Core i7-9700 BOX画像引用元:https://www.ark-pc.co.jp/

当ページでは、Core i7-9700のスペックレビュー&性能ベンチマークを検証している。ついに第8世代で人気の高かったCoffee Lake世代のCore i7-8700の後継モデルが登場した。Core i7-8700は価格と性能のバランスが良く多くの人気モデルで搭載されていたCPUだ。その後継モデルということでCore i7-9700も期待値が高い。

8コア8スレッドのCoffee Lake-R世代の高性能モデル当該CPU搭載のゲーミングPCも増えてきたので気になっている方も多いだろう。CPU内蔵グラフィックス非搭載のCore i7-9700Fも販売されている。予算を抑えたいユーザーにとって心強いモデルとなる。今なら中古で搭載モデルを購入できる。「Core i7-9700搭載の中古ゲーミングPC一覧」で紹介しているので参考にしていただければと思う。55,000円~90,000円で購入可能だ。

なお、すでにCore i7-9700の後継モデルである「Core i7-10700」が発売されている。ハイパースレッディング対応となり8コア16スレッドへとスペックが引き上げられている。

Core i7-9700の基本情報

コードネームCoffee Lake-R
プロセス14nm++
コア/スレッド数8コア/8スレッド
Pコア定格/最大クロック3.0 GHz/ 4.7 Ghz
L3キャッシュ12MB
TDP65W
発売日2019年06月07日
MSRP$323
中古価格17,980円~ *2024/06時点
特徴 (+)高コストパフォーマンスのCPU
(+)8コア8スレッドと物理コアがアップ
(+)内蔵GPU非搭載モデルの選択肢が増えた
(-)搭載モデルが多く選ぶのが難しい
(-)中古価格はやや割高感がある
評価・総合評価
4.0

・ゲーム評価
4.5

Core i7-9700の基本情報

スペック

Core i7-9700Core i7-9700KCore i7-8700
コードネームCoffee Lake-RCoffee Lake-RCoffee Lake
プロセス14nm++14nm++14nm++
ダイサイズ180.3 mm²180.3 mm²154 mm²
CPUコア数886
スレッド数8812
定格クロック3.0GHz3.6GHz3.2GHz
最大クロック4.7GHz4.9GHz4.6GHz
オーバークロック××
L3キャッシュ12MB12MB12MB
メモリ規格DDR4-2666DDR4-2666DDR4-2666
CPUクーラー付属なし付属
内蔵GPUUHD Graphics 630UHD Graphics 630UHD Graphics 630
PCI-ExpressGen 3, 16 LanesGen 3, 16 LanesGen 3, 16 Lanes
TDP65W95W65W
MSRP$323$374$303
中古価格17,980円~20,980円~11,480円~
発売日2019/06/072018/10/202017/11/02
Core i7-9700は、先に発売されたCore i7-9700Kのオーバークロック非対応モデルとなる。今回からCPU内蔵グラフィックス非搭載のFシリーズも発売されている。Fシリーズは、通常モデルと比べて価格が抑えられているためメリットがある。CPU性能自体はどちらも同じなので好みで選んでよいだろう。まずはCore i7-9700Kとスペックを比較していく。

定格クロックはCore i7-9700Kの方が20%高く、最大クロックは5%高い。その上でオーバークロックに対応しているためCPU性能自体は高い。L3キャッシュは同じ12MBだ。メモリ規格はDDR4-2666となっている。Core i7-9700KにはCPUクーラーは非同梱だ。

KシリーズではCPUクーラーが搭載されていないのが一般的になっている。価格面ではCPUクーラーが同梱のCore i7-9700が有利だ。CPU内蔵グラフィックスはどちらもUHD Graphics 630となっている。TDPはクロック倍率フリーのCore i7-9700Kの方が47%大きい。Core i7-9700を選択すれば電源ユニットに掛ける費用を抑えられたり、マザーボードのチップセットを廉価版にしたりして価格を下げられるのが嬉しい。

Core i7-9700K搭載モデルだとどうしてもコストは掛かってしまう。もちろん純粋な性能の高さはあるもののオーバークロックをする方はそれほど多くないと思うので、Core i7-9700でも十分なことが多いだろう。CPU自体の価格差は$51だ。ゲーミングCPUとしてはCore i7-9700の方が人気が高い。

第8世代のCore i7-8700と比較するとスペックが向上していることがわかる。プロセスは14nmでコードネームもリフレッシュモデルで大幅にアーキテクチャが変わったわけではない。Core i7-9700でハイパースレッディング非対応となったが、物理コアが33%アップしているためそれが性能に跳ね返っている。

