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ゲーミングPCにおけるOSの選び方や、各OSの特徴について詳しく解説していく。Windows 10やWindows 8など過去のOSを使っていて、最新環境へアップグレードするべきか悩んでいる方はぜひ参考にしてほしい。すでにWindows 10のサポートは終了しているため、これから新品のゲーミングPCを購入する場合は、必然的にWindows 11を選択することになる。

結論:Windows 11を選ぶのが無難

これからゲーミングPCを購入する方は、Windows 11を選べば間違いない。そもそも新品のBTOパソコンでは、すでにWindows 10を選択することはできない。中古ゲーミングPCではWindows 10搭載モデルが販売されていることもあるが、CPUなどのパーツが要件を満たしているなら、新品同様にWindows 11へアップデートして運用するのがベストだ。

ゲーミングPCにおけるベストOSはWindows 11

結論から言うと、現在のゲーミングPCにおけるOSの最適解はWindows 11だ。ゲーム側の最適化も完全に進み、最新タイトルも極めて安定してプレイできる。セキュリティの堅牢さや最新ハードウェアへの最適化を考慮しても、Windows 11一択と言っていいだろう。すでにWindows 11以前のOSはすべてサポートが終了しているため、新品で購入するなら選択肢は必然的にWindows 11となる。

注意すべきは、中古ゲーミングPCを購入する場合だ。店頭やネットショップでは、まだWindows 10を搭載したモデルが多く流通しているからだ。ただし、Windows 10搭載モデルであっても、CPUがAMDのRyzen 2000シリーズ以降、またはIntel第8世代以降であればWindows 11へ無償アップグレードができる。この動作要件を満たせない古いモデル(Intel第7世代以前など)の場合は、サポート終了によるリスクを覚悟の上で選ぶ必要があるため、基本的にはおすすめしない。

なお、Windows 11で導入された「VBS(Virtualization-Based Security:仮想化ベースのセキュリティ)」と呼ばれる機能の影響で、ゲーミング性能が最大28%低下するという報告(tom’s HARDWARE, 2021)がリリース当時に話題になった。TECHSPOTのベンチマーク(TECHSPOT, 2021)でも同様の傾向が見られている。現在ではCPU側のハードウェア対応が進みパフォーマンスへの影響は僅か(数%程度)になっているが、1fpsでもフレームレートを稼ぎたい競技性の高いFPSゲームなどをプレイする場合は、念のためVBSを無効化しておくのも手だ。

BTOパソコンなど、Windows 11がプリインストールされたモデルではこのVBSが最初から有効化されている。もしスペックの割にフレームレートが伸びないと感じたら、無効化を試してみよう。設定は簡単だ。Windowsセキュリティアプリの”デバイスセキュリティ”から”コア分離”の”コア分離の詳細設定”をクリックし、”メモリ整合性”の項目をOFFにしてPCを再起動すれば完了だ。初心者でも数分で設定できるので安心してほしい。

各OSのサポート期限一覧【2026年版】

  • Windows 11 24H2:2026年10月13日まで
  • Windows 11 23H2:2025年11月11日(サポート終了)
  • Windows 11 22H2:2024年10月8日(サポート終了)
  • Windows 11 21H2:2023年10月10日(サポート終了)
  • Windows 10:2025年10月14日(サポート終了)
  • Windows 8.1:2023年1月10日(サポート終了)
  • Windows 7:2020年1月14日(サポート終了)

この記事を書いている2026年5月17日時点で、Windows 11の最新バージョンである「24H2」以外は、すべてサポートが終了している。Windows 11であっても、大型アップデート(バージョン)ごとに個別のサポート期間が設定されている点には注意が必要だ。これらのバージョンは、日々のWindows Updateによって自動的に更新される。しかし、手間に感じて更新をずっと放置していたり、完全にオフラインの環境で使用していたりすると、古いバージョンのまま取り残されてしまう。

もし現在のバージョンが古くても、インターネットに接続してWindows Updateを複数回実行すれば、段階的に最新バージョンへと更新できる。現在使用しているバージョンは、スタートボタンを右クリック >「システム」を選択し、「Windowsの仕様」にある「バージョン」の項目からいつでも確認可能だ。

古いOSを使うデメリットまとめ

ゲーム性能(ハードウェア性能)が引き出せない

基本的には新しいOSの方が、最新ゲームへの最適化が進んでいるためパフォーマンスが伸びやすい。また、Intel第12世代以降のCore iシリーズや最新のCore Ultraシリーズなどでは、Windows 10以前のOSだと本来の性能を発揮できない。これは、高性能コア(Pコア)と省電力コア(Eコア)を組み合わせたハイブリッドアーキテクチャを、古いOSのタスクスケジューラーでは適切に制御・割り当てできないためだ。

