当ページでは、PUBG: BATTLEGROUNDSの必要スペックと推奨PCを検証している。リリースされてしばらくは「PlayerUnknown’s Battlegrounds」という名称だったが、2022年1月に「PUBG: BATTLEGROUNDS」に変更されている。おそらくPUBGの呼び方が一般的になったためだろう。ページの下部で「PUBG: BATTLEGROUNDSでおすすめのゲーミングPC」を紹介している。
当ページの目次
PUBG: BATTLEGROUNDSの動作&推奨環境まとめ
最低環境 | 推奨環境 | 徹底解剖推奨環境 (144Hz) | |
---|---|---|---|
OS | Windows 10 64bit | Windows 10 64bit | Windows 10 64bit |
CPU | Core i5-4430 | Core i5-6600K | Core i5-13400F以上 |
GPU | GTX 960 | GTX 1060 | GTX 1660 SUPER以上 |
メモリ | 8GB | 16GB | 16GB以上 |
空き容量 | 40GB | 40GB | SSD 40GB |
PUBG: BATTLEGROUNDSは要求スペックが高めで、高リフレッシュレートでの安定が難しいゲームだ。現行の性能に置き換えてもミドルクラスとロークラスの中間程度の性能が要求される。ゲームの性質上、性能が不足しているとそれだけで不利になりやすい。ゲームを快適にプレイできる環境を構築することがドン勝の近道でもある。
CPUが与える影響は大きく、フレームレートの安定を考えるなら一定の処理性能が必要だ。また、オブジェクトも多いことからGPUの性能も重要だ。高設定で144Hz環境を目指すならCore i7-13700FとRTX 3060 Tiくらいの性能はあってもいい。車やボートの操作中の安定も目指せばハイクラスやハイエンドクラスも性能が無駄になりにくい。ゲーム自体の要求スペックは標準的な性能ながら、負荷を感じる場面はそれなりにある。どこまでを許容するかで選択肢は変わりそうだ。
プレイヤーの多い場所、オブジェクトやエフェクトの集まる場所は負荷を感じやすい。性能が低いと最初に着地した場所が激戦区だと少し不利な状況になりやすい。小さめのSanhokやParamoのようなマップはプレイヤーが固まりやすいことから、性能が不足していると初動に遅れが生じることもある。終盤はプレイヤーが少なくなるので、それほど負荷は掛からない。
意外と戦闘中の負荷は軽めで、交戦中にスペック不足からのカクつきは起きにくい。ただし、車の爆発や投擲武器のエフェクトで不安定になる可能性がある。安定した戦闘を行うためにも性能は必要だ。また、性能が不足していると様々な不具合が生じることもある。基本的にサーバーのラグによる影響以外は対処できるので、性能による致命的な失敗を防げるくらいを推奨環境にしている。
柵を飛び越えるタイミングや被弾時のラグは性能にも影響を受ける。他者の視点ではすでに柵に到達しているにも関わらず、少ししてから飛び越えて見えていることもある。時間で見れば数秒にも満たないわずかな時間でも、狙撃する側からすれば十分な時間になり得る。
PUBG: BATTLEGROUNDSは後出のApex Legendsやフォートナイトと比べてテンポがよくない。戦闘はリアル系FPSのような形で、空中戦やスピーディーな展開というものがない。そのため、交戦中に負荷が掛かったとしても、それが即敗北に繋がるようなことは少ない。爆発や投擲武器を除けば、攻撃時にエフェクトが掛かるようなこともない。
このように、リアル系のバトロワであることから負荷が掛かる場面は限定的だ。フィールドに着地した直後くらいが最もフレームレートが安定しない場面だ。つまり、その時点でフレームレートが一定以上あれば、そこから先の展開ではそれほどカクつきを感じることはないはずだ。必要なスペックに関しては環境によって変わるものの、最も高い負荷が掛かる場面に合わせたものがいい。
PUBGの場合は着地時以外では、爆発などのエフェクトが近くで重なった時くらいだ。爆発が近くで重なるというのも、時折安全地帯に空爆があるくらいだ。性能のギリギリを攻めすぎるのもよくないが、余裕を持たせ過ぎるのもよくない。144Hzや240Hzのように、ある程度理想とする環境に合った性能を目標にして選びたい。
