nvidiaamd
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当ページでは、ライバル同士であるNVIDIA GeForceとAMD Radeonの特徴を比較している。RDNAアーキテクチャ採用のRadeon RX 5000シリーズが登場するまではNVIDIA製グラフィックボードが多くのシェアを占めていた。最近はRadeon製品も一定のシェアを獲得している。その後発売されたRadeon RX 6000シリーズの影響は大きい。AMDのCPUであるRyzenシリーズと同様に勢いを増している。

少し前までBTOパソコンに搭載されているグラフィックボードはNVIDIA製グラフィックボードのGeForceが大半で、どちらかと言うとAMDのRadeonは一般的ではなく自作ユーザー向けという認識が強かった。ここに来てAMDの人気が高くなっている。それはグラフィックス処理性能が大幅に向上してゲーム適性が上がり、その上でコストパフォーマンスに優れているからだ。選択の際の参考程度に読んでいただけると嬉しい。

NVIDIAとAMDの比較概要

 NVIDIAAMD
ブランドGeForceRadeon
売上$1,667,500,000$976,300,000
コスパ
グラフィックス性能○~◎
レイトレーシング性能○~☆△~○
特徴幅広い性能帯をカバーミドルクラスのコスパが高い
BTOパソコンラインナップ豊富
割安
ラインナップ少なめ
割高
NVIDIAとAMDについて簡単に比較してみた。売上規模で見ればNVIDIAの方が圧倒的だ。それでもAMDの売上の伸びは凄まじいものがある。コストパフォーマンスはNVIDIA製グラフィックボードの方が優秀だ。それはグラフィックス性能が高いことに加えてレイトレーシング性能も優秀だからだ。AMD製Radeonシリーズよりも1世代早くレイトレーシングを導入したことで有利な立場にある。Radeonシリーズのレイトレーシングは発展途上だ。

特徴を見ていくとGeForceは上から下までまんべんなくカバーしているのが魅力だ。初心者の方でも選びやすい。一方で、Radeonシリーズはミドルクラスに強くハイクラスやエントリークラスではやや厳しい。ミドルクラスのモデルならコストパフォーマンスも良好だ。レイトレーシング性能を重視する方が少ないのも後押ししてくれる。ハイクラスになるとレイトレーシング性能がNVIDIA製グラフィックボードに追いつかず対等には戦えない。

BTOパソコンについてはまだまだNVIDIA製グラフィックボードが優勢だ。ラインナップも多く初心者から上級者まで選びやすさがある。AMD製グラフィックボードについてはラインナップが限定的で割高感がある。単体として見ると安いが、BTOパソコンになると高くなってしまう。これは捌ける量が違うから仕方がないのかもしれない。

グラフィックボード簡易比較表【NVIDIA&AMDの対比】

NvidiaAMD解説
RTX 30904Kでのリアルタイムレイトレーシング適用
高設定での240hz以上に対応
RTX 3080 Ti4Kでのリアルタイムレイトレーシング適用
高設定での240hz以上に対応
RX 6950 XT
RX 6900 XT
4K解像度、高設定での240hz以上に対応
レイトレーシング性能はイマイチ
RTX 3080 12GB4Kでのリアルタイムレイトレーシング適用
高設定での240hz以上に対応
RX 6800 XT4K解像度、高設定での240hz以上に対応
レイトレーシング性能はイマイチ
RTX 3080 10GB4Kでのリアルタイムレイトレーシング適用
高設定での240hz以上に対応
RTX 3070 TiWQHDでのリアルタイムレイトレーシング適用
高設定での240hz以上に対応
RTX 3070WQHDでのリアルタイムレイトレーシング適用
高設定での240hz以上に対応
RX 6800WQHD解像度、高設定での240hz以上に対応
RX 6750 XT
RX 6700 XT
WQHD解像度、240hz以上に対応
RTX 3060 TiWQHD解像度、240hz以上に対応
RX 6650 XT
RX 6600 XT
フルHD、高リフレッシュレートに対応
RTX 3060RX 6600フルHD、高リフレッシュレートに対応
RTX 3050フルHD、設定調整が必要
GTX 1660 TiフルHD、設定調整が必要
GTX 1660 SUPERフルHD、設定調整が必要
GTX 1660ローエンドクラスのモデル
GTX 1650 SUPERRX 6500 XT低価格、価格重視
GTX 1650エントリークラス
NVIDIAは変わらず幅広い性能帯で製品を展開している。それに対し、AMDは機能を限定してかつ製品を絞ってNVIDIAに対抗している。以前のようにNVIDIA一強という時代ではなくAMDも勢力を強めている。基本的に単体のグラフィックボードとしてはAMDはNVIDIAよりも安価に展開しているため、コストパフォーマンスという点では強力だ。ただし、タイトルによっては不安定な挙動を見せてしまうことがある。現時点では安定感に掛けるAMDよりも、安定しているNVIDIAに分がある。

