画像引用元:https://www.gigabyte.com/
当ページでは、GeForce GTX 1660 SUPERの性能スペックレビュー&おすすめゲーミングPCの紹介をしている。2019年10月末に登場したTuring世代の後発グラフィックボードだ。元となったGeForce GTX 1660と比べてメモリ規格がGDDR6にアップグレードされるなど性能面で期待が持てる。ローエンドクラスのグラフィックボードとして一定の地位を築いていると言える。
従来モデルであるGTX 1660と比べてどこまでパフォーマンスを伸ばせたのかについて詳しく検証していく。搭載モデルについてはページ最下部の「GeForce GTX 1660 SUPER搭載のゲーミングPC一覧」でまとめている。発売から2年半以上の月日が流れているが2023年01月時点でも搭載モデルが販売されている。後継モデルは、Ampere世代の「GeForce RTX 3060」だ。レイトレーシング・DLSS対応でより高い性能を持つ。性能的には「GeForce RTX 3050」が近い。RTX 3050になるとレイトレーシング・DLSSにも対応となる。
世代 | Turing |
---|---|
プロセス | 12nm |
CUDAコア | 1,408 |
ベースクロック | 1530 MHz |
ブーストクロック | 1785 MHz |
TDP | 125 W |
MSRP | $229 |
国内価格 | 28,490円~ |
発売日 | 2019/10/29 |
- 総合評価:55点/100点
- 価格:約28,000円~
- 発売日:2019年10月29日
末尾の「SUPER」を冠したグラフィックボードは、無印とTiの中間でややTi寄りの性能ということになっている。GTX 1660 SUPERはこれまでGTX 1660の弱点とされてきたメモリ周りをしっかり強化したことでパフォーマンスアップにも期待できる。事実性能面においてGTX 1660 Tiに大きく迫るモデルとなった。理想はGTX 1660 Tiと同等の性能でGTX 1660と同等の価格だ。
さすがにそのまま再現することは難しくとも、一つの基準とし見ておくべき目安になるだろう。2020年中盤以降ミドルクラス(その後はローエンドクラス)の定番という位置付けになった。2020年の年末から続く半導体不足によって入手困難な状態が続いていたが、その後ぽつぽつと搭載モデルが販売されている。2023年01月時点ではフロンティアやドスパラなどで搭載モデルが復活している。
当ページの目次
GTX 1660 SUPERの概要、性能・基本スペックを押さえる!
総合性能
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 2060 SUPER | |
RTX 2060 | |
RTX 3050 | |
GTX 1660 Ti | |
GTX 1660 SUPER | |
GTX 1660 | |
GTX 1650 SUPER | |
GTX 1060 6GB | |
GTX 1060 3GB | |
GTX 1650 | |
GTX 960 |
あくまでも同等の性能を持つグラフィックボードと理解しておこう。旧モデルであるGTX 1660に対しては大きく差を付けることができていて思惑通りだ。価格も落ち着きGTX 1660搭載モデルも減少傾向にある。うまくGTX 1660 SUPERと切り替わったと言えるだろう。
RTX 2060及びRTX 2060 SUPERになるとワンランク高い性能を手に入れられる。ミドルクラスのちょうど境目となっている。価格の優位性があることからRTX 2060 SUPERよりもGTX 1660 SUPERの方が人気が高い。ちょうど扱いやすい性能というのも後押しになっている。
基本スペック
GTX 1660 SUPER | GTX 1660 Ti | GTX 1660 | |
---|---|---|---|
コードネーム | Turing | Turing | Turing |
GPU | TU116 | TU116 | TU116 |
プロセス | 12nm | 12nm | 12nm |
トランジスタ数 | 66億 | 66億 | 66億 |
ダイサイズ | 284m㎡ | 284m㎡ | 284m㎡ |
SM数 | 22 | 24 | 22 |
CUDAコア数 | 1408基 | 1536基 | 1408基 |
ベースクロック | 1530MHz | 1500MHz | 1530MHz |
