画像引用元:https://www.gigabyte.com/
当記事では、GeForce GTX 1050の性能スペック&ベンチマークについて検証している。Maxwell世代のGTX 950の後継モデルだ。GTX 1050は、2016年10月下旬に登場したPascal世代のグラフィックボードだ。中古での購入を考えている方やすでに利用している方向けのコンテンツとなっている。
登場したばかりの頃は低価格帯のゲーミングPCにおいて性能の底上げが行われたという点で評価されていた。しかし、ゲーム側の要求スペックも高くなり2022年時点では相対的にゲーム適正は下がって評価は低迷していると言える。50番台の寿命はそれほど長くないことを理解しておく必要があるだろう。
GTX 1050の後継モデルは、Turing世代の「GTX 1650」及び「GTX 1650 SUPER」となる。後者はGTX 1650の後発モデルでGTX 1650よりもパフォーマンスが引き上げられている。「Ti」的な立ち位置だと考えておくとよい。
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当ページの目次
GeForce GTX 1050の概要
基本スペック
GTX 1050 | GTX 1050 Ti | GTX 950 | GTX 1650 | |
---|---|---|---|---|
アーキテクチャ | Pascal | Pascal | Maxwell | Turing |
プロセス | 14nm | 14nm | 28nm | 12nm |
GPU | GP107 | GP107 | GM206 | TU117 |
トランジスタ数 | 33億 | 33億 | 29億 | 47億 |
ダイサイズ | 132n㎡ | 132n㎡ | 227n㎡ | 200n㎡ |
CUDAコア数 | 640基 | 768基 | 768基 | 896基 |
コアクロック | 1354MHz | 1290MHz | 1024MHz | 1485MHz |
ブーストクロック | 1455MHz | 1392MHz | 1188MHz | 1665MHz |
GPUメモリ | 2GB GDDR5 | 4GB GDDR5 | 2GB GDDR5 | 4GB GDDR5 |
メモリクロック | 7 Gbps | 7 Gbps | 6.6 Gbps | 8 Gbps |
メモリバス | 128 bit | 128 bit | 128 bit | 128 bit |
バンド幅 | 112.1 GB/s | 112.1 GB/s | 105.8 GB/s | 128.1 GB/s |
バスインターフェース | PCIe 3.0 x16 | PCIe 3.0 x16 | PCIe 3.0 x16 | PCIe 3.0 x16 |
TDP | 75W | 75W | 75W | 75W |
価格 | $109 | $139 | $159 | $149 |
発売日 | 2016年10月25日 | 2016年10月25日 | 2015年8月25日 | 2019年4月23日 |
前世代のGTX 950と同じPascal世代の上位モデルであるGTX 1050 Tiと比較しながらスペックを見ていく。また、参考として最新のTuring世代GTX 1650も一覧にまとめているので合わせて見て欲しい。まず、前世代のGTX 950と比較するとアーキテクチャがMaxwellからPascalに変わり、プロセスも28nmから半分の14nmになっている。トランジスタ数が29億→33億へと15%増えているにも関わらず、プロセスは227m㎡→132m㎡へと40%小さくなった。少ないスペースをより有効活用できるということだ。
GTX 950と比べてCUDAコアが768基→640基に15%少なくなった。一方で、コアクロックが32%高く、ブーストクロックも23%高い。結果的にパフォーマンスで上回っている。GPUメモリはGDDR5 2GBと共通だ。メモリクロックが10%高くなり、バンド幅が6%高くなっただけだ。メモリ周りはほとんど変わっていない。価格が$50下げられているのは評価に値する。
上位のGTX 1050 TiになるとCUDAコアが20%アップの768基となる。プロセスやダイサイズは同じだ。コアクロックが4%低く、ブーストクロックも4%低い。GPUメモリ容量が倍の4GBになるのも大きい。メモリクロック・メモリバス・バンド幅は共通だ。価格は$139と十分価格も抑えられている。
最後に最新のTuring世代のGTX 1650とも比較しておこう。プロセスは14nm→12nmへとさらに進化している。ダイサイズも一回り大きくなっているが、トランジスタ数も増えてポテンシャルの高さが伺える。CUDAコア、クロック周波数も引き上げられている。GPUメモリもGTX 1050 Tiと同じ4GBを搭載している。価格は$109から$149へと高くなっているが、性能を考えると納得もできるはずだ。
性能
グラフを見てわかる通りGTX 1050のゲーミング性能はそれほど高くない。前世代のGTX 950よりも3%程度性能が高いが、GTX 950から買い換えるほどではない。2世代前のGTX 750 TiやGTX 750からの買い替えなら意味がある。上位モデルであるGTX 1050 Tiになるともうワンランク性能が引き上げられる。GTX 1050 Tiとの性能差は22%だ。
