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GeForce RTX 5060 Ti 16GBの性能比較&ベンチマーク検証を行った。2025年4月16日にBlackwell世代のミドルクラスのグラフィックボードが登場した。前世代のGeForce RTX 4060 Tiと同様にVRAM 16GB版と8GB版の2種類が派生モデルがある。ここでは上位グレードであるVRAM 16GB版について解説していく。長らく続いていたグラフィックボードの供給不足は改善傾向にありGeForce RTX 5060 Ti 16GBも入手しやすい状況にある。

フルHD環境でゲームを楽しみたい方にぴったりのグラフィックボードだ。VRAM容量が上位モデルであるGeForce RTX 5070(12GB)よりも多いのが特徴だ。これがゲーミングパフォーマンスにどういった影響を与えるのかを見ていきたい。搭載ゲーミングPCは「GeForce RTX 5060 Ti 16GB搭載おすすめゲーミングPC」で紹介している。コストパフォーマンスが少し悪くてもVRAM容量を重視したい方におすすめだ。

GeForce RTX 5060 Ti 16GBのスペック

世代 Blackwell
プロセス 5nm TSMC
CUDAコア 4,608
ベースクロック 2407 MHz
ブーストクロック 2572 MHz
GPUメモリ GDDR7 16GB
メモリ帯域幅 448.0 GB/s
L2キャッシュ 32MB
TDP 180W
MSRP $429
国内価格 84,800円~
発売日 2025/04/16

RTX 4060 Ti 16GB/8GBとスペック比較

RTX 5060 Ti 16GB RTX 4060 Ti 16GB RTX 4060 Ti 8GB
アーキテクチャ Blackwell Ada Lovelace Ada Lovelace
GPU GB206 AD106 AD106
プロセス 5nm TSMC 5nm TSMC 5nm TSMC
トランジスタ数 219億 229億 229億
ダイサイズ 181m㎡ 188m㎡ 188m㎡
SM数 36/36 34/36 34/36
CUDAコア 4,608 4,352 4,352
RTコア 36(第4世代) 34(第3世代) 34(第3世代)
Tensorコア 144(第5世代) 136(第4世代) 136(第4世代)
ベースクロック 2407 MHz 2310 MHz 2310 MHz
ブーストクロック 2572 MHz 2535 MHz 2535 MHz
VRAM GDDR7 16GB GDDR6 16GB GDDR6 8GB
メモリクロック 28.0 Gbps 18.0 Gbps 18.0 Gbps
メモリバス 128 bit 128 bit 128 bit
メモリバンド幅 448.0 GB/s 288.0 GB/s 288.0 GB/s
L2キャッシュ 32MB 32MB 32MB
NVENC 第9世代NVENC×1基 第8世代NVENC×1基 第8世代NVENC×1基
NVDEC 第6世代NVDEC×1基 第5世代NVDEC×1基 第5世代NVDEC×1基
接続インターフェース PCIe 5.0 PCIe 4.0 PCIe 4.0
TDP 180W 165W 160W
補助電源 1x 8-pin 1x 8-pin 1x 16-pin
MSRP $429 $499 $399
国内価格 84,800円~ 88,800円~ 68,800円~
発売日 2025/04/16 2023/07/18 2023/05/24

*価格は発売時点

プロセスは共通でCUDAコアも微増にとどまる

Ada Lovelace世代のGeForce RTX 4060 Tiシリーズと比較していく。16GB版と8GB版の違いはVRAM容量、TDP、そして価格だ。それ以外は共通となっている。GeForce RTX 4060 Ti 16GBとの比較を中心に見ていく。GPUはAD106→GB106となる。GeForce RTX 5060 Ti 16GBもGeForce RTX 5060 Ti 16GBと同様にTSMC製5nmプロセスを採用している。

トランジスタ数は10億減少して219億だ。ダイサイズも4%弱小さくなり181m㎡だ。SM数は34基から36基と2基増えている。CUDAコアも128×2基増えて4,608だ。RTコア及びTensorコアもそれぞれ増えている。世代も一世代進んだ。ベースクロックは97MHz高く、ブーストクロックも37MHz高い。ここまで従来モデルと比べてそこまで大きく変わった印象は受けない。

