フロンティアが販売する「FRGKB760/WS211/NTK」のレビューをしている。Core i5-14400F×GeForce RTX 4060 Ti搭載のゲーミングPCだ。2024年以降人気のある組み合わせだ。ゲーム性能が高くフルHD環境なら余裕をもって対応できる。かつてはずば抜けたコスパを持つモデルとして当サイトとしても評価をしていたが、164,800円→179,800円→189,800円と価格が上昇傾向にある。
ここ最近はやや競合モデルの台頭で埋もれてしまっている。パソコン工房・ドスパラ・マウスコンピューターが展開する廉価ブランドが強力なライバルだ。充実の構成が強みといえる。メモリ32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと上位モデルと比べても引けを取らない。型番の変更などがありつつも、セール毎に更新されずに残っている。今後なくなる可能性はあるが、最も人気の組み合わせとも言えるため、しばらくはセールの人気モデルとなるはずだ。
FRGKB760/WS211/NTKのスペック解説
メーカー | フロンティア |
---|---|
製品名 | FRGKB760/WS211/NTK |
価格 | 189,800円(税込) |
CPU | Core i5-14400F(レビュー) |
GPU | GeForce RTX 4060 Ti(レビュー) |
メモリ | DDR4-3200 32GB |
SSD | NVMe 1TB Gen4 NVMe |
電源 | 600W 80PLUS BRONZE |
マザーボード | チップセットB760 |
おすすめ度 | Sランク |
評価 | ・コスパ 8.9 ・ショップ評判 8.5 |
コストパフォーマンスの評価は8.9と優秀だ。179,800円→164,800円→159,800円(159,980円)→162,800円→169,800円→164,800円→179,800円→189,800円と価格が高騰気味でかつての王者感は薄れてしまった。充実の構成が魅力のモデルとなっている。20万円以下でゲーミングPCを探している方は必見だ。ショップの評価も8.5と高い。サポート時間が10:00-19:00と他の大手BTOメーカーと比べるとやや短いもののヤマダ電機グループであることもあって安心して購入できる。
おすすめカスタマイズ
- CPU -
- CPUファン ◯
- CPUグリス ◯
- メモリ ◯
- SSD ◯
- 電源 ◎
カスタマイズの幅が広いモデルだ。FRGKB760/WS211/NTKはメモリ・SSD・電源のカスタマイズ費用が抑えられているので積極的に検討したい。Core i5-14400Fは、それほど発熱量が大きいわけではないが、ハイクラスのCPUクーラーへの交換はおすすめだ。+4,950円で水冷式CPUクーラーにアップグレードできる。240mmラジエーター搭載で高い冷却性能を持つ。CPUグリスは効果を体感しづらいが、安価なのでナノダイヤモンドグリスなどへアップグレードしてもよい。
メモリは標準で32GBと大容量だ。64GBへのカスタマイズ費用は13,200円と安価だが、こだわりがない限りはカスタマイズをしなくてもよいように思う。SSDのカスタマイズは人を選ぶ。標準で1TBの容量があり、容量的には何の問題もない。カスタマイズの重要性はそれほど高くないが2TBへのカスタマイズ費用が9,900円と安く容量が必要な用途を想定しているなら選択するのもいい。そうでなければ、不足してから増設や外付けストレージで対応できるので不要だ。SSDのカスタマイズは人によって重要性が変わる。必要かどうかわからない場合は変更しない方がいいだろう。
電源は標準で600W 80PLUS BRONZEを搭載している。構成を考えると電源容量は十分だ。ただ、今後パーツの交換や増設を視野に入れるなら750W 80PLUS GOLDへの変更はありだ。3,080円と破格だ。ハイエンドクラスのグラフィックボードなどに変更する可能性があれば、850W 80PLUS GOLDも視野に入る。基本的には750W 80PLUS GOLDへの変更を検討するくらいだろう。さすがにCore i5-14400FとGeForce RTX 4060 Tiの組み合わせからハイエンドクラスを目指すのは現実的ではない。
各タイトルの対応表
Apex Legends | フォートナイト | マイクラ | モンハンワイルズ |
---|---|---|---|
![]() ・240Hz ・144Hz |
![]() ・240Hz ・144Hz |
![]() ・影Mod ・通常 |
![]() ・4K(DLSS) ・FHD(DLSS) |
対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
Core i5-14400FとGeForce RTX 4060 Tiを搭載したミドルハイクラスのゲーミングPCだ。最も人気の性能と言えるほど選ばれており、扱いやすいことでコアなゲーマーも満足できるはずだ。多くのゲームを快適にプレイできるため、まずはこの性能を目指すことになるだろう。
