FRGKB550WS627NTK


フロンティアが販売する「FRGKB550/WS627/NTK」の詳細レビューをまとめている。Ryzen 7 5700X×GeForce RTX 4060 Ti搭載のミドルハイクラスのゲーミングPCだ。円安の影響でゲーミングPC全般値上げされている中で、価格をしっかり抑えているのが特徴だ。3,180円の値下げが適用となり評価を上げている。ミドルハイクラスで最もおすすめしたいモデルの一つである。圧倒的なコストパフォーマンスで、他のミドルハイクラスを圧倒している。

16万円台は下位モデルであるGeForce RTX 4060搭載モデルが多い価格帯だ。その中に割って入る強力なモデルである。ミドルハイクラスのゲーミングPCを探しているなら、真っ先に候補に入るはずだ。市場全体で実施されている値上げ前の状態でも頭一つ抜けている。ここまで突き抜けたモデルは、今後も登場するとも思えない。候補に入ったなら選んでおきたい。

FRGKB550/WS627/NTKのスペック解説

frontiergkseries

メーカーフロンティア
ブランド名FRONTIER
製品名FRGKB550/WS627/NTK
価格161,800円(税込)
CPURyzen 7 5700X(レビュー)
GPUGeForce RTX 4060 Ti(レビュー)
メモリDDR4-3200 32GB
ストレージSSD 1TB NVMe
電源600W 80PLUS BRONZE
マザーボードチップセットB550
おすすめ度Sランク
評価・コスパ
10.0

—–内訳—–
・ショップ評価
8.5

FRGKB550/WS627/NTKのコストパフォーマンスは10.0と最高評価だ。ゲーミングPC全体が値上げされている中で、しっかり価格を抑え切っているのが評価につながっている。扱いやすい性能、充実した構成、選びやすい価格という強力な要素を持っている。現時点でFRGKB550/WS627/NTKに並び立てる評価を持つモデルはほとんどない。

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カスタマイズについて(おすすめ度)

  • CPU -
  • CPUクーラー ×
  • CPUグリス ×
  • メモリ ×
  • SSD △
  • 電源 △

カスタマイズを検討するならSSDか電源が候補に入る。Ryzen 7 5700Xはそこまで発熱量が大きくなくCPUグリスやCPUクーラーを変更しても恩恵を受けにくい。メモリは標準で32GB搭載だ。64GBが必要となる場面はかなり限定的で、FRGKB550/WS627/NTKの性能的には不要だ。消去法でSSDと電源がカスタマイズの候補になる。

SSDは標準で1TBの容量がある。2TBへのカスタマイズは8,800円とリーズナブルだ。多くの動画を保存するならあってもいいかもしれない。どちらかというと電源の方が有用なカスタマイズだ。電源は選択肢こそあまりないが、比較的安価に選択できる750W 80PLUS GOLDがおすすめだ。より優れたCPUやグラフィックボードに交換する際、電源容量に余裕があれば電源交換の手間がない。

FRGKB550/WS627/NTKは標準構成が優れている。カスタマイズが必須というわけではない。どこかカスタマイズするならSSDか電源というだけだ。好みや用途によっては、メモリやCPUクーラーなども候補に入るだろう。カスタマイズしなくても問題のないモデルなので、安心して使用してほしい。

各タイトルの対応表

Apex Legendsフォートナイトパルワールドマイクラ
Apex-Legends
・240Hz


・144Hz
fortnite
・240Hz


・144Hz
palworld
・144Hz


・60Hz
minecraft1
・影Mod


・通常

★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。

FRGKB550/WS627/NTKはRyzen 7 5700XとGeForce RTX 4060 Tiを搭載したミドルハイクラスのゲーミングPCだ。優秀なゲーム性能を持っており、フルHD+高リフレッシュレートに適している。対人要素の強いゲームから、最新のゲームまで幅広く対応できる人気の性能だ。

Apex Legendsは、240fpsの張り付きを目指すユーザーが多いゲームだ。FRGKB550/WS627/NTKでは、設定を下げても完全な240fpsの張り付きは実現しにくい。200fps以上は維持できるため、240Hzには対応できるといった評価だ。同じジャンルのフォートナイトは、Apex Legendsよりも負荷が小さい。そのため、240fpsの張り付きも実現可能だ。フォートナイトをメインゲームにするなら、FRGKB550/WS627/NTKはベストな選択肢と言える。

