サードウェーブ（ドスパラ）が販売しているMagnate-G MVWのレビューを行った。Core i5-14400F×GeForce RTX 4060搭載のミドルクラスのゲーミングPCだ。税込154,980円と相場よりも安く購入できる。GeForce RTX 4060はSteamユーザーにも人気のあるグラフィックボードで悩んだらこのあたりのモデルを選択しておけば間違いない。ケースデザインもよくおすすめだ。15万円前後の予算でゲーミングPC購入を考えているならチェックしておこう。なお、初期構成のままだと光らないのでカスタマイズでARGB対応ファンを選択する必要がある。費用は3,000円～だ。
Magnate-G MVWのスペック解説
| メーカー | サードウェーブ（ドスパラ） |
|---|---|
| ブランド名 | Magnate-G |
| 製品名 | Magnate-G MVW |
| 価格 | 154,980円（+送料3,300円） |
| CPU | Core i5-14400F（レビュー） |
| グラボ | GeForce RTX 4060（レビュー） |
| メモリ | DDR5-4800 16GB |
| SSD | 500GB Gen4 NVMe |
| 電源 | 650W 80PLUS BRONZE |
| マザーボード | チップセットB760 |
| 光学ドライブ | 非搭載 |
| カードリーダー | 搭載不可 |
| おすすめ度 | Sランク |
| 評価 | ・コスパ 9.5 —–内訳—– ・ショップ評価 8.9 |
ドスパラの新しいゲーミングブランド「Magnate-G」のミドルクラスの一台だ。CPUにはCore i5-14400Fを、GPUにはGeForce RTX 4060を搭載している。多くのユーザーが満足できる性能を有している。メモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeと平均的な構成だ。電源ユニットは650W BRONZEとなる。マザーボードのチップセットは定番のB760だ。
光学ドライブは非搭載となっていて必要な方はカスタマイズで追加するとよい。カードリーダーは搭載不可なので外付けタイプで我慢しよう。おすすめ度は文句なしでSランクだ。コスパ指標も9.5となる。人気のミドルクラスも高騰が続き、Magnate-G MVWを除けば同等の構成で15万円台はほとんど見かけない。
高騰前は14万円台が相場だったことを考えれば、コストパフォーマンスを意識したモデルらしい価格設定になっている。現時点で、選び安さが重視されるミドルクラスでは最適なモデルと言える。ショップ評価も8.9とトップだ。ガレリアブランドの人気や即納に対応しているのが高評価の要因だ。
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おすすめカスタマイズ
- CPU ×
- CPUファン ×
- CPUグリス ×
- ケースファン 〇
- LEDカラー 〇
- メモリ ×
- SSD 〇
- 電源 ×
様々なカスタマイズが想定できる。性能を補助するメモリ、利便性を向上させる構成、見た目に変化を加えるLEDなどが挙げられる。どこをカスタマイズしても大きなマイナスにならないので、好みも反映させつつカスタマイズしていこう。CPUの変更についてはおすすめしない。CPUはCore i5-14400しか選択肢がない。Core i5-14400Fに内蔵GPU機能をつけただけのもので性能は同じだ。
Magnate-G MVWをはじめ、ゲーミングPCにはグラフィックボードが搭載されているため、CPUにグラフィック機能があっても快適性やパフォーマンスの向上は据え置きだ。グラフィックボードが破損したり、取り外したりしたときにモニターへの出力ができるだけで恩恵はそれほど大きくない。
ケースファンの変更は見た目を大きく変化させられるのでおすすめだ。LEDカラーの変更を行うには、LEDファンへのカスタマイズが必須だ。これにより内部の発光色を好みのものに選択できるようになる。LEDの光でMagnate-G MVWのデザインは完成する。こういった遊び心のあるカスタマイズも悪くない。
メモリのカスタマイズはあまりおすすめしていない。GeForce RTX 4060の性能では、16GBを超えるメモリが必要となる環境に対応しにくいからだ。ゲームで32GBが求められるような設定では、そもそもGeForce RTX 4060の性能が不足する。ゲーム以外の用途で16GBを超えるメモリが必要でない限りはカスタマイズ非推奨である。
ストレージ容量のカスタマイズはおすすめだ。容量を500GBから1TBへカスタマイズすると、保存容量が単純に2倍になるわけではない。OSやシステムなどのパソコンを稼働させるために必要な容量、プレイするゲームや必須のアプリの容量を差し引いて考えるとわかりやすい。それらの容量が200GBだったとすれば、500GBは300GBの空き容量、1TBでは800GBの空き容量ということになる。この差は実に2.6倍以上となる。こういった点から見ても、ストレージ容量は1TBを基準に考えたい。
