ドスパラが販売するGALLERIA RM5C-R35のレビューとスペックの解説を行っている。Core i5-14400F×GeForce RTX 3050 6GB搭載のゲーミングPCだ。GeForce RTX 3050 8GB→GeForce RTX 3050 6GBへのダウングレードと合わせて5,000円の値上げだ。他のモデルと比べると値上げ幅は小さいが、グラフィックボードの性能がワンランク落ちるのは厳しい。今このモデルを選ぶのは得策とは言えず比較対象モデルを確認しておくとよい。
GALLERIA RM5C-R35という型番を見てもただの英数字の羅列に見える。実は型番を分解して考えるとグレードや搭載されているグラフィックボード/CPUがわかる仕組みになっている。「GALLERIA RM5C-R35」は、R=シリーズ(Refine:洗練)、M=MicroATX(ケース)、5C=Core i5-13400F、R35=GeForce RTX 3050 6GBということだ。
当ページの目次
GALLERIA RM5C-R35のスペック
メーカー | ドスパラ |
---|---|
ブランド名 | GALLERIA |
製品名 | GALLERIA RM5C-R35 |
価格 | 144,980円(税込) |
CPU | Core i5-14400F |
グラフィックボード | GeForce RTX 3050 6GB |
メモリ | DDR5-4800 16GB |
SSD | 500GB Gen4 NVMe |
電源 | 550W BRONZE |
マザーボード | チップセットB760 |
おすすめ度 | Cランク |
評価 | ・コスパ 6.1 —–内訳—– ・ショップ評価 8.9 |
GALLERIA RM5C-R35の評価は6.1だ。数値で見ればそこまで悪くない。これは円安など部材高騰でゲーミングPC全体が値上げされている中で値上げ額が控えめだったことが要因だ。相場に近づき評価が高まっているが、性能のバランスなどを考慮しておすすめ度は低いと判断した。
おすすめカスタマイズ
- CPU ×
- CPUグリス ×
- CPUファン ×
- メモリ ×
- SSD △
- 電源 ×
GALLERIA RM5C-R35にカスタマイズはおすすめしていない。CPUを変更しても、価格に対する恩恵が薄い。Core i5-14400は、CPUに内蔵のグラフィック機能が搭載される。グラフィックボードがなくても、映像をモニターに出力できる。ただし、ゲームを快適にプレイできるほどの性能はない。グラフィックボードを搭載しているGALLERIA RM5C-R35には恩恵が薄い。
Core i5-14500は性能アップになるものの、ゲームに対してはほぼ恩恵がない。GeForce RTX 3050 6GBの性能はCore i5-14400Fで十分引き出せるからだ。あえてカスタマイズでCPUを変更する必要はないだろう。CPUファン・CPUグリスは、たとえCPUを変更しても不要だ。発熱量はそこまで大きくなく、ここは好みによるカスタマイズだ。恩恵が薄いという点でカスタマイズは推奨していない。
メモリは標準で16GBの容量がある。性能的に32GB以上が必要になる用途への対応力は低い。作業でもゲームでも16GBあれば十分という評価だ。SSDは利便性の向上につながるので一考の価値はある。しかしながら、価格が高くなるのでおすすめはしない。GeForce RTX 3050 6GB搭載モデルは価格が抑えられていてこそだ。できるだけカスタマイズはしない方がいい。
電源は標準で550W 80PLUS BRONZEが搭載されている。控えめな容量ではあるが、GALLERIA RM5C-R35には十分な容量だ。カスタマイズを考えてもいいが、SSDと同様に価格が高くなるのは厳しい。電源容量をアップするくらいなら、ミドルクラスなどを選択した方が無難だ。
GALLERIA RM5C-R35の各タイトル対応表
Apex Legends | フォートナイト | パルワールド | マイクラ |
---|---|---|---|
・240Hz ・144Hz | ・240Hz ・144Hz | ・144Hz ・60Hz | ・影Mod ・通常 |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