ブーストクロック | 1785MHz | 1770MHz | 1785MHz |
GPUメモリ | 6GB GDDR6 | 6GB GDDR6 | 6GB GDDR5 |
VRAM速度 | 14 Gbps | 12 Gbps | 12 Gbps |
メモリバス | 192 bit | 192 bit | 192 bit |
メモリバス帯域幅 | 336 GB/s | 288 GB/s | 192 GB/s |
TDP | 125W | 120W | 120W |
MSRP | $229 | $279 | $219 |
国内価格 | 28,490円 | 34,980円 | 38,800円 |
搭載BTO価格 | 129,980円 | - | - |
発売日 | 2019/10/29 | 2019/02/22 | 2019/03/14 |
GTX 1660 SUPERのCUDA CoreとベースクロックはGTX 1660と同じで、ブーストクロックとGPUメモリと規格はGTX 1660 Tiと同じだ。それでいて価格がGTX 1660よりも$10高い程度に収まっている。おそらく市場に浸透する頃にはGTX 1660と同等の価格帯にまで落ち着くだろう。
GTX 1660 SUPER独自の要素として、メモリバス帯域幅がGTX 1660 Tiの288 GB/sよりも大きい336 GB/sとなっている点が挙げられる。それに伴いTDPもまたGTX 1660 Tiより5W高くなっている。根本的な性能はGTX 1660 Tiに追いつけないまでも、非常に近い性能と部分的に超えることができる性能を有している。
発売までは販売する意味があるか微妙なグラフィックボードという印象だった。ここまで来ると強化版GTX 1660というよりも廉価版GTX 1660 Tiという印象だ。性能差は確実にあってもコストパフォーマンスから人気が出るという部分がGTX 1060 6GBと3GBの関係のようにも感じる。
GTX 1660 SUPERの国内価格は28,490円だ。一時は倍以上の58,000円という価格がついてきた。2023年01月になってかなり購入しやすくなっていると言える。搭載BTOパソコンの価格は94,980円とかなり安い。RTX 3050搭載モデルだと159,800円前後が相場だ。コストパフォーマンス的にもGTX 1660 SUPER搭載モデルは魅力的だろう。
GeForce GTX 1660 SUPERの特徴&注意点など
フルHD環境に適したローエンドクラス
性能はGTX 1660 Tiに及ばずながら近いものがあり、価格はGTX 1660に近いため双方の良いところを合わせたようなモデルだ。ゲームをプレイするには十分な性能で、CPUもライトなものから高性能なものまで幅広く合わせやすい。GTX 1660の換装品として見れば十分過ぎるコストパフォーマンスを誇る。
登場したては価格が安定せず、GTX 1660 Tiよりも高くなってしまうこともあるだろう。GTX 1660 SUPERが輝くのはGTX 1660並にまで価格が落ち着いてからとなる。性能を期待しすぎてフライング(購入タイミング)してしまうと劣化版GTX 1660 Tiのようなことになるので安くなるまで待ったほうが良い。
低価格帯のモデルも揃っている
GTX 1660 SUPER搭載モデルとなると税抜10万円前後で購入することが可能だ。この価格帯は多くのユーザーが理想とするのではないだろうか。CPUにCore i5-10400を選択すればもう少し価格を抑えることができる。BTOメーカーからすると非常に扱いやすいグラフィックボードだと思う。
最近はRTX 30シリーズ(Ampere)世代のグラフィックボードが登場したことでRTX 20シリーズの価格が落ちている。RTX 2060 SUPERの価格も落ちているが、まだまだGTX 1660 SUPERの価格の安さは魅力的だ。Ampere世代でこのクラスのモデルが登場するのか不明なので、まだまだ現役となるだろう。
GTX 1660 Tiの存在が大きな壁
GTX 1660 SUPERが主流になることは少し考えにくい部分がある。それは性能がGTX 1660 Tiよりも低いという当然なことが大きなブレーキとなる。現在、GTX 1660 Ti搭載モデルはローエンドクラスの覇権を取り、GTX 1660搭載モデルよりも価格が安いことが珍しくない。GTX 1660 SUPER搭載モデルがいくら安くなろうと、現在のGTX 1660搭載モデルよりも安くならなければ意味が無い。