電源のカスタマイズは不要である。Core i5-14400FとGeForce RTX 4060の組み合わせなら、500Wでも対応できそうだ。標準の650Wでも余裕のある容量と言える。今後CPUやグラフィックボードの交換を行う可能性があるならカスタマイズを検討するくらいだろうか。ミドルクラスの当該モデルではあまり重要性は高くない。
ARGBファン搭載イメージ
各タイトルの対応表
| Apex Legends | フォートナイト | マイクラ | モンハンワイルズ |
|---|---|---|---|
 ・240Hz ・144Hz |
 ・240Hz ・144Hz |
 ・影Mod ・通常 |
 ・4K(DLSS) ・FHD(DLSS) |
対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解であることをご了承いただきたい。
Magnate-G MVWはCore i5-14400FとGeForce RTX 4060を搭載したミドルクラスのゲーミングPCだ。比較的扱いやすい性能を持っており、最高設定や高解像度などの負荷がかかる環境を避ければ幅広くゲームに対応できる。この特性から、ゲーミングPCはミドルクラスを中心に選べば間違いないとも言われている。高リフレッシュレートなどの本格的なゲームプレイを想定していなければ十分な性能である。
バトロワ系で国内人気の高いApex Legendsは240fpsを目指すのは厳しい。最低設定でも200fpsの安定ができるかどうか微妙なところだ。標準設定で144fps以上を目指すのがミドルクラスでは妥当なラインだ。
同じバトロワ系のフォートナイトは最高設定こそ負荷が高いものの、最低設定は驚くほど負荷が低い。設定の幅が大きいゲームではミドルクラスでも高リフレッシュレートを目指せる。240fpsの張り付きはむずかしいが、200fpsの安定は目指せるので240Hz環境に対応できると言える。
登場から10年以上経つ今も支持を得るMinecraftは、現行のミドルクラスでもオーバースペックなほど負荷が軽い。トラップタワーや経験値タワーなどは負荷が高まりやすいので、それだけには気をつけたい。人気の影Modを導入しても、安定したゲームプレイは可能だ。ただし、影Modを導入した状態でのトラップタワーや経験値タワーは対応しにくいので注意してほしい。
2025年2月28日に登場したモンハンワイルズに対して、推奨環境を満たせる性能を有している。144fpsなどの高リフレッシュレートは少し安定させにくいが、60fpsであれば高設定でも対応可能だ。これからPCでモンハンワイルズをプレイする予定なら、Magnate-G MVWも候補に入ってくるだろう。
Magnate-G MV-TiWのゲーミング性能
Intel Core i5-14400F（CPU）
ミドルクラスで人気のあるCore i5-14400Fを搭載している。ゲーム性能スコアは29,045だ。Ryzen 5 7500FやRyzen 7 5700Xと同等の性能を持つ。60番台のグラフィックボードとの組み合わせならボトルネックの心配はいらないだろう。競合のRyzen 5 7600と比べるとわずかに劣ってしまうが、その分価格が抑えられているのでデメリットはない。ハイブリッドコアアーキテクチャ採用で10コア16スレッドと物理コアが多くマルチコア性能では競合を圧倒する。オールラウンドに通用するCPUといえるだろう。
GeForce RTX 4060（GPU）
GPUにはAda LovelaceのミドルクラスであるGeForce RTX 4060を搭載している。フルHD環境でのゲームプレイに最適だ。タイトルによっては高解像度あるいは高リフレッシュレートも実現できる。従来モデルのGeForce RTX 3060よりも10%程度処理性能が向上している。Radeon RX 7600と比べても上だ。GeForce RTX 4060はDLSS 3.0をサポートしているのが強みだ。対応タイトルならより高いリフレッシュレートを実現できる。モンハンワイルズの推奨環境ではGeForce RTX 2060 SUPERやRadeon RX 6600が指定されていてそれらよりもツーランク高い性能を持ち余裕がある。将来性も高いと考えてよい。
CPUとGPUのバランス考察
Core i5-14400FとGeForce RTX 4060の組み合わせはベストマッチだ。Core i5-14400Fの性能はGeForce RTX 4060の性能を邪魔しない。ボトルネックもほぼ発生せず、ゲームにおいてはCore i5-14400F以上の性能は不要と言えるほどだ。ただ、少し厳しいことを言えば、逆にGeForce RTX 4060の性能がもう少し高くても同じことが言えた。Core i5-14400Fの方が性能を持て余している感は否めない。それでも、Core i5-14400Fよりも相性のよいCPUは存在していないため、ベストマッチという評価にも変わりはない。
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Magnate-G MVWの特徴＆強み
