ドスパラが販売するGALLERIA XL7R-R56-6Aのレビューを行った。2025年5月に発売された新しいモデルとなる。CPUにはRyzen AI 7 350を、グラフィックボードにはGeForce RTX 5060 Mobileを搭載している。モバイル向けモデルとしてゲーム性能は高く快適にゲームを楽しめる。WQXGA(2,560×1,600)解像度モニター搭載でゲームに没頭しやすいモデルだといえる。
- 長所
-
- 現行のRTX 5060 Mobile搭載
- 省電力性に長けている
- キーボードが熱くなりづらい
- Copilot+ PCの要件を満たす
- 高解像度でのゲームプレイに対応できる
- 短所
-
- RTX 5060 Mobile搭載モデルとしては高価
- CPU性能はそこまで高くない
- こんな方におすすめ
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- 高解像度でのゲームプレイも試したい方
- AIに興味のある方
- 持ち運ぶ機会が多い方
GALLERIA XL7R-R56-6Aのスペック
メーカー | ドスパラ |
---|---|
ブランド名 | GALLERIA(ガレリア) |
製品名 | GALLERIA XL7R-R56-6A |
液晶サイズ | 16.0インチ 144Hz |
解像度 | WQXGA(2,560×1,600) |
価格 | 279,980円(税込) |
CPU | Ryzen AI 7 350 |
グラボ | GeForce RTX 5060 Mobile |
メモリ | DDR5-5600 16GB |
SSD | 1TB Gen4 NVMe |
電源 | 180W ACアダプター |
重さ | 約2.10kg |
バッテリー駆動時間 | 約6.7時間(動画再生時) |
発売日 | 2025年5月16日 |
評価 | ・コスパ 6.6 ・ショップ評価 9.9 |
GALLERIA RL7C-R55-5Nのカスタマイズを評価
パーツ | おすすめ度 | 詳細 |
---|---|---|
OS | 変更なし | |
オフィスソフト | 変更なし | |
リカバリーメディア | 変更なし | |
セキュリティソフト | 変更なし | |
メモリ | 32GB (16GBx2) (DDR5-5600 SO-DIMM) +14,000円 | |
SSD (M.2) | 2TB SSD (NVMe Gen4) +11,000円 | |
情報漏洩監視ソフト | 変更なし | |
サービス | セーフティサービス 月額980円 | |
延長保証 | 3年保証(通常1年+延長2年)+27,998円 |
黄色のマーカーは一般的なBTOノートパソコンで人気のカスタマイズを示す。カスタマイズの候補としてはメモリ・SSD・セーフティサービス・延長保証が挙げられる。予算に応じて検討するとよいだろう。持ち運ぶ機会が多い方はセーフティサービスや延長保証への加入を検討しよう。セーフティサービスに加入すると落下や水漏れなどによる物理破損もカバーされる。月額980円なので年間で11,760円掛かるが加入する価値はある。デスクトップパソコンよりも延長保証の重要度は高い。
GALLERIA XL7R-R56-6Aの特徴&注意点
WQXGAディスプレイを搭載している
高解像度モニターを搭載しているのは大きな強みだ。環境に合わせて解像度を変更することもできる。WQXGA(2560×1600)対応でRPGゲームなどのプレイにもおすすめだ。ミドルクラスのモデルでWQHDに対応しているモデルは希少性がある。高解像度になるとフレームレートは低くなってしまうが、キレイなグラフィックスのおかげでゲームに没入しやすくなる。もちろんビジネス用途にも活用しやすい。エクセルやワードなどのアプリケーションも効率的に使用できるはずだ。
RTX 5060 Mobile搭載でゲーム性能は高い
GALLERIA XL7R-R56-6Aは、GPUにBlackwell世代のGeForce RTX 5060 Mobileを搭載したモデルだ。ゲーム性能スコアは22,447と高い。モバイル向けモデルとしては従来モデルのGeForce RTX 4070 MobileやGeForce RTX 3080 Mobileが近い。従来モデルのGeForce RTX 4060 Mobileよりも10%以上性能が向上している。タイトルによっては高リフレッシュレートや高解像度にも対応できるポテンシャルを持つ。マルチフレーム生成に対応しているのもポイントだ。DLSS 4.0対応タイトルならGeForce RTX 40シリーズよりもフレームレートが出しやすい。
システム情報によると最大グラフィックスパワーは105Wで、グラフィックスブーストクロックは2385Hzと高めに設定されている。それだけ高いグラフィックス処理性能を発揮できるということだ。
CPU性能は従来モデルと同等に留まる
搭載されているCPUはRyzen AI 7 350だ。8コア16スレッドと高いスペックを誇る。旧世代であるZen 4アーキテクチャ採用のRyzen 7 8845HSやRyzen 7 7840HSと同等だ。Intel製CPUだとCore Ultra 9 185HやCore Ultra 7 155Hが近い。GeForce RTX 5060 Mobileとの組み合わせでもフォートナイトなど負荷の軽めのタイトルにおいてボトルネックが生じることがある。それでもゲームプレイにおいて大きな問題があるわけではない。
