
エスケープフロムダッコフ(Escape From Duckov)の推奨スペックを検証していく。2025年10月16日に登場したばかりの最新作だ。見下ろし型のサバイバルシューターで、遊びやすいゲーム性から注目を集めている。比較的カジュアルに遊べることから、コアなゲーマーではなくても気軽にプレイできるのが特徴だ。推奨モデルを知りたい方は「エスケープフロムダッコフ向けおすすめのゲーミングPC」を参考にして欲しい。エスケープフロムタルコフ(Escape From Tarkov)に似たゲームタイトルとシステムを持っていることに気づいた方も多いだろう。タルコフのPvE版を遊びやすくしたゲームというのがしっくりくる。
エスケープフロムダッコフの必要&推奨環境
| 徹底解剖推奨環境 | 最低環境 | 推奨環境 | |
|---|---|---|---|
| OS | Windows 11 | Windows 10 | Windows 10 |
| CPU | Ryzen 7 5700X以上 | intel Core i7-9700 AMD Ryzen 5 5600 |
intel Core i7-9700 AMD Ryzen 7 5700 |
| GPU | Radeon RX 7600以上 | NVIDIA GeForce GTX 1060 AMD Radeon RX 6500 XT |
NVIDIA GeForce GTX 2060 AMD Radeon RX 6600 |
| メモリ | 16GB | 8GB | 16GB |
徹底解剖推奨スペックは公式発表のスペックを現在販売されているモデルに置き換えつつ少し余裕を持たせている。今後のアップデート内容によっては要求スペックが高まる可能性はある。それでも、ゲームシステム的に大幅な向上はないと見ている。見下ろし型のゲームは負荷が高まりにくい傾向にあり、そこまで高いスペックでなくても長く遊べるゲームだ。スペック選びはミドルクラスを基準にしておけば問題ないだろう。CPUはRyzen 7 5700X以上、グラフィックボードはRadeon RX 7600以上あればよさそうだ。
エスケープフロムダッコフの推奨環境の考察
エスケープフロムダッコフはそれほど要求スペックの高いタイトルではない。3Dの見下ろし型のゲームは負荷が軽いのだ。いかに作り込まれていても視点移動を想定したグラフィックを作り込まなくてよいことがその要因として挙げられる。また、シングルプレイヤーのゲームでは、他のプレイヤーの影や移動などが影響しないため、大きな負荷がかかりにくい。今後のアップデートでも大きく負荷は変わらないと考えてよさそうだ。
もちろん、ゲームシステムはEscape From Tarkovをベースにしているため、現在のシングルプレイヤーからマルチプレイモードが登場する可能性は否定できない。ただし、ゲーム設計的に、そのままマルチプレイヤーモードを追加するのは難しいようにも思う。そういった対人モードが登場するとすれば、限定的な空間で戦うバトルロイヤルのような形になるのではないだろうか。
結果的に負荷はそこまで高くならず、徹底解剖推奨スペックで対応できる範囲だと考えている。ゲーム自体はRPGのように、クエストをこなして拠点を拡張していくものだ。サバイバルシューターというゲームジャンルではあっても、明確な目標のあるアクションゲームやアクションRPGに近い。ステージ攻略型のゲームの特性をもっており、広大なフィールドで派手なエフェクトが発生することはない。
突然大きな負荷が生じるようなことはなく、ゲームスペックを気にしなくてよいゲームとも言える。気になるのは拠点のアップグレードだ。オブジェクトが増えることでCPUにかかる負荷が大きくなる可能性がある。もっとも、拠点が重く感じてもゲーム進行に問題はない。探索フィールドや戦闘中に負荷がかからない限り、支障をきたさず進行できる。
CPUとグラフィックボードに関しては、公式発表の推奨スペックでも困ることはない。メモリ容量だけは意識しておく必要がある。公式発表の推奨スペックで、メモリ容量は16GBとなっている。負荷の高いゲームで16GBは珍しくないが、比較的ライトなゲームで16GBが求められるのは珍しい。メモリを要するゲームは、他のアプリケーションとの兼ね合いからクラッシュしやすい傾向にある。簡単に言えばメモリ不足になるということだ。
エスケープフロムダッコフは黙々と物資を集めるゲーム性であるため、動画視聴や通話をしながらのプレイする方も多いはずだ。メモリ容量が16GB未満である場合は設定を大きく下げる必要がある。CPUやグラフィックボードの性能は十分でも、メモリ容量が不足すると突然ゲームがクラッシュしてしまう可能性がある。別のアプリケーションを複数起動するなら16GBを超えるメモリ容量があると安心だ。
このように、エスケープフロムダッコフは要求スペックが大きく変わるとは考えにくく、性能を選ぶ基準はわかりやすい。その反面、メモリ容量は16GBを最低限に考えなければならない。BTOパソコンの多くは標準で16GB搭載だが、少し昔のパソコンを使用していると8GBであることも多い。
Steamでのメモリ16GB未満の使用率(Steam, 2025)は12.19%だ。16GB以上が主流になった今でも、10%を超えるユーザーが16GB未満の環境でプレイしている。エスケープフロムダッコフの公式発表の必要スペックはメモリ8GBなので、設定を下げれば対応は可能だ。ただ、CPUとグラフィックボードの性能に余裕があっても設定を下げなければならないのは理想とは遠いように感じる。