NVIDIAとAMDのグラフィックボードの特徴を比較

ここからはより詳細に両企業のグラフィックボードを比較していく。価格・性能・ハード・ソフト・機能に分けて見ていこう。

価格

NVIDIA価格帯AMD
RTX 3090 Ti(259,480円~)$1,999
RTX 3090(207,064円~)$1,499
RTX 3080 Ti(151,690円~)$1,199
$1,099RX 6950 XT(166,800円~)
$999RX 6900 XT(149,800円~)
RTX 3080 12GB(129,800円~)$799
RTX 3080(108,000円~)$699/$649RX 6800 XT(122,482円~)
RTX 3070 Ti(85,800円~)$599
$579RX 6800(113,300円~)
$549RX 6750 XT(87,088円~)
RTX 3070(73,800円~)$499
$479RX 6700 XT(73,980円~)
$399RX 6650 XT(58,800円~)
$379RX 6600 XT(52,980円~)
RTX 3060(49,800円~)$329RX 6600(42,799円~)
GTX 1660 Ti(34,800円~)$279
RTX 3050(39,800円~)$249
GTX 1660 SUPER(32,880円~)$229
GTX 1660(32,303円~)$219
$199
$169RX 6500 XT(25,800円~)
$159RX 6400(20,790円~)
GTX 1650(26,950円~)$149

各グラフィックボードの価格は2022年6月時点のものだ。実売価格を見ることで価格の歪みを把握することができる。NVIDIAのフラグシップモデルであるRTX 3090やRTX 3090 Tiについては競合がおらず特に気にしなくてもよいだろう。

注目はRTX 3080 TiとRX 6900 XTの価格差だ。RTX 3080 Tiの方が処理性能が高くさらにレイトレーシング性能も上回る。それで価格は15,000円も安価だ。これならRTX 3080 Tiを選ぶ方がよいだろう。RTX 3080 10GBとRX 6800 XTを比べてもRTX 3080 10GBの方が安い。当然性能はRTX 3080の方が高い。これではRX 6800 XTを選ぶ理由が見当たらない。

さらに、RX 6800 XTに近い性能を持つRTX 3070 Tiなら3.5万円も安く購入することができる。レイトレーシング性能ではRTX 3070 Tiの方が上だ。RX 6800 XTよりも性能の劣るRX 6800が113,300円とRX 6800 XTとほとんど変わらない価格なのも厳しい。RTX 3070とRX 6700 XTでも歪みが生じている。今では両者は同じ価格だ。RX 6750 XTがリリースされたことでAMDにとって好ましくない状況になっている。レイトレーシング性能を重視しないならRX 6700 XTは魅力的な選択肢となるはずだった。

ミドルクラスのRX 6650 XT・RX 6600 XT・RX 6600についてはコストパフォーマンスが高い。RX 6600に至ってはRTX 3060と同等の性能を持つにも関わらず7,000円以上安く購入できる。なお、RX 6650 XTが登場したことでRX 6600 XTは終売となる。そうなった時に価格がどう変化するかは気になるところだ。もっともNVIDIAの次世代モデルのリリースが控えていることは忘れてはいけない。

