ドスパラが販売するゲーミングPCである「GALLERIA RM7C-R56T」についてレビューをまとめた。Core i7-14700F×GeForce RTX 5060 Ti 8GB搭載のミドルハイクラスのゲーミングPCだ。人気のGeForce RTX 4060 Tiの後継機となるGeForce RTX 5060 Ti 8GBは、扱いやすさそのままにゲームへの対応力を伸ばしている。
コストパフォーマンスは6.0で標準よりも少し高い。価格も従来モデルの登場時とあまり変わらないので、次世代のミドルハイクラスの中心となれるモデルだ。時間が経過すれば20万円切りも夢ではないので、コストパフォーマンスのポテンシャルも高いのがポイントだ。
- 多くのユーザーにとって必要十分な性能を持つ
- 高リフレッシュレートで安定したゲームプレイができる
- クリエイティブ系のソフトに対応できる
- 構成が平凡
- 高解像度のゲームプレイは苦手
こんな方におすすめ
- フレームレートを重視したプレイスタイルの方
- 動画編集などクリエイティブ用途も想定している方
- ゲームと複数のアプリケーションを起動したい方
GALLERIA RM7C-R56T RTX5060Ti 16GB搭載のスペックとコスパ
メーカー | ドスパラ |
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ブランド名 | GALLERIA |
製品名 | GALLERIA RM7C-R56T |
価格 | 224,980円 |
CPU | Core i7-14700F(レビュー) |
CPUクーラー | 空冷 |
GPU | GeForce RTX 5060 Ti 8GB(レビュー) |
メモリ | DDR5-4800 16GB |
SSD | 500GB Gen4 NVMe |
電源 | 650W 80PLUS BRONZE |
マザーボード | チップセットB760 |
納期 | 翌日出荷 |
おすすめ度 | Bランク |
評価 | ・コスパ 6.0 ・ショップ評価 9.2 |
GALLERIA RM7C-R56Tのカスタマイズを評価
パーツ | おすすめ度 | 詳細 |
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OS | 変更なし | |
オフィスソフト | 変更なし | |
セキュリティソフト | 変更なし | |
メモリ | 32GB (16GBx2) (DDR5-4800) +13,900円 | |
SSD | 1TB SSD (NVMe Gen4) +6,000円 | |
パーティション分割 | 変更なし | |
SSD2 | 変更なし | |
ハードディスク/SSD | 変更なし | |
ハードディスク(追加1) | 変更なし | |
電源 | 750W 電源 (80PLUS GOLD) +4,900円 | |
CPU | 変更なし | |
CPUファン | 変更なし | |
CPUグリス | 変更なし | |
無線LAN | Wi-Fi6+Bluetooth(R)5.2対応 無線LAN +8,000円 | |
光学ドライブ | 変更なし | |
拡張リアスロット1 | 変更なし | |
ケース | 変更なし | |
フロントケースファン | 変更なし | |
リアケースファン | 14cm ケースファン(ARGBライティング対応) +1,600円 | |
トップケースファン | 14cm ケースファン(ARGBライティング対応) x2 追加 +3,300円 | |
情報漏洩監視ソフト | 変更なし | |
セーフティサービス | 月額980円 | |
延長保証 | 3年保証(通常1年+延長2年)+22,498円 |
BTOパソコンで人気のカスタマイズを黄色のマーカーで示している。当該モデルではSSDのカスタマイズがおすすめだ。SSD容量を500GBから1TBに変更することは、単純に容量が2倍になるだけではない。OSや必須のアプリケーションで100GBを使用すると、空き容量は400GBと900GBになり、その差は2.25倍になる。必須の容量が大きくなれば、空き容量の差はさらに開いていく。
最近のゲームは100GB・200GBがあたり前だ。500GBではすぐに容量が不足するだろう。ゲームへの対応力の高いモデルは、複数のゲームをインストールして幅広いジャンルのゲームを楽しめる。都度インストールとアンインストールを繰り返す手間がなくなることも踏まえて、1TBへのカスタマイズを推奨する。
カスタマイズで人気のメモリと電源は好みだ。メモリは後々容量アップさせるならカスタマイズで追加しておきたい。GALLERIA RM7C-R56Tにはメモリスロットが2つしかない。標準で8GBのメモリ2枚搭載しているため、空きスロットがない状態だ。仮に32GBへ容量アップするには16GBのメモリ2枚を別途購入し、交換して搭載することになる。そうなると、標準の8GBのメモリ2枚が余る。