例えば強力なキャンペーンで評価を高めているGALLERIA XT(現GALLERIA XA7C-G60S)というモデルがある。そのモデルは同じ構成であればGTX 1650搭載モデル並の価格にまで下がっている。GTX 1660 SUPERがGTX 1660 Tiよりも性能が低いということは、これらの強力な製品に対抗できなくてはならない。結局強化版GTX 1660で終わってしまうのであれば、自作ユーザー以外は注目しなくても良いグラフィックボードとなりそうだ。
追記 GTX 1660 Tiに取って代わった
完成品のゲーミングPCではGTX 1660 Ti搭載モデルはほとんど消滅した。代わりにGTX 1660 SUPER搭載モデルが採用されている。当初の考えとは異なるが、ユーザーからするとメリットが大きいだろう。より安価に高性能なグラフィックボードを手に入れられるからだ。
「GALLERIA XA7C-G60S」や「G-Tune TD-S」などGTX 1660 Tiを搭載して人気を博したゲーミングPCもGTX 1660 SUPER搭載モデルとして生まれ変わった。コストパフォーマンスも人気も変わらず高い評価を得ている。現在はパソコン工房など一部のショップで取り扱いがあるぐらいだ。GTX 1660 SUPERは期待以上のグラフィックボードだと結論付けてよいだろう。
GeForce GTX 1660 SUPERのベンチマーク一覧
各タイトルのゲームプレイ時におけるフレームレートを計測している。フレームレートが高くなればより安定したゲームプレイが可能だ。
*フレームレート(fps)は、1秒間に描写されるコマ数のことだ。一般的に60fps以上が出れば快適だと言われている。
Borderlands3
RTX 2060 | |
GTX 1070 Ti | |
GTX 1070 | |
GTX 1660 Ti | |
GTX 1660 SUPER | |
GTX 1660 |
FAR CRY 5
RTX 2060 | |
GTX 1070 Ti | |
GTX 1070 | |
GTX 1660 Ti | |
GTX 1660 SUPER | |
GTX 1660 |
HITMAN 2
GTX 1070 Ti | |
RTX 2060 | |
GTX 1070 | |
GTX 1660 Ti | |
GTX 1660 SUPER | |
GTX 1660 |
Metro Exodus
GTX 1070 Ti | |
RTX 2060 | |
GTX 1070 | |
GTX 1660 Ti | |
GTX 1660 SUPER | |
GTX 1660 |
GeForce GTX 1660 SUPER搭載のゲーミングPC一覧
Lightning AT5(サードウェーブ)
価格:94,980円(税込)
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:GeForce GTX 1660 SUPER
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:500W 80PLUS BRONZE
コスパ:★★★★★★★★★☆ 9.3
サードウェーブ(ドスパラ)の人気ビジネスPCだ。グラフィックボードにはGTX 1660 SUPERを採用している。GTX 1060 6GBよりも性能が高く従来のGTX 1070を超える性能を持つ。ゲームプレイにおいて性能差を体感することは難しいが、少し余裕が出るだろう。CPUにはRyzen 5 4500を搭載している。6コア12スレッドとマルチコア性能も高くゲーム配信などでも通用する。Ryzen 5 3500の後継モデルで高いパフォーマンスを発揮する。SSD 500GB NVMe対応と大容量なのも嬉しい。構成面も充実しているおすすめの一台だ。
Magnate MT(ドスパラ)
CPU:Core i5-12400
GPU:GeForce GTX 1660 SUPER
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:550W 80PLUS BRONZE
コスパ:★★★★★★★★☆☆ 7.9
GTX 1660 SUPER搭載モデルがこの価格で手に入る。税込12万円台は素晴らしい。CPUにはコストパフォーマンスに優れたCore i5-12400を搭載している。6コア12スレッドと十分な性能を持つ。GTX 1660 SUPERとの組み合わせなら十分過ぎる。従来モデルのCore i7-11700と同等だ。フルHD環境でのゲーム適性はそこそこで、ミドルクラスというよりもローエンドクラスと考える方がしっくりと来る。メモリ16GB、SSD 500GB NVMe対応とこの価格を考えるとかなり充実してることがわかる。低価格帯のモデルを探している方は要チェックだ。