ここから下はRadeon RX 6000シリーズのラインナップは2つしかない。かたやNVIDIAではRTX 3050・GTX 1660 Ti・GTX 1660 SUPER・GTX 1660と豊富なラインナップを持つ。RX 6500 XTは、GTX 1650 SUPERと同等以上の性能を持つグラフィックボードだ。価格的には妥当な水準に落ち着いているように思う。Radeon RX 6400についてはOEM供給のみとなる(マイナビニュース, 2022)ようだ。

グラフィックス処理性能

geforceradeonhikaku
グラフィックス処理性能はGPUにとって最も重要な要素だ。処理性能はNVIDIAが優勢だと考えてよいだろう。グラフを見て分かる通りNVIDIAは、AMDの競合モデルに対して性能で上回っている。RTX 3080 TiとRX 6900 XTなら前者が、RTX 3080とRX 6800 XTなら前者といった具合だ。

また、実際に使用するとAMD製のRadeonは不具合や異常なパフォーマンス低下を起こしやすい。不具合は登場時に多く、ドライバのアップデートで徐々に正常になってくると考えておこう。パフォーマンスの低下は常にRadeonについて回る。GeForceを基準に考えるとやや不安定な性能であることが多い。

例えば、RTX 3070とRX 6700 XTを比較するとRTX 3070の方が平均フレームレートは安定する傾向にある。RX 6700 XTは得意な場面ではRTX 3070を凌駕するものの、苦手な場面ではその下位モデルであるRTX 3060 Tiにさえ劣ることもある。この不安定さは快適性にも大きく影響し、遅延やラグを感じやすくなる。さすがにRX 6000シリーズになって多少ましにはなっている。

AMD製グラフィックボード対抗製品に対して、性能でアドバンテージを得ることはない。RTX 3090とRX 6950 XTではRTX 3090の方がスコアは上だ。それだけではなく、スコアやフレームレートで言えばRX 6800 XTはRTX 3080 10GBをも下回ることがある。価格面でも不利になってしまっている。得手不得手がはっきりしており、得意なタイトルでない限りはRTX 3080 10GBの方が優秀だ。

Radeon RX 6000シリーズにもいいところはある。それは消費電力がRX 30シリーズに比べると控えめであることだ。NVIDIAの8nmプロセスに対してAMDが7nmプロセス/6nmプロセスを採用していることによる恩恵だと言える。もっとも、ハイエンドクラスになると誤差とも言える範囲かもしれない。

750W GOLD以上の電源があればRTX 3080 10GBにも対応できる。ハイエンドなGPUを採用して700W BRONZEに留めるメリットは少ない。この辺りは自作ユーザーに対するメリットとして見るべきだ。一般ユーザーにとってはややクセのある性能のRadeonは扱いにくい部分がある。もう少し価格が下がればコストパフォーマンスという長所を得ることができるはずだ。

今現在の主流はNVIDIAのGPUだ。そのため、ショップはRadeonよりRTXシリーズを多く仕入れていると考えて間違いない。結果的にセール対象や値引きになりやすいのはRTX 30シリーズだ。RadeonはAMDユーザーなら魅力的に感じても、まだまだ主流になるには遠い。ではNVIDIAのGPUが安泰かというとそうでもない。AMDのGPUはNVIDIAに及ばないが、徐々にその差を詰めている。

一時はAMDがリードすることもあったように、NVIDIAが常に優秀であるとも限らない。この評価はあくまでもRTX 30とRX 6000シリーズ登場時点のものだ。次の世代ではこの関係性が逆転するかもしれない。例えば、Radeonは得意なゲームではRTXシリーズを凌駕している。この長所をもっと引き出すことができればNVIDIAよりも一歩も二歩も先をいくことになる。現在の評価では安定したNVIDIA、クセのあるAMDという具合だ。