パーツが余って無駄になることを考えれば、最初からカスタマイズしておけば無駄がない。32GBが必要な方はカスタマイズすることをおすすめしたい。電源は好みで750W 80PLUS GOLDへの変更が候補に挙がる。ARGBライティング対応ファンなど、意外と消費電力を高めるものだ。複数のカスタマイズを行う場合、より安定した動作のために電源をカスタマイズするのもいい。必須ではないのでやはり好みの範疇だ。
セーフティサービスや延長保証の必要性はそれほど高くない。3年以内に故障する確率は低いのではないかと考える。将来的な出費をコントロールしたい方は加入してもよさそうだ。
GALLERIA RM7C-R56Tの特徴&注意点
期待通りのコストパフォーマンスを持つモデル
GALLERIA RM7C-R56Tは、2025年4月16日に登場したばかりの最新モデルだ。Core i7-14700FとGeForce RTX 5060 Ti 8GBの組み合わせは人気が約束されたようなモデルだ。価格は224,980円となる。今後ドスパラが力を入れていくことは間違いない。それは従来のGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルを見ればよくわかる。力を入れるということは、当然価格も抑えたコストパフォーマンス特化のモデルになる可能性を秘めている。
GALLERIA RM7C-R56Tにかかる期待は大きい。ドスパラのゲーミングブランドであるGALLERIAシリーズで、最も長く1位に輝いていたのはCore i7-14700FとGeForce RTX 4060 Tiを搭載したモデルだ。その1位だったモデルの後継機であり、初動のコストパフォーマンスも期待通りのものだ。同じ道をたどれば、GALLERIAの人気No.1モデルになることも当然の流れといえる。
ゲーミングPCは登場時が最も価格が高くなりやすく、時間経過で価格は大幅に抑えられていくものだ。従来のGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルとの兼ね合いで、いきなり価格で並ぶようなことはない。どちらを選んでもメリットのある価格に落ち着くことは十分考えられる。今はどちらかというとGeForce RTX 5060 Ti搭載モデルが割高で、GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルが割安だといえる。
近いうちに世代交代が進みGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルに取って代わることになるはずだ。現時点での評価は標準より少し高い程度のもので、圧倒的な存在感を示しているわけではない。次代を担うゲーミングPCとしては、ここからの変化に期待したい。セール・キャンペーン対象となれば、一気に20万円を切ることも夢ではないはずだ。
GALLERIAのみならず、ゲーミングPCを代表するモデルになれるポテンシャルはある。それだけ注目度の高いモデルは、頻繁に変化していくだろう。お得なタイミングを見逃さなければ満足度は高くなる。性能・価格・品質をバランスよく求めるなら、きっとGALLERIA RM7C-R56Tは納得できるモデルになるはずだ。
VRAM 8GB搭載モデルの特性を理解しよう
グラフィックスのGeForce RTX 5060 Ti 8GBは、前世代と同様にVRAM容量の異なるラインナップがある。上位モデルに16GB搭載モデルがあり、8GBモデルは下位モデルに位置している。VRAM容量が少ないことでパフォーマンスを発揮できない場面があることを理解しておこう。環境を選んでしまうのは玉に瑕だ。これはCPU性能は関係なくグラフィックボード特有の課題といえる。
GeForce RTX 4060 Tiの時代はVRAM 16GBが必要となるゲームが少なくそこまで重視されなかった。仮に要求されたとしても高解像度が中心でそもそもゲーム性能自体が不足していて対応しにくかったのだ。最新タイトルではVRAM 16GBがないとフルHDでも最高設定でのゲームプレイが難しくなる。高解像度になるとさらに差が広がる形だ。
フルHD×高設定(最高設定を避ける)であればフレームレートを追い求めるプレイスタイルを実現できても、画質を求めたゲームプレイには適していないと言える。特にシングルゲームや海外のRPG系のゲームでは、フルHDの標準設定程度でなければ快適性を維持できないことがある。GALLERIA RM7C-R56TはフルHDでのゲームプレイを前提とし、144fpsや240fpsのような高リフレッシュレートの環境がベストだ。