FRGXB560/Q2/NTK(フロンティア)
CPU:Core i5-10400F
GPU:GeForce GTX 1660 SUPER
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe
電源:600W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中
Core i5-12400F×GTX 1660 SUPER搭載のエントリークラスのゲーミングPCだ。最近市場からほとんど消えてしまったGTX 1660 SUPERを搭載したモデルだ。即納対応ですぐに手に入れられる。RTX 3050相当の性能を持ち価格が抑えられていて選びやすい。フルHD環境なら設定次第でゲームプレイが可能だ。メモリ16GB、SSD 512GB NVMeと構成も十分だろう。電源ユニットは600W BRONZEを採用している。
GALLERIA RM5C-G60S(ドスパラ)
CPU:Core i5-12400
GPU:GeForce GTX 1660 SUPER
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:550W 80PLUS BRONZE
コスパ:★★★★☆☆☆☆☆☆ 3.9
Core i5-12400×GTX 1660 SUPER搭載のゲーミングPCだ。ドスパラのゲーミングブランドであるGALLERIAは国内でもトップクラスの人気を誇る。オシャレなケースデザインも人気の秘密だ。比較的コストパフォーマンスに優れたモデルとなっている。この組み合わせで13円台はありえないと言えるほどだ。ゲーミング性能は標準的でフルHD環境でのゲームプレイに最適だ。メモリ16GB、SSD 500GBと構成も必要十分だと言える。キャンペーン中はSSD容量が倍の1TBとなる。電源ユニットには550W BRONZEを採用している。
GTX 1660 SUPER搭載ゲーミングPC一覧
製品名 | 価格 | CPU | GPU | メモリ | SSD | HDD |
---|---|---|---|---|---|---|
GALLERIA RM5C-G60S | 144,980 | i5-13400F | GTX1660 SUPER | 16GB | 500GB | × |
GALLERIA RM5R-G60S | 114,980 | 5 4500 | GTX1660 Super | 16GB | 500GB | × |
GALLERIA XA5R-G60S 5600X搭載 | 119,980 | 5 5600X | GTX1660 SUPER | 16GB | 1TB | × |
Magnate MT | 124,980 | i5-13400F | GTX1660 Super | 16GB | 500GB | × |
raytrek XT | 149,980 | i7-11700 | GTX1660 Super | 16GB | 512GB | × |
Lightning AT5 | 94,980 | 5 4500 | GTX1660 Super | 16GB | 500GB | × |
FRGXB660/WS1102/NTK | 129,800 | i5-12400F | GTX1660 Super | 16GB | 512GB | × |
OMEN 875 モデルS | 93,455 | i7-9700 | GTX1660 Super | 16GB | 256GB | 2TB |
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価格 | BTOショップ | グラボ |
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ベンチマークテスト環境
CPU | Core i7-8700K |
---|---|
メモリ | 2x8GB G.Skill TridentZ RGB DDR4-3200 |
ストレージ | Samsung 970 Evo 1TB Samsung 860 Evo 4TB |
電源ユニット | EVGA SuperNova P2 1000W |
マザーボード | Gigabyte Z370 Aorus Gaming 7 |