エスケープフロムダッコフ概要
物資集めが楽しい見下ろし型シューター

エスケープフロムダッコフは2025年10月16日に登場したゲームだ。アヒルを主人公にしたかわいいカジュアルな見下ろし型シューターだ。アバターも意外と細かく設定できるので、着せ替え要素も楽しめそうだ。殺伐としたゲームになるはずが、キャラクターの愛らしさからコミカルに見える。WASDで移動するため、同じ見下ろし型のLeague of Legendsよりも操作にクセがない。
ベースとなったエスケープフロムタルコフをプレイしていた方やPCゲームに慣れた方には馴染みやすいはずだ。エスケープフロムダッコフが人気になった理由は遊びやすさにある。目的が常にはっきりしていることから、何をすればよいかわからないという状態に陥りにくい。見やすいグラフィックや愛らしいキャラクターも相まって、心理的な重圧を感じる場面がない。シンプルなゲーム性でありながらも、銃撃戦では遮蔽物を利用したり、相手の立ち回りを考えたりとプレイヤースキルも求められる。
FPSのように優れたAIMや立ち回りが必要なわけではなく、相手がどう動くのか簡単に考える程度でよい。フィールド上に散らばるオブジェクトから物資を回収し、クエストや拡張に必要なものを集める。そして脱出地点から脱出して拠点に戻る。基本的にこの繰り返した。最近ではルーティーン系と呼ばれ、ローグライクに近いジャンルにカテゴライズされるゲームシステムだ。
そして持ち帰った武器や装備を探索フィールドに持ち込むことで、敵より優位な武器で戦える。単純に生きて帰るだけではないところにエスケープフロムダッコフの魅力が詰まっている。じっくり探索を繰り返しながら、武器を徐々に強化して優位を築けるようになる。途中で倒れてしまうと所持していたアイテムや装備はすべてドロップしてしまうが、ドロップした場所に行けば拾うことができる。ただし、拾えるのは直近のドロップだけだ。
拾いに向かう途中で倒れてしまうと、その場所のドロップしか拾えなくなる。回収に向かう時は細心の注意を払おう。タルコフにPvEモードが登場し、話題を集めて人気が頂点に達した。その状態をカジュアルに楽しめるようになったのがエスケープフロムダッコフだ。物資を集めて、武器を強化して、敵をなぎ倒す快感を得られる。誰かと競うことなく自分のペースで、自分の責任で楽しめる。エスケープフロムダッコフはタルコフにはなかったカジュアルさを活かしたゲームで、似て非なるものだ。
多くのModが可能性を広げる
登場間もないながらもすでに多くのModが登場している。アイテムの価格を常に表示するものから、プレイヤーを強化するチート系まで幅広い。また、ゲームの可能性を広げられるマルチプレイヤーを実現するようなModまで存在しているようだ。Modの使用で難易度などを調整できることは、長くゲームをプレイする上で重要な要素だ。違ったシステムを導入したり、面倒な行動を自動化したり、快適にゲームを進行しやすくなる。
また、ゲームに飽きにくくなるのもポイントと言えるだろう。Minecraftは自由度の高さをModで更に広げ、今の人気を不動のものとした。エスケープフロムダッコフもゲームの特性をうまく活かせば、長寿の人気ゲームとなっていくだろう。エスケープフロムダッコフは、難易度を5つのレベルから選択できる。
ベリーイージーなら戦闘よりも拠点拡張のシミュレーション要素を強くして楽しみたい方に適している。エクストリームは受けるダメージが1.5倍になり、ドロップの回収ができなくなるなど何度が跳ね上がる。この枠の中に、Modを導入することで更に高い難易度を実現することも、より簡単にゲームを進行することもできるようになる。
すでにマルチプレイヤーを意識したModも登場していることから、エスケープフロムダッコフの持つ可能性はModにより大きく広がっている。単純な見下ろし型シューターに留まらず、多くのゲーマーを魅了するコンテンツが生まれるかもしれない。バトロワが人気のフォートナイトも、バトロワ以外の様々なモードが用意されている。
もしかするとエスケープフロムダッコフも、ひとつのプラットフォームになっていくかもしれない。登場したばかりのカジュアルなゲームにModがこれほど早く登場するとは予想もしていなかった。筆者がエスケープフロムダッコフに対して抱いていた懸念点は、コンテンツが終わってしまうことだ。最終盤になってやることがなくなり、そのままプレイを辞めてしまうと徐々に人口は少なくなっていく。
MMORPGではよくあることで、次の大型アップデートまでプレイヤー数が激減してしまう現象だ。それを繰り返すことで、徐々にアクティブプレイヤーは減りサービス終了となる。エスケープフロムダッコフは、目的がはっきりしているだけに、ゲームクリアまでが早いように感じていた。Modはコンテンツを拡充させると同時に、新しい楽しみを生み出せる要素だ。Modの存在が唯一の懸念点を払拭したように思う。
PCゲーム初心者にもおすすめ