やはり仮想的なスレッドよりも物理的なコアの方が性能面に大きく影響を与える。定格クロックが6%落ちているが、最大クロック周波数が上がりマイナスとはならない。第8世代→第9世代に掛けてi7シリーズは性能アップが著しい。価格は$20(およそ3,000円)高くなっている。スペックが上がっていることを考えると納得できる。

総合性能

corei7-9700seinou

総合性能では、従来モデルである第8世代のCore i7-8700Kと同等の性能を持つ。物理コアが引き上げられてマルチスレッド性能が上がったことでゲーミングパフォーマンスも向上している。次世代モデルでいうとCore i3-12100と同程度に留まる。ハイパースレッディングに対応したCore i7-10700になると45%以上パフォーマンスが高い。上位モデルのCore i7-9700Kとの差は25%だ。Ryzen 7 2700と比べると12%程度性能は低い。

Core i7-9700の最新評価【2024年】

ゲーム性能はエントリークラス相当となる

i7-9700gamescore
Core i7-9700のゲーム性能スコアは21,271だ。当サイトが基準としている20,000をオーバーしていることからゲーミングPCに搭載するCPUとして通用する。今でも人気の高いRyzen 5 4500と同程度のパフォーマンスを期待できる。Intel製CPUということで安定感がある。従来モデルのCore i7-8700との性能差は2%弱と小さい。

GeForce RTX 3050やGeForce GTX 1650との組み合わせがよい。CPUボトルネックを心配する必要がなく安心して稼働できる。8コア8スレッドととコアが多く、ゲーム以外の用途にもある程度対応できると考えてよい。動画編集などもこなせるが、現行モデルと比べると見劣りしてしまうだろう。

中古価格は17,980円~とまだまだ高め

製品名コア/スレッドゲーム性能価格コスパ
Core i5-124006/1226,44820,9801.261
Core i3-121004/823,25815,9801.455
Core i5-114006/1222,47316,9801.323
Core i5-104006/1222,30113,9801.595
Ryzen 7 3700X8/1621,81113,9801.560
Ryzen 5 3600X6/1221,66411,4801.887
Core i7-9700K8/821,39420,9801.020
Core i7-97008/821,27117,9801.183
Core i7-87006/1220,90311,4801.821
Core i3-101004/820,06910,9801.828
Core i7-7700K4/819,43111,9801.622
Ryzen 7 2700X8/1619,03810,9801.734
Core i7-9700の中古価格は17,980円だ。コスパ指標を見ると1円当たりの性能は1.183となっている。同性能帯の他のモデルと比べて特別優れた数値というわけではなく、積極的に選ぶ理由が見つからないのが本音だ。Intel製CPUの中でもCore i7シリーズは根強い人気がありなかなか価格が下がりづらいという側面もある。コスパを見ると同じ価格で購入できるCore i5-11400がおすすめだ。Core i5シリーズながら2世代後のモデルで性能は5%以上高い。また、CPU内蔵グラフィックス非搭載のFシリーズを選択すればよりコストを抑えることが可能だ。

Core i7-9700は8コア8スレッド、Core i5-11400は6コア12スレッド、Core i3-12100は4コア8スレッドだ。確かにCore i7-9700は物理コアが多いものの純粋な性能ではこれらのモデルに及ばない。アーキテクチャが変わりCPUコアが改良されたことは大きい。スペックだけで性能を比較するのは難しいのだ。基本的には新しい世代のモデルの方が省電力性にも優れている。Core i7-9700の価格がここから10%以上安くならない限り厳しいだろう。AMD製CPUならさらにコストパフォーマンス指標は良好だ。ただし、ゲームプレイ時の安定感ではIntel製CPUに劣る。

中古ゲーミングPCは5万円中盤から購入できる

Core i7-9700搭載の中古ゲーミングPCは狙い目でないかと考えている。Windows 11をサポートしていて将来性も高い。価格もこなれてきていてGeForce GTX 1660 SUPERとの組み合わせで56,000円~手に入る。性能的にはGeForce RTX 2060 SUPERやGeForce GTX 1660 SUPERを基準に考えるとよい。

各ショップが豊富なラインナップを持っていて好きなメーカー(ガレリア・LEVEL∞・OMEN etc.)やケースデザインを選択できる。やや目利きできる方で難しいかもしれないが、安価なゲーミングPCを探しているなら要チェックだ。当サイトでも「Core i7-9700搭載の中古ゲーミングPC一覧」でいくつかピックアップしているので参考にして欲しい。

