ドスパラが販売する「GALLERIA RM5C-R46 『Minecraft: Java & Bedrock Edition for PC、Xbox Game Pass同梱版』」のレビューを行った。標準的な性能を持つモデルで、従来モデルに当たるGALLERIA RM5C-R36はトップクラスの人気を誇っていた。そのようなモデルの後継機なだけに、掛かる期待は大きい。ドスパラおすすめランキング第2位にランクイン中だ。直近で2,000円の値上げが適用となり、ここ数ヶ月の内にトータルで10,000円の値上げとなってしまった。昨今の情勢を考えれば仕方はないないが競合モデルと比べると見劣りしてしまう。積極的に選ぶ理由は小さい。
GALLERIA RM5C-R46という型番はただの英数字の羅列に見えるかもしれない。実は型番を分解するとグレードや搭載されているグラフィックボード/CPUがわかる仕組みになっている。「GALLERIA RM5C-R46」は、R=シリーズ(Refine:洗練)、M=MicroATX(ケース)、5C=Core i5-14400F、R46=GeForce RTX 4060ということだ。
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当ページの目次
GALLERIA RM5C-R46のスペック
メーカー | ドスパラ |
---|---|
ブランド名 | GALLERIA |
製品名 | GALLERIA RM5C-R46 |
価格 | 169,980円(税込) |
CPU | Core i5-14400F(レビュー) |
グラボ | GeForce RTX 4060(レビュー) |
メモリ | DDR5-4800 16GB |
SSD | 500GB Gen4 NVMe |
電源 | 650W 80PLUS BRONZE |
マザーボード | チップセットB760 |
おすすめ度 | Bランク |
評価 | ・コスパ 6.4 —–内訳—– ・ショップ評価 9.1 |
ドスパラが販売するミドルクラスのゲーミングPCだ。Core i5-14400F×GeForce RTX 4060の組み合わせで169,980円はやや高い。コスパ指標は6.4と伸び悩んでいる。構成は平均的でメモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB NVMeだ。電源ユニットは650W BRONZEを採用している。マザーボードのチップセットはB760だ。おすすめ度はBランクとなる。
GALLERIA RM5C-R46のカスタマイズ(おすすめ度)
- CPU ×
- CPUグリス ×
- CPUファン △
- メモリ ×
- SSD △
- 電源 △
GALLERIA RM5C-R46は価格を抑えて価値を高めるモデルだ。基本的にカスタマイズをしても大きくコストパフォーマンスは上がらない。それを踏まえてカスタマイズを選択して欲しい。CPUは標準搭載のCore i5-14400Fの他に内蔵GPU搭載のCore i5-14400が選択できる。Core i5-14400Fのままがベストなように思う。グラフィックボード搭載モデルなら内蔵GPUは不要だろう。
CPUグリスは恩恵が大きくなくそこまでおすすめできない。CPUファンについては、電力制限の解除を想定しているならアップグレードしておきたいところだ。ただし、空冷式だと標準モデルとそこまで変わらないので、水冷式(240mm)を選択したい。コスト的には9,900円を見ておこう。120mmラジエーター搭載だと冷却性能は抑えられてしまう。
メモリは費用が高いため避けた方がよいだろう。ストレージについては1TB Gen4 NVMeへのアップグレードは検討してもよい。コストも7,000円と抑えられてしまう。電源ユニットは初期構成のままでよい。予算に余裕があれば750W GOLDへのアップグレードは検討してもよさそうだ。将来的にCPUやグラフィックボードの換装を考えているならなおさらだ。
GALLERIA RM5C-R46の各タイトル対応表
Apex Legends | フォートナイト | パルワールド | マイクラ |
---|---|---|---|
・240Hz ・144Hz | ・240Hz ・144Hz | ・144Hz ・60Hz | ・影Mod ・通常 |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