VRAMがGDDR6からGDDR7へアップグレードされた

大きく変わったのはGPUメモリ周りだろう。規格がGDDR6からGDDR7へと進化している。容量は16GBと共通だ。メモリクロックも18.0 Gbpsから28.0 Gbpsへと55%も速くなっている。メモリバスは128 bitと共通ながらメモリバンド幅は288.0 GB/sから448.0 GB/sと速くなった。より効率的にデータのやり取りを行うことができ処理性能の向上が見込める。L2キャッシュ容量32MBと共通だ。TDPが165Wから180Wへと引き上げられたのは主にメモリ周りの進化によるものだ。h補助田げは1×8-pinだが、従来モデルと同様に1×16-pinのモデルも多くなりそうだ。

コーデックや接続インターフェースも強化されている

NVENC及びNVDECもそれぞれ1世代進んでそれぞれ第9世代・第6世代となる。動画のエンコードやでコードを行う方にとっては朗報だろう。接続インターフェースもPCIe 4.0からPCIe 5.0となった。より次世代モデルらしくなったといえる。

MSRPが15%弱安くなった

MSRPはGeForce RTX 4060 Ti 16GBよりも15%($70)安く設定されている。国内販売価格も4,000円安い。次の項目で詳しく見るが、これで16GB版と8GB版の価格差が縮まった形だ。今後市場の評価で価格差が開くのかそれもMSRP以上に縮まるのかに注目したい。パフォーマンス面で16GB版が優位性を見せることができば価格差が広がることはないはずだ。

RTX 5060 Ti 8GB/RTX 5070とスペック比較

項目 RTX 5060 Ti 16GB RTX 5060 Ti 8GB RTX 5070
アーキテクチャ Blackwell Blackwell Blackwell
GPU GB206 GB206 GB205
プロセス 5nm TSMC 5nm TSMC 5nm TSMC
トランジスタ数 219億 219億 311億
ダイサイズ 181m㎡ 181m㎡ 263m㎡
SM数 36/36 36/36 48/50
CUDAコア 4,608 4,608 6,144
RTコア 36(第4世代) 36(第4世代) 48(第4世代)
Tensorコア 144(第5世代) 144(第5世代) 192(第5世代)
ベースクロック 2407 MHz 2407 MHz 2325 MHz
ブーストクロック 2572 MHz 2572 MHz 2512 MHz
VRAM GDDR7 16GB GDDR7 8GB GDDR7 12GB
メモリクロック 28.0 Gbps 28.0 Gbps 28.0 Gbps
メモリバス 128 bit 128 bit 192 bit
メモリバンド幅 448.0 GB/s 448.0 GB/s 672.0 GB/s
L2キャッシュ 32MB 32MB 48MB
NVENC 第9世代NVENC×1基 第9世代NVENC×1基 第9世代NVENC×1基
NVDEC 第6世代NVDEC×1基 第6世代NVDEC×1基 第6世代NVDEC×1基
接続インターフェース PCIe 5.0 PCIe 5.0 PCIe 5.0
TDP 180W 180W 250W
補助電源 1x 8-pin 1x 16-pin 1x 16-pin
MSRP $429 $499 $549
国内価格 84,800円~ 69,800円~ 118,800円~
発売日 2025/04/16 2025/04/16 2025/03/04

*価格は発売時点

同世代の2機種と比較していく。GeForce RTX 5060 Ti 8GBはVRAM容量を落としたモデルだ。他のスペックはGeForce RTX 5060 Ti 16GBと共通となる。高解像度やレイトレーシングなどVRAM消費量の多い用途でどの程度パフォーマンスを発揮できるのか気になるところだろう。MSRPは$70安く、国内販売価格は15,000円安く購入可能だ。コストパフォーマンスだけを考えるならGeForce RTX 5060 Ti 8GBが優秀だ。