国内で高い人気を誇るApex Legendsは、標準設定より少し下げると、200fps前後で安定させられる。240fpsの張り付きは難しいものの、240Hz対応モニターを活かせる。他方フレームレートが振れても、一定以上のフレームレートを実現できるので快適なゲームプレイは可能だ。
同ジャンルのフォートナイトは、Apex Legendsよりもスピード感はないが、建設要素という独自のゲーム性を持っている。これが負荷を大きくしており、DirectX 12環境では快適性を維持するのはむずかしい。DirectX 11では200fps前後、DirectX 12では120fps前後になるはずだ。自分の環境にあった
Minecraftは性能にかなり余裕がある。人気の影Modを導入しても安定したゲームプレイが可能だ。ただ、表示するチャンスによっては負荷が高まるため、許容できるくらいまで調整は必要だ。マルチサーバーでも、多くのModを導入しても快適性は維持できるので、本格的にMinecraftをプレイするならFRGKB760/WS1124/NTKはおすすめである。
モンハンワイルズは注目のタイトルだが、負荷が高くなっているのでプレイを考えているなら慎重にモデルを選択しよう。FHD環境を基準にすれば適正はある。DLSSが前提となっている点は注意が必要だ。それだけ負荷が高いということだ。将来的には最適化が進み多少負荷が下がる可能性もある。
FRGKB760/WS211/NTKのゲーミング性能
Core i5-14400F(CPU)
FRGKB760/WS111/NTKに搭載されているCPUはIntel第14世代のCore i5-14400Fだ。CPUの内蔵グラフィックスは搭載されていないが、ゲーミングPCにはグラフィックボードが搭載されているので問題ない。ゲーミング性能については従来モデルのCore i5-13400と比べてほとんど変わっていない。競合のRyzen 5 7600Xと比べると10%程度劣る。
汎用性の高さとコストパフォーマンスのよさから、一時はゲーム用に最も適したCPUという評価もされたほどだ。扱いやすいCPUであることは間違いなく、Core i5だからと敬遠する理由はなくなった。一世代前の第13世代から無印のモデルにもハイブリッドアーキテクチャ採用となり、Core i5でも処理性能が高い。6つのPコアと4つのEコアを搭載し、10コア16スレッドという少し前のCore i7にも劣らないスペックを実現している。マルチコア性能自体はCore i5-12600Kに匹敵するほどだ。ゲームはもちろんのこと、配信などゲーム以外の用途にも幅広く対応できる。
GeForce RTX 4060 Ti(GPU)
グラフィックスにはミドルハイクラスのGeForce RTX 4060 Tiを搭載している。従来のRTX 3060 Tiに比べて15%ほど性能が高くなり、RTX 3070と同等と言えるまでになった。フルHDのゲームプレイではRTX 3070を上回る場面もある。RTX 3060 Tiと比べてWQHDへの対応力が高まり、より幅広い環境に対応できるようになっている。DLSS 3.0をサポートしているため、将来性の高いグラフィックボードだと言える。
CPUとGPUのバランス考察
Core i5-14400FとGeForce RTX 4060 Tiのバランスは抜群によい。GeForce RTX 4060 Tiの性能を引き出しやすく、CPUの性能でパフォーマンスが低下することもない。性能だけではなく、価格面のバランスもいい。ゲーム以外の用途にもCore i5-14400Fの性能は活かしやすい。つまり、ゲームと同時に別のアプリケーションを起動しても負荷を感じにくいということだ。性能・価格のバランスに優れ、用途を限定しないのも強みである。
FRGKB760/WS211/NTKの特徴まとめ
かつての輝きは失われたが評価は高い
正直かつてのFRGKB760/WS211/NTKと比べると見劣りしてしまうのは事実だ。それでも円安・部材高騰・世代交代のトリプルパンチでゲーミングPC価格の高騰が続く中では健闘しているように思う。Core i5-14400FとGeForce RTX 4060 Tiは人気の組み合わせのラインナップの中で間違いなくトップに入るモデルだ。コストパフォーマンスが重要なモデルとしては、理想的なモデルに仕上がっているように感じる。
当該モデルの最安値価格は159,800円だ。その頃から見れば35,000円も高くなってしまった。元々はこの性能帯でずば抜けたモデルで競合を寄せ付けなかったが、今は大手BTOメーカーで同等以上のコストパフォーマンスを持つモデルが揃ってきている。もちろん次世代モデルが登場すれば60番台でもこの価格で購入できなくなるかもしれない。今の状況を受け入れて選択するのがよさそうだ。
FRGKB760/WS211/NTKの強みは充実の構成にある。この性能帯では珍しくメモリ32GB・SSD 1TBと十分すぎる。メモリ規格こそDDR5ではなくDDR4となっているが、容量が多い方がメリットは大きい。この構成を考えれば今の価格でもそこまで悪いものではない。さらに、カスタマイズ費用も安い。メモリ64GB・SSD 2TBといった構成も現実的な価格で行える。ここまで構成を強化すれば立ち向かえるBTOパソコンはなくなる。カスタマイズ費用の安さの個性を出しやすい。
