当記事では、フロンティアのGAシリーズ「FRGAG-B760/WS921/NTK」のレビューをしている。4月13日に発売されたばかりのAda Lovelace世代のGeForce RTX 4070を搭載したゲーミングPCだ。RTX 3080 10GBと同等以上の高いゲーミング性能を持つ。メインターゲットはWQHDとなる。CPUにはCore i7-13700Fを搭載していてバランスは悪くない。価格が税込219,800円とかなり抑えられているのが強みだ。先月より5,000円の値引きが適用となり評価を上げている。これで2023年4月の発売当時から26,000円安くなったことになる。競合モデルと比べて安く購入できる。
フロンティアは、ヤマダ電機グループに属するBTOメーカーだ。セール・キャンペーンに強く高コスパなモデルを多数揃えている。コストパフォーマンス重視でゲーミングPCを選びたいならチェックしておく価値がある。カスタマイズ費用も抑えられていて選びやすい。一方で、納期がやや長め・延長保証に加入できないモデルもある、サポート時間が短いなどのデメリットがある点は押さえておこう。
当ページの目次
FRGAG-B760/WS921/NTKのスペック
ブランド名 | FRONTIER |
---|---|
製品名 | FRGAG-B760/WS921/NTK |
価格 | 224,800円(税込) |
CPU | Core i7-13700F(レビュー) |
GPU | GeForce RTX 4070(レビュー) |
メモリ | DDR4-3200 32GB |
SSD | NVMe 1TB |
電源 | 750W 80PLUS GOLD |
マザーボード | チップセットB760 |
おすすめ度 | Sランク |
評価 | ・コスパ 10.0 ・構成 8.5 ・品質/サポート 10.0 ・総合評価 9.5 |
カスタマイズ考察
フロンティアはカスタマイズ費用が比較的安価であるため、さまざまなコンセプトが考えられる。FRGAG-B760/WS921/NTKのよさというよりも、他ショップでは絶対に真似のできない圧倒的なモデルを目指してみたいものだ。これが正解というものではなく一つの参考にして、自分の考えられる理想的なモデルを実現してほしい。
徹底解剖推奨カスタマイズ
ブランド | FRONTIER | FRONTIER |
---|---|---|
イメージ | ![]() | ![]() |
製品名 | FRGAG-B760/WS921/NTK | 徹底解剖推奨カスタマイズ |
ケース | ミドル | ミドル |
価格 | 219,800円(税込) | 237,950円(税込) |
CPU | Core i7-13700F | Core i7-13700F |
GPU | RTX 4070 | RTX 4070 |
メモリ | DDR4-3200 32GB | DDR4-3200 32GB |
SSD | NVMe 1TB | NVMe 2TB + NVMe 1TB |
電源 | 750W GOLD | 850W GOLD |
マザボ | B760 | B760 |
メモリとストレージがキャンペーン対象になっており、カスタマイズ費用がかなり下がっていた。そこで、メモリ容量は十分なのでストレージを大幅に強化したモデルに仕上げてみた。電源のカスタマイズは2,750円と、これまた非常に安価だったので変更している。
SSD容量を倍増させ、追加で1TBを追加した。これでストレージ総容量3TBの大容量となり、ゲームも動画も何でも余裕を持って保存できる。FRGAG-B760/WS921/NTKはCore i7-13700FとRTX 4070を搭載していることで、長く使用できるモデルである。長く使用すればストレージ容量も圧迫していくものだ。もちろん用途によってはそれほどでもないかもしれない。
価格の抑えられたモデルと言っても、20万円超えは決して安い買い物ではない。これだけの価格のモデルは長く使うことを前提としているはずだ。長期に渡って使用するために、ストレージ容量で利便性を高めている。加えて、電源の容量をアップさせることで、電源にかかる負荷を軽減させて故障リスクを下げている。
これだけ大規模と言えるカスタマイズを行っても、18,000円ほどで済んでしまう。一般的なCore i7-13700FとRTX 4070を搭載したモデルと同等の価格に収まる。そう考えれば、決して悪いカスタマイズではないはずだ。ここまで大容量にしなくても、キャンペーンでカスタマイズの値引きが適用されているなら、色々変更しても面白いのではないだろうか。