高解像度高設定の画質重視では、そもそも性能的に対応できないゲームがある。代表的なのはモンハンワイルズだ。最高設定でのゲームプレイはVRAMが不足するためフレームレート伸びずクラッシュしてしまう可能性がある。性能が足りていてもVRAM容量が少ないGALLERIA RM7C-R56Tは適していない。高設定だと80fps-100fpsぐらいだ。標準設定やそれ以下であれば144fpsを維持したゲームプレイが可能となる。
このように、GALLERIA RM7C-R56Tはゲームのプレイ環境を選ぶモデルだ。フルHDでのゲームプレイしか想定していなければ何の問題もない。また、画質よりもフレームレートを重視し、両立を考えていないストイックなゲーマーにもおすすめできる。GALLERIA RM7C-R56Tは少しクセのある性能と言わざるを得ない。その点だけ留意して選んでほしい。デメリットを感じなければ最適なモデルとなってくれるだろう。
クリエイティブ用途にCore i7シリーズ搭載が活きる
CPUにハイクラスのCore i7-14700を搭載していることでゲームプレイだけではなくクリエイティブ作業も得意だといえる。ゲーム配信や動画編集を考えているユーザーは必見だ。GeForce RTX 5060 Ti 8GBとの組み合わせで人気のCore i5-14400と比べると60%以上も性能が高い。20コア28スレッドとスペックが高いことが功を奏している。趣味に作業に用途を選ばない汎用性が持ち味のモデルだ。ゲーマーのみならずストリーマーやクリエイターにも扱いやすいモデルである。用途もユーザーも選ばないGALLERIA RM7C-R56Tは、多くの方に選ばれるモデルになっていくだろう。
同じドスパラの同価格帯モデルとの比較
GALLERIA | GALLERIA | |
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製品名 | GALLERIA RM7C-R56T | Lightning-G AV-Ti7XW Ryzen7 7800X3D/RTX5060Ti 8GB搭載 |
ケース | ミニ | ミニ |
価格 | 224,980円 | 229,980円 |
送料 | 3,300円 | 3,300円 |
CPU | Core i7-14700F (20コア28スレッド) |
Ryzen 7 7800X3D (8コア16スレッド) |
CPUクーラー | 空冷 | 水冷 |
GPU | RTX 5060 Ti 8GB | RTX 5060 Ti 8GB |
メモリ | DDR5-4800 16GB | DDR5-4800 16GB |
SSD | 500GB Gen4 NVMe | 500GB Gen4 NVMe |
電源 | 650W BRONZE | 750W GOLD |
マザーボード | B760 | A620 |
納期 | 最短翌日出荷 | 最短翌日出荷 |
基本保証 (延長保証) |
1年間 (最長5年間) |
1年間 (最長5年間) |
電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 |
同じドスパラのLightning-G AV-Ti7XWと比較していく。価格差は5,000円でLightning-G AV-Ti7XWの方が少し高いが、CPUがゲーミング最強のRyzen 7 7800X3Dとなる。+5,000円でLightning-G AV-Ti7XWが選べるなら悪くない。また、CPUクーラーも240mmラジエーター搭載の水冷式だ。高い冷却性能を持ち高負荷時でも安定したパフォーマンスを期待できる。電源ユニットも750W GOLDと上位グレードが選択されている。
水冷クーラーとGOLD規格の電源だけで5,000円以上の価値がある。いかにLightning-G AV-Ti7XWのコストパフォーマンスが高いかわかりやすいはずだ。現状GALLERIA RM7C-R56Tに優れている箇所は多くない。ゲーム以外の用途ではCore i7-14700Fの方がRyzen 7 7800X3Dよりも性能を発揮するので、クリエイティブな用途や作業にはGALLERIA RM7C-R56Tが優れている。ゲーム性能ならLightning-G AV-Ti7XW がよく、汎用性の高さはGALLERIA RM7C-R56Tがよい。自分に適しているモデルを選びたい。
同性能帯の他社製ゲーミングPCとの比較
GALLERIA | GALLERIA | |
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製品名 | GALLERIA RM7C-R56T | LEVEL-M17M-147F-SKX |
ケース | ミニ | ミニ |
価格 | 224,980円 | 204,800円 |
送料 | 3,300円 | 2,200円(会員無料) |
CPU | Core i7-14700F (20コア28スレッド) |
Core i7-14700F (20コア28スレッド) |
CPUクーラー | 空冷 | 空冷 |
