gtx960画像引用元:https://www.amazon.co.jp/

当記事では、GeForce GTX 960の性能スペック&ベンチマークを紹介している。現在GTX 960を持っていて最新のグラフィックスと比較して相対的なスコアを知りたい方や中古でGTX 960の購入を検討している方向けのコンテンツだ。60番台は今でも人気が高く注目度も高い。

GTX 960の登場からもう数年が経ちその価値を大きく下げている。それは後継モデルが登場したことで新品で購入する価値がないだけでゲームに全く通用しないというわけではない。ライトなゲームではまだまだ現役で使える。ただし、現行のGeForce GTX 1650よりもパフォーマンスが大きく劣ってしまうのは致命的だ。用途次第ということになることは押さえておこう。

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GeForce GTX 960の概要

基本スペック

 GTX 960GTX 760GTX 1050 Ti
コードネームMaxwellKeplerPascal
GPUGM206GK104GP107
プロセス28nm28nm14nm
トランジスタ数29億35億33億
ダイサイズ227m㎡294m㎡135m㎡
CUDAコア数1024基1152基768基
ベースクロック1127MHz980MHz1290MHz
ブーストクロック1178MHz1033MHz1392MHz
GPUメモリ4GB GDDR52GB GDDR54GB GDDR5
メモリクロック1753 MHz1502 MHz1752 MHz
メモリバス128 bit256 bit128 bit
バンド幅112.2 GB/s192.3 GB/s112.2 GB/s
TDP120W170W75W
価格$199$249$139
発売日2015/01/232013/06/252016/10/25
GeForce GTX 960のスペックについて詳しく見ていこう。比較対象となるのは前世代のGTX 760とPascal世代で性能が近いGeForce GTX 1050 Tiだ。まず、GTX 760とスペックを比較するとそれほど大きく変わっていないことがわかる。Kepler→Maxwellでは共通している部分も多い。コードネームこそ異なるもののプロセスは同じだ。

GTX 960ではトランジスタ数が17%少ない29億となっている。ダイサイズは23%小さく227m㎡だ。ベースクロック及びブーストクロックをそれぞれ15%引き上げられてパフォーマンスの向上を図っている。GPUメモリも2GB→4GBと倍増しているのも大きい。一方で、メモリバスは256 bitから半減の128 bitとなっている。バンド幅も40%少ない112.2 GB/sだ。TDPが170W→120Wへと引き下げられて省電力性に磨きが掛かっている。価格差は$50だ。

GTX 1050 Tiは、次世代のモデルで一つ下の50番台のグラフィックボードとなっている。50番台でパフォーマンスではGTX 960と同等なのは驚きだろう。パフォーマンスが大きく向上した要因はアーキテクチャの進化だ。MaxwellからPascal世代になって大きく変わった部分だと言える。このGTX 1050 Tiを含めて各モデルで大幅なパフォーマンス向上が実現した。

プロセスが28nm→14nmへと半減した結果ダイサイズを小さくしても多くのトランジスタを配置することが可能となっている。ダイサイズは60%に留まる。CUDAコアは25%少ない768基だ。ベースクロックは15%高く、ブーストクロックは18%高い。メモリ周りは同等だと考えてよい。価格も$139と大幅に安くなった。さらに、驚くべきは消費電力の低さだろう。なんと75Wという省電力性の高さだ。補助電源を必要とせずアップグレードしやすいグラフィックボードとなっている。

ゲーミング性能

gtx960seinou

GTX 960の性能は後継モデルであるGTX 10シリーズのGTX 1050 Tiと同等程度の性能である。現行最下位クラスのGTX 1650に届かないので最新のゲームを楽しむのは非常に厳しい。2018年より前のゲームならある程度対応できる。プレイするゲームに合わせて使用する方がよいだろう。

現行のグラフィックボードはGTX 900番台から2世代後のモデルになる。ミドルクラスの2世代差は性能が不足しだすので買い替えを検討する時期だ。買い替え対象はミドルクラスならGTX 1660、GTX 1660 SUPER、GTX 1660 Ti辺りが良い。性能アップを体感しやすく、多くのゲームの推奨環境を満たしている。

当時のGTX 960と同等の価格で展開されているので選びやすさもある。これまでミドルクラスを使用してきたユーザーにとっては扱いやすい性能だ。GTX 960は優秀なグラフィックボードだった。その後継のGTX 1060はパフォーマンスを大きく向上させた。そしてGTX 1060の後継機GTX 1660は価格を抑えたGTX 960と性能を大きく伸ばしたGTX 1060の良さをしっかり引き継いでいる。優秀な系譜を持つグラフィックボードだ。

GeForce GTX 960の性能&評価【2021年時点】

選択するメリットの薄いグラフィックボード

製品価格
GTX 970$329
GTX 960$199
GTX 760$249

GTX 900番台はグラフィックボード界に革命を起こした。新世代は前世代よりも価格が高くなる事が当たり前だった。その常識を打ち壊し、価格を落としたのが900番台だ。GTX 700番台までは性能と一緒に価格も上がっていたが、900番台は一気に価格が引き下げられた。