その他カスタマイズ項目解説
- ケース
- メモリ
- NVMeSSD[1st]
- NVMeSSD[2nd]
- 電源
ケースの色を黒か白の2色から選択できる。案外見落としやすいカスタマイズなので要チェック。白いケースを採用したゲーミングPCケースは人気はありつつも、取り扱っているショップが少ない。また、取り扱いがあっても白いケースは価格が上乗せされることが多い。フロンティアでは無料で白か黒を選べるので忘れないようにチェックしておこう
メモリは標準の32GB、32GB x 2の64GB、16GB x 4の64GB、128GBの4つから選択できる。64GBはメモリを挿す枚数が違うだけでどちらでも問題はない。今回はセールタイミングで通常17,600円のところ12,100円だった。通常価格でも十分安価と言える。セール時は積極的に狙いたいパーツだ。ただ、64GBが必要な場合に限る。
プライマリストレージの容量を選択。NVMe SSD 1TB、NVMe SSD 2TB、NVMe SSD PCIe 4.0 1TBからの選択だ。当サイト推奨カスタマイズではここを2TBに変更していたが、通常価格11,000円のところ6,600円に下がっていたので変更した。11,000円でも十分安いと言えるが、セールでなければそれほど優先して変更することはなさそうだ。余裕があれば2TBへ、こだわりがあればPCIe 4.0への変更をおすすめしたい。
ここでは2ndストレージを追加できる。
通常価格13,200円のNVMe SSD 1TBが8,800円に下がっていたので追加した。ここも価格が下がっていて容量が必要であれば追加したいという程度だ。デュアルストレージにロマンを感じなければあまり選択するメリットはないのかもしれない。ただ、ストレージを分けておくとマザーボードの交換やパソコンの買い替えの時にそのまま移動できるので楽だ。そういったことを想定していなければ優先度は低い。
750W 80PLUS GOLDから1200W 80PLUS Platinumまで選択することができる。構成的には750W 80PLUS GOLDで十分だ。850W 80PLUS GOLDが2,750円と非常に安価なので850W 80PLUS GOLDまでは優先度が高い。それ以上はハイエンドクラスを目指すでもない限りは不要である。選択肢はあまり広くないものの、大容量と言えるものまで選択できるのはありがたい。費用対効果に優れた850W 80PLUS GOLDはおすすめだ。
各タイトルの対応表
FF15 | Apex Legends | FORTNITE |
---|---|---|
![]() ・4K ・WQHD | ![]() ・240fps ・144fps | ![]() ・240fps ・144fps |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
FRGAG-B760/WS921/NTKはCore i7-13700FとRTX 4070を搭載したミドルハイクラスのゲーミングPCだ。CPUとGPUの性能は高く、Apex Legendsやフォートナイトを240Hz環境で安定させられるパフォーマンスはある。また、RTX 4070はWQHD解像度に強いため、WQHDでも144Hz以上で安定を狙える。4K解像度の対応力も高めであることから、ゲームの環境を選ばない性能と言える。
FRGAG-B760/WS921/NTKのゲーミング性能
Core i7-13700F(CPU)
Core i9-13900K | |
Core i9-13900 | |
Core i7-13700K | |
Ryzen 9 7900X | |
Core i7-13700 | |
Core i9-12900K | |
Ryzen 9 7900 | |
Core i5-13600K | |
Core i7-12700K | |
Core i7-12700 | |
Ryzen 7 7700X | |
Ryzen 7 7700 | |
Core i5-12600K | |
Core i5-13400 | |
Ryzen 7 5800X | |
Core i5-12400 | |
Core i7-11700 |