Ryzen AI 7 350は、製品名の”AI”が示す通り、高いAI性能(50TOPS)を持っている。Microsoft社が提唱するCopilot+ PC要件を満たしていてゲーム以外の用途にも最適だ。対応アプリ使用時にAIが処理を補完して負担を軽減してくれる。例えば、AIチャットツール、WEBページの要約、画像生成、プログラミングコード生成などに活用できる。
Copilotボタンがキーボードの下側に配置されている。ワンクリックでCopilotを起動できるのはメリットだろう。
ストレージ1TBと大容量
ストレージ容量が1TBと大容量なのは強みとなる。ベンチマーク測定のためにいくつかのゲームを保存したら空き容量は451GBまで減ってしまった。そもそも1TBでも1000GB全部を使用できるわけではなく、上記画像のように930GBしか利用できないのだ。当然これが500GBのモデルだとさらに少なくなる。Forza Horizon 5・モンハンワイルズ・Cyberpunk 2077など容量の多いタイトルをいくつかプレイしたいなら1TBを最低基準に考えるとよい。
熱を持ちづらい設計となっている
ゲームプレイ時でもそこまでキーボードが熱くならず快適にゲームがプレイ可能だ。アイドル時よりも2.1℃高いだけに留まる。ゲームをプレイしていて熱いと感じることはない。手汗も気にならないのはありがたい。
アイドル時は31.8℃とさらに低くなる。
参考
参考までにCore i7-14650HX×GeForce RTX 5050 Mobile搭載の「GALLERIA-RL7C-R55-5N」の場合は40.6℃まで温度が上がる。キーボードに手を置くと熱さを感じるほどだ。
ファンの音は大きい
ベンチマークのテスト環境
製品名 | ジャンル | CPU | GPU | メモリ |
---|---|---|---|---|
G TUNE H6-I9G7TBK-C | ノート | 9 275HX | RTX5070Ti | 32GB |
GALLERIA XL7R-R56-6A | ノート | AI 7 350 | RTX5060 | 16GB |
i5-14400×RTX 5050 | デスク | i5-14400 | RTX5050 | 32GB |
7 5700X×RTX 5050 | デスク | 7 5700X | RTX5050 | 32GB |
GALLERIA RL7C-R55-5N | ノート | i7-14650HX | RTX5050 | 16GB |
今回ベンチマークを行ったのは上記5つの機種だ。ゲーミングノートPCは今でも販売されているモデルとなる。デスクトップパソコンはベンチマーク機での検証だ。
GALLERIA XL7R-R56-6Aのベンチマーク計測【ゲーム】
FF14
製品名 | フルHD | WQHD |
---|---|---|
G TUNE H6-I9G7TBK-C | 152.9 | 114.1 |
GALLERIA XL7R-R56-6A | 108.9 | 81.0 |
i5-14400×RTX 5050 | 108.9 | 71.2 |
7 5700X×RTX 5050 | 108.2 | 71.0 |
GALLERIA RL7C-R55-5N | 104.2 | – |
フルHD環境(最高品質)で108.9fps、WQHD管渠うで81.0fpsと十分なフレームレートが出ている。Core i5-14400×GeForce RTX 5050との組み合わせと同等以上だ。設定を下げればもう少しフレームレートをあげられる。
フォートナイト(DirectX12)
製品名 | 低 | 中 | 最高 |
---|---|---|---|
G TUNE H6-I9G7TBK-C | 226.0 | 178.0 | 89.0 |
GALLERIA RL7C-R55-5N | 172.0 | 146.0 | 74.0 |
i5-14400×RTX 5050 | 168.0 | 127.0 | 90.0 |
GALLERIA XL7R-R56-6A | 135.0 | 126.0 | 67.0 |
7 5700X×RTX 5050 | 132.0 | 107.0 | 72.0 |
低設定で135.0fps、中設定で126.0fps、最高設定で67.0fpsとなる。Core i7-14650HX×GeForce RTX 5050 Mobile搭載の「GALLERIA RL7C-R55-5N」と比べて10%-20%もフレームレートが劣ってしまう。ここはCPU性能の差が顕著に現れている形だ。
モンハンワイルズ
製品名 | フルHD(中) | フルHD(高) | WQHD(中) |
---|---|---|---|
G TUNE H6-I9G7TBK-C | 187.95 | 171.64 | 157.55 |
GALLERIA XL7R-R56-6A | 134.93 | 121.02 | 104.66(2560×1600) |
GALLERIA RL7C-R55-5N | 122.50 | 106.97 | – |