ハードウェア

技術的な部分ではNVIDIAがリードしているように見える。RTX 20シリーズの時点で、リアルタイムレイトレーシングの性能を高め、RTX 30シリーズで開花させた。次世代のゲームへの対応はAMDよりも一足早く見据えていたように思う。AMDの技術が劣っているわけではない。おそらく、AMDも同等の性能を持つモデルを展開することはできる。全く同じ製品を出しても意味がないので特性を持たせている。

その特性が市場のニーズに上手く噛み合っていないだけだ。GPU性能が求められる場面はゲームプレイでは幅広い。フルHDが主流である今、高性能なGPU性能は無駄になりやすい。特にリアルタイムレイトレーシングに関しては実用的なタイトルが少ない。NVIDIAの機能は時代を先取りしており、AMDの無駄を廃する機能は今現在のゲーム環境構築に着目しているのではないだろうか。

ただ、AMDが無駄を廃し実用性を追求しているにも関わらず価格が抑えきれていないところが問題となる。NVIDIA製品と性能は同等でも機能で落ちる。また、不具合の多さも目立つ。常にあと一歩が続いている状態である。一時はメモリ周りを強化して差別化を図ったこともあった。その傾向は今も残ってはいる。昔ほど特化した造りではなくても、NVIDIAよりもメモリ周りは強いように思う。

それがGeForceより優れた場面を生む要因となったと考えている。言い換えればGeForceに弱点と言える部分を指摘した。総合的な評価ではGeForceが上でも、対抗製品としての役目はしっかりこなせている。この関係があることで、次の世代でどうなるかが常に分からない状態が続いている。それはAMDがプロセスの微細化で一歩先をいっているからだ。

性能で置いていかれたRadeonシリーズがまたNVIDIAのGeForceに並んでいることからも分かる。あまり上手くはいかなかったが、今シリーズの集大成とも言えるRX 6800 XTは惜しかった。取捨選択で機能よりも性能を重視した結果、あまり受け入れられなかった。最上位のGPUに関してはあまり価格が影響しないのかもしれない。

ソフトウェア

最適化されたソフトウェアはハードウェアの性能やパフォーマンスによい影響を与える。グラフィックボードでは、ドライバーやコントロールパネルがそのソフトウェアとなる。ドライバーはNVIDIAもAMDも頻繁に更新が行われる。負荷の高い最新のタイトルへの最適化が最も多い。このドライバーにも特性がある。NVIDIAは最適化を中心としたもので、AMDは問題の解決に向けたアップデートも織り込まれている。

AMDのRadeonはバグや不具合が多いが、このアップデートにより修正されていく。また、AMDはドライバの更新で性能の底上げが行われることもあった。正しく言えば、発表時のものより製品版は性能が低い。徐々に問題を解決し、最適化を行うことで発表時の性能に近づいていく。やや不安のように思えるかもしれない。

しかし、アップデートの回数が多いので長期に渡る不具合がない。価格が落ち着く頃には性能も落ち着くので扱いやすくなる。少しじゃじゃ馬な要素はあるものの、ソフトウェアでは同等だ。コントロールパネルのユーザービリティは双方高く、ソフトウェアにおける優位性は無いと言えるだろう。

機能

ゲーム動画の録画

機能面もこれまでと変わらず、双方名称の違う似た機能が搭載されている。例えば、ゲーム動画の録画やストリームにはNvidia ShadowplayとAMD ReLiveが用意されている。低負荷で高画質な動画、配信が可能なツールで設定した時間分だけ巻き戻して動画を保存する機能もある。

安定した録画を行うのであればGPUドライバーに搭載されているソフトウェアを使用することを推奨する。該当するグラフィックボードを搭載していれば無料で使用できるツールであり、その機能性は無料とは思えないものだ。

ただ、このShadowPlayとReliveではReliveに軍配が上がる。シンプルな設定、最大20分巻き戻し録画が特徴のShadowPlayに対し、Reliveは最大1時間、1秒単位で細かく巻き戻し時間を設定できるだけでなく、録画の設定も非常に細かくすることができる。そこまで細かな設定は必要とせず、最高設定で保存する場合はメリットになりにくい。