価格と性能のバランスがよいモデル
Magnate-G MVWの特徴はコストパフォーマンスの高さだ。ゲーミングPCの価格が高騰している中で、高騰前の相場に近い価格は素晴らしい。ミドルクラスに求められる選びやすさを実現したモデルだ。少し前までセールで139,980円だったが、セール終了により価格が元に戻り154,980円となった。15,000円高くなってしまった今でも十分おすすめできる価格に落ち着いている。
同等のモデルは16万円台を超える価格になっているものもあり、相場から見れば今の状態でもお得だ。価格を抑えることはもちろん、高騰している中でセールを行っていたことも素晴らしい。ドスパラ製品は一度下がった価格にまた戻る傾向がある。もしかすると次のセールでも13万円台で展開されるかもしれない。購入が少し先の予定なら待つのもよし、購入時期が近いなら154,980円で選択してもよしのモデルだ。
ただし、次世代のCore Ultra 5シリーズへの世代交代が進む可能性もあることは押さえておこう。ゲーミングPCに求められるのは選びやすい価格と扱いやすい性能だ。ミドルクラスのMagnate-G MVWは、それらの要素を両立できている。これが高いコストパフォーマンスを生み出し、人気につながっていくはずだ。
同じドスパラのゲーミングブランドGALLERIAに対抗できる廉価ブランドとして十二分の存在と言える。GALLERIAシリーズに比べて価格は安くても、性能や構成は見劣りしない。採用されているケースも今風のゲーミングPCらしさがある。こうなると廉価モデルという言葉も正しくないように感じる。Magnate-Gシリーズは、ある意味でGALLERIAシリーズの上位互換となり得る存在だ。
それはMagnate-G MVWを見ればわかりやすい。コストパフォーマンスという言葉は、コストばかりに注目が集まってパフォーマンスが軽視されているように思う。しかし、Magnate-G MVWは正しい意味でコストパフォーマンスに優れたモデルだ。Magnateシリーズ自体は古くから展開されているだけに、もう少し早く登場させてほしかった。Magnate-Gシリーズは妥協ではなく新たな選択肢だ。
話題のPCゲームが登場すると、家庭用ゲーム機からゲーミングPCへ乗り換えを検討する方も多い。初めてのゲーミングPCとしてとても優秀だ。ゲーミングPCを購入する際は、Magnate-G MVWを中心に考えるとゲーミングPC全体を掴みやすいように思う。ゲーミングPCの指標となり、現在の中心にあるモデルだと言っても間違いはないだろう。
デザインのよさが評価を支える
ケースデザインも一新されてより魅力的なモデルに仕上がっている。BTOパソコン=ダサいというのは過去の話だ。Magnate-Gシリーズは、GALLERIAシリーズの廉価版のような位置づけにある。元々あった一般向けのビジネスモデルであるMagnateシリーズをゲーミングブランドに仕上げたのがMagnate-Gシリーズだ。一番てこ入れされたのはケースで、ビジネスPCからゲーミングPCへとはっきりと変わった。
GALLERIAシリーズと比べて価格が安いというのは既に紹介した通りだ。ブランドによる差別化がより多くのユーザーを取り入れたいという思惑があるのだろう。ケースデザインに関してはMagnate-Gシリーズの方が今風のデザインのように思える。GALLERIAシリーズのケースよりもMagnate-Gシリーズのケースの方が好みという方も多いはずだ。カスタマイズでLEDの遊びがあるなど、他のメーカーにない特徴も持っている。
ゲーミングPCだからこうあるべきという型にはまらないモデルと言える。単にコストを抑えただけのモデルではなく、そのデザイン性の高さがこのモデルの評価を高める要因である。よくある白と黒のケース、サイドはクリアパネルでLEDが映える設計ながら、選択肢と可能性を示すことで価値を高めているように見える。選択肢と可能性については、LEDのカラーを選べるだけでなく、LEDファンを搭載しない標準状態で選べるというのもポイントだ。
これにより、自分で増設や交換を行い、より見た目にこだわることができる可能性を感じられるはずだ。提示されたものだけで完成しない、その先を用意している自由度がMagnate-G MVWの真価と言えるのではないだろうか。遊び心がありただのBTOだけで終わらない。自分の工夫や遊び心でデザインを進化させられるケースを採用している。これこそがMagnate-G MVWの本当の評価と考えている。ゲーミングPCは見た目も重視されるようになってきた。人気の要素をまとめたMagnate-G MVWは、多くのゲーマーに強いインパクトを残すモデルとなるだろう。
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他社メーカーの同等モデルとの比較
| ブランド名 | Magnate-G | LEVELθ |
|---|---|---|
| イメージ |  |
 |
| 製品名 | Magnate-G MV-TiW | LEVEL-M17M-144F-RLX |