必要な性能の考え方はプレイする環境にもよるところだ。60fpsならCore i5-13400FとGTX 1660 SUPERの組み合わせであれば対応できる。それ以上のリフレッシュレートに対応するには、ミドルクラスやハイクラスも候補に入ってくる。基本的には60fpsで安定する環境を前提としている。240Hzのような高リフレッシュレートにはゲーム側の問題でハイエンドクラスでも対応しにくい。200前後のフレームレートは目指せるので、そのあたりを上限に考えよう。
PUBG: BATTLEGROUNDS推奨環境についての考察
CPU性能に余裕を持たせると安定しやすい
CPU性能もある程度余裕を持たせておくとよいだろう。現行モデルならCore i5-13400以上、できればCore i5-13600K以上がよい。それより前のモデルならCore i7シリーズを基準に考えるべきだ。意外とフレームレートが落ちるのは移動時だ。マップを走り回っている時はフレームレートがやや安定しにくい。山・森・街で負荷は違うが、街を見渡せる小高い森のような場所は負荷が大きく感じる。
視認性の悪さも相まって、負荷の高さを実感しやすいというのもあるだろうか。この特性から、最大フレームレートよりも最小フレームレートを底上げする方がプレイに安定感が出そうだ。これはCPUの処理性能にも影響を受けているため、勝ちを強く意識するのであればRyzen 7やCore i7以上の方がいい。
もちろん、設定を下げれば負荷を軽減させることも、フレームレートを安定させることもできる。ただ、どの設定にしてもCPUの性能は少し高めに見ておく方がよさそうだ。設定は高すぎてもグラフィックが綺麗になりすぎて視認性が落ちる。下げすぎても見にくいと感じるプレイヤーもいる。自分がちょうどよいと思う設定が高めであることを想定してCPUに余裕を持たせたい。
メモリ容量は用途に合わせる
PUBG: BATTLEGROUNDSはメモリ消費の激しいゲームだ。余裕を持たせて16GBを超える容量を推奨するところもある。しかし、フルHDでは16GBを使い切るようなことはなく、フルHDを超える解像度にはあまりメリットがない。PUBG以外のアプリケーションをどの程度起動させるかでメモリ消費は変わってくる。Chromeのようにメモリ消費の多いブラウザ・アプリケーションを起動しながらのゲームプレイではメモリ容量も気になるところだ。
メモリ不足が生じると性能に関わらずカクつきやラグが生じる。こうなるとまともにプレイすることは難しい。もちろんブラウザや他のアプリケーションを閉じることで改善できるので、メモリ容量を増やしてまで対応することかどうかは判断しにくい。いつもの環境がブラウザやアプリケーションを多く起動している状況であるなら32GBを推奨する。
そうでない場合、閉じても問題がない場合は16GBで対応可能だ。配信や動画ソフトはそれほどメモリ消費はしないが、それはアプリケーションや作業の進捗等によって影響が変わるので断言できない。ゲームと同時に何かを行うなら32GB、そうでないなら16GBと考えると分かりやすい。
PUBG: BATTLEGROUNDSの概要&特徴
バトロワ人気に火を付けたタイトル
PUBG: BATTLEGROUNDSは昨今のバトロワ系と呼ばれるゲームの人気に火を付けたタイトル?だ。それ以前にもH1Z1のように、バトロワの祖とも言えるゲームはあった。しかし、今のバトルロワイヤルの形式を作ったのは間違いなくPUBGだ。時間経過で安全エリアが狭くなっていくのは、今のバトロワ系では当然のシステムだ。これは日本の映画「バトルロワイヤル」から着想を得ており、以降のバトロワ系にも採用されている。
元々PUBG: BATTLEGROUNDSは様々なものから影響を受けている。特に、ゾンビサバイバルゲームのDAYZには影響を色濃く受けている。そのため、システム単体で見ると目新しいものは少ない。PUBGの開発者がDAYZの開発に携わっていたことから、登場当初はDAYZのような不自然な挙動も見られた。様々なアイデアを詰め込み、最後の1人(1チーム)になるまで戦うというポピュラーなルールをゲームのジャンルとして確立した。