Vertical Synchronization Substitute

今では一般的になりつつあるVertical Synchronization Substituteにも対応している。NVIDIAはG-SYNC、AMDはFreeSyncという名称だ。対応したモニターでのみ使用できる機能で、ラグをあえて描写せずに映像を繋ぐことにより描写される映像の遅延を感じにくくする機能だ。例え性能が高くてもプリフリーズを頻発するEFTのようなゲームでは効果が高く、よりスムーズにゲームを快適にプレイすることが出来る。

対応したモニターはやや価格が高くなる傾向にあるため、あれば良い程度の機能として見ておくべきだろう。特に高リフレッシュレートに対応したモニターの場合は価格的に選びにくく、搭載しているグラフィックボードがNVIDIAかAMDかによって選択肢が異なるため中級者以上向けの機能だ。

GameWorksやTressFX

最後に、競合が持っていなくて特定の製品だけが持つ小さな機能がある。つまり、NVIDIAにはGameWorksという機能が用意されている。GameWorksは主にゲーム開発者向けのツールだ。NVIDIAのこの機能はもはやユニークあるいは代替不可能というわけではないことは理解しておいて欲しい。

実際、Radeonも開発者向けに独自のレンダリング技術である「TressFX」を用意している。GameWorksがTressFXにないものとして気軽に利用でき誰でも簡単に活用できるということだ。そのため、NVIDIAのグラフィックボードでレンダリングをするとよりよい環境を構築できるということになる。

NVIDIAのRTX 30シリーズに対してAMDの立ち位置

前提として両者は特性の異なるGPUだ

現在のゲーム向けGPUはNVIDIA製のGeForceとAMD製のRadeonの2種類がある。GeForceは性能を重視した実直なGPUだ。Radeonはコストパフォーマンスや省電力性を意識した自作ユーザー志向の強いGPUである。同じ性能であったなら、価格と消費電力はRadeonに軍配が上がる。ただし、得手不得手がはっきりした性能の波を持つRadeonは初心者には受け入れられにくい。

以前は型番が分かりにくかったのも勢いの邪魔となった可能性はある。それでも、この2製品は確かな需要がある。簡単にまとめるとGeForceはゲーム全般を視野に入れた性能で、Radeonは特定のジャンルに強い適性を持つ性能だ。例えばリアルタイムレイトレーシングにしても、皆が皆適用を是とはしない。そんな機能よりも性能や価格を重視するユーザーは多い。

Radeonの性能はどちらかというとそういったユーザーに選ばれるべきものだ。ショップにRadeon搭載モデルが少ないことは人気がないということではない。より適した需要に合わせているに過ぎない。同等ランクのGPUであれば実用面でそれほど違いを感じるようなこともないはずだ。しかしながら、初心者に適しているのはやはりNVIDIAのGeForceだろう。

Steamハードウェア&ソフトウェア調査
videocardshare
Steamハードウェア&ソフトウェア調査(Steam, 2022)においては、2022年5時点でのユーザーのビデオカードメーカー別の割合はNVIDIAが75.93%と大多数を占めている。それだけに何か問題が起こった場合でも豊富な情報から解決策を探しやすい。AMDはCPU内蔵GPU含めて14.91%に留まっている。

今はBTOパソコンが自作パソコンより安価に入手することができるようになったのも関係している。自作ユーザーに適したGPUであること自体がメリットにならなくなったからだ。また、BTOショップは初心者を基準にモデルを構築する傾向にある。つまり、Radeonにとっては有利な市場とは言えないのだ。当然これは国内だけではなく海外にも当てはまるのではないかと思う。

Radeonはミドルクラスで戦うしかない

それぞれのグラフィックボードに特性があるということだけは覚えておいてもらいたい。それを踏まえた上でRadeon製グラフィックボードの特徴を見ていく。NVIDIAが強みとしているリアルタイムレイトレーシングはこれから普及していく機能だ。現時点ではそれほど認知されておらずそれはまだ先の話だ。最近登場したタイトルでも非対応の方が多い。一部のタイトルが対応したことで話題に挙がるくらいだ。