GALLERIA RM5C-R46はCore i5-14400FとGeForce RTX 4060を搭載したミドルクラスのゲーミングPCだ。標準的な性能で、設定次第で多くのゲームを快適にプレイできる。Apex Legendsは144Hz環境を安定させやすく、本格的な環境を整える第一歩になる。設定を下げればもう少しフレームレートは稼げそうではあるが、240Hz環境に対応するには少し物足りない。フォートナイトは徐々に推奨環境が高くなり、240Hzへの対応もスペックの上では難しい。実際には240fps近くで安定させやすく、ゲームモードやマップ、場面によって異なるくらいで概ね200fps以上は安定させられるはずだ。
人気のパルワールドは、推奨環境の高さから適性はあまり高くない。細かな設定変更ができないので、負荷を大幅に下げるのは難しい。60fpsでの安定を目指すくらいならできるので、とりあえず快適なゲームプレイ程度に考えておく方がいいだろう。Minecraftは、影Modを入れると少し負荷を感じる場面がある。設定を下げたり、他のModを入れたりしなければ十分快適と言える程度だ。Minecraftは細かく設定できる。ある程度負荷もコントロールできるため、スペック不足ということにはならないはずだ。
GALLERIA RM5C-R46の性能まとめ
ゲーミングPCとは、グラフィックボードやCPUなどのPCパーツの集合体だ。ここではゲームに重要なグラフィックボードとCPUについて細かく見ていく。PC初心者の方がスペックを見て性能をイメージすることは難しい。全体として見るのではなく、一つずつのパーツを見ていくと理解しやすいはずだ。他のパーツと比較して相対的な位置を見ることは意味がある。
Core i5-14400F(CPU)
CPUはIntel第14世代のCore i5-14400Fを搭載している。旧世代のCore i5-13400のリフレッシュモデルでゲーム性能はそこまで変わっていない。性能差は1%未満だ。GeForce RTX 4060 TiやGeForce RTX 4060との組み合わせが人気だ。60番台のグラフィックボードとの組み合わせならボトルネックは心配しなくてよいだろう。
一世代前のIntel第13世代からCore i5シリーズの無印モデルでもハイブリッドコアアーキテクチャが採用されている。Core i5-12400では6コア12スレッドだったが、Core i5-13400では10コア16スレッドへと引き上げられ、処理性能が大幅に向上した。2世代前のCore i5-12400と比べて25%以上も処理性能が高い。前世代のCore i5シリーズで最高の性能を持つCore i5-12600Kに近いスペック・性能となった。
標準的な性能を持っていることで、ゲームの配信や動画投稿に必要な性能を有している。性能が向上したことで汎用性も高まり、クリエイティブな作業にも適したCPUだ。ゲーム性能に関しては前世代のCore i5-12400と比べて大きな変化はない。あくまでも処理性能が向上しているだけだ。
GeForce RTX 4060(GPU)
GeForce RTX 4060は2023年6月29日に発売された最新のグラフィックボードだ。前世代のGeForce RTX 3060と比べて、性能は20%ほど高くなっている。残念ながら期待された性能に達してはおらず、GeForce RTX 3060とGeForce RTX 3060 Tiの中間程度の性能だ。登場前はRTX 3060 Tiと同等か少し高いくらいと予想されていたこともあって、GeForce RTX 4060はあまり評価の高いGPUというわけではない。
それでも評価の低さは性能面が期待に応えられていないだけのことである。純粋にミドルクラスのGPUとして見れば、従来モデルよりも性能は高く、価格も抑えられている。消費電力はGeForce RTX 3050と同等だ。コストパフォーマンスやワットパフォーマンスに関しては非常に優秀なグラフィックボードと言える。
扱いやすい性能と選びやすい価格で、ミドルクラスに求められる役割はしっかり果たしている。性能面に関しても期待値を下回っただけで、従来よりも性能は高いことから上位互換だと考えてよい。高すぎる期待値を超えることはできなかったが、実用面から見ると十分過ぎる成長が見られる。十分おすすめに値するグラフィックボードである。
CPUとGPUのバランス考察
Core i5-14400FとGeForce RTX 4060のバランスは抜群だ。Core i5-14400FならGeForce RTX 4060の性能を最大限引き出せる。ゲーム面ではベストマッチと言える組み合わせだ。Core i5は性能が低いという印象が強い方もいるだろう。確かに少し前までは、ミドルクラスが限界のCPUだった。1世代前のCore i5から、ハイクラスともバランスの取れるCPUになってきた。GeForce RTX 4060搭載モデルを探すなら、まず候補に入る組み合わせであるほどだ。Core i5-14400FとGeForce RTX 4060の組み合わせなら間違いない。