| ケース | ミニタワー | ミニタワー |
| 価格 | 154,980円 | 159,800円 |
| 送料 | 3,300円 | 2,200円（会員無料） |
| CPU | Core i5-14400F | Core i5-14400F |
| CPUクーラー | 空冷 | 空冷 |
| GPU | RTX 4060 | RTX 4060 |
| メモリ | DDR5-4800 16GB | DDR5-4800 16GB |
| SSD | 500GB Gen4 NVMe | 500GB NVMe |
| 電源 | 650W BRONZE | 650W BRONZE |
| マザボ | B760 | B760 |
| 納期 | 2週間程度 | 2-3週間後 |
| 保証 （延長） |
1年間 （最長5年間） |
1年間 （最長4年間） |
| 電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
| 公式 | 公式 | 公式 |
| レビュー | 当ページ | レビュー |
比較対象はパソコン工房のLEVEL-M17M-144F-RLXだ。LEVEL-M17M-144F-RLXはMagnate-Gシリーズよりも先に登場したパソコン工房の廉価ゲーミングPCシリーズとなる。価格差は4,820円でMagnate-G MVWの方が安い。ただし、パソコン工房の製品は無料会員登録で送料もかからないため実質の価格差は1,520円だ。価格はほぼ同等といえる。Magnate-G MVWのSSDはGen4接続であるため、Gen3接続のLEVEL-M17M-144F-RLXよりも上だ。
両モデルにおける違いはSSDの接続規格と僅かな価格差しかない。これら2製品は同等と考えてよさそうだ。選ぶ基準は好みだ。ケースデザイン・ブランド・メーカーなど、気に入った部分を重視して選ぶくらいでいい。カスタマイズの自由度・納期はMagnate-G MVWの方が上なので、そういった部分で選んでしまっても問題はない。デザインもよく似ているので、直感で選ぶくらいがちょうどいいのかもしれない。
Magnate-G MVWのPCケースレビュー
Lightning-Gシリーズは、これまでのドスパラにはないゲーミングPCらしいケースを採用している。それこそ、Lightningシリーズと比べれば、圧倒的にケースデザインは優れている。LEDファンの搭載数からしても、派手さは他のメーカー製品よりもリードしていると言える。
一方で、デザインに関しては、多くのメーカーが展開しているコストパフォーマンス重視のECサイト限定モデルと大差がない。むしろ、後追いと言えてしまうほど酷似している。ドスパラの中で見れば珍しい形状のケースでも、ゲーミングPCとしては一般的なケースデザインだ。個性的なケースのはずが、よく見かけるゲーミングPCらしいケースになっている。ここまでくれば没個性なデザインだ。登場があと1年早ければ全く違った印象を受けていただろう。
正面
シンプルなデザインだ。本体下部にTHIRDWAVEのロゴが刻印されている。THIRDWAVEはドスパラの運営企業だ。
PS5と比較すると幅は広い。
奥行きも一回り大きいといえる。
背面
背面はオーソドックスなタイプだ。電源ユニットは下部に配置されている。
I/Oパネル
I/Oパネルは本体上部にある。左から電源ボタン・USB 3.2 Gen1・マイク入力/ヘッドフォン出力共用端子・USB 3.2 Gen1・リセットボタン・ストレージアクセスランプだ。前面にはType-Cポートはない。
左側面
左側面がクリアガラスパネルを採用している。後ろのネジを2つ取ればすぐに空けることができる。ARGBファンがないとややシンプルすぎるかもしれない。
底面
底面にもメッシュフィルターがある。メンテナンス性が高い。
右側面
右側面はシンプルだ。前方部に吸気口が設けられている。
右側面内部
ケーブルがしっかりとまとめられている。掃除も行いやすくメンテナンス性は高い。
右下には電源ユニットが収められている。
左下部分にはドライブベイが用意されている。
本体上部
本体上部にはメッシュフィルターがあり埃の侵入を防いでくれる。マグネット式で脱着も容易だ。
上面ファン
上面に2基のファンを搭載している。カスタマイズで水冷クーラーを選択するとここがラジエーターに代わる。
背面ファン
背面ファンは1基だ。
前面ファン
前面には2基のファンが搭載されている。
グラフィックボード
グラフィックボードはASUS製の「ASUS Dual GeForce RTX™ 3050 6GB GDDR6」だった。2基のファンを搭載していて冷却性能も期待できる。
付属品
付属品はキーボード・マウス・電源ケーブルだ。初めてのデバイスならこれで十分かもしれない。
管理人による総評
| 価格 | CPU | グラボ |
|---|---|---|
| 154,980円 | Core i5-14400F | RTX4060 |
| メモリ | SSD | チップセット |
| DDR5 16GB | 500GB | B760 |