先を見るならNVIDIAが有利だが、今を見るならRadeonにも分がある。ハイエンドはNVIDIAが強い。つまり、性能的に長く使用できるハイエンドのラインナップが揃っているNVIDIAは将来性が高い。一方で、より買い替え頻度の高いミドルクラス以下のGPUはRadeonにも適正があると言える。性能が求められる機能を活かせない性能帯ならリアルタイムレイトレーシングに弱いことはデメリットではない。

Radeon RX 6600 XTやRadeon RX 6600は、競合であるRTX 3060に対してよいパフォーマンスを得ているように思う。単体の価格で見ればコストパフォーマンスに優れている。ただし、このミドルクラス以下のGPUでは性能と価格でNVIDIAがリードしている。この難点を解決することができれば性能帯で人気のメーカーが変わることになる。

RTX 30シリーズは最低ランクのRTX 3050でも従来のRTX 2060を上回る性能になる。つまり、GTX 16シリーズの純粋な後継機は登場しないということだ。RX 6000シリーズがミドルクラスにまで及べば、ミドルクラス以下の性能帯をしっかりカバーできる。今後のRadeonに注目したいのは間違いなくミドルクラスである。

それに触発されNVIDIAがGTX 16シリーズの後継機を発表すれば、それだけでユーザーからすればメリットしかない。現状としては苦境に立たされていながらも、主導権を握るチャンスはある。市場の主流がひっくり返ることはないかもしれない。それでも、よりお得で選びやすいゲーミングPCが登場する可能性は考えられる。2つのメーカーが切磋琢磨して競い合う関係は市場によい影響をもたらす。今AMDのRadeonに期待するのはそういった対応である。

BTOパソコンに見る両者の関係について

Radeonシリーズ搭載モデルも増えてきているが…

BTOパソコンに限ってはまだまだRadeonシリーズは人気があるとは言えず、搭載モデルの数には雲泥の差がある。Radeon RX 5000シリーズからラインナップが増えていることは間違いないが、まだまだ差があるのが現実だ。また、単体のグラフィックボードとしては安価でも搭載BTOパソコンになると一気に価格が跳ね上がってしまうのも問題だ。

これはバルク購入できる量が限られているからだろう。もう少し地位を築くことができればNVIDIAと対等に戦えるのではないだろうか。ラインナップの差が開いている以上、自作ユーザー向けという印象は拭えていない。AMDのCPUであるRyzenがさらに広まれば、Radeonと組み合わせたモデルも増えてくるはずだ。このままの勢いが続けば3世代、4世代後には大きく距離を詰められそうだ。

ゲーミングノートPCではNVIDIAが圧倒的に優勢

ゲーミングノートPCに採用するグラフィックボードとしてはNVIDIAが優勢だ。市場にあるゲーミングノートPCのほとんどがNVIDIA製グラフィックボードを搭載していることになる。AMDのラインナップ的にはRadeon RX 6800M・Radeon RX 6700M・Radeon RX 6600Mの3種類があるが搭載モデルはほとんどない。

MSIやASUSなどの海外メーカーで少し取り扱いがある程度だ。国内BTOメーカーでは皆無と言ってもよい。性能的にもNVIDIA製RTX 30シリーズには及ばない。デスクトップ向けモデルについてはNVIDIAと対等に戦えているが、モバイル向けはまだまだ追いついていない。

ゲームのプレイスタイルの変化による共存の未来

RTX 30シリーズ登場以降、確実にゲーム環境は変わってきている。グラフィックボードの性能が上がり数年前よりもWQHD解像度が非常に身近になったと言える。144Hz対応のWQHDモニターも多く存在している。FPSやRTSなどではあまり需要のない解像度でも、RPGなどのPvEをメインとするタイトルでは大きな恩恵がある。解像度が高くなれば画質も上がる。