GALLERIA RM5C-R35はCore i5-14400FとGeForce RTX 3050 6GBを搭載したロークラスのゲーミングPCだ。コストパフォーマンスというよりも、価格を意識したモデルだ。性能はそれほど高くなく、ゲームへの対応力も控えめである。現行の最低限に近い性能で、最新のゲームをプレイするには、多少の妥協が必要になるだろう。
人気のApex Legendsは、最低に近い設定でも144fpsの安定はむずかしい。240fpsは現実的に実現できないと考えた方がいい。144fpsの張り付きを目指すなら、性能が心もとない。同ジャンルのフォートナイトも、DirectX 12の環境ではApex Legendsよりも安定しにくいゲームモードがある。GALLERIA RM5C-R35を使用するなら、144fpsを上限に考え、最低設定も視野に入れた方がよさそうだ。
話題を集めたパルワールドは、要求スペックの高さから最低設定が前提だ。144fpsはほぼ実現できない。遠くが見えないフィールドや洞窟内ではフレームレートが伸びる傾向にある。しかし、拠点となる場所は開けていることが多く安定しにくい。パルワールドをプレイするつもりなら、GALLERIA RM5C-R35は避けたいところだ。
今も高い人気を誇るMinecraftは、最高設定で安定させることはできる。ただし、マルチサーバーや高い負荷のかかる建造物近辺ではかなりカクつく。影Modのようなグラフィック品質を高めるModの導入にも適していない。バニラ状態でそれなりに遊べればよいという場合に限りおすすめだ。
GALLERIA RM5C-R35の性能まとめ
ゲーミングPCとは、グラフィックボードやCPUなどのPCパーツの集合体だ。ここでは特に重要なグラフィックボードとCPUについて分解して細かく見ていく。
PC初心者の方がスペックを見て性能をイメージすることは難しいだろう。一体として見るよりも一つずつのパーツを見ていくと理解がしやすいと考えている。他のパーツと比較して相対的な位置を見ることは意味がある。
Core i5-14400F(CPU)
ゲームの性能をまとめたものだ。当該モデルではIntel第14世代のCore i5-14400Fを搭載している。CPU内蔵グラフィックスは非搭載だが、グラフィックボードを搭載しているゲーミングPCのためデメリットはない。スコアは29,045とまずまずの数値だ。Ryzen 5 7600やRyzen 5 7500Fと同等のゲーム性能を有している。60番台ぐらいまでのグラフィックボードとの組み合わせが好ましい。
この表からはわからないが、Core i5-14400Fは10コア16スレッドと2世代前のCore i5-12400よりもスペックが引き上げられてパフォーマンスが大きく向上している。Core i5-12400と比べて25%以上もマルチコア性能が高く動画編集などの作業にも対応しやすい。ただし、一世代前のCore i5-13400との性能差はそこまで大きくない。
GeForce RTX 3050 6GB(GPU)
当該モデルでは、Ampere世代におけるエントリークラスであるGeForce RTX 3050 6GBを搭載している。VRAM容量の異なるGeForce RTX 3050 8GBとは別物で20%程度パフォーマンスで劣る。GeForce RTX 3050 6GBは、GeForce GTX 1650の実質後継モデルで最近低価格帯のモデルで採用されるようになってきた。8GBモデルはBTOパソコンからは消えたと考えてよい。レイトレーシング・DLSSに対応となっているが、それほど適正があるわけではないためおまけ程度に考えておこう。
CPUとGPUのバランス考察
Core i5-14400FとGeForce RTX 3050 6GBのバランスはよいとは言えない。GeForce RTX 3050 6GBの性能を引き出すなら、もう少し性能の低いCPUでも可能だ。Core i5-14400Fとの組み合わせは、性能面で言えば問題はない。しかし、価格を抑えるという本来の強みを失ってしまう。コストパフォーマンスという点では、あまりおすすめできる組み合わせではない。GeForce RTX 3050 6GBの特徴を引き出すなら、Ryzen 5 4500がベストマッチと言えるだろうか。
GALLERIA RM5C-R35の特徴まとめ
