AMD RyzenシリーズとIntel Core iシリーズの強みを比較【2018年】 | ポイントはコアの性能とコスパ!違いを知ればおもしろい!

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当ページでは、CPUの2大メーカーであるAMD RyzenシリーズとIntel Core iシリーズに関して紹介している。Ryzenの第2世代が登場し、注目が集まっている。価格も安く性能も高い一方で、ゲーミングPCとしては今ひとつ伸び悩んでいる。それでもRyzenの登場によってゲーミングPC業界が盛り上がっている。せっかくなのでAMDのRyzenを中心にIntel製品と比較しながら解説していく。

ゲーム用途ではIntel Core iシリーズが強い

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Ryzen搭載CPUはどちらかというと自作ユーザーに人気なようだ。しかし、ゲーミングPCとしては今ひとつ伸び悩んでおり、Intel搭載のゲーミングPCとは大きな差がある。各ショップのラインナップも極端に少ない。ただ、人気がないからと言って実力が無いというわけではない。どうしても長く最前線にいたIntel製CPUの知名度に及ばないというのが実情だろうか。

また、多くのサイトがベンチマークを試行しているが、性能が統一して高いというわけでもない。圧倒的に上回る場面もあれば、intelの下位モデルと同等かそれ以下の場面もある。ユーザーにとっては迷う種でもある。良く言えば最大性能値が高い、悪く言えば不安定。第2世代の登場でIntelに大きく詰め寄るも、ゲームに関してはまだ一歩及ばないところも要因だろうか。

一方、Intel製CPUには致命的な脆弱性があると指摘された。その欠陥を補うために、性能が少し低下したことは述べておかなければならない。ただ、第8世代のCPUであれば、ゲームでその低下を体感することはほとんど無いだろう。しかし不安はついて回る。一般ユーザーには脅威となりにくいとしても、この問題がどういった決着で終わるのか、それ次第によっては情勢は厳しくなる。

AMD RyzenをIntel Core iシリーズと比較する

i7-8700Kとの比較から見るRyzenの進化

あと一歩なのか、そうでないのか。Ryzenはゲームに関してはまだ一歩及ばないと評したが、厳密に言えばこれは正しくないかもしれない。R7-2700Xと対抗馬であるCore i7-8700Kを比較してみよう。

  • i7-8700K 6コア12スレッド 定格3.7GHz 最大4.7GHz 電力 95W 約40,000円
  • R7 2700X 8コア16スレッド 定格3.7GHz 最大4.3GHz 電力105W 約37,000円

最大クロック数ではi7-8700Kに及ばないが、コア数とスレッド数がi7-8700Kよりも多い。その分だけ性能が高く、総合的な性能で言えば4%ほどi7-8700Kよりも高いということになる。気になるのはこの4%という数値だが、前述のIntelの脆弱性を修正するために下がった性能とほぼ同じだ。と、すると元々は同等の値だったのだろうか。

この第2世代のRyzenはアーキテクチャ自体は第1世代と変わらないようだ。しかし性能面では大きく向上している。

  • R7 2700X 8コア16スレッド 定格3.7GHz 最大4.3GHz 電力105W
  • R7 1700X 8コア16スレッド 定格3.4GHz 最大3.8GHz 電力 95W
  • R7 1800X 8コア16スレッド 定格3.6GHz 最大4.0GHz 電力 95W

同じ型番の第1世代と並べてみるとわかるが定格及び最大のクロック数が高くなっている。もちろんこれだけが全てというわけではないが、進化としては十分な数値である。性能で言えば15%以上も向上しており、存在感をしっかり示している。第1世代の一つ上である1800Xよりも優れ、CPUとしては順当に成長しているのがわかる。性能が高くなることで消費電力は高くなるものの、これは当然のことであるためデメリットとは言えない。

RyzenはまだまだIntelを追いかけている

さて、概ねRyzen7 2700Xが優れているということで話を進めてきたが、実際のところはどうなのか。ゲーミング用途では、まだまだi7-8700Kのほうが上である。Ryzenの進化は凄まじいものがあるが、発売のタイミングを考えると少し微妙なところだ。

  • Intel 第7世代 2017/1/6から発売
  • Ryzen 第1世代 2017/3/2から発売

Ryzenの第1世代はIntelの第7世代に対抗した製品として登場した。少し遅れての登場だ。

注目したいのは第8世代の対抗となるRyzen第2世代だ。IntelがRyzenの存在を確実に意識したモデルで、これこそが命運を握ると言っても過言ではなかった。

  • Intel 第8世代 2017/10/5から発売
  • Ryzen 第2世代 2018/4/19から発売

Ryzen第2世代登場はIntel第8世代から遅れること半年。確かに大きく詰め寄ったが、半年前の製品を超えることができていない。この事実は意外と大きく、低価格路線を進む上では大きな障壁となっている。