全体的に弱点のないモデルで現行で最もおすすめできるGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルのひとつだ。構成を重視するなら他に類を見ない存在といえる。同じフロンティアのRyzen 7 5700X搭載モデルである「FRGKB550/WS210/NTK」も確認しておこう。Core i5-14400Fと比べると性能は少し劣るが、10,000円安く購入できる。一時はRyzen 7 5700X搭載モデルと価格が同じだったのは驚きだ。今の価格差が妥当なのではないかと考えている。いずれのモデルも期間限定モデルとはいえ毎週更新されているので特別感がないことは付け加えておく。見せかけのキャンペーン・セールに近い。
納期の長さとサポートの乏しさが弱点
強いて弱点を挙げるとするなら、納期が長いこととサポートが少し乏しいくらいだろうか。あとはケースデザインも付け加えておく。これらはFRGKB760/WS211/NTKの弱点というよりも、販売しているフロンティアのショップとしての評価を含めた弱点だ。モデル自体は求められている要求をすべて満たしているように感じる。初心者から上級者までおすすめできる完成度だ。納期については最短でも1ヵ月程度を見ておく必要がある。
さすがにこれだけ納期が長いといくらお得なモデルでも躊躇してしまうかもしれない。また、サポートが乏しいということは、パソコンにそれほど慣れていない方にとってはネガティブな印象を受けてしまうはずだ。10:00~19:00と限定されているのは悩ましいところだ。大手BTOメーカーが24時間365日のサポートを提供している。もちろんサポートの時間内であれば大手BTOメーカーと変わらないサービスを受けられる。
これをどう捉えるかでサポートの重要性も変わってくるだろう。これらの点でモデルのコストカットにつながっているならメリットと言えなくもない。このあたりは、トラブルへの対応力が試される。モデル自体に弱点はないので、メーカーの弱点をしっかり理解して選択したい。少し前まで、フロンティアのセールモデルに採用されるケースが弱点となっていた。当該モデルでは一新されたケースを採用しており、デザイン性も問題ないはずだ。
好みによるところではあるが、誰にとっても悪くないという評価になるはずだ。派手さはなくても、スタイリッシュでシンプルなケースはインテリアも損なわない。競合モデルがケースデザインに力を入れているのが悩ましい。クリアガラスパネル採用ケースやLEDファン搭載などケースのカスタマイズの自由度が上がっている。色々なモデルを見てみると楽しいはずだ。
他社メーカーのモデルと比較
ブランド名 | FRONTIER | LEVELθ | Magnate |
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イメージ | ![]() |
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製品名 | FRGKB760/WS211/NTK | LEVEL-M17M-144F-SLX | Magnate-G MV-TiW |
ケース | ミニ | ミニ | ミニ |
価格 | 189,800円 | 179,800円 | 159,980円 |
送料 | 3,300円 | 2,200円(会員無料) | 3,300円 |
CPU | Core i5-14400F (10コア16スレッド) |
Core i5-14400F (10コア16スレッド) |
Core i5-14400F (10コア16スレッド) |
CPUクーラー | 空冷 | 空冷 | 空冷 |
GPU | RTX 4060 Ti | RTX 4060 Ti | RTX 4060 Ti |
メモリ | DDR4-3200 32GB | DDR5-4800 16GB | DDR5-4800 16GB |
SSD | 1TB Gen4 NVMe | 500GB NVMe | 500GB Gen4 NVMe |
電源 | 600W BRONZE | 650W BRONZE | 650W BRONZE |
マザーボード | B760 | B760 | B760 |
納期 | 1ヵ月 | 2-3週間 | 翌日出荷 |
基本保証 (延長保証) |
1年 (最長3年間) |
1年 (最長4年間) |
1年間 (最長5年間) |
電話サポート | 10:00-19:00 (年末年始・指定休日除く) |
24時間365日 | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー | レビュー |
比較対象としてパソコン工房とドスパラの廉価ゲーミングブランドの同等モデルと比較していく。「LEVEL-M17M-144F-SLX」は、FRGKB760/WS211/NTKよりも10,000円安く購入できる。パソコン工房では無料会員登録をするだけで送料が0円になるので実質の価格差は13,300円だ。メモリ容量は半減となるが、規格が上位のDDR5-4800となる。また、ストレージも半減だ。それぞれの構成をアップグレードにかかる費用はメモリ32GBが+14,000円、SSD 1TBが+5,000円で19,000円となる。