GALLERIA RM5C-R46の特徴まとめ
2,000円の値上げで過去最高値に戻る
GALLERIA RM5C-R46は、Core i5-13400FからCore i5-14400Fへ変更して以来、過去最高値となる169,980円へ10,000円の値上げが適用された。評価はダウンとなる。登場時から価格が上下する傾向にあった。振れ幅があまり大きくないことから、選びやすいモデルとして注目していただけに今回の値上げは残念だ。
GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルが選択肢に入ってしまう。価格が変動するのは仕方がないことだ。今のGALLERIA製品は値上げ傾向にあり、GALLERIA RM5C-R46も例外なく値上げされるだろうと見ていた。そうは言ってもまさか過去最高値まで値上げされるとは思わなかった。もっとも今ならクーポンを利用すれば2,000円OFFとなり6月の水準までは戻る。
過去のドスパラの製品は5,000円単位で価格が動きやすく、値上げ後には値下げが適用されて予想しやすい動き方だったと言える。最近のドスパラは連続で値上げをしたり、2,000円や6,000円など切りの悪い値上げがあったりするなど法則が崩れている。16万円前後を維持してきたミドルクラスのGALLERIA RM5C-R46が16万円後半への突入は衝撃的だ。
Core i5とGeForce RTX 4060を搭載したモデルは、性能や構成よりも価格が重要だ。このタイミングでの最高値更新は、GALLERIA RM5C-R46をおすすめしない理由になる。登場時の価格を超えることは、それだけで評価を大きく下げる。2,000円の値上げといえど致命的だ。ミドルクラスはゲーミングPCのスタンダードな選択肢だ。
GeForce RTX 4060搭載モデルは、どこのメーカーも力を入れている。少しの値上げで他のモデルに追い越されるシビアな世界だ。Core i5-14400Fが登場してから時間が経過している今、搭載モデルは価格を下げ始めている。他のモデルが価格を下げるタイミングでの値上げだ。競合モデルは159,800円とGALLERIA RM5C-R46が狙うべき価格帯といえる。
2月上旬からの10,000円の値上げは大きな差を生み出すことになるだろう。ゲーミングPCは15万前後が最も人気がある。その価格帯にあるミドルクラスは、大体が同じ価格に収まっている。その枠から外れた16万円台となったGALLERIA RM5C-R46は、もはや比較対象にもならないほど引き離された。今はGALLERIA RM5C-R46を選ぶ時期ではない。
標準的過ぎて魅力がない
Core i5-14400FとGeForce RTX 4060を搭載したモデルは、各BTOメーカーのモデルに特徴が出づらい傾向にある。価格だけではなく構成までも大体同じだ。価格を活かすためにSSD容量は最低限の500GB、メモリ容量も必要十分な16GBだ。電源容量には少し差はあるものの、大きな差はない。どこのメーカーの製品を見ても、大体同じで面白みや特徴はない。
没個性とも言えるミドルクラスのモデルは、価格が最も重要とされている。実際には、他に選択する理由となる要素がないからだ。他のメーカーに差をつけられる要素があれば、多少割高でも選択する理由になったかもしれない。標準的過ぎるGALLERIA RM5C-R46は少しのマイナスが致命傷になってしまう。
一時期GALLERIAはストレージを1TBに統一していたことがある。500GBでは物足りない、1TBの時代だと宣言していた。その頃の構成であれば、他の製品に差をつけられただろう。人気の価格帯は個性がない。なにか一つ武器となるものがあればトップモデルに躍り出る。
現時点ではおすすめしにくいモデルだが、少しの変化で化けるモデルでもある。ドスパラは値引きのセールよりも、構成を強化するようなキャンペーンが強力だ。選択するタイミングで構成に変化があればチャンスだ。言い換えれば、そういった変化がなければ選ぶ理由はない。前述のように、この価格帯・性能帯はどこのメーカーも力を入れている。
多少の変化ではそれらを覆せないかもしれない。比較対象となるモデルが多く、変化を上回るモデルが登場しているかもしれない。比較の項目に強力なモデルをピックアップしている。GALLERIA RM5C-R46を候補に加えているなら必ずチェックしておいてほしい。どちらを選ぶにしても、両製品の価格や構成に変化がないかも確認しておきたい。
似ているゲーミングPCとの比較
ブランド | GALLERIA | LEVELθ |