第2世代は第1世代ほど大きな衝撃が無いと感じたのはこの部分であり、満を持して登場した割には…というのが本音である。Ryzenの第1世代は2ヶ月前に登場したIntel第7世代を圧倒するほどのものだった。性能面では少し不安もあったが、その価格設定は不安を払拭するには十分過ぎた。

Ryzenの登場でIntelがもっと頑張ることに繋がればと考えていたが、まさにその通りになった結果だ。性能で言えばゲームにも十分対応できるCPUだが、期間と価格を考えると「あと一歩」という評価である。

注目のRyzen5も及ばず

価格で言えばRyzen5にも注目したいが、第8世代のi5シリーズに苦戦を強いられている。

  • i5-8500 6コア 6スレッド 定格3.0GHz 最大4.1GHz 電力 65W 約23,500円
  • R5 2600X 6コア12スレッド 定格3.6GHz 最大4.2GHz 電力 95W 約28,000円
  • R5 2600 6コア12スレッド 定格3.4GHz 最大3.9GHz 電力 65W 約24,000円

どうもゲームとの相性やグラフィックボードの関係もありそうだが、これだけ見ているとRyzen5 2600Xが非常に優秀に見える。しかしベンチマークを見る限りではi5-8500と同等の数値に留まっている。第1世代から比べると大幅に改善されてはいるが、克服したとは言い難い結果。

ただし、これはRyzenシリーズに言えることだがゲーム以外の用途では圧倒している。言ってみればゲームにも対応できる高性能CPUというポジションで、器用貧乏で終わらないハイブリッドと言ったところか。

「ゲームをメインにするならIntel製CPU」
「ゲームもメインにするならAMD製CPU」

こういった考え方もできる。気になるのはIntelの第9世代である「Cannon lake」だ。噂ではHT(ハイパースレッディング)を採用したi5の復活がある。i5が更に一歩i7の領域に踏み込むこととなり、Ryzen第2世代にとっては厳しい自体になるかもしれない。

確実にi7-8700Kよりも高性能なCPUが誕生すると考えれば、今あるRyzenの優位性は失われるだろう。Ryzen第3世代がどのタイミングで来るか、ここが争点となりそうだ。ゲーミングPCに関してはまだまだIntel政権が続きそうだ。

管理人による総評&レビュー

ゲーム用途ではIntelを基本に考えよう

ゲームに活かせる性能としてはi7-8700K>Ryzen7 2700Xとなっている。これはグラフィックボードとの相性もあり、何かがボトルネックとなっている可能性もある。一方で、CPUの処理性能としてはRyzen7 2700Xを始め、第2世代のRyzenシリーズは非常に優秀だ。何でもバランス良くこなせるRyzenと何でもこなせてゲームに特化したIntel。この図式は変わらないが、性能差に関してはRyzenが大きく詰め寄っている。

個人的な見解となるが、現時点ではゲームをプレイするという前提があるのであればIntel製品に分があると考えている。これはRyzenのほうが高速処理に長けているとは言え、Intel製品が大きく劣るというわけでもないからだ。Intel製CPUの価格が大きく下がったことで、Ryzenが圧倒的に安価なモデルではなくなったというのも大きい。良く言えば、どちらを選んでも大きな差は無い。

AMD Ryzenの登場は単純な性能面だけではなく市場へ良い影響を与える。ユーザーにとっては更に選択肢が広がり、非常に良い傾向にあると言えるだろう。ただ、ショップにあるRyzen搭載モデルはIntel搭載モデルに比べてまだまだ少ない。メーカーの担当者によると売上的にも良くない状態が続いているということだ。

もっとも、この売上が良くないという点においては、自作ユーザーに人気という背景があるからだろう。Ryzen搭載のゲーミングPCの存在感は薄いわけではなく、Intel製品との価格差がほとんどない状態だからだ。CPU単体で見れば選択する価値はあり、コストパフォーマンスは優秀だが、搭載モデルとなるとその長所は失われがちだ。

これからもRyzenの進化に期待に持てる

ここまでRyzenは良いところがあまり無いように書いてしまっているが、実はそうでもない。Ryzenはまだ第2世代であり、Intelの第8世代とほぼ対等に戦えている。6世代の差を埋めているRyzenの進化は凄まじく、これからにも十分期待が持てる。知名度も高くなっているが、ここから更に主流となるにはノートパソコンに搭載するモバイルモデルに力を入れることだろう。たった2世代で改良を繰り返してきたIntel製品に並び称されるほどになったCPUの可能性は未知数だ。