一時期話題となっていたパルワールドは、推奨環境を全て満たせる。144fpsで安定したゲームプレイも期待できる。注意したいのは、アップデートで負荷が大きくなることだ。今は快適でも、今後のアップデート内容次第で、100fps程度の維持に落ち着くかもしれない。パルワールドに対して余裕のある性能ではないことは理解しておきたい。

登場から年月が経っても、高い人気を誇るMinecraftへの対応力は優秀だ。ある程度チャンクを広げてもカクつきにくい安定感がある。ただ、影Modのような負荷が増大するModを導入するなら設定は下げたい。グラフィック品質が向上する反面、巨大建築物の付近やトラップタワー近辺ではクライアントがクラッシュするかもしれない。少し設定を下げた方が安定したゲームプレイが実現できるはずだ。

FRGKB550/WS627/NTKの性能まとめ

ゲーミングPCは、CPUやグラフィックボードなど様々なパーツの集合体だ。ゲーミングPCの性能はCPUとグラフィックボードの性能によって決まるので、この2つのスペックを詳しく見ていく。CPUとグラフィックボードの性能を数値やグラフで確認することで、パソコンに慣れていなくても、型番を見るよりも直感的にわかりやすいはずだ。

AMD Ryzen 7 5700X(CPU)

ryzen75700x-gamescore20243

FRGKB550/WS627/NTKは、CPUに第4世代RyzenシリーズのRyzen 7 5700Xを搭載している。スコアは27,036で、Core i5-14400Fよりも7%ほど性能が低い。同等とまでは言えなくても、ゲームをプレイするには十分な性能を持っている。注目のRyzen 5 7500Fと比べても7%ほど低い。現行の第5世代より1世代古いことで、価格が安いという特徴がある。

それはFRGKB550/WS627/NTKの特徴にも合っている。性能の低さは価格でカバーできている。ゲームを中心とするなら必要十分なCPUである。ただ、マルチコア性能はCore i5シリーズよりも大きく劣るため、ゲーム以外の用途では使用感で落ちることを理解しておきたい。

GeForce RTX 4060 Ti(GPU)

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FRGKB550/WS627/NTKに搭載されているグラフィックスはGeForce RTX 4060 Tiだ。最も人気のあるグラフィックボードで、スコアは28,036と高めだ。標準とされるミドルクラスのGeForce RTX 4060の22,620よりも24%ほど高く、一世代前のGeForce RTX 3070と同等の性能だ。フルHD解像度なら多くのゲームで240fpsを実現可能だ。

最新のゲームにも対応可能で、幅広い環境を構築できる。GeForce RTX 4060 Tiの性能で、快適にプレイできないゲームはほとんど存在しない。リアルタイムレイトレーシングを前提とした一部ゲームや不安定な早期アクセスのゲームは苦手だ。一般的なPCゲームにおいて、GeForce RTX 4060 Tiの性能は頼りになる。

CPUとGPUのバランス考察

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Ryzen 7 5700XとGeForce RTX 4060 Tiのバランスは優秀だ。ここでのバランスは、CPUの性能がグラフィックボードの性能をどの程度引き出しやすいかの目安である。フレームレートは意外とCPUの影響を受ける。グラフィックボードの性能だけを重視すると、思ったよりフレームレートが伸びないことがある。CPU性能だけではゲームが快適にならないため、CPUとグラフィックボードはしっかりバランスを取る必要がある。どちらかに偏ると本領を発揮しにくいゲームが必ずある。この偏りを考慮したのがここで言うバランスだ。バランス表はあくまでも目安だ。ゲームや用途によって変わるので、基準として参考にしてほしい。

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FRGKB550/WS627/NTKの特徴

圧倒的なコスパが魅力のモデル

FRGKB550/WS627/NTKは、16万円台に抑えられた価格が魅力だ。円安の影響で多くのゲーミングPCは値上げが続いている。そんな状況の中で、しっかり16万円台を維持しつつ、構成を削るどころか充実させている。GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルは、よほど構成を削らない限りは16万円台での展開はできない。相場的には18万円台~19万円台になっていて、人気の価格帯である15,16万円前後で選択することは難しい。