上位モデルであるGeForce RTX 5070と比較していく。GPUは一回り大きいBG205を搭載している。プロセスはTSMC製5nmで同じだ。トランジスタ数はGeForce RTX 5060 Ti 16GBの方が92億すくない。ダイサイズも31%小さくなっている。SM数も12基少なく、RTコア及びTensorコアもそれぞれ12・48少ない。クロック周波数についてはGeForce RTX 5060 Ti 16GBの方が60MHz-82MHz高い。VRAM容量もGeForce RTX 5060 Ti 16GBの方が4GB多くなっているのが特徴だ。

VRAMのスペックでは差別化が図られている。メモリバスは192 bit→128 bit、メモリバンド幅も672.0 GB/s→448.0 GB/sとそれぞれダウングレードだ。L2キャッシュ容量も16MB少なくなっている。NVENC及びNVDECは共通だ。接続インターフェースも変わらない。TDPはGeForce RTX 5070の方が70W高い。補助電源はTDPが高い分だけGeForce RTX 5070では強化されている。MSRPはGeForce RTX 5070の方が$120高い。国内販売価格は34,000円の差がある。

GeForce RTX 5060 Ti 16GBの特徴&強み

RTX 4060 Tiから順当に進化を遂げる

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GeForce RTX 5060 Ti 16GBの性能スコアは31,460と、従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 16GBよりも12%程度向上している。スペックがほとんど変わっていないことを考えれば順当だ。8GB版との性能差はほとんどない。それでも高解像度あるいは高画質などGPUメモリ消費量が大きくなる環境においては引き離すこともある。フルHD環境では差がでづらいもののパフォーマンス面で差があるのも事実だ。

2世代前のGeForce RTX 3060 Tiと比べると23%程度高くなっている。正直性能の伸びは鈍化傾向にあり2世代で2倍の性能向上というのは難しい。競合のRadeon RX 7700 XTをかろうじて上回った。大容量VRAM搭載のおかげもあって高解像度だと性能差は大きくなる。上位モデルのGeForce RTX 4070には全く届かず10%弱劣る結果だ。

現行のGeForce RTX 5070との性能差は25%以上と大きく壁があると考えてよい。いくらVRAMが多くても上位モデルを上回ることはないのだ。メインターゲットはGeForce RTX 4060 Ti 16GBと変わらずフルHD環境となる。高設定や高リフレッシュレートも現実的だといえる。タイトルによっては高解像度でのゲームプレイも可能だ。

8GB版から16GB版へと人気が移るか!?

今世代では16GB版のGeForce RTX 5060 Tiに注目が集まっている。その理由の一つにモンハンワイルズの高解像度テクスチャパックでVRAM 16GB以上が推奨されたからだ。このVRAM容量は上位モデルであるGeForce RTX 5070(12GB)を上回る。低価格でより大容量のVRAMを獲得できるのは大きなメリットだ。前世代では明らかに8GB版の人気が高かったが、今世代ではどうなるかは今のところわからない。モンハンワイルズに続いてVRAM消費量の大きいタイトルが増えてくるだろう。将来性を考えればVRAMが多いことはプラスになるはずだ。

省電力性は従来モデルと同様に優秀

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FF14のベンチマークを回している時の消費電力及びアプリケーションを停止した状態でのアイドル時の消費電力をまとめている。GeForce RTX 4060 Ti 16GBよりも性能が高くなっているにも関わらず、最大消費電力は13%低くゲーム平均消費電力も15%低くなっている。アイドリング時の消費電力も半分程度に収まる。もちろんプレイするタイトルによって変わる。一つの参考値としてみていただければ幸いだ。TDPが165Wから180Wへと15W高くなっていることを考えると驚きだ。推奨電源ユニットは550Wから600Wへと引き上げられている。