それにより、これまでミドルクラスまでしか予算的に選択できなかったユーザーでもワンランク上の性能に手が届くようになった。グラフィックボードの価格が抑えられたことで、ゲーミングPCの価格にも大きな影響を与えた。それは性能が高いグラフィックボードであるほど影響が大きかった。当時のグラフィックボード事情ではGTX 960は、比較的有用なグラフィックボードだった。しかし、次世代のGTX 10シリーズから性能が大きく向上したことで、GTX 960は一気に評価が下がってしまった。

もしも、GTX 960 Tiのような製品が登場していれば、今尚語り継がれる伝説となっただろう。実際はGTX 960とGTX 970の繋ぎ番しか登場しなかった。グラフィックボードの型番は性能を刻みつつ数字が上がっていく。これは現在でも当然のことである。ところが、GTX 900番台は60と70に2ランクほどの差があるのだ。

結果的に、GTX 760を選択したユーザーがGTX 970を選択するようなことはなく、GTX 960に大きく偏ってしまった。予算に少し余裕があっても選択肢が他になかったのだ。GTX 960は$199で展開され、GTX 970は$329で展開された。この$130差は現行で言えばGTX 1650とGTX 1660 Tiと同じである。搭載ゲーミングPCで言えば税込み10万円のモデルか、税込み14万円以上のモデルかの選択肢しかなかったのだ。

価格に満足できても、性能に満足出来るユーザーは少なかったのではないかと思う。特に、上位モデルは性能でも他を圧倒していたが、下位モデルはそうではなかった。GTX 980は当時シングルGPU最速のGTX 780 Tiをも軽く超える性能だった。一方で、GTX 960はGTX 760と同等以上という評価に留まった。

GTX 760は$249で展開されたいたので価格は確かに安くなってはいた。ただ、性能にややムラがあったこと、同じ性能帯に留まってしまったことで注目度は低かった。もう少し性能がGTX 970に近ければ、もっと違っていたことだろう。それだけに惜しいポジションのグラフィックボードと言える。

中古で4,000円以下なら検討する価値あり

これから安価で入手しようとするユーザーにとっては、GTX 1650とGTX 1050 Tiという壁がある。中古市場でもGTX 1050 Tiが存在している。GTX 1650もGTX 1050 Tiも同じ75Wの補助電源無しモデルだ。GTX 960を2021年に新たに購入するのはおすすめしない。よっぽど安くなければメリットが薄いどころか、ないに等しい評価となる。

これからGTX 960を入手しようとするなら中古モデルが主となる。価格も現行の最下位モデルGTX 1650より安価でなくてはならない。何故なら、グラフィックボードは世代を重ねて進化を続ければ自然と省電力かつ高性能になっていくからだ。GTX 900シリーズの60番台はGTX 10シリーズの50番台の性能に近い。世代が一つ進むと、性能は一つ下に下がる。この事が特徴を大きく変える要因になる。

例えば、GTX 1650になると補助電源を必要としない75Wになる。GTX 960は120Wの6pin仕様だ。この差は搭載する電源容量にも大きく影響を与えるだろう。また、GTX 1650は静音性に特化したファンレスモデルも存在している。CPUと違いマザーボードのチップセットが古くてもグラフィックボードは正しく認識される。こうなると、性能も機能も上の新品モデルより安くなくては中古モデルを選択するメリットは無い。

GTX 960を今選択するメリットがあるなら、中古のGTX 1050 Tiより安いことは絶対だ。それも、1,000円~2,000円の差では選ぶメリットがない。最低でも4,000円を下回っていなくてはならない。それ以上だと、1,000円ほどプラスしてGTX 1050 Tiが選択できてしまうことになる。

性能が高く、消費電力は半分近くにまで抑え、価格が同じグラフィックボードとなれば、そちらを選ぶ方が良い。中古でGTX 960を選択するのはハードルが高い。安価なGTX 1050 Tiを探した方が手っ取り早いはずだ。そもそも、CPUはチップセットや用途で古いものを選択するメリットはある。

グラフィックボードはゲームで使用するのが主であることを考えれば2世代以上前の古いものを選択するメリットがない。中古でグラフィックボードを購入するのは価格が安いこと以外にないと言える。その価格で上位モデルに敵わない可能性が高いなら、最初から上位モデルの選択を検討した方がよい。

中古のGTX 960に4,000円出すのと、中古のGTX 1050 Tiに5,000円を出すなら間違いなく後者だ。この差をどこまで広げることが出来るか。要はどこまで安いGTX 960を見つけられるかである。そもそも、そこまで予算を抑えるならGTX 960にこだわる必要もない。5,000円出してグラフィックボードを探すなら、その範囲内で探した方がよいだろう。