この人気の背景には一方通行ではないゲーム性も挙げられる。戦い続けて敵を倒した勝者が優勝となるわけではない。戦わずに有利に戦局を進めるということもできる。例えば、登りにくい高所に陣取って一方的に狙撃することも、逃げ回り続けて最後の1チームを漁夫の利で倒すことも、作戦としては成立している。
どれもが簡単な方法ではないものの、パラシュート降下からすでに戦略というものが始まっている。着地後に取る選択肢が様々あることから、毎回違った展開を楽しむことができる。最後の最後までどうなるか分からないというのも、バトロワ系の醍醐味と言える。
取れる行動の多さが魅力
PUBG: BATTLEGROUNDSは取れる行動の多さが魅力の一つとなっている。例えば、一番最初に入った家に既に誰かが居てアイテムがない。逃げるしかなく、多くの場合は倒されてしまうだろう。しかし、もし逃げ切れたとしたらどうだろうか。すでに初動で出遅れているだけに、物資に差が生じやすい。こうなると積極的な戦闘よりも消極的な戦闘を行うことも候補に入る。落ちているアイテムがランダムであるため、初動で成功してもその後のアイテムが悪く、積極的な戦闘を行えないこともある。
PUBG: BATTLEGROUNDSではこういった状況で取れる行動が一つではないことがゲーム性を深くしている。不利な状況は必ずしも不利とは限らない。有利になるために動く、動けるチャンスはある。少しのチャンスを活かすことで最終局面で有利になれるかもしれない。逆に、圧倒的な優位を築きながら、安全地帯の影響が一気に不利になることもある。PUBGは様々な要素に左右される部分が多く、運の要素も強く感じられる。
常に最悪を想定しておくことが重要だ。戦う、待機、逃げるという単純な選択肢の中に、色々な分岐がある。近くにいる敵に対してどう戦うか、どこで戦えば有利か、いつ戦うか。戦闘のタイミングを間違えれば長引き、有利な位置にいる第三者に襲撃されるようなこともある。待機して有利なタイミングを待つことも多々ある。同時にその場で動かないということは、誰かに発見された時は一方的に倒されるリスクがある。これは逃げる時も同様だ。
前方の敵を警戒して後方に下がる際、後方にも敵がいると挟み撃ちされる可能性が出てくる。無難な選択肢が危険地帯へ向かうチケットになる。それがPUBGだ。それだけに、単純な撃ち合いだけではなく、頭も使わなければならない。有利な場面でも武器の性能で負ける可能性がある。最善を考えても上手くいかないことも日常茶飯事だ。単純なルールに複雑な戦況こそがバトロワ系の楽しいところでもある。
PUBG: BATTLEGROUNDS向けおすすめのゲーミングPC
Magnate MV(ドスパラ)
価格:133,980円(税込)
CPU:Core i5-14400F
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:10.0
PUBG: BATTLEGROUNDSを快適にプレイするのであれば、Magnate MVくらいの性能は最低限みておきたい。GeForce GTX 1660 SUPER以上の性能があれば十分と言えるものの、すでにGeForce GTX 1660 SUPER搭載モデルの取り扱いがないことを考えると仕方がない。コストパフォーマンスと実用性を重視して、まずはこの性能から考えたい。性能と価格のバランスがいいので、選びやすく扱いやすいのがメリットだ。対して、ゲーミングPCではないことから見た目があまりよくないのがデメリットだ。
FRGKB760/T2/NTK(FRONTIER)
CPU:Core i5-14400F
GPU:GeForce RTX 4060 Ti
メモリ:DDR4-3200 32GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe
電源:600W 80PLUS BRONZE
コスパ:10.0
144Hz環境でのゲームプレイを想定するならFRGKB760/T2/NTKがいい。このクラスからある程度高い設定でもフレームレートが安定しやすくなる。ただし、144Hz環境での安定したゲームプレイを目指すなら設定は標準より下げた方がいいかもしれない。プレイするマップによっては負荷を感じやすくなるため、低めの設定でフレームレートを稼ぐ少し前のFPSのようなスタイルに適している。
GALLERIA RM7C-R46T (ドスパラ)
CPU:Core i7-14700F
GPU:GeForce RTX 4060 Ti