価格は高めでコスパはイマイチ

製品名 ゲーム性能 VRAM メモリ規格 TDP 価格 コスパ 発売日
RX 9070 41,093 16GB GDDR6 220W 103,800 0.396 2025/03/06
RTX 5070 39,624 12GB GDDR7 250W 118,800 0.334 2025/03/04
RTX 5060 Ti 16GB 31,460 16GB GDDR7 180W 84,800 0.371 2025/04/15
RTX 5060 Ti 8GB 31,402 8GB GDDR7 180W 69,800 0.450 2025/04/15
RTX 4060 Ti 16GB 28,061 16GB GDDR6 165W 販売終了 2023/07/18
RTX 4060 Ti 8GB 28,036 8GB GDDR7 160W 58,800 0.477 2023/05/24

国内販売価格から見たGeForce RTX 5060 Ti 16Gbのコストパフォーマンス指標はGeForce RTX 5060 Ti 8GBに劣る。グラフィックス処理性能がほとんど変わらないにも関わらず15,000円も高いので仕方がない。VRAM容量の多さをどの程度重視するかで評価が変わる。GeForoce RTX 5070と比べるとコストパフォーマンスは悪くない。ここは60番台のモデルの強みだ。DLSS 4.0を必要としていないのであればAda Lovelace世代のGeForce RTX 4060 Ti 8GBがおすすめだ。すでに16GB版の販売は終了しているが、参考までに中古価格は79,980円とGeForce RTX 5060 Ti 16GBとほとんど変わらない。16GB版のGeForce RTX 4060 Tiを購入するぐらいならGeForce RTX 5060 Ti 16GBを選ぶべきだ。次に搭載ゲーミングPCの価格についても見ていく。

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BTOパソコンになるとGeForce RTX 5060 Ti 16Gb搭載モデルは分が悪い。GeForce RTX 5070搭載モデルとの価格差が5,000円~20,000円とそれほど大きくないからだ。これぐらいの価格差であればVRAM容量が多いことを考慮してもGeForce RTX 5060 Ti 16GBを選ぶ理由はない。ミドルクラスのモデルが欲しいなら素直にGeForce RTX 5060 Ti 8GBを選択する方が納得できる。GeForce RTX 5060 Ti 16GB搭載モデルの価格がもう少し下がらないと前世代と同様にGeForce RTX 5060 Ti 8GBの陰に隠れることになりそうだ。

ベンチマーク計測のテスト環境まとめ

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モデル ベンチマーク検証機AMDソケットAM5
CPU Ryzen 7 9800X3D
GPU GeForce RTX 5060 Ti 16GB etc.
メモリ Corsair CMK32GX5M2B5600C36【DDR5-5600 16GB×2】
ストレージ Crucial P5 Plus CT1000P5PSSD8JP 1TB Gen4 NVMe
マザーボード ASUS ROG STRIX X670E-A GAMING WIFI
電源 玄人志向 1200W PLATINUM KRPW-PA1200W/92+

今回のベンチマーク測定のテスト環境をまとめている。CPUは現行最強のゲーミングCPUであるRyzen 7 9800X3Dを選択した。CPUのボトルネックは解消されるはずだ。同性能帯のグラフィックボードをピックアップしているのでぜひ比較していただければと思う。

GeForce RTX 5060 Ti 16GBのベンチマーク一覧(ゲーム)

Black Myth

Black Mythrtx5060ti16gb-blackmyth

Black Mythでのフレームレートを計測している。従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 16GBよりもすべての解像度でおよそ20%程度高くなった。GeForce RTX 5060 Ti 8GBとの性能差はほとんどない。誤差の範囲と考えてよいのではないだろうか。上位モデルであるGeForce RTX 5070と比べるとすべての解像度で30%弱低くなっている。ワンランク上の性能を手に入れたいなら70番台のグラフィックボードは魅力的な選択肢となる。Radeon RX 7700 XTは思ったほどパフォーマンスが伸びずフルHDでも43.0fpsとGeForce RTX 4060よりも低くなってしまった。