FRGKB550/WS627/NTKは、圧倒的なコストパフォーマンスを武器に、選択しにくくなったミドルハイクラスを支えられるモデルだ。ミドルハイクラスは、性能だけでなく価格も重要だ。選びやすく扱いやすいことが求められる。ユーザーのニーズに完璧に応え、高騰するゲーミングPCに希望を与える存在だ。フロンティアのセールモデルは、円安の影響をまだ受けていないのだろうか。

もしかすると、今後のセール内容は他のメーカー同様に価格が高くなる可能性がある。これだけ安く展開できるモデルは、FRGKB550/WS627/NTKをおいて他にない。値上げする前にしっかり選んでおきたいモデルだ。セールモデルなのだから安くて当然だと思うかもしれない。一度大手BTOメーカーのセール・キャンペーンを確認してみてほしい。なんとかお得感を出そうと必死だ。

一見すると少しお得に見えても、値上げ後に値下げしていたり、カスタマイズモデルに数千円のクーポンを発行したりするくらいだ。FRGKB550/WS627/NTKのように価格を下げたお得なモデルはない。ゲーミングPC全体が値上げしている中で、値上げ前の状況でもお得なモデルを展開している。フロンティアのセールモデルとしてはいつも通りだ。周りが値上げしていることで、その存在がより際立っている。圧倒的なコストパフォーマンスは、現在のような状況では最も優れた要素である。

性能を活かす最高の構成を持つ

FRGKB550/WS627/NTKの武器は価格だけではない。少し触れたように、充実した構成もまた評価を支える要素だ。メモリ容量は32GB、SSD容量は1TBとどちらも余裕がある。カスタマイズ費用も割安なのでユーザーに優しいといえる。他のメーカーは価格を下げようと構成を削る中、構成を充実させて価格を下げるという考えられないことを実現している。

ミドルハイクラスにメモリ32GBは多すぎると考える方もいるだろう。多くのゲームが推奨環境に16GBを要求している今、32GBはあって困る容量ではない。ゲーミングPCの推奨メモリは8GBから始まり、16GBが当たり前になった。こうして移り変わったように、32GBが当たり前の時代に入りそうだ。Discordや動画撮影ソフトなど、ゲームと同時に起動するアプリケーションは多い。

メモリ32GBあることで、ブラウザのタブを開きっぱなしにすることも、動画を見ながらゲームをすることも可能だ。ミドルハイクラスでも32GBのメモリは扱い切れる容量になった。SSDに1TBの容量を採用しているのも素晴らしい。価格を抑えるために、真っ先に削られるのはストレージだ。1TBあれば、最新のゲームを複数保存できる。

プレイしたいゲームが増える度に、保存しているゲームを削除するのは非効率的だ。1TBあればそういった手間が少なくなるはずだ。ストレージ容量の大きさは利便性につながる。ゲームに対応しやすい性能を持つFRGKB550/WS627/NTKには最適な容量だ。性能を活かすことを考えると、最高の構成を持っている。

FRGKB550/WS627/NTKのように、満足度の高い構成を持つモデルはほとんど存在しない。ミドルハイクラスは価格を重視したモデルばかりだ。性能・構成・価格の三拍子揃ったモデルはなかなか登場しない。今は値上げが続いていることもあり、全体的なバランスの取れるモデルはめったに見かけない。それだけに、FRGKB550/WS627/NTKはおすすめしたいモデルだ。

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競合モデルとの比較

ブランド名FRONTIERGALLERIA
イメージFRGKB550WS501NTKgalleriaxseries
製品名FRGKB550/WS627/NTKGALLERIA XA7R-R46T
5700X搭載
ケースミニミドル
価格161,800円184,980円
送料3,300円3,300円
CPURyzen 7 5700X
(8コア16スレッド)
Ryzen 7 5700X
(8コア16スレッド)
GPURTX 4060 TiRTX 4060 Ti
メモリDDR4-3200 32GBDDR4-3200 16GB
SSD1TB NVMe1TB Gen4 NVMe
電源600W BRONZE650W BRONZE
マザーボードB550B550
納期2~7営業日翌日出荷
保証
(延長)
1年間
(最長3年間)
1年間
(最長5年間)
電話サポート10:00-19:00平日24時間365日
公式公式公式
レビュー当ページレビュー
比較対象はドスパラのGALLERIA XA7R-R46Tだ。FRGKB550/WS627/NTKよりも23,180円高くなっている。それでいてメモリ容量は半減だ。GALLERIA XA7R-R46Tが優れているのはSSDの接続規格と電源容量が少し多いところだ。ゲーミングPCとしてはFRGKB550/WS627/NTKの方がおすすめしやすい。ただ、GALLERIA XA7R-R46Tを販売するドスパラは電話サポートが24時間365日対応と手厚く購入後の安心面で大きくリードしている。

