gtx750msi画像引用元:https://www.ask-corp.jp/

当ページでは、GeForce GTX 750のスペック及び性能ベンチマークを解説している。GTX 750 Tiと同時期(2014年2月)に販売開始となった。エントリークラスのグラフィックボードで3Dグラフィックスの処理性能を求める方向けだ。ゲーム適性は当時から高くなくクリエイターの方が活用しやすいという特徴があった。中古のタマも少なく購入は難しくなっている。

後継モデルはMaxwell世代の「GeForce GTX 950」となる。次世代のGTX 950でもゲーミング性能が高いというわけではないが、新しい世代になってしっかりと性能の底上げが行われある程度のゲームプレイに対応できる。50番台の性能でその時代のグラフィックボード全体のパフォーマンスを測ることが可能だ。

GeForce GTX 750の概要

ゲーミング性能

gtx750seinou2022

GTX 750は、前世代のGTX 650 Tiに非常に近い性能を持つ。新世代は一つ上の型番と同等以上の性能になる事が当たり前だった。つまり、GTX 660を超える性能が期待されたのだ。実際はGTX 750は一つ上の型番であるGTX 660に届かなかったのだ。GTX 750の後継モデルであるGTX 950は、一つ上の型番であるGTX 760を超えている。

この状況から見ても、GTX 750は低い評価が妥当である。グラフィックボードは次世代のGTX 900シリーズが革命が起こしたと考えている。GTX 700シリーズにもGTX 750 TiやGTX 780 Tiのような今も語られる名機がある。残念ながら、GTX 750は最後まで評価されることはなかった。

GTX 750搭載モデルは非常に安価だったので、価格に釣られて選択してしまうユーザーが多かったように思う。当サイト初の選んではいけないゲーミングPCにはGTX 750を搭載したモデルが挙げられた。GT 1030より劣る性能からも分かる通り、現在は通用しないグラフィックボードである。

最新のゲームでは最低でもGTX 1650程度の性能が求められる。現行モデルで言えばGeForce RTX 3050だ。GTX 750が4つ必要な性能だ。推奨環境を満たすためにはGTX 750は確実に性能不足に陥るだろう。基本的にゲーム目的で購入するのは推奨しない。最低でもGTX 1650を手に入れるとよいだろう。

基本スペック比較

GTX 750GTX 650 TiGTX 650
アーキテクチャ第1世代 MaxwellKeplerKepler
プロセス28nm28nm28nm
トランジスタ数18.7億25.4億12.7億
ダイサイズ148 mm²221 mm²118 mm²
GPUGM107GK106GK107
SMM442
CUDAコア数512基768基384基
コアクロック1020MHz928 MHz1058MHz
ブーストクロック1085MHz--
GPUメモリGDDR5 1GB / 2GBGDDR5 1GBGDDR5 1GB / 2GB
メモリクロック1253 MHz1350 MHz1250 MHz
メモリバス幅128bit128bit128bit
メモリ帯域80.0 GB/s86.40 GB/s80.0 GB/s
FLOPS1.111 GFLOPS1.425 TFLOPS0.813 TFLOPS
TDP55W110W(6pin)64W(6pin)
MSRP$119$149$109
発売日2014/02/182012/10/092012/09/06
GTX 750はそれほど画期的なグラフィックボードではなかった。GTX 650 Tiより性能が高いので進化の形跡は見て取れるものの期待外れであることは事実だ。グラフィックボードはGTX 900シリーズまでは性能の差が激しかった。はっきり言えば、全体的に性能が低い。この時代のゲーム推奨モデルは、そのゲームの推奨スペックを満たしていないモデルばかりだったのだ。

他のモデルと比べても明らかに価格が安かったGTX 750はゲームプレイ時にフレームレートを出せず厳しいモデルだと言える。今で言うところGT 1030のようなポジションに近い。同時に登場したGTX 750 TiがゲーミングPCのローエンドという位置付けだった。GTX 750はGTX 650の強化版である。CUDAコアが34%多く、ブーストクロックも追加されている。