Bright Memory

Bright Memoryrtx5060ti16gb-brightmemory

Bright Memoryでのフレームレートを見ていく。従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 16GBと比べるとフルHDで16%、WQHDで6%、4Kで43%高くなっている。特に4K環境での伸びが大きいことがわかる。GeForce RTX 5060 Ti 8GBと比べるとフルHDとWQHDは同じフレームレートだが、4K環境では13%も上回っている。上位のGeForce RTX 5070になるとフルHDで29%、WQHDで33%、4Kで36%も高くなる。GeForce RTX 5060 Ti 16GBならWQHD環境でも快適にゲームを楽しめる。

Dune

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GeForce RTX 4060 Ti 16GBと比べるとフルHDで23%、WQHDで38%、4Kで46%もフレームレートが向上している。GeForce RTX 5060 Ti 8GBとの性能差はないと考えてよいだろう。Radeon RX 7700 XTは強力でGeForce RTX 5060 Ti 16GBよりも24%-36%もフレームレートが高い。NVIDIAのハイクラスであるGeForce RTX 5070と同等以上のパフォーマンスは圧巻だ。Duneをメインに考えているならRadeon RX 7700 XTを候補に入れてもよい。

モンハンワイルズ

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モンハンワイルズでのフレームレートを見ていく。VRAM消費量の多いタイトルで16GB搭載が効いてくる。従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 16GBと比べるとフルHDで11%、WQHDで9%、4Kで14%上回っている。GeForce RTX 5060 Ti 8GBと比べるとフルHDで12%、WQHDで44%、4Kで65%も高い。高解像度になればなるほどその差が大きくなる形だ。現在8GB版のGeForce RTX 4060 Ti 8GBを所有しているならGeForce RTX 5060 Ti 16GBへの買い替えはメリットが大きい。なお、AMD製グラフィックボードとの相性がよくRadeon RX 7700 XTになると最大で36%も高くなる。

FF14 黄金のレガシー

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FF14でのベンチマークを計測した。従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 16GBよりもフルHDで13%、WQHDで19%、4Kで28%高くなっている。8GB版のGeForce RTX 5060 Tiとの性能差はない。Radeon RX 7700 XTと比べるとフルHDでこそ3%低くなっているが、WQHDでは1%高く、4Kでは20%も上回っている。総合的に見ればGeForce RTX 5060 Ti 16GBの方が上だ。

FF15

ff15rtx5060ti16gb-ff15

FF15でもGeForce RTX 5060 Ti 8GBとの差はないといえそうだ。GeForce RTX 4060 Ti 16GBとGeForce RTX 4060 Ti 8GBでも同等といっていいだろう。従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 16GBと比べるとフルHDで22%、WQHDで23%、4Kで27%高くなっている。Radeon RX 7700 XTと比べると6%-12%高い。

Forza Horizon 5

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Forza Horizon 5はVRAM容量の差が顕著に表れるタイトルだ。GeForce RTX 5060 Ti 8GBと比べるとフルHDで9%、WQHDで23%、4Kで32%と大きく上回る。特に高解像度ではその差が大きくなる。VRAM 16GB版なら4K環境でのゲームプレイも現実的だ。Radeon RX 7700 XTと比べても最大で23%もフレームレートが高い。

フォートナイト

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フォートナイトでも高いフレームレートが出ている。従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 16GBよりもフルHDで48%、WQHDで35%、4Kで51%も高い。GeFore RTX 4060 Ti 16GBではフルHDで思ったほど伸びなかった。GeForce RTX 4060 Ti 8GBと比べてもやや数値がおかしいように思う。あくまでも参考値として見て欲しい。GeForce RTX 5060 Ti 16GBは、フルHDとWQHDではGeForce RTX 5070とほとんど変わらない。CPUがボトルネックとなっているのかもしれない。もっともRyzen 7 9800X3Dでの結果なのでフォートナイトでのアッパーと考えてもよいかもしれない。

Cyberpunk 2077

通常

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Cyberpunk 2077は負荷の高いタイトルの一つだ。レイトレーシングOFFかつ設定をウルトラにした場合VRAM 8GB版との差はない。GeForce RTX 4060 Ti 16GBと比べてフルHDで27%、WQHDで35%、4Kで51%も高くなっている。Radeon RX 7700 XTとおおよそ同等のパフォーマンスだ。