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:10.0
CPUがCore i7-14700Fになることで高設定でも安定させることができる。GPU性能は前述のFRGKB760/T2/NTKと同じGeForce RTX 4060 Tiなので、144Hz環境に適した性能だ。高設定に対応しやすくなることから、グラフィックにもこだわりたいならおすすめだ。また、配信や録画の負荷にも耐えやすくなるというメリットもある。ゲームプレイ以外も考えているなら選びたい汎用性がある。
FRGHLB650/WS1015(FRONTIER)
CPU:Ryzen 7 7800X3D
GPU:GeForce RTX 4070 SUPER
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 2TB NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:8.4
GeForce RTX 4070 SUPER搭載で高い安定感を持つモデルだ。標準以上の設定で240Hz環境にも対応できるため、本格的にPUBGをプレイするなら一考の価値がある。CPU性能も申し分ない。マルチコア性能は多少犠牲になっているものの現行最強のゲーミングCPUだ。GeForce RTX 4070 SUPERとのバランスもよく高設定でのゲームプレイを目指すならおすすめしやすいモデルだ。
PUBG: BATTLEGROUNDSのおすすめ設定【グラフィック&サウンド】
ここでは、フレームレートを向上させるためのおすすめ設定を紹介している。新マップ、新アクションなどの要素が追加され、更に戦術や立ち回りが必要になった。最も必要なのは運だが、運だけでは覆せない部分も人気の要因だろう。PUBGで性能的に有利に立つには、fps80~100を安定して出せることだ。
ゲームの最適化も進み、非常に遊びやすくなったこともあり、性能自体はそこまで必要ではない。特に、性能を高くしても、グラフィックレベルを最高にするメリットがあまり大きくない。これはFPSにも見られる傾向であるが、設定を高くすればするほど不利な要素が増えるからだ。重要な項目について解説しているんで是非参考にして欲しい。
アンチエイジング
グラフィックの滑らかさに影響を与え、下げればグラフィックの端がギザギザし、上げれば滑らかに見やすくなる。ここは最高設定のほうが見やすくなる。特に移動中はギザギザが動いて見えるため、敵の発見を誤認してしまう可能性がある。慣れれば最低設定でも問題ない。
ポストプロセス
除去するのが主流だが、ここは好みだろうか。最低設定でのプレイヤーが多いように感じる。「Reshade」を使用して適用することで、プレイヤーの輪郭を太くすることが可能。
影
あったほうがよいが、影で敵を察知する場面はそう多くない。負荷とfpsを稼ぐ意味でも中程度にしておこう。少しでも情報を多くしたいのであれば最高でも良く、これも好みと言えば好みだろう。
テクスチャ
岩や崖などのゴツゴツした場所などは特に分かり易いが、非常に立体的でリアルになる。しかしながら、場所によっては視認性が大きく落ちるため、雰囲気よりもプレイで有利に進めるには最低が良いだろう。
効果
高くすれば投擲武器や爆発などのエフェクトがよりリアルになる。FPSでもお馴染みだが、設定を高くすればするほど視認性が落ちるため、最低設定でのプレイが良いだろう。
植生
止まっている状態だとあまり変わらないが、移動中の視認性に大きく差が出る。最低にしておくと、最高設定では目視できない箇所も見えたりする。それは自分にも当てはまるもので、敵から見えていないと思い込まず、敵を素早く見つけるためにもここは最低設定にしておきたい。
距離表示
敵プレイヤーは設定に関わらず確認できるため、負荷を感じるようであれば最低。情報を得られるかは分からないが、最高設定にすることで有利になるようなことはほぼないだろう。
モーションブラー
とても臨場感あふれるプレイができる。ただ、操作性や快適性、戦闘や索敵で非常に不利になるためオフにしておきたい。3D酔いしやすくなる原因でもあるが、個人差がある。簡易的だが、設定に関しては最高のウルトラにする必要がないものもある。そうなると必然的に求められる性能も変わってくるだろう。