同じ構成で考えれば価格差が逆転してFRGKB760/WS211/NTKの方が5,700円安く購入できる計算だ。ずば抜けて優れているわけではないが、FRGKB760/WS211/NTKはコスパの高いモデルであるとわかる。パソコン工房の納期は2-3週間でフロンティアとそれほど変わらない。電話サポートは24時間365日のいつでもサポートを受けられるのは安心だ。あとはケースデザインの好みで決めるとよいだろう。
次にドスパラの「Magnate-G MV-TiW」を見ていく。価格差は29,820円で大幅に安く購入できる。メモリ容量は半減(規格は上)、ストレージ容量も半減だ。それぞれのカスタマイズ費用は13,900円と6,000円でパソコン工房と同じだ。構成を揃えてもMagnate-G MV-TiWの方が9,920円も安い。送料はどちらも同額なので除外しても問題ないだろう。ショップとしての評価はドスパラの方が高いように思う。Magnate-Gブランド自体は新しいが、ケースデザインに優れ評価されている。24時間365日の電話サポートも素晴らしい。
GXシリーズケース詳細
カラー
カラーは白と黒の二色展開だ。どちらも価格は同じで好みで選べばいい。
全体
比較的コンパクトなミニタワーケースだ。どちらかというとキューブ型に近い。幅約215mm×高さ約347mm×奥行き401mmだ。マウスコンピューターが販売するミニタワーモデルのサイズは幅約480mm×高さ約520mm×奥行き約311mmだ。奥行きはややあるものの幅と高さはなく一回り小さい。
正面
非常にシンプルなデザインだ。上部にFRONTIERのロゴが刻印されている。
上部
本体上部のI/OパネルにはUSB Type-A 3.2 Gen1×2及びヘッドセット接続端子が設けられている。本体上部のUSB Type-Cは使用できない点は注意が必要だ。
側面
両側面には特に何もなくシンプルだ。
底面
底面にはファンが搭載されている。底面吸気、上部及び背面からの排気だ。電源ユニットが上部に設置されていて効率的に排気できる仕組みだ。一般的なケースとはやや異なる。
管理人による総評

フロンティアの期間限定セールの対象モデルだ。人気のCore i5-14400F×RTX 4060 Ti搭載モデルとなる。価格は上昇傾向にありかつてのコストパフォーマンスを維持することはできなくなっている。それでも充実の構成や相対的な評価は悪くない。初心者から上級者まで選びやすいモデルである。世代交代が進めばもう一段階価格が上がりそうだ。20万円前後で購入できるモデルを探している方は今の内に確認しておくとよい。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
189,800円 | i5-14400F | RTX4060Ti |
メモリ | SSD | チップセット |
DDR4 32GB | 1TB | B760 |
ゲーミングPCを新しくしたいと思い検索していたところ、こちらのサイトに辿り着きました。
スペックにあまり詳しくなく、お聞きしたいことがあるのですが
こちらのサイトで売られているBTOPCのメモリを32GBに増設した場合
FRGKB760と遜色のないスペックになるという考えはあっていますでしょうか?
フロンティアのサイトにつながり辛く、代替案としてこちらのPCを買おうかなあと考えています。
https://shop.applied-net.co.jp/shopdetail/000000432857/ct4157/page1/recommend/
コメントありがとうございます!はい、そのご認識で間違いありません!アプライドネットのキャンペーンモデルはかなりお得ですね!セールページを追加予定でおりました。
PCのマザーボードはASRockのB760M-HDV/M.2 D4になります。このマザーボードは電力制限がきつめです。通常時の電力制限のLong Duration Power Limit(PL1)は65W、ターボブースト時の電力制限のShort Duration Power Limit(PL2)が135Wです。
CPUに長く負荷をかけるような利用の場合、その結果は低めになります。CPUがi5の13500なのですが、例えばcinebench 2024のmulti coreでは909pでした。UEFIで設定を変更し、定格運用以上にしようとした場合でも、PL1は上限75Wまでと限定的です(Base Frequency Boostも75Wまで。UEFIを変えるのは自己責任となります。自分は変更して運用していません)。
PL2も135W以上の設定はできませんでした。i5 13500のメーカー設定のMTPは154Wですが、その値未満になります。
これらのマザーボードの特徴からi5の13500以上のスペックの場合、そのCPUパワーを最大限発揮しにくいように思われます。メリットとしては、高負荷にしてもCPUファンはあまり回転せず静音です。使用の目的やCPUのスペック次第ではありますが、CPUパワーを使いきるのではなく、安定した運用で、省エネ、静音なPCを求める人に合っているのではないでしょうか。