GPU | RTX 5060 Ti 8GB | RTX 5060 Ti 16GB |
メモリ | DDR5-4800 16GB | DDR5 16GB |
SSD | 500GB Gen4 NVMe | 500GB NVMe |
電源 | 650W BRONZE | 650W BRONZE |
マザーボード | B760 | B760 |
納期 | 7日後出荷 | 2-3週間後出荷 |
基本保証 (延長保証) |
1年間 (最長5年間) |
1年間 (最長4年間) |
電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 |
競合のBTOメーカーであるパソコン工房のLEVEL-M17M-147F-SKXと比較していく。LEVELΘはコスパを重視したゲーミングブランドだ。価格差は20,180円でLEVEL-M17M-147F-SKXの方が安い。また、パソコン工房は無料会員登録で送料が0円になるので実質の価格差は23,480円まで広がる。GALLERIA RM7C-R56Tもいつかは20万円を切ると見ているが、先に20万円を切りそうなのはLEVEL-M17M-147F-SKXだ。構成のみならず性能も同等なため、LEVEL-M17M-147F-SKXの方がおすすめしやすい。
GALLERIA RM7C-R56Tはコストパフォーマンスを意識しつつも、コストカットを徹底せず品質とのバランスを取っている。コンセプトの違う2製品を比べるのは酷だが、価格の安いLEVEL-M17M-147F-SKXを選ぶのがよいと感じる。時間が経過してGALLERIA RM7C-R56Tの価格がもう少し下がればどちらも候補に挙がってもおかしくない。GALLERIA RM7C-R56TとLEVEL-M17M-147F-SKXの価格差が10,000円程度にまでなれば、GALLERIA RM7C-R56Tを選ぶメリットもある。そうなるまではLEVEL-M17M-147F-SKXをおすすめしたい。
パソコンケースレビュー
ミニタワーケースのケースレビューだ。
正面
ドスパラの新ケースとなっている。デザインハウスが設計したケースだけあってデザイン性が高い。ミニタワーケースとなっているが、従来のミニタワーよりは一回り大きくなっていてミドルタワーの差が縮まっている。違うのは高さだけで奥行きと幅はミドルタワーと共通だ。
右サイド
右サイドはシンプルで吸気口だけが設けられている。高さ分の吸気口があるのでエアフロー改善には効果的だ。ガンメタリックのケースが高級感を演出している。
左サイド
左サイドにも吸気口がある。また、一部クリアガラスパネルを採用していて中身が見えるようになっている。最近のモデルらしいデザインだと言える。
背面パネル
背面パネルについてはオーソドックスなものになっている。前面の両サイドから取り入れられた空気が上部及び後ろから排出してくれる。本体内部に熱がこもらないような工夫が見られる。140mmサイズの冷却ファンを搭載しているのも後押ししてくれる。
I/Oパネル
前面に斜めにI/Oパネルが配置されている。電源ボタン、USB 3.2 Gen1 Type-A x4、ヘッドフォン端子が設けられている。USBが4つもあるのは使い勝手が良い。
本体上部
本体上部にもメッシュ加工が施されていてここから熱を放出する仕組みだ。高性能なグラフィックボードやCPUを搭載していても発熱が問題とならない工夫がある。
本体内部
*下位モデルの写真を使用している。あくまでも参考としていただければ幸いだ。
内部にはある程度の余裕がある。ガレリアブランドの場合ミニタワーケースでもサイズは大きめであることがわかる。
正面-LED
ケースの枠組みにLEDが配置されている。オシャレな演出だ。このLEDについては専用のソフトウェアからコントロールすることができる。
管理人による総評

最新のGeForce RTX 5060 Ti 8GBを搭載したゲーミングPCだ。フルHD環境でのゲームプレイを想定しているユーザーにがっちりはまるはずだ。最新タイトルだと最高設定は厳しくなる可能性があるが、基本的には最高設定を基準に考えてもよい。設定を落とせば高リフレッシュレートを維持しやすい。構成はメモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeと平均的なものだ。電源ユニットは650W BRONZEを搭載している。今のところ価格が高めなのでもう少し待つのがベストだ。GeForce RTX 4060 Ti 8GB搭載モデルの販売が終われば価格が下がるはずだ。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
224,980円 | i7-14700F | RTX5060Ti 8GB |
メモリ | SSD | チップセット |
DDR5 16GB | 500GB | B860 |