Turing世代のGTX 1650になるとGTX 1060 6GBとGTX 1050 Tiの間まで性能が高くなる。2022年の状況を考えると最低でもGTX 1650を選びたい。できればGTX 1660 SUPER以上が無難だ。最新の50番台であるRTX 3050は、GTX 1660 Ti/GTX 1660 SUPERと同等以上の性能を持っている。レイトレーシングやDLSSといった機能も搭載されている。
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GeForce GTX 1050の評価【2022年】
ゲーム用途では通用しなくなっている
GTX 1050が出たばかりの頃、およそ4年前まではゲーミング用途としてかろうじて通用していた。しかし、2022年になった今は正直ゲーミング用途で使うのはおすすめしない。現行モデルになると50番台でも性能の底上げが行われていて余計に古いモデルだと見劣りしてしまう。
時代の流れとともにゲーム側の要求スペックも高くなっていてどんどん対応しづらくなっているからだ。一般的なフルHDD環境なら低設定でのゲームプレイが基本で場合によってはHD環境でないと対応できないこともある。将来性も低く今購入するのはおすすめしない。
中古価格は税込み15,000円~で格安
中古価格は税込15,000円とかなり抑えられていると言える。上位のGTX 1050 Tiの中古価格が20,000円~、GTX 1650の中古価格が30,000円前後であることを考えると絶妙だ。中古での購入を考えているならGTX 1050も候補に入れてもよいかもしれない。
どちらかと言うとクリエイター向けの用途での使用がおすすめだ。WEBデザイナーの方や趣味でRAW現像などを行っている方であればメリットがあるだろう。CPU内蔵グラフィックスよりは格段にパフォーマンスが上がるためより効率的に作業を行える。上述のとおりゲーミング性能が高くないためゲーム目的で購入するのはおすすめしない。
GeForce GTX 1050のベンチマークと比較のポイント
- GTX 950との性能差がわずかであるということ
- 設定を落としても60fps達成が厳しいということ
Battlefield 1
GTX 1060 6GB | |
GTX 1050 Ti | |
GTX 960 | |
GTX 950 | |
GTX 1050 | |
RX 460 |
Hitman
GTX 1060 6GB | |
GTX 1050 Ti | |
GTX 960 | |
RX 460 | |
GTX 1050 | |
GTX 950 |
Doom
GTX 1060 6GB | |
GTX 960 | |
GTX 1050 Ti | |
GTX 1050 | |
GTX 950 | |
RX 460 |
Rise of the Tomb Raider
GTX 1060 6GB | |
GTX 960 | |
GTX 1050 Ti | |
GTX 950 | |
GTX 1050 | |
RX 460 |
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GeForce GTX 1050登場時の評価【2016時点】
先代のGTX 950よりも高パフォーマンス(+)
GTX 1050はPascal世代待望のミドルクラスであり、900シリーズではロークラス、ローエンドクラスにあたる。価格は当時のローエンドクラスGTX 750 Tiに近く、性能は当時のミドルクラスGTX 950よりも僅かに高い。
性能は他の製品より伸びなかったが、補助電源無しでミドルクラスまで性能を底上げしている。特に省電力性は魅力が高く、一般向けのパソコンにもそのまま搭載することができる。低価格帯のグラフィックボードとしてはこれまで考えられないパフォーマンスを持っている。
買い替え対象としては範囲が狭く、600シリーズの50番台以下の製品からくらいだろうか。新規で購入する際に価格が抑えられているため、初心者にとっては選びやすいかもしれない。グラフィックボード自体はGTX 950の性能とGTX 750の価格に近いためコストパフォーマンスは良好だ。長く低価格帯を支えてきたGTX 750とGTX 750 Tiに引導を渡す大役を任されることになった。後継機としては申し分無く、まずまず評価されていくと思われる。
将来性が高いモデルではない(-)
パスカル世代になって性能が上がったとは言え、あくまでミドルクラスのグラフィックボードだ。これから何年も使っていくというのは心もとない。性能は控えめとなっているのでVR、4K解像度や高設定でのゲームプレイなど高い負荷には対応していない。
また、GTX 1050は、GTX 1060 6GBのような60番台でありながら旧モデルの80番台に追いつくようなものではない。さらに、上位のGTX1050Tiの存在も大きい。グラフィックボード単体で5,000円の差、ゲーミングPCも同等の差でワンランク上のモデルを購入できることを考えるとそれほどおすすめできるわけではない。
とにかく今は安く抑えておきたいという方や初心者にはいいが将来的にもゲームをプレイし続けるのであれば考え直す必要があるだろう。
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