i5-14400×RTX 5050 | 86.73 | 76.40 | 75.18 |
7 5700X×RTX 5050 | 83.78 | 74.26 | 53.51 |
負荷の高いモンハンワイルズでも十分対応できる。フルHD(中設定)で134.93fps、高設定でも121.02fpsと高いフレームレートが出ている。WQXGAでも設定を落とせば104.66fpsが出る。GeForce RTX 5050 Mobile搭載のGALLERIA RL7C-R55-5Nと比べると10%程度フレームレートが高くなっている。デスクトップ向けのGeForce RTX 5050と比べると大幅にパフォーマンスが上回っている。参考までにGeForce RTX 5060 Ti 16GB搭載モデル並だ。
Forza Horizon 5
製品名 | FHD×中 | フルHD×最高 | WQHD×最高 |
---|---|---|---|
G TUNE H6-I9G7TBK-C | 320.4 | 169.4 | 141.2 |
i5-14400×RTX 5050 | – | 131.8 | 81.1 |
GALLERIA XL7R-R56-6A | 254.7 | 119.7 | 84.9(2560×1600) |
GALLERIA RL7C-R55-5N | 183.1 | 98.0 | – |
7 5700X×RTX 5050 | – | 87.7 | 69.6 |
Forza Horizon 5でもフルHD(中設定)なら254.7fps、最高設定でも119.7fpsと高いフレームレートが出る。WQXGA(2560×1600)でも84.9fpsと十分ゲームを楽しめる水準だ。ゲーミングノートPCでもオープンワールドのレースゲームを思いっきり楽しめる。デスクトップ向けのGeForce RTX 5050搭載モデルと比べても見劣りしない。
Cyberpunk 2077
製品名 | 通常 | 通常+DLSS 4.0 | レイトレ | レイトレ+DLSS 4.0 |
---|---|---|---|---|
G TUNE H6-I9G7TBK-C | 122.50 | 394.77 | 51.92 | 279.71 |
GALLERIA XL7R-R56-6A | 83.01 | 274.62 | 36.00 | 207.96 |
GALLERIA RL7C-R55-5N | 71.49 | 245.66 | 29.88 | 186.53 |
i5-14400×RTX 5050 | 81.17 | 270.44 | 32.17 | 204.11 |
7 5700X×RTX 5050 | 79.75 | 265.15 | 31.17 | 182.72 |
重量級タイトルであるCyberpunk 2077でも通常時83.01fpsと高いフレームレートが出る。DLSS 4.0の有効化で3倍以上の274.62fpsと驚異的な数値だ。これならゲーミングノートPCでもゲームに没頭できる。ここでは記載していないが、WQXGA環境だと通常時46.65fps、DLSS 4.0有効化時175.56fpsとなる。高解像度でも問題なくプレイ可能だ。レイトレーシングもDLSS 4.0を活用sるえば207.96fpsと高いフレームレートが出る。Cyberpunk 2077ではデスクトップ向けのGeForce RTX 5050搭載モデルを上回るフレームレートが出ている。
GALLERIA RL7C-R55-5Nのベンチマーク計測【その他】
Cinebench R23
マルチコアは16,457、シングルコアは1,976だ。Ryzen 7 7840HSと比べるとマルチコアは2%低いが、シングルコアは10%以上高くなっている。Intel第13世代のCore i7-13700Hや次世代のCore Ultra 7 155Hが近い性能を有している。
Cinebench 2024
最新のレンダリングベンチマークソフトであるCinebench 2024ではマルチコアが878で、シングルコアが116となる。やはりシングルコア性能が高いことがわかる。シングルコアだけでいえばIntel第14世代のハイエンドモデルであるCore i7-14650HXと同等だ。マルチコア性能はRyzen 7 8845HSCore i7-13700Hが近い。
消費電力
製品名 | ゲームプレイ時 | アイドル時 |
---|---|---|
GALLERIA XL7R-R56-6A | 158.0 | 29.1 |
GALLERIA RL7C-R55-5N | 170.0 | 31.9 |
i5-14400×RTX 5050 | 226.0 | 48.6 |
7 5700X×RTX 5050 | 233.0 | 50.6 |
G TUNE H6-I9G7TBK-C | 286.0 | 45.3 |
消費電力の低さは強みだ。アイドル時とFF14(フルHD×最高品質)でのベンチマーク計測時の平均消費電力をまとめている。アイドル時も29.1Wと消費電力が抑えられていることがわかる。ゲームプレイ時も158Wと低い。GeForce RTX 5050 Mobile搭載のGALLERIA RL7C-R55-5Nよりも低いのは驚きだ。
他社製ゲーミングノートPCと比較