その分だけダイサイズが大きくなっている。メモリ周りについては、GTX 650とGTX 750で共通だ。処理性能を表すFLOPSの差は0.3 TFLOPSしかない。性能自体は伸びていても、基本的な構造は変わっていない。GTX 650の弱点を少し補ったのがGTX 750だ。50番台のTiモデルはどの世代でも大体評価されている。

しかし、50番台は価格が安いだけの廉価版のような扱いを受けることが多い。GTX 750は登場時から爪弾きにされた悲しいグラフィックボードである。性能の低さを価格の安さで誤魔化したようなモデルだ。この50番台の評価はGTX 950が登場するまで低いままだった。現行のGTX 1650まで来るとコストパフォーマンスという言葉が付け加えられた。

GTX 750は、GTX 650と比べると省電力性は高い。補助電源なしで使用できるグラフィックボードという特徴があるように見える。ところが、一つ上のGTX 750 TiもTDPが60Wで補助電源無しだったのだ。つまり補助電源なしに魅力を感じるのであればGTX 750 Tiが候補になる。

GTX 750に関しては安さ以外に魅力がなくなっていた。ゲーミングPCはゲームを快適にプレイするためのものだ。GTX 750は当時のゲーム向けにしても性能が弱すぎた。今となっては選択する意味を持たない微妙なグラフィックボードだ。

GeForce GTX 750の最新評価【2023年】

何をするにも力不足なグラフィックボード

ここまで紹介してきた通りGTX 750は現在は通用しないグラフィックボードだ。GTX 750 Tiのようにゲーム以外の用途で使うことも苦しい。少なくとも率先して選ぶべきモデルではないだろう。Intel第9世代Core iシリーズから登場したCPU内蔵GPU機能を持たないCPU(末尾F)に合わせて使用するなら話は別である。例えば、Core i5-9400Fなどが該当する。

モニターに映像を描写するという当たり前の機能に活かすなら選択肢に入る。ただし、これは仮に話である。末尾FのCPUを搭載したパソコンの場合必ずグラフィックボードを搭載しているからだ。つまり、GTX 750を活かすなら自作以外にないということになる。

より安価なGT 710のような安価なグラフィックボードでも十分代用が利く。結果的にGTX 750はかなり限定的な場面でのみ用途がある程度だ。そして、その用途を再現するのは現実的ではない。フォローをしようにも、今となっては過去のグラフィックボードという位置付けだ。

現在では使い道に困る性能と機能しかない。ゲームを快適にプレイするためのグラフィックボードだったはずが、一般向けの用途でも厳しい現実がある。小さな用途には大きく過ぎる。大きな用途には小さすぎる。何をしようにもGTX 750が最適だという用途は見つからない。当時から低い評価を受けていたGTX 750は、現在でも再評価されることはない。

諸悪の根源はゲーム推奨モデルである。当時、価格が安いということで、多くの推奨モデルの最低モデルにGTX 750搭載モデルが採用されていた。そのゲームを快適にプレイ出来ないにも関わらず、推奨モデルに並んだ。これで、多くのユーザーが騙されたという意識を持つようになった。

対応したタイトルの推奨モデルを買ったのに、まともに動作しないというのは致命的だ。当サイトは、当時のゲーム推奨モデルのあまりの酷さから立ち上がったと言っても過言ではない。言ってしまえばGTX 750の登場により誕生したサイトとも言える。GTX 750に罪は無い。それを誤った取り扱いをしたショップの罪である。だからと言って、評価が見直されることも無いだろう。

発売当時からすでに通用しなかった

GTX 750が登場した年のゲームで、既に推奨環境を満たせなくなっていたのである。2023年となった今では、ゲームで通用しないのも当然だ。GTX 750が登場してから、GTX 950が登場するまでの期間は2014年2月から2015年8月の1年6ヶ月だ。その頃登場した有名なタイトルに「黒い砂漠」がある。低設定の推奨環境にGTX 660が求められていた。

同時期のTHE CREWの推奨環境はGTX 580(GTX 760相当)だ。もちろん推奨環境通りのスペックでも快適にプレイすることは難しくワンランク上のグラフィックボードを選択したいところだ。2014年あたりは、必要動作環境がゲームを起動するのに必要な性能で、推奨環境はゲームをプレイするために必要な性能を指していた。