---|---|---|
イメージ | ||
製品名 | GALLERIA RM5C-R46 SSD500GB搭載 | LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2 |
ケース | ミニ | ミニ |
価格 | 169,980円 | 159,800円 |
送料 | 3,300円 | 2,200円(会員無料) |
CPU | Core i5-14400F (10コア16スレッド) | Core i5-14400F (10コア16スレッド) |
GPU | RTX 4060 | RTX 4060 |
メモリ | DDR4-3200 16GB | DDR5-4800 16GB |
SSD | 500GB Gen4 NVMe | 500GB NVMe |
電源 | 650W BRONZE | 650W BRONZE |
マザボ | B760 | B760 |
納期 | 翌日出荷 | 2-7日 |
保証(延長) | 1年間 (5年間) | 1年間 (4年間) |
電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
GALLERIA RM5C-R46はSSDの接続規格と納期に優れているくらいだ。これだけで13,000円を超える価格差を覆すのはむずかしい。ケースデザインの好みもあるが、現時点ではLEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2の方がおすすめだ。GALLERIA RM5C-R46はキャンペーンの適用などを待ちたい。
パソコンケースレビュー
正面
ドスパラの新ケースとなっている。デザインハウスが設計したケースだけあってデザイン性が高い。ミニタワーケースとなっているが、従来のミニタワーよりは一回り大きくなっていてミドルタワーの差が縮まっている。違うのは高さだけで奥行きと幅はミドルタワーと共通だ。
右サイド
右サイドはシンプルで吸気口だけが設けられている。高さ分の吸気口があるのでエアフロー改善には効果的だ。ガンメタリックのケースが高級感を演出している。
左サイド
左サイドにも吸気口がある。また、一部クリアガラスパネルを採用していて中身が見えるようになっている。最近のモデルらしいデザインだと言える。
背面パネル
背面パネルについてはオーソドックスなものになっている。前面の両サイドから取り入れられた空気が上部及び後ろから排出してくれる。本体内部に熱がこもらないような工夫が見られる。140mmサイズの冷却ファンを搭載しているのも後押ししてくれる。
I/Oパネル
前面に斜めにI/Oパネルが配置されている。電源ボタン、USB 3.2 Gen1 Type-A x4、ヘッドフォン端子が設けられている。USBが4つもあるのは使い勝手が良い。
本体上部
本体上部にもメッシュ加工が施されていてここから熱を放出する仕組みだ。高性能なグラフィックボードやCPUを搭載していても発熱が問題とならない工夫がある。
本体内部
*GALLERIA RM5R-R36 5600X搭載ではないため一つの参考として欲しい
内部にはある程度の余裕がある。ガレリアブランドの場合ミニタワーケースでもサイズは大きめであることがわかる。
正面-LED
ケースの枠組みにLEDが配置されている。オシャレな演出だ。このLEDについては専用のソフトウェアからコントロールすることができる。
管理人による総評(GALLERIA RM5C-R46)
GALLERIA RM5C-R46は、Core i5-14400F×GeForce RTX 4060搭載のミドルクラスのゲーミングPCだ。登場時こそGeForce RTX 4060搭載モデルとして選びやすく扱いやすいモデルで評価していた。2024年2月と11月に値上げが適用となり評価を落としている。GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルも選択肢に入る価格帯だ。
ゲーミング性能は高くフルHD環境ならどのタイトルである程度対応できる。負荷の軽いタイトルなら高リフレッシュレートを目指せる。新しいミドルクラスの王道、定番モデルになりそうだ。比較対象モデルも合わせて確認しておこう。ガレリアブランドにこだわりがないのであれば視野を広げる方がより優れた選択ができることもある。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
169,980円(税込) | Core i5-14400F | RTX4060 |
メモリ | SSD | HDD |
DDR5 16GB | 500GB | 非搭載 |