Getting Over It with Bennett Foddyの推奨スペックを検証していく。登る系・イライラ系のアクションゲームだ。壺にはまったおじさんを操作することから「壺おじ」という呼称が一般的になりつつある。難所を乗り越え、時間をかけてこつこつと進むゲーム性は達成感がある。そして、少しのミスで積み上げたものが無に帰す絶望感が織りなす中毒性で話題を集めたゲームである。おすすめゲーミングPCについては、「Getting Over It with Bennett Foddy」で紹介している。
Getting Over It with Bennett Foddyの必要&推奨環境【公式】
徹底解剖推奨環境 | 最低環境 | 推奨環境 | |
---|---|---|---|
OS | Windows 11 | Windows Vista | Windows 10 |
CPU | Core i5-14400F | 2 GHz Dual Core CPU | 2.5 GHz Dual Core CPU |
GPU | GeForce RTX 4060 | Intel HD Graphics 4000 | GeForce GTX 970 |
メモリ | 8GB | 2GB | 4GB |
Getting Over It with Bennett Foddyの推奨環境についての考察
Getting Over It with Bennett Foddyはシンプルなスクロール系アクションゲームだ。軽そうに感じるところだが、実際にプレイすると負荷を感じる場面がある。ゲームの性質上、一瞬のカクつきは致命的だ。重要な場面でカクつくと落下してしまうこともある。推奨環境ギリギリよりも、性能には余裕を持たせた方がいい。もっとも高解像度でプレイするようなゲームではない。
ウィンドウモードで1280×800のような環境でもプレイ自体に影響を与えない。そういった意味ではそれほどスペックを気にせずプレイできるゲームだ。設定自体は大雑把にしか変更できず、根本的に性能が足りていなければ対応しにくいので注意したい。Getting Over It with Bennett Foddyが話題となったのは主にゲーム配信だ。今ではRTA(タイムアタック)でクリアまで1分を切る猛者もいるが、初プレイでは13時間かかるとも言われるゲームだ。
配信を行うには、視聴しやすい環境を構築することも想定しなければならない。配信を行わないにしても、設定を高くしておけばハンマーを引っ掛ける場所がほんの少しわかりやすくなる。解像度を下げることはプレイに支障をきたさなくても、画質クオリティを下げるのはおすすめしない。これらのことを考慮し、ミドルクラス程度の性能を推奨環境に設定している。
推奨環境を見てもわかるように、CPUは大まかなスペックの指定のみでグラフィックボードが重要なゲームだ。GeForce RTX 970は、現行の性能ならGeForce RTX 3050 6GBに相当する。CPUの指定もRyzen 5 4500で十分クリアできる。しかしながら、Getting Over It with Bennett Foddyはブラウザを開きながら、動画を視聴しながらプレイすることも想定しなければならえない。ラ
イトにプレイできるゲームは、ゲーム自体の負荷よりも一般的なプレイ環境に合わせたい。Getting Over It with Bennett Foddyをプレイできる性能だけでは意味がない。ときにはDiscordで画面を共有することもあるだろう。かかる負荷を想定すると、CPUはRyzen 5 4500ではなくCore i5-14400Fの方がよい。グラフィックボードは負荷を感じないように余裕を持たせたGeForce RTX 4060がおすすめだ。
スマホアプリ版も登場していることから、要求スペックはそれほど高くないことがわかる。それだけに、スペックに関してはかなり油断が生まれるゲームだ。その油断がゴールをより遠ざけてしまう。Getting Over It with Bennett FoddyのためにゲーミングPCを選択する方はほぼいないはずだ。それでも、スペックを知っておくと、幅広いゲームジャンルをプレイする方にとって参考になるのではないかと考えている。率直な感想を言えば、意外と要求スペックが高い。
たとえば、Minecraftをメインにプレイするつもりで、スペックをそこに合わせてしまうと、Getting Over It with Bennett Foddyを快適にプレイできない可能性もある。こういったジャンルのゲームは根強い人気があり、これからも同ジャンルのゲームは増え続けていくだろう。メインでプレイするゲームよりも要求スペックが高い場合は注意してほしい。
Getting Over It with Bennett Foddyの概要
ストレスが溜まるゲーム
Getting Over It with Bennett Foddyは、2017年12月7日に登場したゲームだ。ゲーム性はわかりやすく障害物を超えてゴールを目指すというものだ。初めてプレイする方にとっては、鬼畜すぎる難易度で有名なゲームである。簡単なゲーム性とは裏腹に、発狂してしまいそうになるほどストレスが溜まる。Getting Over It with Bennett Foddyをプレイしているとプレイヤーに対して明確な悪意を感じられる。
その証拠に、Steamのストアページにはこう記載されている。「特定の人に向けて、誕生した、ゲーム。特定の人を、傷つけるために。」順調に進むこともままならず、進んだ先には失敗すれば最下層からやり直しになる場所が続いていく。運良くハンマーがひっかかったり、着地したりできるかもしれない。
それを幸運と捉えるには失った時間と体力が重くのしかかる。また、転落するとナレーターが言葉と字幕が嘲笑に近い煽りをしてくる。偉人の名言を引用した皮肉はなかなか堪える。誤って落下してしまったとき、ただ見ていることしかできない自分に対しての怒りも込み上げてくる。虚無感と絶望感があり、達成感を得るためには心の傷を多く負わなければならない。
筆者は久しぶりにプレイしたが、1時間もプレイするとモニターを叩き割ってしまいそうになった。Getting Over It with Bennett Foddyの難易度を跳ね上げているのは、チェックポイントが用意されていないことだろう。当然セーブもロードもない。一度落ちてしまえば、落ちたところからやり直すことはできない。また登り直し、落ちては登り直しを繰り返す。修行ゲー・苦行ゲーとも呼ばれる所以である。