アップスケーリング

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アップスケーリングを有効化した際のパフォーマンスを見ていく。DLSS 4.0(マルチフレーム生成)に対応していないモデルではフレーム生成を有効化したスコアを掲載している。GeForce RTX 5060 Ti 8GBと比べるとフルHD及びWQHDではほとんど差がないが、4K環境では明確な差が出ている。なんとGeForce RTX 5060 Ti 16GBの方が81%もフレームレートが高い。VRAM 16GB版を選ぶ理由がここにある。Radeon RX 7700 XTと比べてもフルHDで18%、WQHDで11%、4Kで33%も高くなっている。GeForce RTX 4060 Ti 16GBと比べてもフルHDで81%、WQHDで102%、4Kで108%もフレームレートが高い。マルチフレーム生成がうまく機能している形だ。DLSS 4.0の実力は本物だ。

レイトレーシング

Cyberpunk2077toprtx5060ti16gb-raytracing

レイトレーシング性能を見ていく。ここでもやはりVRAM容量の差が出てくる。GeForce RTX 5060 Ti 8GBと比べてフルHDで5%弱、WQHDで54%、4Kで400%も高い。もっともアップスケーリングを使用しない場合フルHDでぎりぎりプレイできるぐらいだ。GeForce RTX 4060 Ti 16GBと比べるとフルHDで17%、WQHDで19%、4Kで22%も高い。上位のGeForce RTX 5070になるとさらに最大で35%もフレームレートが高くなる。レイトレーシングがメインなら70番台のモデルが魅力的だろう。

レイトレーシング+アップスケーリング

Cyberpunk2077toprtx5060ti16gb-raytracing-dlss40

次にアップスケーリング技術を併用した場合のフレームレートを見ていく。GeForce RTX 5060 Ti 8GBとの性能差は大きく、WQHDでは400%、4Kでは500%もフレームレートが高い。VRAM消費量が高くなる環境に置いて16GB版は優位性がある。DLSS 4.0には対応していないとはいえGeForce RTX 4070 SUPERを大きく上回るパフォーマンスは圧巻だ。なお、VRAM容量が12GBとGeForce RTX 5060 Ti 16GBよりも少ないGeForce RTX 5070はCUDAコアが多いこともあってより高いフレームレートを叩き出している。12GBあればそこまでボトルネックにはならないということだろう。

GeForce RTX 5060 Ti 16GBのベンチマーク一覧(クリエイティブ/温度など)

Blender

GeForce RTX 5060 Ti 16GBblenderrtx5060ti16gb-blender

Blenderのベンチマークスコアは4376.90と従来モデルのGeForce RTX 4060 Ti 16GBよりも15%以上もスコアが高くなっている。monsterとclassroomではそれぞれ10%前後高く、junkshopでは25%も高い。VRAM容量の差はないようでスコアはGeForce RTX 4060 Ti 8GBと同等だ。上位のGeForce RTX 5070になると44%程度スコアが高い。GeForce RTX 5070とGeForce RTX 4070 SUPERがほとんど同じスコアなのは不思議だ。

Handbrake

handbrakertx5060ti16gb-handbrake

動画のエンコードに掛かる時間をまとめている。数値が短い方が処理が速いということを意味する。GeForce RTX 5060 Ti 16GBは、GeForce RTX 4060 Ti 16GBよりも14秒も速く処理が完了する。VRAM 8GB版のGeForce RTX 5060 Tiと比べても2秒だけ短縮されている。Radeon RX 7700 XTはハードウェアエンコードに対応していなかったため除外している。

Premiere Pro

Adobe Premiere Pro CCrtx5060ti16gb-premierepro

動画編集ソフトウェアであるPremiere Proでのパフォーマンスを見ていく。GeForce RTX 4060 Ti 16GBよりも23%高く11,625となる。GeForce RTX 5060 Ti 8GBよりも7%上回っている。Radeon RX 7700 XTは8,610とGeForce RTX 5060 Ti 16GBよりも27%低い結果だ。クリエイティブ作業ではNVIDIA製グラフィックボードが優勢だ。