致命的なセキュリティリスクに晒される

最も大きなデメリットは、やはりセキュリティ面のリスクだ。Microsoftからのセキュリティパッチ(修正プログラム)の提供が終了するため、新たな脆弱性(システムの穴)が発見されても修正されない。ハッカーにとっては絶好の標的となり、マルウェアやランサムウェアへの感染リスクが跳ね上がる。なお、市販のセキュリティソフトを導入しても、OSの根幹にある脆弱性そのものをカバーすることはできない。

主要ソフトウェアやブラウザのサポートが打ち切られる

OSが古くなると、Google Chrome、Microsoft Edge、Firefoxなどの主要Webブラウザも最新バージョンのインストールが制限される。結果として、最新のWebサイトが正常に表示できなくなるだけでなく、ブラウザ側の脆弱性からも危険に晒されることになる。DiscordやSteamなどのゲーミングツールも、古いOSは順次サポート対象外となっていく。

最新ハードウェア・周辺機器が使えなくなる

最新のグラフィックボード(GPU)やマザーボード、Wi-Fi 7対応ルーターなどを購入しても、古いOS向けにはドライバーが提供されないケースがほとんどだ。最悪の場合、デバイスが正常に認識されず、宝の持ち腐れになってしまう。ゲーミングマウスやゲーミングキーボードでも同様のことが起こりえる。マクロ機能が使用できなかったり、ARGBの設定ができなかったりと不便さを感じてしまうだろう。

ビジネスにおける信用リスク(法人の場合)

もし仕事や副業を兼ねているPCであれば、コンプライアンス(法的・社会的)リスクが伴う。個人情報保護法や各種セキュリティガイドライン(ISMSなど)において、サポート切れOSの利用は安全管理措置の義務違反とみなされる可能性が高い。万が一、古いOSが原因で情報漏洩や踏み台被害が発生した場合、適切な対策を怠っていたとして、企業の社会的信用は致命的なダメージを受ける。

ゲーミングPCのOS選びについてのよくある疑問

HomeとProのどちらがよいのか?

Windowsには「Home」と「Pro」の2種類のエディションが用意されているが、一般的なゲーム用途であればどちらを選んでもゲームの動作自体に影響はない。
「Home」は一般消費者・家庭向け。一方の「Pro」は高度なビジネス向けとなっており、データの暗号化機能(BitLocker)や、別のPCから遠隔操作できる「リモートデスクトップ(ホスト機能)」などが備わっている。これらのビジネス機能が明確に必要でない限り、価格の安い「Home」を選べば十分だ。

かつてのWindows 7時代は、16GBを超える大容量メモリを搭載するために上位の「Professional」以上が必須という制限があったが、Windows 10や11では「Home」でも128GB以上のメモリをサポートしているため、現在はメモリ容量を理由にProを選ぶ必要はなくなっている。

32 bitと64 bitの違いは?(Windows 11は64 bit専用)

OSの種類 Windows 10 32 bit Windows 10 64 bit / Windows 11
最小メモリ容量 1GB 2GB
最大メモリ容量 4GB 128GB 〜 2TB以上
ストレージ上限 2TB以下 2TB以上(理論上は遙かに大容量に対応)

ゲーミングPCにおいては「64 bit」一択だ。32 bitと64 bitの最も大きな違いは扱えるメモリ容量にある。近年のPCゲームは推奨環境として16GBや32GBのメモリを要求することが当たり前になっているが、32 bit OSではシステム全体で最大4GB(実質認識するのは約3GB強)までしかメモリを扱えない。そのため、32 bit環境では最新のゲームを起動することすら不可能なケースがほとんどだ。

なお、Windows 11からは32 bit版自体が完全に廃止され、64 bit版のみの提供となっている。現在BTOショップで販売されているゲーミングPCもすべて64 bitなので、新規に購入する場合は気にする必要はない。中古PC等で古いWindows 10の32 bit版を見かけたとしても、ゲーム目的での購入は絶対に避けよう。

Mac OSでゲームはダメなの?

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画像引用元:https://www.apple.com/jp/(Apple社HP)

ゲーム目的でMacを選ぶのはおすすめできない。最大の理由は、Mac OSに対応しているゲームタイトルが圧倒的に少ないからだ。Steamなどの配信プラットフォームを見ても、人気のあるPCゲームや競技性の高いeスポーツタイトルの大半はWindows専用(DirectXベース)で開発されている。

近年のMac(Apple Silicon搭載モデル)は、チップの内蔵グラフィックス性能自体は非常に優秀になってきているものの、ゲーム開発側がMac向けに最適化して移植・リリースしなければ、その性能を活かしてプレイすることはできない。
色々なPCゲームを自由に、かつ高フレームレートで快適に楽しみたいという目的であれば、ハードウェアの選択肢が広く、すべてのゲームの基準となっているWindows 11搭載のゲーミングPCを選ぶのが間違いのない正解だ。

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