FRGAG-B760/WS921/NTKでは、CPUにIntel第13世代のCore i7-13700Fを搭載している。16コア24スレッドと従来モデルのフラグシップモデルであるCore i9-12900Kと同等のスペックで高いパフォーマンスを持っている。競合モデルであるRyzen 7 7700Xと比べて30%以上も処理性能が高い。ゲーム実況・動画編集などのクリエイター作業にも最適だ。オールラウンドに対応できるモデルだと言える。ゲーミングCPUとしても人気が高く多くのハイクラスモデルで採用されている。
GeForce RTX 4070(GPU)
RTX 4080 | |
RX 7900 XT | |
RTX 3090 Ti | |
RTX 4070 Ti | |
RTX 3090 | |
RX 6950 XT | |
RTX 3080 Ti | |
RTX 3080 12GB | |
RX 6900 XT | |
RTX 4070 | |
RTX 3080 10GB | |
RX 6800 XT | |
RTX 3070 Ti | |
RTX 3070 | |
RTX 2080 Ti |
当該モデルではグラフィックスにGeForce RTX 4070を搭載している。90番台から始まってようやくここまで番号が降りてきた。RTX 4070は、従来モデルのRTX 3080と同等のグラフィックス処理性能を誇る。4K環境では劣ってしまう時があるもののメインターゲットのWQHD環境ではしっかりと上回っている。競合モデルであるRadeon RX 6800 XTと比べても10%近くもパフォーマンスが高い。DLSS 3.0にも対応していて競合モデルを引き離している。レイトレーシングについてもある程度堪能できるはずだ。
FRGAG-B760/WS921/NTKの特徴まとめ
最もおすすめできるRTX 4070搭載モデルの一つ
FRGAG-B760/WS921/NTKは、Core i7-13700FとRTX 4070を搭載したモデルの中で最安値クラスのモデルだ。登場してから順調に価格を下げて219,800円で購入できる。4月に登場してから26,000円も安くなった計算だ。本来価格を抑えたモデルは構成を削ってコストカットを計ることが一般的だが、当該モデルについては構成も充実している。
メモリ32GB、750W 80PLUS GOLD、SSD 1TBという構成で価格帯トップクラスである。これはフロンティアのセールモデルだからこそ実現できたモデルだ。通常ラインナップでは到底太刀打ちできない。唯一コストカットらしい箇所と言えば、メモリにDDR4-3200を採用しているところくらいだろう。
それも32GB搭載であるため、コストカットと言っていいのか微妙なラインだ。コストパフォーマンスを重視しながらも、性能と構成を両立している。メモリ容量が16GB、SSD 500GB、電源650W 80PLUS BRONZEという構成ならあり得たかもしれない。ただ、Core i7-13700FとRTX 4070を搭載したモデルは、その構成でも23万円台、よくて22万円台だろう。
いかにFRGAG-B760/WS921/NTKが突出したモデルかわかるはずだ。単純に価格が安いだけならここまでおすすめすることはなかった。構成も優れていることからこその評価だ。仮にFRGAG-B760/WS921/NTKの価格が239,800円でもトップクラスの評価だっただろう。
この構成で219,800円は、他の追随を許さない圧倒的な存在と言える。RTX 4070搭載モデルを探しているなら、まずはチェックしたい。Core i7-13700Fであれば、十分RTX 4070の性能を引き出せる。CPU負荷が異常なまでに高い用途でもない限り、FRGAG-B760/WS921/NTKで事足りるはずだ。
RTX 4070搭載モデルに限らず、予算がこのあたりならチェックしておきたい。本来であれば21万円台はRTX 4060 Ti搭載モデルの価格帯だ。ワンランク下のモデルと競合できるのは、コストパフォーマンスの高いモデルにのみ許された暴挙と言える。
唯一の弱点はケースデザイン
初めに言っておくと、FRGAG-B760/WS921/NTKにはっきりとした弱点はない。その中で無理やり弱点を探すなら、ケースのデザインにありそうだ。少し前にケースがリニューアルされてマシにはなった。しかし、ゲーミングPCらしさはない。
遠目に見るとそれなりだが、近くで見ると色が濃いだけで汎用ケースに近いものがある。一昔前のゲーミングPCのようなケースデザインではあるため、見た目が気に入らないからと選択を避けるほどではないだろう。見た目を気にしない、気に入ったのであれば何のデメリットもないモデルということになる。
