AMD Radeon RX 6400 Challenger ITX 4GB画像引用元:https://www.asrock.com/ *イメージ

当記事では、Radeon RX 6400の性能スペックレビュー&おすすめゲーミングPCの紹介をしている。Radeon RX 6500 XTに次いで、6nmプロセスを使用したRDNA 2.0アーキテクチャ採用の新しいGPUが登場した。$159という価格でAMDの低価格帯のラインナップに加わった。競合モデルであるNVIDIAのGeForce RTX 30シリーズではこの価格帯のモデルはなく唯一の存在となる。

性能的にはNVIDIAの旧世代に当たるTuring世代のGeForce GTX 1650と同程度に留まる。価格を考えると特別コスパに優れているわけではないので注意が必要だ。2023年2月時点ではやはり物足りなさがある。この価格帯になると、GeForce GTX 1650・GeForce GTX 1060・Radeon RX 570などが候補に入る。

よくわかる!!Radeon RX 6400の特徴まとめ

  • (+)6nmプロセス採用で省電力性に長けている
  • (+)GTX 1650と同等のゲーミング性能を持つ
  • (-)GPUメモリ容量が4GBと控え目
  • (-)レイトレーシング性能が極端に低い
  • (-)AV1デコード及びハードウェアエンコード非対応
  • (-)PCI-Express 3.0接続時にはゲーム性能が落ちる
  • (-)コストパフォーマンスが低い

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Radeon RX 6400の概要

総合性能

rx6400seinou202205

Radeon RX 6400の性能差はGeForce GTX 1650に近いと考えて間違いなさそうだ。フルHD環境でも設定調整が必要になる。GTX 1050 Tiと比べて20%以上性能が高い。5年前に発売されたRadeon RX 570と比べると5%程度パフォーマンスが劣る。発売当時の価格が同じなのでこの点は悩ましい。Radeon RX 6500 XT・GTX 1650 SUPER・GTX 1060 6GBなどになるとワンランク高いパフォーマンスを得られる。

基本スペック

RX 6400RX 6500 XTRX 570
コードネームRDNA 2.0RDNA 2.0GCN 4.0
GPUNavi 24Navi 24Polaris 20
プロセス6nm6nm14nm
トランジスタ数54億54億57億
ダイサイズ107 mm²107 mm²232 mm²
コンピュートユニット121632
CUDAコア数76810242048
RTコア数1216-
ベースクロック1923 MHz2310 MHz1168 MHz
ゲームクロック2039 MHz2610 MHz-
ブーストクロック2321 MHz2815 MHz1244 MHz
GPUメモリ4GB GDDR64GB GDDR64GB GDDR5
メモリクロック16 Gbps18 Gbps7 Gbps
メモリバス幅64 bit64 bit256 bit
メモリバス帯域幅128.0 GB/s143.9 GB/s224.0 GB/s
Infinity Cache16MB16MB-
TDP53W107W150W
補助電源不要1x 6-pin1x 6-pin
価格$159$199$169
発売日2022/04/202022/01/192017/04/18

Radeon RX 6400のスペックを見ていこう。当該モデルは、2022年1月に発売されたRadeon RX 6500 XTと同じGPUであるNavi 24を採用しているグラフィックボードだ。6nmプロセスを採用している。トランジスタ数は54億で、ダイサイズは107mm²だ。RX 6500 XTと比べてコンピュートユニットが4つ減って、CUDAコア数は768基(12×64)となる。RTコアの数はコンピュートユニットと同数だ。

RX 6400のクロック周波数は上位モデルと比べるとかなり抑えられている。ベースクロック・ゲームクロック・ブーストクロックとそれぞれ12%、22%、21%低い。GPUメモリはGDDR6 4GBと共通だ。メモリクロックが10%程度低くメモリバス帯域幅が10%程度抑えられていて128.0 GB/sとなる。Infinity Cacheは16MBと変わっていない。TDPはおよそ半分で53Wだ。クロック周波数が低いことで省電力性が高められている。補助電源は不要だ。価格差は$40となる。

旧世代における比較対象モデルとしてRadeon RX 570を選択した。価格が$169と近いからだ。およそ5年前に発売されたモデルということになる。Radeon RX 570は、GCN 4.0アーキテクチャを採用していてGPUはPolaris 20だ。プロセスは14nmとなる。トランジスタ数は57億とRadeon RX 6400よりも6%高く、ダイサイズも2倍以上の大きさだ。CUDAコア数は2048とかなり多くなっている。当然アーキテクチャが異なるためCUDAコア数だけで性能が判断できるわけではない。

ベースクロックはRX 6400の方が68%高く、ブーストクロックも86%高い。GPUメモリも規格がGDDR5からGDDR6へとアップグレードされている。RX 6400のメモリ帯域幅はRX 570と比べて43%狭いが、そこはInfinity Cacheでカバーしている。TDPが150Wからおよそ1/3の53Wになったのは大きな進歩だ。プロセスも微細化されて省電力性に磨きが掛かっている。