メーカー | ドスパラ | マウスコンピューター |
---|---|---|
ブランド名 | GALLERIA | G TUNE |
イメージ | ![]() |
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製品名 | GALLERIA XL7R-R56-6A | G TUNE H6-A9G60BK-C |
価格 | 279,980円 | 239,800円 |
送料 | 3,300円 | 無料 |
液晶サイズ | 16.0インチ240Hz | 16.0インチ300Hz |
解像度 | WQXGA(2560×1600) | WQXGA(2560×1600) |
重量 | 約2.10kg | 約2.31kg |
バッテリー駆動時間 (動画再生時) |
約6.7時間 | 測定中 |
CPU | Ryzen AI 7 350 (8コア16スレッド) |
Ryzen 9 8945HX (16コア32スレッド) |
GPU | RTX 5060 Mobile | RTX 5060 Mobile |
メモリ | DDR5-5600 16GB | DDR5-5200 16GB |
SSD | 1TB Gen4 NVMe | 500GB Gen4 NVMe |
電源 | 180W ACアダプター | 240W ACアダプター |
基本保証 (延長) |
1年間 (最長5年間) |
3年間 (-) |
電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 |
同等のモデルを探すのが難しかったので、GeForce RTX 5060 Mobile搭載モデルで価格の近いモデルをピックアップした。マウスコンピューターの「G TUNE H6-A9G60BK-C」だ。価格差は40,180円でG TUNE H6-A9G60BK-Cの方が安い。送料が無料なので実質の価格差は43,480円まで広がる。
G TUNE H6-A9G60BK-Cは、16.0インチWQXGAディスプレイ搭載だ。300Hz対応でより高性能といえる。本体重量は約2.31kgでおよそ10%重い。CPUにはハイエンドのRyzen 9 8945HXを搭載している。前世代のZen 4(Dragon Range)アーキテクチャのモデルながら16コア32スレッドとスペックが高く圧倒している。メモリ規格はDDR5-5200だ。SSD容量は半減だ。
電源アダプターは240W ACアダプターと大容量のモデルが付属となっている。これはCPU性能の差だろう。マウスコンピューターは保証期間が3年間と長いのもメリットだ。ドスパラで3年保証に加入するには+10%(27,998円)の費用負担が発生する。コストパフォーマンス的にはG TUNE H6-A9G60BK-Cが有利だ。GALLERIA XL7R-R56-6Aはまだ価格が下がる余地がありそうだ。
GALLERIA XL7R-R56-6Aの本体レビュー
正面
デザイン性の高いゲーミングノートPCだ。本体サイズのコンパクトさが際立つ。液晶部分もベゼル(縁)が小さくゲームに没頭しやすい。
2018年頃のゲーミングノートPCはベゼルの大きさがきになる。狭額縁デザインは大きく進化した部分だ。
天板
天板部分にはGALLERIAのロゴと文字が刻印されている。高級感のあるデザインだ。
手前
電源ランプなどが配置されている。この角度から見ると本体の薄さがわかるのではないかと思う。
右側面
本体右側面にはUSB 4 Gen3×2 Type-C×2、USB 3.2 Gen2 Type-A×1、電源入力端子が配置されている。USB 4 Gen3×2 Type-Cはどちらも映像出力(DisplayPort 2.1)をサポートしている。
左側面
左側面にはセキュリティスロット、microSDカードリーダー、USB 3.2 Gen1 Type-A、音声出入力端子が配置されている。
奥側
背面には優先LAN端子とHDMI 2.1 Type-Aが配置されている。
裏側
本体の裏側には大きめの通気口が設けられている。
キーボード
デスクトップ用のキーボードと比べても違和感を感じづらい。キーの配置も自然な印象を受ける。
ACアダプター
比較的コンパクトなACアダプターが付属となる。持ち運びも億劫にはならないはずだ。
ACアダプター比較
左が一般的なノートパソコンの電源アダプターでそれと比べると少し大きい。
管理人による総評

2025年5月発売の新しいゲーミングノートPCだ。Ryzen AI 7 350×GeForce RTX 5060 Mobile搭載のミドルクラスのモデルとなる。16.0インチWQXGAディスプレイ搭載でこのモニターを活かせる性能を持っている。アップスケーリングを活用すれば高いフレームレートを実現できる。構成はメモリDDR5-5600 16GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も抜群だ。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
279,980円 | Ryzen AI 7 350 | RTX5060 |
メモリ | SSD | 液晶 |
DDR5 16GB | 1TB | 16.0インチ |