2019年の上旬はGTX 1050 Tiがまだ現役だったことで中古価格も高めだった。その時点ではGTX 960は1万円程度で手に入るならよいという評価になっていた。GTX 1650の登場で一気にGTX 1050 Tiが中古市場に流れ、状況が一変した。結論は何度も言うように、GTX 960よりもGTX 1050 Tiを選択した方がよいということだ。

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GeForce GTX 960のベンチマーク

フルHD環境×標準設定及び最高設定でのフレームレートを計測している。WQHDや4K解像度を除外しているのは明らかにターゲットではないからだ。それを踏まえた上でデータを参照して欲しい。ポイントは、GTX 1050 TiやGTX 970との性能差だ。特にGTX 970との差が大きいことがわかるはずだ。

Battlefieled 1

battlefield

GTX 970113.7
86.7
GTX 1050 Ti94.3
68.4
GTX 96086.2
63.6
GTX 95078.7
55.4
GTX 105078.7
57.7
RX 46069.5
49.6
標準設定最高設定
attlefieled 1ではGTX 960でも最高設定でのゲームをプレイすることが可能だ。設定を落とせば平均フレームレートは86.2fpsと余裕がある。下位モデルのGTX 950との差は10%となっている。上位モデルのGTX 970になると一気にフレームレートが高くなる。標準設定なら113.7fpsと100オーバーだ。これだけ性能差があるのだから隙間を埋めるモデルがあったのではないかと今でも考えてしまう。

Rise of the Tomb Raider

Rise Of The Tomb Raider

GTX 97076.6
54.1
GTX 96053.4
34.6
GTX 1050 Ti50.4
32.6
GTX 95046.5
23.2
GTX 105044.6
25.5
RX 46041.1
23.6
標準設定最高設定
Rise of the Tomb Raiderでは、GTX 960がGTX 1050 Tiを上回る結果となった。フレームレートの差は6%と十分だろう。GTX 970との差は43%-60%と大きい。900番台で選ぶならGTX 970が無難だということがわかる。

Deus Ex: Mankind Divided

deusex

GTX 97057.0
42.0
GTX 96038.7
29.0
GTX 1050 Ti38.3
28.6
RX 46037.8
25.8
GTX 105033.5
24.1
GTX 95033.2
24.3
標準設定最高設定
負荷の高いタイトルではどのモデルでも苦戦している。GTX 1050 Tiよりほんのわずかに高いスコアを出しているが誤差の範囲だろう。いずれにせよ快適にゲームをプレイすることはできない。それがGTX 970になるとやや高くなっている。標準設定なら快適にプレイできる。GTX 960とGTX 970の差は50%とかなり大きい。

販売当時の評価【2015年時点】

当時はミドルクラスに位置している

GeForce GTX 960は標準的な性能を持ち、コストパフォーマンスに優れているグラフィックボードだ。完全にGTX 760の換装品としてポジションを得たように思える。省電力に加えて低コストが魅力で最も需要の高いモデルとなっている。性能はそこまで高いというわけではない。上位モデルのGTX 970との性能差がかなり大きいのが悩ましい。

しかし、グラフィックの設定を標準以下に下げることでほとんどのゲームに対応することができる。最新のゲームに対応できるかは難しいところだ。グラフィックにクオリティを求めなければ対応は容易だろうと思う。主に、要求スペックが低めなゲームや標準程度のゲームに適しており、オンラインゲームのほとんどはこのグラフィックレベルに存在している。

低価格を求めるユーザーにおすすめしたい。しかしながら、良くも悪くも価格通りの性能なので過信は禁物だ。GTX 970やGTX 980に比べると、プレイに多少制限が出てくるのは否めない。特に大人数でダンジョンを攻略するものやプレイヤーが同時に大量に描写される場面に弱い。表示人数などの設定を決められるのであれば、事前にある程度下げておいたほうが快適にプレイできる。

GeForce GTX 760との比較

GTX 960は、GTX 760と比べて勝っている部分もあれば劣っている部分もある。ベンチマークのスコアではGTX 760よりも高くなる傾向にあるが、負荷が高ければ安定感に欠けてしまいGTX 760よりも劣ってしまうこともあるようだ。処理速度は体感できるほど差はないようにも考えられる上に、コストパフォーマンスではまだGTX 760ほどではない。

基本的にグラフィックボードは最新のものの方が扱いやすいため、新しくゲーミングPCを購入するというのであればGTX 760よりもGTX 960を推奨したい。総合的に見ても同等であるが、省電力というBTOパソコンにとっては非常に優れたメリットを持っているため、フラグシップとなれそうだ。ただし、一般的な用途であれば期待通りの性能を発揮できるものの、負荷の高いゲームなどでは不安が残る。

良くも悪くもミドルクラスでしかないため、過度な期待はしないでおくほうがいいだろう。それでも発売当初と比べると性能などが明確になり、高い評価を集めているのも事実だ。買い替え対象は以前と変わらずGTX 650以前の古いものとなる。しかし、評価は以前と打って変わって高くなっているので候補に挙げるユーザーも少なくない。

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参照元:GEFORCE GTX 1050 TI REVIEW (PCGAMER)