リニューアルも価格が高くおすすめしにくい
GALLERIA RM5C-R35は、GALLERIAシリーズのCore i5搭載モデルで最安値のモデルだ。グラフィックスにはGeForce RTX 3050 6GBを搭載していてエントリークラスという位置づけとなる。CPUとGPUとの組み合わせはそこまでよいとは言えない。GeForce RTX 3050 6GBに求められているのは性能ではないからだ。このクラスには価格が抑えられやすいRyzen 5 4500のようなCPUがよかった。
せめてGeForce RTX 3050 6GBにも強みとなる要素があればよかった。価格はGeForce GTX 1650より高く、性能はGeForce GTX 1650に近い。どこか中途半端で、このモデルを選ぶなら上位モデルであるGeForce RTX 4060搭載モデルの方がコストパフォーマンス的にもおすすめだ。これといった魅力がないGALLERIA RM5C-R35は、GALLERIAシリーズでも不人気の部類に入るだろう。
GALLERIA RM5C-R35は低価格帯となるはずにも関わらず144,980円と高めだ。いかにゲーミングPCで人気のある価格帯は15万円前後だとしても、最低限に近い対応力のモデルを選ぶには割高すぎる。Core i5・GeForce RTX 3050 6GBともにコストパフォーマンスが命だ。性能は低く、価格は高い。悪いとこ取りの印象が強いため、はっきりとGALLERIA RM5C-R35はおすすめできない。
円安の影響でゲーミングPCの価格は少し高くなっている。15万円前後で選べるモデルは、以前ほど優秀ではないかもしれない。それでも、GALLERIA RM5C-R35を選択するよりもかなりマシだ。形式上ラインナップせざるを得ないがために存在しているのではないか、そう考えられるほどに魅力のないモデルだ。
セール・キャンペーンでお得な変化があるわけでもない。変化を待っていてもおすすめすることはない。GeForce GTX 1650が市場から消え、円安の影響を受けるタイミングでの登場だ。大きな期待を背負って登場したものの、悪目立ちするだけのモデルになってしまった。20,000円くらい価格が下がればおすすめできるかもしれないが、なかなかむずかしいだろう。
比較対象モデルなど競合製品を確認してほしい
GALLERIA RM5C-R35は、これといった魅力のないモデルだ。視野を広くする方がよい。それぞれのBTOメーカーには強力なモデルがある。GALLERIAシリーズは低価格帯に強いとは言えない。だからこそ、本来はもっと安価であるべきGALLERIA RM5C-R35の価格が抑えられていない。一方で、ミドルクラスやミドルハイクラスはなかなか優秀なモデルが多い。
おそらく、GALLERIA RM5C-R35を検討している方は、予算が15万円前後なのだろうと思う。その予算に収まるなかで価格的によさそうなのがGALLERIA RM5C-R35であって、心から必要としているわけではないはずだ。そう思うのは、前述したようにおすすめできる要素がないからだ。
ロークラス・ミドルクラスに強いBTOメーカーの製品なら、GALLERIA RM5C-R35を検討している方にもおすすめできるモデルがいくつかある。また、同じドスパラでもゲーミングPCではなく、一般向けモデルなら性能が高く安いモデルもある。選択の幅を広げると、より快適にゲームをプレイ可能なモデルを選べるはずだ。
前述したように15万円前後がゲームをプレイできるパソコンで最も人気のある価格帯だ。当然、多くのBTOメーカーはその価格帯に力を入れている。これはドスパラも同じだ。単にGALLERIA RM5C-R35がおすすめできないだけで、優秀な選択肢は存在する。比較の項目にピックアップしているモデルなら、満足できる可能性がある。
同時に、当サイトのランキングもチェックしてほしい。おすすめできないモデルは選んでいないので、ここから予算に合うモデルを探すのも近道ではないかと思う。様々な選択肢がある中で、GALLERIA RM5C-R35を選んでしまうのはもったいない。GALLERIA RM5C-R35しかないと心に決めているならともかく、そうでなければ別のモデルに目を向けることを強くおすすめしたい。
似ているゲーミングPCとの比較
ブランド名 | GALLERIA | LEVELθ |