現在、最も重いゲームの1つに「X4: Foundations」というタイトルがある。このゲームは、最低環境にGTX 780以上のグラフィックスを要求するとんでもないゲームである。推奨環境になるとGTX 1070を要求している。このように、最低限動作させる上で求められる性能すら満たせなくなっている。

今はここまで要求スペックの高いゲームはあまり多くはないが、このX4が登場したのは2018年12月だ。3年以上前に登場したゲームでこの有様だ。今後登場してくるゲームへ対応するにはGTX 750では厳しすぎるだろう。

中古価格は3,980円ほど

GTX 750は中古で税込3,980円程度で販売されていることがわかる。底値まで落ちたと考えてよさそうだが、中古でもGTX 750は選びにくい。なぜならこの価格帯には上位モデルのGTX 760が4,480円で並んでいるからだ。より安くより高性能なモデルを手に入れられる。例えば、モニターを描写させるだけの機能として見るなら、旧世代のGTX 650が好ましく1,980円程度で購入可能だ。

性能の高いグラフィックボードは500円多く出せば手が届く。機能が同等のグラフィックボードは2,000円安く手に入る。こうなると旧世代のGTX 750を選択するメリットは何も無い。中古価格が安くても飛びつくほどではない。流石に3世代前ともなると、もっと価格が落ちているかと思っていた。仮に2,000円程度であれば、用途によっては選択肢に加わる価格だ。GTX 750の性能に3,980円は流石に出しにくい。

その価値があるとは思えないからだ。ゲームをするにも、モニターを増やすにも扱いにくさがある。50番台のグラフィックボードを選ぶなら、常に最新を追うくらいの気持ちが無くてはならない。GTX 750のように登場時点で既に性能不足が懸念されるようなものではだめだ。それでも、次世代の50番台に性能で置いて行かれるのは常だ。中古のグラフィックボードを選択するなら、現行のミドルクラスと同等のモデルを選択して欲しい。

現在のGeForce GTX 750のベンチマーク

Battlefield 4

battlefield4

R7 26594.6
57.7
GTX 66084.0
54.8
R7 260X75.9
44.6
GTX 750 Ti74.7
47.2
GTX 650 Ti Boost71.5
48.1
GTX 75064.0
41.1
GTX 650 Ti59.2
37.6
中設定最高設定
Battlefield 4でのフレームレートを計測している。GTX 650 Tiよりも8%程度高いフレームレートが出ている。ただし、中設定でのゲームプレイが精一杯で最高設定でのゲームプレイは厳しいと言わざるを得ない。上位モデルのGTX 750 Tiになると16%程度フレームレートが向上する。最高設定でも15%程度フレームレートが向上するが、47.2fpsと快適なゲームプレイができるとは言えない。それならGTX 660の方が好ましいだろう。

Hitman: Absolution

hitman

R7 26581.3
52.4
GTX 66075.2
48.5
R7 260X63.0
41.9
GTX 650 Ti Boost65.6
40.8
GTX 750 Ti65.5
43.7
GTX 75059.4
38.0
GTX 650 Ti50.8
32.1
中設定最高設定
HitmanでもGTX 650 Tiよりも17%も高いフレームレートを出している。中設定なら60fpsに近い数値を出すことができそれなりにゲームプレイができそうだ。GTX 750 Tiとの差は8%程度となっている。最高設定では38.0fpsと数値的に厳しいだろう。

Metro: Last Light

metrolastliight

R7 26573.4
40.7
GTX 66065.9
43.6
R7 260X58.7
31.5
GTX 750 Ti61.2
38.0
GTX 650 Ti Boost56.8
37.7
GTX 75053.4
31.5
GTX 650 Ti45.3
28.1
低設定最高設定
Metroでも他のタイトルと同様の結果が出ている。GTX 650 Tiよりも18%フレームレートが高い。最高設定でも10%程度はパフォーマンスが向上している。GTX 750 Tiになると15%フレームレートが伸びて60fps以上を出せる。やはり最低基準はGTX 750 Tiとなる。

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