ケースの見た目に関しては完全に好みの問題だ。また、基本的にケースは自分しか見ないものなので、仮に気に入らなかったとしてもさほど問題ではない。I/Oパネルなど利便性の問題があったとしても、最近は外付けのデバイスで対応しやすくなっている。
ケースデザインのデメリットは、光学ドライブが搭載されているか否か程度のマイナス要素だ。現在の光学ドライブはあってもなくても困らない、必要なら外付けで対応すればいい程度のものだ。<要するに重要性の低い要素だ。span class="green b">ケースの見た目が悪いからと、ここまで優れたモデルなら避ける理由にはならなさそうだ。
汎用ケースと異なり、一応はゲーミングPC専用ケースとして扱われている。むしろこの見た目が好みだという方も多いと感じる。最悪気に入らなければケースだけ買い替えればいいのではないか。そのくらいの手間がかかっても、選択するメリットがあると言える。
似ているモデルと比較
ブランド | FRONTIER | GALLERIA |
---|---|---|
イメージ | ![]() | ![]() |
製品名 | FRGAG-B760/WS921/NTK | GALLERIA XA7C-R47 |
ケース | ミドル | ミドル |
価格 | 219,800円(税込) | 239,980円(税込) |
送料 | 2,200円(税込) | 3,300円(税込) |
保証 | 基本1年間 (延長不可) | 基本1年間 (最大5年間) |
サポート | 10:00-19:00 (年末年始・指定休日除く) | 24時間365日 |
CPU | Core i7-13700F | Core i7-13700F |
GPU | RTX 4070 | RTX 4070 |
メモリ | DDR4-3200 32GB | DDR4-3200 16GB |
SSD | NVMe 1TB | NVMe 1TB |
HDD | 非搭載 | 非搭載 |
電源 | 750W GOLD | 650W BRONZE |
マザボ | B760 | B760 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
セールモデルの強みを最大限活かし、追いつけない存在にまでなっている。現時点では、Core i7-13700FとRTX 4070を搭載したモデルや、21万円台のモデルを探しているならFRGAG-B760/WS921/NTKをおすすめしたい。予算が25万円ほどならFRGAG-B760/WS921/NTKが有力な選択肢になるはずだ。
GHシリーズケース詳細
左側面
クリアガラスパネルがかっこいいケースだ。フルタワーケースとして販売されているが、サイズは幅約200mm x 高さ約465mm x 奥行約470mmとミドルタワー相当と言える。
無料でホワイトカラーを選択することも可能だ。
左側面内部
本体前面および背面に大型ケースファンを搭載していてエアフローもしっかりしている。また、裏面配線の採用によってエアフローを妨げない点も高評価だ。
右側面
右側面はシンプルだ。よくあるゲーミングPC用のケースとなる。
I/Oパネル
マイク・イヤフォン端子、USB 3.2 Gen1対応USB Type-A×2、電源ボタンが配置されている。
管理人による総評(FRGAG-B760/WS921/NTK)

FRGAG-B760/WS921/NTKは、最新のRTX 4070を搭載したゲーミングPCだ。フロンティアのセール対象モデルにすぐに選ばれた形となる。RTX 4070は、従来モデルの80番台であるRTX 3080 10GBと同等のゲーミング性能を持つ。WQHD環境でのゲームプレイを考えている方におすすめだ。CPUにはIntel第13世代でも人気の高いCore i7-13700Fを搭載している。バランス的には良好で十分パフォーマンスを引き出せるだろう。メモリDDR4-3200 32GB、SSD 1TB NVMeと構成も充実している。メモリ規格がDDR5ではないのはマイナスだが、容量も多く大きなデメリットにはならない。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
224,800円(税込) | Core i7-13700F | RTX4070 |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 32GB | 1TB | 非搭載 |