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イメージ | ||
製品名 | GALLERIA RM5C-R35 | LEVEL-M1P5-R45-SLX-WHITE2 |
価格 | 144,980円 | 139,800円 |
送料 | 3,300円 | 2,200円(会員無料) |
CPU | Core i5-14400F | Ryzen 5 4500 |
GPU | RTX 3050 | RTX 4060 Ti |
メモリ | DDR5-4800 16GB | DDR4-3200 16GB |
SSD | 500GB Gen4 NVMe | 500GB NVMe |
電源 | 550W BRONZE | 650W BRONZE |
マザーボード | B760 | B550 |
納期 | 最短翌営業日 | 2-7日 |
保証 (延長保証) | 1年間 (最長5年間) | 1年間 (最長4年間) |
電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
CPU性能が要求されるゲームであっても、グラフィックボードの性能が高ければ設定で対応できる。CPU性能が高くても、グラフィックボードの性能が低ければ快適なゲームプレイはできない。ゲーミングPCを選択する理由は、PCゲームをプレイしたいと考えているはずだ。その点で言えば、多少のマイナス要素はあっても、快適な環境を構築できるLEVEL-M1P5-R45-SLX-WHITEをおすすめしたい。
パソコンケースレビュー
正面
ドスパラの新ケースとなっている。デザインハウスが設計したケースだけあってデザイン性が高い。ミニタワーケースとなっているが、従来のミニタワーよりは一回り大きくなっていてミドルタワーの差が縮まっている。違うのは高さだけで奥行きと幅はミドルタワーと共通だ。
右サイド
右サイドはシンプルで吸気口だけが設けられている。高さ分の吸気口があるのでエアフロー改善には効果的だ。ガンメタリックのケースが高級感を演出している。
左サイド
左サイドにも吸気口がある。また、一部クリアガラスパネルを採用していて中身が見えるようになっている。最近のモデルらしいデザインだと言える。
背面パネル
背面パネルについてはオーソドックスなものになっている。前面の両サイドから取り入れられた空気が上部及び後ろから排出してくれる。本体内部に熱がこもらないような工夫が見られる。140mmサイズの冷却ファンを搭載しているのも後押ししてくれる。
正面-LED
ケースの枠組みにLEDが配置されている。オシャレな演出だ。このLEDについては専用のソフトウェアからコントロールすることができる。
I/Oパネル
前面に斜めにI/Oパネルが配置されている。電源ボタン、USB 3.2 Gen1 Type-A x4、ヘッドフォン端子が設けられている。USBが4つもあるのは使い勝手が良い。
管理人による総評(GALLERIA RM5C-R35)
GALLERIA RM5C-R35は、Core i5-14400F×GeForce RTX 3050 6GB搭載のゲーミングPCだ。2024年時点におけるエントリークラスのモデルとなっている。しれっとグラフィックボードがGeForce RTX 3050 8GBからGeForce RTX 3050 6GBへとダウングレードされた。それでいて5,000円の値上げは痛い。円安の影響でゲーミングPC全体の価格が上がっているとはいえこれはいただけない。
それでもフルHD環境で設定を下げればある程度ゲームプレイに対応できる。CPUには10コア16スレッドの高コスパなCore i5-14400Fを搭載していてバランスは良好だ。GeForce GTX 1660 SUPER搭載モデル並の価格までは下がらなさそうだ。合わせて比較対象モデルを確認しておこう。同等の価格でより高いグラフィックス性能を得られる。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
144,980円(税込) | Core i5-14400F | RTX3050 6GB |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 16GB | 500GB | 非搭載 |