遊びやすいカジュアルなゲームで初心者にもおすすめできる。元々タルコフをベースにしていることで、戦闘面や戦略面はシンプルながらよくできている。FPSやTPSに慣れた方が遊びやすいように、エスケープフロムダッコフを遊ぶことで、その他のPCゲームにも対応しやすくなるように感じる。探索ゲームの要素を持ち、サバイバルシューターの要素も持ち合わせている。現在人気のゲームジャンルに共通する部分が多い。
言い換えれば、人気ゲームの要素を併せ持つからこそ遊ばれている。主流のPCゲームとはどういったものかを体験できるゲームだ。また、シングルプレイヤーということで、他のプレイヤーに対して配慮する必要もない。自分なりの楽しみ方ができる。他のプレイヤーとコミュニケーションを取るのが苦手でも、エスケープフロムダッコフなら気楽に遊べる。
一人黙々と作業が好きな方はもちろん、戦闘を楽しみたい方もスペックを気にせず楽しめる。カジュアルで遊びやすくPCゲーム初心者の方にこそ慣れる意味でも遊んでほしいゲームだ。上級者の方にも遊びやすいのは間違いない。普段ボイスチャットでやり取りをしているゲーマーにも、癒しのゲームとなってくれるはずだ。FPSやTPSは様々なことを同時に行わなければならない。
移動しながらAIMを敵が潜んでいそうな場所に合わせつつ、時にはジャンプとしゃがみを駆使し、自分の手足を動かすような繊細な操作が求められる。エスケープフロムダッコフは、エクストリームでもない限りそこまでシビアにプレイしなくていい。アバウトにプレイしつつ、ときにはよそ見をしても大きな問題にはならないだろう。
激しい操作や戦闘を主とするゲームが話題になる中、戦闘要素もありつつ少し距離を置いたエスケープフロムダッコフのようなゲームに注目が集まるのはうれしい。こうったゲームはいくつストックしていても困らない。腕が鈍ることもないのでシミュレーションゲームの感覚で試してほしい。
エスケープフロムダッコフ向けおすすめのゲーミングPC
Lightning-G AT5W Ryzen5 4500搭載 (発光非対応モデル) (ドスパラ)
価格:89,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:GeForce RTX 3050 6GB
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:550W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットA520
コスパ:10.0
Lightning-G AT5Wは送料込みでも100,000円以内で購入できる。ゲーミングPC全体でも最安値クラスで、セール・キャンペーンでもない限り、Lightning-G AT5Wより安価なモデルを見かけることはない。公式発表の推奨スペックは満たせているが、徹底解剖の推奨スペックは満たせない。ゲーム的にそれほど負荷の高いものではないため、エスケープフロムダッコフをメインに考えるなら悪くない。他のゲームをプレイする可能性を考慮するなら、対応できるか確認してから判断してほしい。
Lightning-G AT7XRW Ryzen7 5700X搭載 (発光非対応モデル)(ドスパラ)
価格:114,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 7 5700X
GPU:Radeon RX 7600
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:550W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットA520
コスパ:10.0
Lightning-G AT7XRWは、徹底解剖の推奨環境を満たす性能を有している。選びやすい価格と扱いやすい性能で、エントリークラスとしてもおすすめだ。エスケープフロムダッコフがここからアップデートを繰り返しても対応できる。本格的に遊び尽くすならLightning-G AT7XRWを候補に入れたい。他のゲームにもそれなりに対応可能で、汎用性の高いモデルとしても評価したい。何よりコストパフォーマンスの評価が高いので、初めてゲーミングPCを購入する方にもおすすめだ。
NEXTGEAR JG-A7G60(マウスコンピューター)
価格:149,800円+送料無料
CPU:Ryzen 7 5700X
GPU:GeForce RTX 5060
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe Gen4
電源:750W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットA520
コスパ:9.0
NEXTGEAR JG-A7G60は、徹底解剖の推奨環境を大きく上回るゲーム性能がある。マルチプレイに対応したときにも対応できる性能だ。エスケープフロムダッコフを長く遊ぶなら、ミドルクラスの王道とも言えるモデルを候補に入れておきたい。大きな負荷のかからないゲームであっても、1年後・2年後になると負荷が大きく変わってしまうものだ。現段階のスペックに合わせるのではなく、将来的なスペックを視野に入れた選択が長い安心につながっていく。このタイトルだけに焦点を合わせるならNEXTGEAR JG-A7G60を上限に考えてもよさそうだ。
参照外部サイト
- Steamハードウェア&ソフトウェア 調査: May 2025(Steam, 2025)