特に第2世代のRyzenは第1世代と同じアーキテクチャを採用しており、新型というわけでもない。第1世代を改良したモデルに過ぎず、本領発揮というわけでもない。「たった2世代」と言ったが、実質第1世代だけでここまで来たと言っても過言ではない。進化のスピード、期待値、将来性…これらは圧倒的にRyzenに分がある。Intel第9世代次第ではあるが、Ryzenは今後唯一の選択肢に成長する可能性も十分にある。第2世代では届かなかったが、覇権を奪い主流のCPUになる日も遠くないだろう。

たくさんのアプリケーションを同時に起動し、複数の作業を同時にこなすのであればRyzen。総合性能では劣るが、コア単位の性能に優れ、フォトショップなどの特定のアプリケーションで真価を発揮しやすいIntel。これが評価であるものの、用途を分けて評価したとして、どちらを選んでも圧倒的な差があるわけではない。製品がそれぞれ一つずつしかないのであればこれで完結なのだが、そうではない。

例えばi5-8500と同じ価格帯のRyzen5 2600では総合的に見てもi5-8500のほうが僅かに優れる。結果的に、どの価格帯・性能帯を選ぶかによって優劣が逆転したりもする。複雑な関係もあり、分かりやすいIntel製品を選ぶほうが無難であり万能でもある。


ここからは過去記事となっている。Ryzen第1世代とIntel第7世代を比較している。

当ページでは、CPUの二台メーカーであるAMD RyzenシリーズとIntel Core iシリーズに関してまとめている。Ryzenシリーズは搭載モデルも増え、その人気と名声を徐々に拡大させている。これまで6コア12スレッド以上のCPUは10万円を超え、なかなか手が出せないものだった。しかし、Ryzenはその価格は大幅に下げ6万円程度から登場させた。CPUに革命を起こしたと言えるRyzenシリーズは、Core iシリーズと比べてどう優位に立ったのだろうか。

Core iとRyzenの比較【2017年過去記事】

単数コアの性能と複数コアの性能

Core i

これまで、ゲーミングPCでは4コア8スレッドのCore i7シリーズが優れたパフォーマンスから人気だった。その理由に「単コアの性能」の高さが挙げられる。アプリケーションによっては、複数コアや複数スレッドが使用できないものがあるのでこれで十分なのだ。代表的なCPUであるi7-7700Kとi7-6800Kを比べてみる。

  • i7-7700K 4コア8スレッド クロック4.2GHz 最大4.5GHz
  • i7-6800K 6コア12スレッド クロック3.4GHz 最大3.8GHz

処理性能に繋がるクロック数はi7-7700Kのほうが高く、この数値は一つのコアあたりと考える。

全てのコアを使用出来ると想定した場合のスコアは下記のようになる。

  • i7-7700K 4.2GHz x 4=16.8GHz
  • i7-6800K 3.4GHz x 6=20.4GHz

もちろん計算は分かりやすくするためのもので、このままというわけではないが、コア数が多いほうが処理速度は高くなる。しかし、複数のコアを使用できないアプリケーションであった場合の性能はそのままであるため、i7-7700Kのほうが高くなる。ゲームには複数コアや複数スレッドを使用できないものもある。

コア数が4コアを超えるCPUは、4コアのCPUよりもコアあたりの性能が落ちてしまう。これがゲームでは不利に働くことがあるため、多くのゲーミングPCは4コア8スレッドの製品が主流となりつつある。

この考えでいけばi5-7600のように4コア4スレッドながら、クロック3.5GHz・最大4.1GHzの性能であれば、i7-6800Kよりも単コア性能は高くなる。そのため、「ゲームにはi5がコストパフォーマンスが良い」ということになっていた。実際にはキャッシュなどの要素もあるため、そう上手くはいかないのだが…。

それでもi5-7600の価格は26,000円程度と非常に抑えられているため、i7との差を考慮しても選択するメリットはある。ただし、単数コアの性能であり、スレッドの数などでその他の処理は大きく変わってくる。最近のゲームは複数コアだけでなく、複数スレッドにも対応していたりするものもある。

その場合はi7のほうが有利であり、より安定するためi5よりも優れていた。しかし、i5を選択するメリットは「コストパフォーマンスが良い」というのが最大の理由である。多少の性能は犠牲にしても、その下げ幅分以上の価格差があればプラスとなるだろう。

例えば、ゲームだけをプレイするのであれば、なかなか差を体感するのは難しい。ここに、動画撮影や他のアプリケーションを起動しながらという条件が加わると、その差は体感出来るほどのものとなる。