温度

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温度はしっかりと抑えられている印象だ。GeForce RTX 4060 Ti 16GBよりも最大温度が5.8℃も低い。平均温度も5.3℃低く、アイドル時も6.6℃低くなっている。GEForce RTX 5060 Ti 8GBよりも低くなっている点は驚きだ。

GeForce RTX 5060 Ti 16GB搭載おすすめゲーミングPC

LEVEL-M1P5-R45-SSX(パソコン工房)

LEVEL-M価格:159,800円+送料2,200円
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 16GB
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中

公式サイト

パソコン工房が販売するミニタワーモデルとなる。シンプルなケースデザインが特徴だ。CPUにRyzen 5 4500を搭載することで価格を抑えたモデルだ。6コア12スレッドというスペックを持つ。アーキテクチャがZen 2やや古くゲーム適正がそこまで高いわけではない。現行のZen 5から見れば3世代前となる。60番台とのグラフィックボードのバランスもとりづらくなっているのも事実だ。価格を抑えるためにCPU性能は妥協できるというユーザー向けだ。メモリDDR4-3200 16GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成は平均以上となる。電源ユニットは650W BRONZEだ。

Magnate-G MV-TiW RTX5060Ti 16GB搭載 (ドスパラ)

Magnate-G MTW12th価格:174,980円+送料3,300円
CPU:Core i5-14400F
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 16GB
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:8.5

公式サイト詳細

Core i5-14400F×GeFore RTX 5060 Ti 16GB搭載の鉄板の組み合わせだ。CPUにIntel第14世代の人気モデルであるCore i5-14400Fを搭載している。10コア16スレッドとスペックも高くゲーム以外の用途にもある程度対応できる。グラフィックボードとのバランスもよい。ボトルネックの心配はそこまでいらないだろう。フルHD環境でのゲームプレイを考えているユーザー向けだ。Apex Legendsやフォートナイトなどの用途に適している。メモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeと構成は平均的だ。電源ユニットは650W BRONZEと必要十分といえる。ケースファンのカスタマイズで光るゲーミングPCのできあがりだ。ホワイトカラーのケースデザインがオシャレだ。

NEXTGEAR JG-A7G6T(マウスコンピューター)

nextgear価格:179,800円(送料込)
CPU:Ryzen 7 5700X(水冷)
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 16GB
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS BRONZE
コスパ:9.9

公式サイト詳細

CPUにRyzen 7 5700Xを搭載することで価格をおさることに成功している。CPUクーラーは水冷式で高い冷却性能を持つ。2世代前のCPUだがGeForce RTX 5060 Ti 16GBとの組み合わせならボトルネックの心配はそこまでしなくてもいい。Ryzen 7 7700やRyzen 7 9700Xと比べると劣るもののゲームプレイだけなら悪くないのだ。何よりもこの高コスパを実現しているのはCPUのおかげだと言っても過言ではない。構成もメモリ16GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと平均以上だ。電源ユニットは750W BRONZEを搭載している。

LEVEL-M1A6-R77-SSX(パソコン工房)

LEVEL-M1P5-R45-RLX-WHITE2価格:194,800円 184,800円+送料2,200円
CPU:Ryzen 7 7700
GPU:Geforce RTX 5060 Ti 16GB
メモリ:DDR5 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:10.0

公式サイト詳細"

CPUにZen 4アーキテクチャのRyzen 7 7700を搭載した一台だ。8コア16スレッドというスペックで高いパフォーマンスを発揮する。Ryzen 7 5700Xと比べて大幅に性能が引き上げられていてGeForce RTX 5060 Ti 16GBとのバランスもよい。構成は平凡でDDR5 16GB・SSD 500GB NVMeとなる。電源ユニットは650W BRONZE搭載だ。コスパ指標は10.0と最高評価となっている。通常時でも評価が高い一台で値引きによってさらに評価を上げている。