Core i7-9700の特徴&強みまとめ

第9世代のラインナップでちょうどよい性能を持つ

Core i7-9700は、第9世代のCPUの中で売れ筋になるポテンシャルを持つCPUだ。それは第8世代でゲーミングPC搭載CPUとしては最も人気の高かったCore i7-8700の後継モデルというのがある。もう一つは、8コア8スレッドとCore i7の性能が向上しCore i7-9700でも十分であることが多いからだ。

消費電力を抑えられているという点でもCore i7-9700Kよりも優位性がある。また、オーバークロックを考えないのであればCore i7-9700を積極的に選んでよい。もっともキャンペーンなどでCore i7-9700Kに無償アップグレードが行われるならそれを捨てる理由はない。オーバークロックをしないとしても純粋に性能が高いからだ。価格が変わらないなら上位モデルがおすすめだ。

オーバークロックとは!?

オーバークロックとは、CPUの性能を極限まで高めることだ。10%~20%ぐらい性能を引き上げられる。ただし、マザーボードのチップセットがZ390であること発熱対策が行われていることが必須だ。オーバークロックをすると故障するリスクもあるため初心者の方にはおすすめしない。また、BTOメーカーの保証対象外となるのも理解しておこう。

性能の高いRTX 20シリーズと相性の良いCPU

Core i7-9700は、RTX 20シリーズのグラフィックボードと相性が良いCPUとなっている。ゲーミングPCを構築する上でCPUとグラフィックボードのバランスを考えることは重要だ。いずれかの性能が低いとボトルネックとなってしまい本来の性能が発揮できなくなる可能性があるからだ。

その上で、Core i7-9700は、高性能なRTX 20シリーズを考えているならおすすめのCPUだと言える。売れ筋であるRTX 2070やRTX 2060と合わせると価格とパフォーマンスでも魅力的なモデルとなる。ただし、RTX 2080以上になるとCore i7-9700Kも選択肢に入れた方がよいだろう。

今後BTOメーカーのラインナップが増えると予想

現時点ではほとんどラインナップにない。2019年6月に登場したばかりで前モデルの在庫処分があるからだ。それでも在庫がなくなってくればどんどんCore i7-8700→Core i7-9700へと切り替わっていくだろう。このクラスだけ第8世代しかない状態で少し違和感があったが、やっとそれが解消されることになる。

これで第9世代のCPUのラインナップが全て揃った。新しい時代の幕開けだ。2020年になって予想通り搭載モデルが増えてきた。売れ筋のCPUであることは疑いの余地がない。ゲーミングPC搭載CPUの基準として考えると良いだろう。当サイトのランキングでも上位に多くCore i7-9700搭載モデルがランクインしている。

その後ドスパラ・G-Tune・パソコン工房など各BTOメーカーから搭載モデルがリリースされている。売れ筋ランキングに食い込むモデルも増えてきた。やはりCore i7-8700と同様に人気モデルへの道を駆け上がっているように思える。一方で、ラインナップが多すぎて選びづらく感じてしまうかもしれない。当サイトを参考にぜひベストな一台を見つけ出して欲しい。

Core i7-9700のゲームベンチマーク一覧

RTX 2080 Tiを搭載したゲーミングPCでのCPUごとのフレームレートを計測している。フレームレート自体にそれほど意味はなく、他のCPUとの相対的な位置を見て欲しい。そうすればそのCPUの性能を知ることができるからだ。

Far Cry 5

farcry5farcry5-i7-9700f

Core i7-9700は、従来モデルのKシリーズであるCore i7-8700Kとほぼ同等のスコアを叩き出している。Core i7-8700よりも3%程度高くなっている。Core i7-9700Kとの差は1.5%だ。8コア8スレッドとスペックの向上はゲームプレイにおいてプラスになっていることがわかる。

Civilization 6

civ6civ6-i7-9700f

Core i7-9700Kとのスコア差が小さくなっている。フレームレートの差は1%未満だ。従来モデルであるCore i7-8700との差は4%となった。Core i7-8700Kよりもフレームレートが高いのは期待通りだ。

その他アプリケーションのベンチマーク

Cinebench R15

cinebenchCinebench R15-i7-9700f

CPUのレンダリング性能をスコア化できる定番のソフトウェアだ。スペックに忠実に数値が出ることからCPU性能を図るのに適している。ただし、実際のアプリケーションでは当てはまらないことがあるのは理解しておいて欲しい。

Core i7-9700は、マルチスレッド性能が大きく向上している。Core i7-8700よりも8%高く、Core i7-8700Kよりも5%高い。シングルスレッド性能についての差は小さいものの十分性能差が見て取れる。

Handbrake

handbrakeHandbrake-corei7-9700f

動画のエンコード速度を計測している。x264では、Core i7-8700よりも14%高性能になった。x265では35%程高速化されている。コア数が増えたことでより高速で処理を行えるということだろう。