サポート時間が限定的なフロンティアと違い、いつでも電話で疑問を解決できるのは初心者の方にとっては重要なはずだ。この点から、FRGKB550/WS627/NTKはパソコンに慣れた方向けと言える。モデル自体の評価は間違いなくFRGKB550/WS627/NTKが優れているが、メーカーの特性も合わせて考えておきたい。

GKシリーズケース詳細

FRONTIERのGKシリーズは2023年12月に登場した最新のケースだ。ブラックとホワイトカラーのニ色展開となる。容量30Lのミニタワーに、垂直エアフロー構造を採用した強力なエアフロー性能を誇るケースだ。そのエアフロー構造は、一般的なフロントからリアに流れるものではないため、パーツを増設する際はエアフローの方向を意識する必要がある。そのまま使うなら問題はないが、増設や交換を想定するなら難易度が高く上級者向けとなりそうだ。

正面

frontiergkshoumen
フロントパネルはロゴがあるだけで、とくに何もないシンプルなデザインだ。何もないフロントパネルではあるものの、一般向けに採用される汎用ケースとは違うことがわかる。あえてロゴ以外の装飾をしないことで、デザイン性を引き立てているように感じる。ゲーミングPCに採用されるケースとしては、少し好みが分かれそうだ。

本体上部

frontiergtenban
本体上部の天板は、I/Oパネルが設置されている。電源ボタン、USB Type-A 3.2 Gen1が2つ、ヘッドセット出力端子が1つだ。USB Type-Cポートは使用できないのは残念だ。天板には防塵ダストフィルターがあり、メンテナンスが容易にできる。

底面から吸気して上部に排出する、垂直エアフロー構造を採用しているため、天板に吸気ファンを追加しにくい。特殊なエアフローに特化し、それ以外はあまり考えられているようには見えない。電源の熱も天板から排出される。パソコン上部に少し空間が必要になる。置き場所には気をつけてほしい。

右側面

frontiergkright
右側面には何もない。垂直エアフローのためか、エアホールさえない。

左側面

frontiergkleft
左側面も右側面同様に何もない。

背面

frontiergkhaimen
背面は一般的なミニタワーゲーミングPCと変わりはない。背面に排気ファンが搭載されている。

底面

frontiergksokomen
底面は大きく開いており、ここがメインの吸気口となる。画像で見えるファンはグラフィックボードのものだ。ケースファンの位置を考えると、垂直エアフロー自体メリットがあるようには思えない。しかし、試みはおもしろいので、フロンティアのケースはユニークな方向に進んでほしいものだ。

管理人による総評(FRGKB550/WS627/NTK)

FRGKB760WS1130

FRGKB550/WS627/NTKは、Ryzen 7 5700X×GeForce RTX 4060 Ti搭載のミドルハイクラスのゲーミングPCだ。これほど完成度の高いゲーミングPCはなかなかない。円安の影響で他社の多くのモデルが値上げとなっている市場において、この価格帯でありえないほど優秀なモデルだ。充実した構成と抑えられた価格を両立した、まさに最高峰のモデルと言える。特に、最近のゲームはメモリ16GBでは心もとなくなってきた。標準で32GB搭載の頼もしさは、ゲーマーであるなら伝わるはずだ。

最新のゲームでも環境を選びにくい性能を持ち、コアなゲーマーも満足できる構成があり、初心者にも選びやすい価格のモデルだ。人気の価格帯である15,6万円前後の予算で、今最も注目したいモデルである。今後は値上げされたり、構成が下がったりするかもしれないので、そうなる前に選んでおきたい。

価格CPUグラボ
161,800円7 5700XRTX4060Ti
メモリSSDHDD
DDR4 32GB1TB非搭載