GALLERIA RM7C-R56T RTX5060Ti 16GB搭載(ドスパラ)

GALLERIA XA7C-R36価格:224,980円+送料3,300円
CPU:Core i7-14700F
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 16GB
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:6.5

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ドスパラの人気ゲーミングブランドGALLERIAの一台だ。CPUにCore i7-14700Fを搭載している。1世代前のCPUだが、20コア28スレッドとスペックが高く幅広い用途に対応できる。Core i5-14400Fと比べるとツーランク上だ。ゲーム以外の用途を考えている方に特におすすめだ。ゲームプレイではフルHD環境がメインとなる。もちろんタイトルによってはWQHDにも対応できるポテンシャルがある。それはCPUのおかげというよりも純粋にGeForce RTX 5060 Ti 16GBの性能ゆえだ。メモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeと構成も平均的といえる。電源ユニットは650W BRONZEだ。

Lightning-G AV-Ti7XW Ryzen7 7800X3D/RTX5060Ti 16GB搭載 (ドスパラ)

Magnate-G MTW12th価格:239,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 7 7800X3D
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 16GB
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中

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ドスパラの高コスパゲーミングブランドLightning-Gシリーズの高性能モデルだ。CPUにゲーミング最強クラスのCPUであるRyzen 7 7800X3Dを搭載している。次世代のRyzen 7 9800X3Dと比べても引けを取らない高いゲーム性能が圧巻だ。Intel製CPUを圧倒している。メモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeと構成は平均的だ。電源ユニットは750W GOLDを搭載している。

G TUNE DG-A7G70(マウスコンピューター)

gtunewhite価格:327,500円(送料込)
CPU:Ryzen 7 9700X(水冷)
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 16GB
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中

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G TUNEブランドのゲーミングPCとなる。ホワイトカラーのPCケースがかっこいい。カスタマイズで赤色LEDに変更できるが、色を変えるだけで+5,500円かかるのでおすすめできない。プレミアム路線ということで性能帯からすると価格は高めだ。Ryzen 7 9700X×GeForce RTX 5060 Ti 16GBを搭載している。CPUクーラーは240mmラジエーター搭載の水冷式だ。過酷な環境でも安心できる。メモリDDR5-5600 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成は充実している。電源ユニットは750W BRONZEだ。無線LAN及びBluetooth対応で実用性も高い。

G-Master Spear X870A(サイコム)

CoolerMaster CM694価格:335,360円+送料2,920円
CPU:Ryzen 7 9700X
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 16GB
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:5.8

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Ryzen 7 9700X×GeForce RTX 5060 Ti 16GB搭載のゲーミングPCだ。これをベースにあなた好みの一台に仕上げよう。サイコムの製品を初期構成のまま購入するユーザーは少ないのではないかと思う。CPU・CPUクーラー・グラフィックボード・マザーボード・電源あたりのカスタマイズを検討してほしい。

GeForce RTX 5060 Ti 16GB搭載のゲーミングPC一覧

製品名 価格 CPU GPU メモリ SSD 電源
GALLERIA RM7C-R56T RTX5060Ti 16GB搭載 224,980 i7-14700F RTX5060Ti 16GB 16GB 500GB 650W(B)
Magnate-G MV-TiW 174,980 i5-14400F RTX5060Ti 16GB 16GB 500GB 650W(B)
Lightning-G AV-Ti7W 7 7700/RTX5060Ti 16GB 184,980 7 7700 RTX5060Ti 16GB 16GB 500GB 650W(B)
NEXTGEAR JG-A7G6T 179,800 7 5700X RTX5060Ti 16GB 16GB 1TB 750W(B)
LEVEL-M1A6-R77-SSX 184,800 7 7700 RTX5060Ti 16GB 16GB 500GB 650W(B)
G-Master Spear X870A 335,830 7 9700X RTX5060Ti 16GB 32GB 1TB 750W(G)

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