Ryzen

Ryzenはどうだろうか。複数コアの性能と単数コアの性能の性能を見ていこう。

  • Ryzen7 1800X 8コア16スレッド クロック3.6GHz 最大4.0GHz

単コア性能はi7-7700Kに及ばないながら、複数コアでありながらクロック数などは非常に優秀だ。性能の近いi7-6900Kと並べて見るとよく分かる。

  • Ryzen7 1800X 8コア16スレッド クロック3.6GHz 最大4.0GHz
  • i7-6900K   8コア16スレッド クロック3.2GHz 最大4.0GHz

最大は同じであるが、クロック数がRyzen7 1800Xのほうが高いため、より性能は高いと言えるだろう。これで価格は圧倒的に安いとくれば、この性能帯ではRyzenが圧倒するのは目に見えている。もちろん、実際には性能は環境によって変わるため、得意不得意が出てくる。

検証結果ではi7-6900Kが上回る場面が多かったが、価格差を考慮すればRyzen7 1800Xのほうが上だ。Ryzen7 1800Xは約60,000円でi7-6900Kは約120,000円となり、価格差はおよそ倍だ。

これは、GTX TITANとGTX780Tiとの関係に似ている。TITANに性能は及ばないながら、価格は半額に近く、性能も同等程度だった780TiがTITANの存在価値を消し去った。この歴史は今も繰り返され、xx80Tiシリーズが登場するたびに、TITANシリーズは姿を消している。

しかし、実際には得意分野と不得意分野があり、多くの用途ではxx80Tiシリーズに分があっただけだ。TITANシリーズの得意分野であれば、xx80Tiシリーズは手が出せなかっただろう。

Ryzen7 1800Xもi7-6900Kに追いつきつつあるが、i7-6900Kの得意分野ではなかなか思うようにスコアを出せない。それでも、価格の安さから十分過ぎる性能を持つCPUとして人気を博し、i7-6900Kを亡き者にすることが出来るだろう。

ゲームにおけるRyzen7

Ryzen7シリーズはコストパフォーマンスの素晴らしさから、選択されるCPUであることは間違い無い。しかし、手放しに喜べない現状もある。Ryzen7シリーズは現在、メモリアクセスに遅延があるせいか思うような安定性を再現出来ずにいる。ある程度のパフォーマンスはあり、それこそi7-6900Kを抜く場面もあることは間違いない。

その一方でi7-7700Kに届かない場面も存在し、ひどい場合だとi7-7700Kの70%ほどの性能に落ちてしまうこともある。i7-6900Kと比べれば、性能では劣るが価格が半額であることが大きく作用し、選択するメリットのあるCPUとなる。i7-7700Kと比べれば、総合的な評価は大きく上回る。ただ、ゲーミング用途としては一長一短というのが正直なところだ。

i7-7700Kが苦手な場面では圧倒的な性能差で突き抜けるが、i7-7700Kが得意な場面では大きく出遅れることとなっている。その要因はメモリアクセスの遅延などが関係していそうだ。特に、ゲーム用途では非常に重要なポイントであるため、ゲーミングに最適とは言い難い。より高い負荷でマルチスレッドを使用するような場合には、持って来いだが…。

ここまで登場したCPUにRyzen7 1700Xや1700を加えた価格を見てみよう。

  • i7-6900K  約120,000円
  • Ryzen7 1800X 約60,000円
  • Ryzen7 1700X 約48,000円
  • i7-7700K 約40,000円
  • Ryzen7 1700  約38,000円
  • i5-7600  約26,000円

Ryzen7シリーズは8コア16スレッドであるため、1700Xや1700も不安要素なども共通だ。ただ、i7-7700Kと比べるべきはRyzen7シリーズではなく、同等のコアとスレッドを持つRyzen5シリーズだ。

Ryzen5とCorei7/5シリーズ

コア数とスレッド数が同じi7シリーズと比べると見劣りするが、最大の魅力はやはりコストパフォーマンスとなる。

  • i7-7700K   4コア8スレッド クロック4.2GHz 最大4.5GHz 約40,000円
  • i7-7700   4コア8スレッド クロック3.6GHz 最大4.2GHz 約39,000円
  • Ryzen5 1600X 6コア12スレッド クロック3.6GHz 最大4.0GHz 約32,000円
  • Ryzen5 1500X 4コア8スレッド クロック3.5GHz 最大3.7GHz 約24,000円
  • i5-7500    4コア4スレッド クロック3.4GHz 最大3.8GHz 約25,000円
  • Ryzen5 1400 4コア8スレッド クロック3.2GHz 最大3.4GHz 約21,000円