Core i7-9700搭載の中古ゲーミングPC一覧

THIRDWAVE GALLERIA KT 511908(ドスパラ)

THIRDWAVE GALLERIA KT価格:67,800円(送料込)
CPU:Core i7-9700F
GPU:GeForce GTX 1660
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 256GB
電源:非公開
コスパ:調査中

公式サイト

Core i7-9700F×GeForce GTX 1660搭載のゲーミングPCだ。CPUにはCPU内蔵グラフィックスレスのCore i7-9700Fを搭載している。旧世代のガレリアケースを採用している。メモリ16GB・SSD 256GBと構成はやや控えめだ。後からHDDを増設してもよいかもしれない。価格が抑えられている分選びやすい。

ILeDXs-M0B6-i7-TWSXB(パソコン工房)

ILeDXs-M0B6-i7-TWSXB価格:71,984円+送料2,200円
CPU:Core i7-9700
GPU:GeForce RTX 2070 SUPER
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 512GB
電源:非公開
コスパ:調査中

公式サイト

グラフィックスにTuring世代のハイクラスであるGeForce RTX 2070 SUPERを搭載した一台だ。高リフレッシュレートでのゲームプレイにも対応できる。メモリは16GBと標準的だ。ストレージもSSD 512GBと定番の容量といえる。デザイン性の高いミニタワーケースを採用している。

G-Tune HL-B(G-Tune)

G-Tune HL-B価格:71,984円+送料2,200円
CPU:Core i7-9700
GPU:GeForce RTX 2070 SUPER
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 1TB+HDD 2TB
電源:非公開
コスパ:調査中

公式サイト

2020年4月頃に発売されていたモデルだ。マウスコンピューターのゲーミングブランド「G-Tune」のキューブ型ケースを採用している。拡張性は高くないが、持ち運びがしやすくデスクの上にも設置しやすい。メモリ16GBと必要十分だ。ストレージはSSD 1TB+HDD 2TBのデュアル構成となる。定価は19万円前後だったようだ。

THIRDWAVE GALLERIA KT 166460(ドスパラ)

THIRDWAVE GALLERIA KT 166460価格:79,800円+送料2,200円
CPU:Core i7-9700
GPU:GeForce RTX 2060 SUPER
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 512GB
電源:非公開
コスパ:調査中

公式サイト

Core i7-9700×GeForce RTX 2060 SUPER搭載のゲーミングPCとなる。PCケースはガレリアの旧モデルが選択されている。今見てもかっこいいように思う。メモリ16GB・SSD 512GBと平均的な構成だ。

Core i7-9700搭載おすすめゲーミングPC

G-Tune TD-S(G-Tune)

nextgear-micro価格:119,800円
CPU:Core i7-9700
GPU:GeForce GTX 1660
メモリ:8GB
SSD:256GB
HDD:1TB
電源:500W BRONZE

G-Tuneの最新モデルだ。GTX1660を搭載しミドルクラスのゲーミングPCとなっている。SSD 256GB+250GB、HDD 1TBのトリプルストレージも魅力的。電源ユニットは500W BRONZEを採用し影から支えてくれている。今後のことを考えるとメモリ16GBにするのも悪くないが、それならTD-Gの方が好ましい。

NEXTGEAR-MICRO TD-G(G-Tune)

nextgear-micro価格:129,800円
CPU:Core i7-9700
GPU:GeForce GTX 1660 Ti
メモリ:16GB
SSD:256GB
HDD:2TB
電源:500W BRONZE

GTX 1660 Tiを搭載したゲーミングPCだ。当サイトとのコラボレーションモデルとなっている。通常モデルよりも価格が抑えられより魅力的なモデルにシア型。メモリ16GB、SSD 256GB、HDD 2TBと構成も充実している。このクラスのゲーミングPCでは最高峰だと言える。

GALLERIA XF (ドスパラ)

価格:178,980円
CPU:Core i7-8700 Core i7-9700
GPU:GeForce RTX 2070 SUPER
メモリ:DDR4 8GB DDR4 16GB
SSD:500GB 512GB NVMe対応
HDD:2TB
電源:CORSAIR 650W BRONZE

ドスパラの人気No.1 ゲーミングPCだ。RTX 2070 Super搭載のゲーミングPCがついに登場となった。最新モデルでありながら価格は控え目となっているのは嬉しい。CPU及びメモリの無償アップグレードがすでに実施されているなど魅力的な一台だと言える。構成はドスパラらしく充実。4K解像度あるいはFULL HD環境(高リフレッシュレート)でのゲームプレイを考えている方必見だ。

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