速に作業を進められるのだ。この机の広さ(容量)が、そのまま作業の同時並行能力に直結する。容量が不足すると、机の上が溢れて作業スピードが極端に落ち、PCのもたつきやフリーズを招く。現代のゲーミングPCにおいては、16GBが最低限の標準仕様と言える。さらに動画配信や複数のアプリを同時に動かすような、よりハードな現場であれば、32GB以上の広大なスペースを確保しておくのがよいだろう。





1.6 SSD

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SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)は、OSやゲーム、動画データなどを保管しておく倉庫の役割を担うパーツだ。最大の特徴は、HDD(ハードディスク)のような物理的な回転ディスクや磁気ヘッドを持たず、フラッシュメモリでデータを直接やり取りする点にある。この駆動部がないという構造こそが、圧倒的な読み書き速度と、物理的な衝撃に対する強さを生み出している。

OSやゲームをSSDにインストールするのは、もはや絶対条件だ。PCの起動やゲームのロード時間は劇的に短縮され、作業のテンポが別次元に変わる。かつては高価だったSSDも、現在は価格がこなれてきたため、ゲーミング現場ではSSD単体での構成が主流となった。ただし、昨今のパーツ価格高騰の影響でSSDの価格も上昇している。

なお、動画素材などの膨大なデータを安価に大量保管したい場合は、依然としてHDDという大容量・低コストなストレージを増設するのが賢い選択だと言える。速度のSSDか、容量のHDDか。用途に合わせてストレージを使い分けるのが、無駄のないPC構築のコツだ。

1.7 HDD

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HDD(ハードディスク)とは、アプリ・ゲーム・データファイル等を保存することができるストレージの一種だ。SSDと比べると安価なので、大容量ストレージが必要な方の味方となる。1TBや2TBなど大容量のHDDでも数千円で購入することができるようになった。たくさんの動画や画像などを保存したいという方はSSDとHDDのデュアルストレージがおすすめだ。ドラレコやデジタルカメラのデータを保存しておきたいなら1TB以上ある方がよい。

1.8 電源ユニット

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電源ユニットは、コンセントからの電力を各パーツが使える形に変換して送り出す、いわばPCの心臓部だ。昨今のハイエンド構成、特にGeForce RTX 5090やGeForce RTX 5080では瞬間的に凄まじい電力を要求される。1000Wを超える大容量電源が必要になることも珍しくない。容量に余裕がない電源をフル稼働させ続けると、故障や発火のリスクを招いてしまう。

電源を選ぶ際の重要な指標が80PLUSという規格だ。これは電力の変換効率を示すもので、BRONZEから始まり、GOLD、PLATINUM、さらにはTITANIUMと、規格が上がるにつれてロスが少なく、熱が出にくい優れた電源であることを意味する。ゲーミングPCならGOLD規格を基準に据えるのが、安定性とコストのバランスが最も良い正解だ。

安価な電源は一見魅力的に見えるが、不安定な電力供給はCPUやマザーボードといった高価なパーツを道連れにする恐れがある。最高のパソコンライフを長く楽しみたいなら、目に見えるスペック(CPUやGPU)だけでなく、それを支える電源にもお金をかけてほしい。





1.9 マザーボード

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マザーボードは、CPU、GPU、メモリといったすべての主役パーツが腰を下ろす巨大な基盤のことだ。PCにおけるすべての根幹であり、各パーツが持てる力を発揮し、互いに連携するためのインフラと言ってもいい。BTOパソコンではあらかじめ最適なマザーボードが選ばれているため、普段は意識しにくいパーツだが、その品質はマシンの安定性に直結する。特に、電力供給を担う回路(VRM)の設計がしっかりしている製品ほど、高負荷時でも安定した動作を約束してくれる。

マザーボードの個性が最も出るのが、機能面と拡張性だ。搭載されているチップセットによって、高速なストレージを何本積めるか、どれだけ高い周波数のメモリを回せるかが決まってくる。価格帯も幅広いため、将来的にパーツを増設する予定があるなら、あらかじめ余裕のある拡張性を持ったモデルを選んでおくのがよいだろう。

また、周辺機器を繋ぐUSB端子の数や規格も利便性を左右する。現在は、従来のUSB 3.2をさらに超えるUSB4などの超高速規格も普及しており、動画データの転送やスマホの急速充電など、その用途は多岐にわたる。地味な存在だが、マザーボードという土台がしっかりしてこそ、初めて最高級のパーツたちが本気を出せるのだ。


1.10 ケースファン

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PCケースにはあらかじめファンが備わっていることが多いが、状況に応じてケースファンを追加・換装することがある。特にハイスペックなCPUやグラフィックボードをぶん回す現場では、内部に熱だまりが発生しやすい。これを放置すればパーツの寿命を縮め、本来のパワーを削ぐことになる。新鮮な空気を取り込み、熱くなった空気を速やかに外へ叩き出すエアフロー(空気の流れ)の改善は、安定稼働に直結する最優先事項だ。

ファンのサイズは、120mmや140mmを筆頭に、小型の90mmから大型の200mmまで多岐にわたる。ケース側の取付スロットに合わせて、最適なサイズを選ぼう。最近では3つ並べて設置し、圧倒的な風量を稼ぐ構成も一般的だ。また、デザイン性向上につながるRGB対応ファンを追加するのもいい。ファン単体は他のパーツに比べて安価で、手軽に導入できるのもメリットだ。ただし、むやみに増やせばいいというものではない。吸気と排気のバランスを考え、無駄のない空気のルートを設計することが大切だ。




2. 拡張デバイス

2.1 無線LANアダプタ

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ゲーミングPCで無線Wi-Fiを使いたいなら無線LANアダプタが必要だ。USBタイプあるいは無線LANカードなどの種類から選択できる。数千円で購入できるので、一つぐらい手元に置いておいてもよいかもしれない。

2.2 LANカード

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より高速なネット通信を行いたい方はLANカードの追加を検討するとよい。注意点としてLANカードを追加したからといって回線速度そのものが速くなるわけではなく、あくまでも既存のネットワーク回線のパフォーマンスを引き出せるということだ。契約中の回線が5Gbpsや10Gbpsのような高速回線であれば検討する価値はある。




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