注目したいのはRyzen5 1600Xだろうか。この価格で6コア12スレッド、単コア性能も悪くない。ただ、メモリアクセスの遅延の影響のせいか、場面によってはi5-7600を下回ることも…。Ryzen7は異常なまでに存在感を示したが、Ryzen5は少し安いくらいの印象だ。

基本的にRyzen5は優秀なままだが1600Xですら、i5-7500に劣る場面もあった。それだけ、得意分野と不得意分野が明確にあるということだろう。

6コア12スレッドの製品はi7-6800Kがあるが、価格は約50,000円であることから約価格は18,000円安いのが特徴だ。性能ではこれまた一長一短な部分もあったが、多数のコアとスレッドを持つCPUとしては選択しやすいものとなっているだろう。

Ryzen5 1500Xや1400は、4コア8スレッドという魅力はあるものの、性能ではi5-7500を基準とすると、乱高下していて何とも言えない。i5-7500より優れた場面も多いが、劣る場面も多いということから同等とも言えるが…安定感が無いとも取れてしまう。4コア8スレッドであるため、総合的なパフォーマンスは必ず上回る。

ただ、ゲームにはやや波があるということから、ゲーミング専用というよりは、多数のアプリケーションを起動する用だろうか。大雑把に言ってしまえば8スレッドに対応し、少し不安定になったi5と言ったところだ。i7シリーズと比べれば劣ってしまうが、i5シリーズと比べれば長所もある。

意外とこの性能帯はRyzen7ほどの革命感は無く、正当な進化、あるいは順当な結果と言えるだろう。予算を多く取れないユーザーにとって、新たな選択肢が登場したことだけは間違い無い。

総評

i7-7700Kやi7-7700、i5-7600K、i5-7500のような主流の性能を持つCPUの対抗馬としてはRyzen5は十分な結果を出した。しかし、Ryzen7登場前の「これまでの製品を過去にする」というような衝撃は無い。現状を打破し、Ryzenシリーズが天下を取るというようなことはなかったが、Intelオンリーの中に割って入れたことは事実だ。特に6コア12スレッド以上のCPUでは圧倒していると言えるだろう。

ゲームに対する性能では上回れなかったが、コストパフォーマンスではかなり優秀なようにも見える。正直なところ、Ryzen5 1400は確かに安価な選択肢であり、20,000円を切ることもあると思う。ただ、選択するメリットがあるかは難しい。パフォーマンスに関してはi5-7500より劣る場面が多く、4コア8スレッドに価値を見出だせたとしても性能を発揮するのは難しいかもしれない。そう言った意味では、評価出来るのは1600Xだろう。

1500Xは1400と同じく安価な選択肢として非常に心強いCPUとなった。しかし、やはりi5シリーズに大きな差をつけられないことから、飛び抜けているわけではない。これらはあくまでも、ゲーム用途での話である。例えば動画のエンコードを行う場合は、i5-7500やi5-7600KよりもRyzen5 1400のほうが確実に上になるだろう。

アプリケーションの多重起動にしてもそうだ。ゲーム+αであれば、4コア4スレッドよりも4コア8スレッドのほうが優れている。Ryzenは非常に優秀なCPUシリーズであるが、その性能やコストパフォーマンスを決めるのは実はユーザーだ。用途が明確であればこそ選択したいCPUであり、盲目的に選択することはおすすめ出来ない。

用途がピタリとはまり、デメリットを感じないのであればこれほどコストパフォーマンスに優れたCPUは無い。しかし、用途が合わなければどんなCPUであっても無駄な要素が増え、コストパフォーマンスが良いとは言えなくなってしまう。どんなものでもある程度対応できるIntel製品と違い、その辺りが非常に顕著になっている。

Intelを基準に比較すると性能が大きく振れ、安定感が無いように感じるが、これもまた用途によるところだ。多数コアであれば、それを活かす環境でなければ不得意分野になってしまうように、IntelとRyzenともに得意不得意がある。

ただ、安価な選択肢を求める際にRyzenシリーズを検討するというのは間違いではない。同じ価格でも総合的なパフォーマンスはRyzenシリーズのほうが上だったりもする。CPU選択はこれまでIntel製品だけであったため容易だったが、強力な選択肢の登場で非常に難しくなった。それ故に、選択する幅が増えるというのは、ユーザーにとっても決して悪いものでもない。

現状のRyzenはまだまだ発展途上と言える部分もある。これからの改善に期待出来るということは、これからのCPUに革命を起こしてくれることも期待出来るというもの。既に一石を投じた状態ではあるが、これにつられる形でIntelもまた強力なラインナップを出してくれることを期待したい。

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