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Radeon RX 6400の特徴&強み

6nmプロセス採用で省電力性に優れている

rx6400watt

Radeon RX 6400は、最新の6nmプロセスを採用したモデルで省電力性の高いグラフィックボードとなっている。RDNA 2.0アーキテクチャになって5年前に発売されたRadeon RX 570と比べて35%程度も消費電力が抑えられている。性能的に6%劣っているが、それで35%も省電力性が高いのであれば魅力的だろう。ただし、同等の性能を持つGTX 1650よりも少し省電力性が高い程度大きな差があるわけではない。

ハードウェアデコード・エンコードのサポートがない

RX 6400は、ハードウェアデコード及びエンコードのサポートをしておらず機能面で上位モデルとの差別化が図られている。具体的にはH264/H265のハードウェアエンコード及びAVIデコーディングに非対応ということになる。

RX 6500 XTでも同様にサポートされていないため、これらの機能が必要ならRadeon RX 6600以上を選択しなければいけない。動画編集などクリエイター作業を考えている方は注意が必要だ。GPUを活かしてアプリケーション作業の効率化は行えない。

PCIe 3.0接続ではゲーミングパフォーマンスが落ちる

rx6400pcie3.0画像引用元:(TECHSPOT, 2022)

PCIe 3.0接続時にはゲーミング性能が15%程度落ちてしまうというのは注意すべきポイントだ。これは同じNavi 24採用のRadeon RX 6500 XTでも見られる傾向となっている。旧システムへの換装を考えている方は避けた方がよいだろう。

PCIe 3.0接続でのグラフィックボード選びを考えているならGTX 1650やRadeon RX 570がおすすめだ。パフォーマンスが定価するということがないからだ。PCIe 4.0接続時であればGTX 1650と同程度のゲーミング性能を期待できる。

性能・機能を考慮すると$159という価格では割高感がある

Radeon RX 6400は割高感のあるグラフィックボードだと言える。この性能がRadeon RX 550とように$100以下で販売されていればまた評価も違ったのではないかと思う。3年前に発売されたGeForce GTX 1650よりも$10高く同等の性能では物足りない。2022年5月でどうしてリリースされたのか疑問が残る。

また、同じAMDで5年前に発売されたRadeon RX 570と比べても性能で劣ってしまう。ゲームをメインに考えているなら避けるべきモデルだ。この価格帯なら候補も多くGTX 1650・Radeon RX 570などがある。これらのモデルなら、ハードウェアデコードに対応していたり、PCIe 3.0接続でもパフォーマンスが落ちなかったりとメリットが大きい。

Radeon RX 6400のフレームレート一覧

Borderlands 3

boarderland3

RX 5500 XT 4GB87.0
39.7
RX 6500 XT81.2
37.4
GTX 1650 SUPER76.8
38.8
GTX 1060 6GB72.5
36.6
RX 570 4GB68.9
33.8
GTX 165056.1
28.2
RX 640055.2
27.9
GTX 1050 Ti42.8
21.2
標準設定最高設定
Borderlands 3ではおおよそGTX 1650と同等のフレームレートを出している。標準設定でも60fpsに届かないのは厳しい。RX 570と比べると標準設定では20%低く、最高設定では19%低い。これまでの最下位モデルであるRX 6500 XTになると40%以上もフレームレートが高くなる。ゲームプレイをメインに考えている方にとってはやや選びづらいといえるかもしれない。

Far Cry 6

farcry6

RX 6500 XT83.0
43.4
RX 5500 XT 4GB81.9
45.2
GTX 1650 SUPER80.7
42.2
RX 570 4GB67.1
39.5
RX 640067.0
40.3
GTX 1060 6GB63.6
48.8
GTX 165061.5
41.5
GTX 1050 Ti40.8
25.5
標準設定最高設定
Far Cry 6ではGTX 1650と同等以上のフレームレートを叩き出している。標準設定では9%高く、最高設定では3%低い。標準設定なら67.0fpsとある程度余裕がある。Radeon RX 570と比べても同等以上のパフォーマンスで期待以上だ。RX 6500 XTとの性能差は24%だが、最高設定ではその差は8%程度とそれほど大きくない。RX 6500 XTのGPUメモリ容量の少なさがボトルネックとなっている可能性がある。

Horizon Zero Dawn

horizon zero dawn

RX 5500 XT 4GB84.1
58.5
GTX 1650 SUPER74.2
52.6
RX 6500 XT70.7
56.7
GTX 1060 6GB68.9
48.9
RX 570 4GB62.4
45.0
GTX 165055.9
39.7
RX 640053.8
40.1
GTX 1050 Ti36.7
31.3
標準設定最高設定
Horizon Zero DawnでもGTX 1650と同等以上のパフォーマンスを発揮している。標準設定では4%程度低いが、最高設定では1%高い。RX 570との差は15%前後フレームレートが高くなる。上位モデルであるRadeon RX 6500 XTになれば30%以上フレームレートが高い。

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Radeon RX 6400搭載おすすめゲーミングPC

2022年5月時点で搭載モデルは販売されていない。各BTOメーカーでの取り扱いが始まり次第追記していく予定だ。

参照外部サイト

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