それでいて描写に掛かる負荷は大きくなっても、割合で言えば困難なものではない。古いGPUでは厳しくても、現行のGPUであればWQHD環境は容易に構築できる。GPUの性能が上がることでゲームプレイの環境も変化してきている。それはリフレッシュレートにも現れている。10年前は75Hzまでしか対応していないタイトルもあった。それが今では当たり前に120Hzに対応し、144Hz、165Hz、240Hzと上限も上がっている。

360Hz対応モニターの登場で競技性の高いゲームの理想とするリフレッシュレートも上昇傾向だ。リフレッシュレートを求めるならNVIDIAに適正がある。ゲームの安定性に関してはAMDよりも優れているからだ。これらの環境向上はGPU性能による恩恵である。一時は高まり過ぎたGPU性能を使う場面がなくなりそうだった。それが上手くゲームと調和し、次世代のゲームタイトルではなくゲーム環境を生み出した。

そして人気が下り坂のMMORPGに再燃の兆しが出た。高解像度にすると描写が鮮やかになり、ゲームの世界への没入感を高めた。それだけではなく、WQHDにすることでゲームを有利に進められるようになることも。視界が広がり見やすくなり、ボス戦などでは回避行動に移りやすい。FF14ではWQHDが適切という声もあるほどだ。フルHDからWQHDへの移行は思うより早いかもしれない。WQHDはメモリ周りが強いRadeonの得意分野である。

WQHD解像度で60Hzモニターを使用するならRadeonを選択肢に加えるのは悪くない。NVIDIAが力を入れているリアルタイムレイトレーシングはMMORPGとも相性がよい。今はまだ適用できるタイトルはなくても、将来的に必ず登場する。フルHDが主流の今、これだけ性能が高くなっても使い道がなかった。その性能をゲームの要求スペック以外のところに費やすことで無駄がなくなった。

GTX 1660 SUPERで対応できるゲームにRTX 3080は宝の持ち腐れでしかなかった。ただ、これから先は環境次第でRTX 3080が必要となることもある。ゲーム側の進化もあるが、それ以上にゲームのプレイスタイルに大きな変化が現れたように思う。GPUの進化が快適性だけではなくプレイスタイルを広げた。

そして、プレイスタイルが広がったことで結果的に快適性の向上にも繋がる。しかしながら、初心者にとっては迷う理由にもなる。NVIDIAとAMDのGPUはそれぞれに違った特性がある。ゲームのプレイスタイルに合わせてメーカーを選べるようになるかもしれない。そうなることがNVIDIAとAMDが完全に共存する世界と言える。そして、ユーザーが求めるものでもあるはずだ。

当記事のまとめ

NVIDIAとAMDはどちらも優れたGPUメーカーだ。持っている特性が違うことで選択する層も違ってくる。ワットパフォーマンスを重視するならAMDのRadeonが優れている。NVIDIAは性能の安定性に長けており、ゲーム全般で扱いやすい。Radeonはやや安定性が欠ける部分があるので高リフレッシュレートへの適性はGeForceほど高くない。ただ、メモリ周りが強力なことで高解像度では扱いやすい。

ドライバーの更新も頻繁にあるので問題解決が迅速であることが多い。どちらも良し悪しあるものの、今はNVIDIAのGeForceが主流であり人気のGPUだ。ゲーミングPCはBTOパソコンが一般的である。BTOショップが取り扱うGPUはNVIDIAが圧倒的である。Radeonは自作ユーザーに人気ではあるが、自作自体が以前ほど盛況とは言えない。

それでも、Radeon RX 6000シリーズはGeForce RTX 30シリーズに迫る勢いがある。次世代では関係が逆転しているかもしれない。どちらが優れているかを見るよりも、どちらが自分に適しているかを判断したい。ショップでパソコンを購入するならNVIDIA、グラフィックボードの交換を考えているならRadeonも選択肢に入る。

今はどちらも魅力的なラインナップが揃っているので吟味して選択したい。新世代のGPUが登場したことでゲームのプレイ環境は大きく変わってきた。実現したい環境に性能を合わせて考えていきたい。

参照外部サイト

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