操作性も独特である。Getting Over It with Bennett Foddyでしか使用しない操作方法は、PCゲームに慣れたプレイヤーであってもむずかしさを感じることだろう。セーブやロードができないことに加え、操作性の悪さが難易度を引き上げている。クリアまで時間がかかるのは、操作に慣れる時間も必要だからだ。さらに、チュートリアルのようなものがない不親切なゲーム進行も難易度を跳ね上げている。
シンプルなゲーム性ながら、優位に進めるためのテクニックのようなものがいくつかある。それらは自分で調べない限り知ることはないかもしれない。それこそ、真下を突いてジャンプするような基本的なものであっても、知らなければなかなか思いつかないことだ。かの有名なOnly Up!が参考にしたというだけあって、世界観がよくわからない。
洞窟を通ったと思えばビルの屋上付近に出るような場所もある。現実的にありえない構図や障害物の配置は、突破する道筋をイメージしにくく何度も失敗を繰り返さなければ踏破する方法がわからない。ネタバレの動画などを見たとしても、すんなり再現できるものではない。アクションゲームでありながらも、挙動を予測する力や閃きのようなものが必要な場面も多い。アクション要素はあるものの、Getting Over It with Bennett Foddyをアクションゲームと言ってよいのかもわからない。プレイヤーに対して、クリアできるものならやってみろと言わんばかりのゲームだ。本当にストレスが溜まるゲームだ。
苦痛の中に楽しさがある
苦労して突破したにもかかわらず、最下層に叩き落された挙げ句に偉人の名言を引用した皮肉なコメントを頂戴する。前述のようにストレスの溜まるゲームである。しかし、苦労して難所を突破したときに得られる達成感や爽快感は確かにある。これがGetting Over It with Bennett Foddyをプレイし続ける理由になる。
20分ほどのプレイで、こんなゲームやっていられるかと怒りのままにゲームを閉じる。動画や別のゲームを楽しみ、心を落ち着けていると、ふとまた起動してしまう中毒性の強いゲームだ。一度突破した場所を再度突破するのはそれほどむずかしくない。もちろん簡単なわけではないが、一度突破している箇所は精神的にも楽なものだ。この繰り返しで徐々に先に進むことができるようになる。
確かな達成感があり、進歩が目に見えてわかる。ただただ苦しいだけのゲームがこれほど人気になることはない。難易度の高いゲームとして成立しているのだと、半分くらいの位置に到達する頃には感じられるだろう。そして、そんな考えはその一瞬でしか味わえない。ちょうど半分くらいの場所まではクリアの希望が見える位置だ。半分を超えたあたりから、明確な悪意が随所に見られるようになる。
慣れた、上手くなったという幻想がGetting Over It with Bennett Foddyの術中である。マップの構造的に、半分を過ぎたあたりからの転落は、これまでとは比べ物にならない苦痛を伴うようになる。辛い気持ちが大きくなるほどに、突破したときの達成感は大きい。絶望感と達成感を繰り返すうちに、このタイトルの魅力を知ることになる。
繰り返される苦痛の中に、確かにゲームを楽しんでいるという気持ちが芽生え始める。その頃にはGetting Over It with Bennett Foddyはこういうゲームだという達観した心境になり、絶望もそう大きくなくなっていく。そう思っていたが、氷山から操作ミスでほぼ最下層に落ちたときは絶望を超えて怒りが湧き出てきたので、やはり楽しみはあっても苦痛の方が大きいゲームである。
向けおすすめのゲーミングPC
LEVEL-M1P5-R45-DPX (パソコン工房)
価格:104,800円+送料2,200円
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:Radeon RX 6600
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:10.0
推奨環境を満たす最安値クラスのモデルだ。価格が控えめなだけに、ゲーム性能は高いとは言えない。それでもGeForce RTX 3050 6GBよりも性能の高いRadeon RX 6600を搭載している。Getting Over It with Bennett Foddyを標準設定程度でのゲームプレイを推奨したい。ゲーム性的にわずかなカクつきも致命傷になるからだ。ライトに楽しむくらいなら必要十分といったところだ。
Magnate-G MVW (ドスパラ)
価格:134,980円+送料3,300円
CPU:Core i5-14400F
GPU:GeForce RTX 4060
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:10.0
Magnate-G MVWは当サイト基準の推奨環境を満たしたモデルだ。コストパフォーマンスも高く、扱いやすい性能なので幅広いゲームに対応できる。Getting Over It with Bennett Foddyも最高設定で快適にプレイできる水準だ。これからPCゲームを始める方にとっても、エントリークラスとしておすすめできる。性能と価格のバランスがよく、まずはMagnate-G MVWから検討したい。
Magnate-G MV-TiW (ドスパラ)
価格:169,980円+送料3,300円
CPU:Core i5-14400F
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 8GB
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:8.2
Magnate-G MV-TiWは本格的なゲームプレイに対応できる性能のモデルだ。Getting Over It with Bennett Foddyに限らず、ほぼすべてのゲームを快適にプレイできる。Getting Over It with Bennett Foddyでは、240fpsでのゲームプレイも可能だ。そこまでの環境が必要なのかと言われると疑問は残るが、Getting Over It with Bennett Foddyに興味を持つ方なら様々なジャンルのゲームをプレイすることになるはずだ。対応力に長けたモデルをおすすめしたい。